加藤久輝はいま北米で最もアグレッシブな試合を魅せてくれる日本人ファイターではないだろうか。フランス生まれで元ハンドボール選手。大道塾空道の北斗旗無差別4連覇という実績を引っさげてMMAにチャレンジし、現在参戦中のベラトールではキックボクシングを含めて3勝1敗、いずれもKO決着だ。今年はRIZINにも参戦して元DEEP王者を秒殺。恐るべしキャリア3年のファイターである加藤選手は現在は愛知在住。電話インタビューしました!
――もしも〜し、加藤さんでしょうか。
加藤 はい、加藤です。
――今日はよろしくお願いします! さっそくですが加藤選手の経歴って凄く変わってますよね。
加藤 よく言われますね(笑)。なにより格闘技を始めるのが遅かったですし、10代20代前半はずっとハンドボールをやってましたし。
――格闘家でハンドボール出身者って聞いたことありますか?
加藤 あー、クリス・サイボーグも若い頃はハンドボールをやってて、たしかブラジル代表になってるはずですね。
――あのおっかないサイボーグが! ハンドボールは格闘技に通じるものが何かあったりするんですかね。
加藤 ハンドボールもけっこうコンプリートなスポーツですよね。日本でも「ボールを使った格闘技」と言われますし。ジャンプ力、スピード、パワーも必要になるから、全身をバランスよく鍛えるんです。
――加藤選手は小さい頃、フランスに住んでいたんですよね。
加藤 お父さんが日本人でお母さんがフランス人。高校卒業するまでフランスに住んでました。日本には夏休みのとき遊びに来る程度で。
――日本語はかなり流暢に喋れますね。
加藤 お父さんは、ボクが1歳になる前に交通事故で亡くなってしまったので、家ではずっとフランス語を使ってたんですね。おばあさんとは片言の日本語で喋ってたんですけど、そんなに上手ではなかったです。高校卒業してから日本のハンドボールチームに入ってから、だいぶ上達したんですけどね。
――ハンドボールで来日したんですね。
加藤 自分を日本のチームに売り込みに来たんです。呼ばれたわけじゃなくて、いろんなチームの練習に参加して「どうですか?」と。それであるチームに入ることが決まって。
――格闘技には興味はあったんですか?
加藤 ありましたね。ウチのお父さんは柔道関係でフランスに来てたんです。それでボクのお母さんとも出会ったし。
――フランスは柔道が盛んで日本より競技人口が多いそうですね。
加藤 学校の授業で普通に柔道をやらされますね。小さい頃は柔道以外に合気道や空手もちょこちょこやってて。まあそんなに真面目にはやってなかったんですけどね。ハンドボールもうまくいってましたし、格闘技のことは考えてなかったです。
この続きと、NOAH新体制、アジャ・コング、谷津嘉章、シュレック関根、藪下めぐみ、斎藤文彦の記事が読める「14万字・詰め合わせセット」はコチラです!