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  • 岡田斗司夫の解決!ズバっと 「ミドルとローがあるからトップが光る」

    2015-10-21 06:00  
    220pt
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    岡田斗司夫のニコ生では言えない話
     岡田斗司夫の解決!ズバっと 2015/10/21───────────────────────────────────


    おはようございます。
    今日は『解決!ズバッと』はお休み。
    絶賛発売中の岡田斗司夫の最新著作『頭の回転が速い人の話し方』から、ハイライトをお届けします。

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    「ミドルとローがあるからトップが光る」
     ここで必要なのは、人の話を聞くときには、低速でもいいから強い回転、つまり共感力を強くするんです。
     頭の回転が速くなくてもいいんです。 相手が何を言っているのか、次に何を聞き返すのかをそんなに速く計算しなくてもいいから、自分もその気持ちがわかるようになるまでひたすら聞いて言葉を返す。 山なりのボールに対して、豪速球ではなく同じようなスピードで返す。
     このように「頭のギアを落とすことができるかどうか」がコミュニケーション上、すごく大切なんです。
     戦闘思考力というのは、トップだけじゃなくてミドルとローがあります。 これらも併用する点が、ほかの思考法と全然違うところです。
     前述したように、橋下徹大阪市長はものすごくトップギアが高い人です。
     おそらく、もともと頭が良いということに加えて思考の回転速度が要求される弁護士や政治家という仕事をしていった結果、彼は日本有数のトップギアの持ち主になったのでしょう。
     ただし、その代償としてローが弱くなってしまった。 だから、橋下市長が書いた本は少ないんですね。 本を書くには、じつはこのローギアが大事です。
    ・ローギアの使い方
     ローギアというのは、考えるスピードをあえてゆっくりにすることです。
     いつもいつも自分が言っていることを自分で疑って、立ち止まって、受け取るだけのことをします。
      たとえば相手の話を聞くときに、すぐに言い返したくなることがありますよね。 これはギアをトップに入れたまま人の話を聞いているとそうなってしまいます。 ですから、人の話を聞くときは、ギアをローに入れます。 回転速度を遅くするんです。
     これは、頭を悪くするという意味ではなくて、相手の言っていることの隅々まできちんと吟味することです。 ユニバーサル・トークで言うところの共感の質を高めてくれるスピードです。
     僕がローギアを使うのは、たとえば講演の質問コーナーで「質問はありますか?」と聞いて、手を上げた人が話し出したときです。 そのとき、絶対トップギアにしちゃダメです。
     トップギアにしたら、相手の言っている一言目に対して、「それは○○だからだ!」と、あらかじめ準備していたり、講演で毎回使っていたりするような、「いつもの答え」を素早く返してしまいます。
     それではダメ。
     「質問者は何でそんなことを聞きたいのだろうか?」ということを、言葉だけじゃなくて声色や表情や年齢や見た目、服装から推理する。 これがローギアの使い方です。頭の回転をゆっくりにして、やりとりの速度を落とすんです。
     人前で話すのが職業ではないふつうの人は、講演で手を上げて質問していても、本当に自分が聞きたいことを質問できているとは限りません。
     とりあえず、「聞きたい」という意思があるから手を上げて、当てられて、それから「ええと……」と考え出して、しゃべりはじめる。 しゃべっているうちに自分が聞きたいことがだんだんわかってきて、そうすると一番はじめに聞いたことと今自分が言っていることが矛盾してきて、最後グダグダになって質問が終わるというのがよくあるパターンです。
     でも、その人の話を注意して聞いていれば、本当は何が聞きたいのかというのが、その言葉の中に時々ちらっと現れるんですね。
     あるいは、その人の質問の中で、観客全員が「あ、そこは私も聞きたかったんだ」と反応した場所に対して答えるようにするんです。
    ・まず鍛えるべきなのはローギア
    「戦闘思考力」を伸ばすために最初に鍛えなければいけないのがローギアです。
     というのは、頭の回転速度を上げるための方法は、世の中にいくらでも転がっているからです。
     第一、人と話していたらだんだん勝手に上がります。 でも、頭の回転数をあえて下げて、力強さを上げる、というのはほとんど誰も言っていません。
     たとえば、84ページのコラムで扱った「原発再稼働について賛成? 反対?」という問いがあったとしたら、思考をトップギアに入れて、すぐに賛成か反対かで答えようとしがちです。
     テレビのニュース番組などで、司会者から振られた質問に対してコメンテーターが、「日本は○○すべきなんです!」と素早くコメントを返していますが、確かに目立つし、こんなコメント能力があったらいいなあ、自分も伸ばしたいなあと思ってしまうもんです。
      だけど、その問題に関して2年も3年も考え、粘り強く考える力というのは、ほとんど誰も伸ばそうとしていません。
     だからみんな、なかなか頭が良くならないんですね。
     僕自身、じつは常に考えつづけているテーマが10個ぐらいあります。
     「民主主義は、政治の最終回答なのかな?」
     「家族や恋愛のこれからは、どうなるんだろう?」
     こういう「すぐに答えのでないテーマ」は、ず~っと考えつづけるのが正しい。 すぐに答えを出そうとするから「悩む」んです。 悩みは人を弱らせる。 思考の体力を奪います。
     締め切りなしの、ず~っと考えるテーマを複数持つことで、思考力は持続的に強くなります。
     表層的な知識や小手先のテクニックを手に入れることは簡単ですが、ある物事の本質を深く探求するのは非常に時間がかかりますし、論理力も要求され、それゆえ頭も鍛えられるんです。
    頭の回転が速い人の話し方
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  • 岡田斗司夫の解決!ズバっと 「頭の回転が速い人の重量感のなさとは?」

    2015-10-20 06:00  
    220pt
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    岡田斗司夫のニコ生では言えない話
     岡田斗司夫の解決!ズバっと 2015/10/20───────────────────────────────────


    おはようございます。
    今日は『解決!ズバッと』はお休み。
    絶賛発売中の岡田斗司夫の最新著作『頭の回転が速い人の話し方』から、ハイライトをお届けします。

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    「頭の回転が速い人の重量感のなさとは?」
     僕たちはついつい、「僕は頭の回転が遅いから速くしなければ」と考えてしまいますが、前述したとおりスピードが上がると機転は利くかもしれませんが、考える力は弱ってしまいます。
     僕自身もすごく気になっているんですが、ニコニコ生放送でコメントを読みながら話していると、どんどん考えが浅くなってしまうんですね。
     トップギアに入れなければならないコメントとのやりとりは、ハイテンションのまま徹夜したような変な疲れ方をします。 体は疲れているのに、頭の中だけがカラカラと回っているような状態。 僕がニコニコ生放送に出演した日の夜は興奮してなかなか寝付けません。
     一方、場合によってはレジュメを持ってコメントを読みながら話さなければならないこともあり、その場合はトップとローに何度もシフトチェンジをしなければならないため、頭も体も疲労感たるやすさまじいものです。
     自動車はタイヤを速く回してしまうと低速発進がしにくくなったり、ゆっくりとものを引っ張ったりするパワーが出にくい。 そのかわり速く走れます。
     パワーと速さというのはどちらかを犠牲にしているものなんですが、往々にして頭の回転が速いという人は重量感が足りません。
     人の話を聞くには頭を速く回しすぎてはいけないんです。
     たとえば民俗学の研究とか、戦争体験者を追ったドキュメンタリー映画の取材を想像してください。 おじいちゃん、おばあちゃんの話を聞いたことがある人はよくわかると思いますが、聞き役をやっているときに頭の回転を速くしてしまうと「こういうことですよね」「そういうことですよね」と営業マンみたいに合いの手を入れてしまうんですね。
     そうすると、相手は話すのが面倒くさくなって、「ああ。そうですよ」とイエスかノーでしか答えなくなってしまいます。 すると結局、本人が自分の言葉で語ろうとしていたことが聞けなくなっちゃうんです。
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  • 岡田斗司夫の解決!ズバっと 「ゾンビ小説を書きたいけど、知識がゼロです」

    2015-10-19 06:00  
    220pt
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    岡田斗司夫のニコ生では言えない話
     岡田斗司夫の解決!ズバっと 2015/10/19───────────────────────────────────

    おはよう! 岡田斗司夫です。メルマガ読者の方から、多数質問をいただいています。かたっぱしから答えてみましょう。


    ───────────────────────────────────「ゾンビ小説を書きたいけど、知識がゼロです」
     『がっこうぐらし!』の影響で、ゾンビものの小説を書こうと思っていたのですが、知識がゼロです。 勉強する為にオススメのゾンビ映画を教えてほしいです。 ───────────────────────────────────
     すごいね、知識がゼロ! それなら映画からゾンビに入らないで、別のものから入った方がいいと思う。
    ■ゾンビ小説を書くなら、『ワースト』と『少年の町ZF』を読もう
     僕のオススメは、『ワースト』と『少年の町ZF』 でも、どっちもゾンビものとは言えない。
     「オリジナル原典に近いモノクロの映画の方を見ろ」と言う人が多いと思うけど、ゾンビものの小説を書きたいなら、多分、それを見てもしょうがないと思う。
     それよりは、意外なものを持ってきた方がいい。
     『ワースト』は小室孝太郎が1970~1971年に少年ジャンプで描いた漫画。 過去に復刻されてるので古本屋さんとかAmazonの古書で探せばあるはず。 上下巻で2巻だけど、1970年代の少年ジャンプにしては、やたら出来がいい。 お話もまとまってて面白いから、ぜひ読んでみて。
    ■ストレートなゾンビものよりも、ちょっと外したものを読もう
     『少年の町ZF』は小池一夫が原作で描いたSFもの。 ある夜、UFOが世界中に現れて、翌日全員が吸血鬼になってしまったという話なんだ。
     吸血鬼なんだけど、あまり理性を持ってない。 なのでゾンビものと考えても大丈夫だと思う。
     「ゾンビもので新しい小説書きたい」と思うなら、どストレートな映画の設定を勉強するよりはちょっと外した方がいい。 マニアの人でも「それ知らない」というぐらいのものを見て、自分なりのお話を持ってくる方がいいと思うよ。
     『ワースト』と『少年の町ZF』は、本当に読んで損が無いぐらい面白いので、ぜひ読んでみてね。
    【まとめ】
     ゾンビものを勉強して、ゾンビ小説を書きたいなら、ちょっと外したものを見ましょう。 『ワースト』と『少年の町ZF』がオススメです。
     
  • 岡田斗司夫の解決!ズバっと 「戦闘思考力を形づくる3つの要素」

    2015-10-18 06:00  
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    岡田斗司夫のニコ生では言えない話
     岡田斗司夫の解決!ズバっと 2015/10/18───────────────────────────────────


    おはようございます。
    今日は『解決!ズバッと』はお休み。
    絶賛発売中の岡田斗司夫の最新著作『頭の回転が速い人の話し方』から、ハイライトをお届けします。

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    「戦闘思考力を形づくる3つの要素」
     戦闘思考力とは言うものの、そもそも「思考力の強さ」って何でしょうか? 僕はそういうことを考えるとき、別の何かに置き換えています。
     良い自動車の条件というのは何でしょう?
    ① パワーのあるエンジン
    ② 思い通りに動く操作系
    ③ 丈夫なシャーシ
     人によってはスタイルとか、馬力とか、最高速度だという人もいるでしょうけど、おそらく自動車メーカーの人たちに聞けば、この①~③だと答えてくれると思います。
     パソコンで言えば、「パワーのあるエンジン」に当たるのが「パワーのあるCPU」、「思い通りに動く操作系」が「操作しやすいインターフェース」、「丈夫なシャーシ」が「シンプルで構造がしっかりしているOS」ということになります。
     つまり、自動車やパソコンに限らず、家電でも何でもあらゆる優れた道具に共通しているのが、「パワー」「使いやすさ」「丈夫さ」の3種類の要素です。
     ですから、戦闘思考力も同様に、「思考のパワー」「思考の使いやすさ」「思考の丈夫さ」があってこその能力です。
     言い方を変えれば、
    ① ハイパワーの思考力
    ② どんな価値観にも合わせられる応用力
    ③ 強く頼れる自己
     の3つで戦闘思考力はできています。
    ▼ギアの概念①ハイパワーの思考力
     では、戦闘思考力における「ハイパワーの思考力」とは何か?
     戦闘思考力ではトップ、ミドル、ローという3つのギアの概念を提唱しています。
     ギアとは、自動車の歯車の回転数をコントロールする変速装置のことです。 自動車だけじゃなくて、高級なママチャリとかマウンテンバイクにも付いています。
     ギアには、大まかに分けると、トップギア(高)、ミドルギア(中)、ローギア(低)の3つがあります。
     トップは高くてローは低い、そしてミドルは中くらいです。
     どれくらいの速さで歯車が回転しているのか、つまり、どれくらいの速度を出しているのか、みたいなものだと思ってください。
     ギアを上げていくと、歯車が速く回転し、スピードも上がるんですが、力はやや弱くなります。 逆に、ギアを下げていくと、歯車はゆっくり回転し、スピードも遅くなるんですが、力は強くなります。 高速道路を走るときはトップギアを使うし、ぬかるみから脱出するときはローギアを使います。
     このへんは機械工学的な考え方なので、なじみのない方にはわかりにくいかもしれません。
     このギアの概念が、「ハイパワーの思考力」です。
    ・トップギアとは何か? 
     トップギアというのは頭の回転を速くすることです。 おそらく、一番読者が求めているのは、このトップギアの能力でしょう。
     ためしに、次の問いに対して20秒以内に答えてください。
    問題:ラーメンに「ナルト」がのっている理由は3つあります。答えてください。
     正解は……じつは、ちゃんとした正解なんてありません。 この問題は、ちゃんとした正解を言うよりも、20秒以内に3つの理由を答えられるかをはかることに真意があります。
     こんなどうでもいいような質問でも、20秒で3つの理由を答えるには、答えながら考えなければいけないんだけど、それがなかなか難しい。
     頭を最高速で回転させるときは、相手に対する配慮がやや薄れてきますし、共感力も薄れてきます。 自分が話していることが本当に正しいかどうかの自己検証もやや弱くなります。
     ただ、正確性や回答の信頼性は低いけど、回答(アウトプット)までのスピードを重視した頭の使い方こそが戦闘思考力で言うトップギアです。
     要するに、何か聞かれたときにパッと返せることですね。これは恥をかいて鍛えるしかありません。
    ・ローギアとは何か? 
     蛭子能収さんにはおしゃべりのイメージはまったくありませんが、テレビ画面に出ると、その場の空気を一気にさらっちゃいます。
     僕はテレビカメラのないところで蛭子さんと話したことがありますが、テレビで見ているよりもテンポはいいんです。ほんのちょっとですけど。
     テレビでは、あえて少しゆっくり話している印象です。相手のペースに呑まれないようにするためなのでしょう。
     蛭子さんの場合はローギアが強いんです。 周りで芸人たちがどんなに速いやりとりをしていても、自分なりのゆっくりとした回転速度に従っているから、意表を突くタイミングでものを言い、視聴者を笑わせたりを下げさせたりします。
     蛭子さん自身も、インタビュー記事で次のように語っていました。
     「空気はね、結構読めてると思うんですよ。ただ、その空気を変えたいなって時にちょっと変なこと言ったりはします。」
    ――「語っていいとも! 第8回ゲスト・蛭子能収」週プレNEWS
     これがローギアを持っている人の特徴です。
    ・ミドルギアとは何か? 
     ミドルギアというのは、その名のとおりトップとローの中間みたいなもので、自分の意見もしっかり伝えて、相手の意見もしっかり聞く「標準的な速度」です。
     これはリラックスして物を考えているときの思考速度だと思ってください。 普段の生活の中で、翌日の仕事の予定を考えているようなときがミドルです。
     じっくり考えるわけでもなく、かといって即興の漫才やコントのようにボケやツッコミを次々と繰り出すような頭の使い方ではありません。
     いわゆる自分の頭の回転の速さの基準になり、トップとローの間にあることで、トップに一段上げる感覚と、ローに一段下げる感覚を意識できるので、戦闘思考力そのものをコントロールしやすくなるんです。
     以上、トップ、ミドル、ローのそれぞれのギアを端的にまとめると、次のようになります。
    ◎ トップギア:頭の回転数(思考スピード)が早いが共感力が低い。
    ◎ ミドルギア:頭の回転数(思考スピード)も共感力も中くらい。
    ◎ ローギア:頭の回転数(思考スピード)が遅いが、共感力が強い。
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  • 岡田斗司夫の解決!ズバっと 「朝鮮半島の戦争って、大丈夫でしょうか?」

    2015-10-17 06:00  
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    岡田斗司夫のニコ生では言えない話
     岡田斗司夫の解決!ズバっと 2015/10/17───────────────────────────────────

    おはよう! 岡田斗司夫です。メルマガ読者の方から、多数質問をいただいています。かたっぱしから答えてみましょう。


    ───────────────────────────────────「朝鮮半島の戦争って、大丈夫でしょうか?」
     最近、韓国や北朝鮮の間で不穏な話が多く、本当の戦争になってしまうのではないかと心配になる事があります。 またそうなってしまった場合、日本にどれぐらいの影響があるのか判断が出来ません。 果たして朝鮮半島の戦争って、大丈夫なんでしょうか? ───────────────────────────────────
     大丈夫じゃないそうだよ。『正義のミカタ』というテレビ番組に出たら、韓国問題の専門家が「本当に戦争が起こる可能性が20%くらい」って言ってた。
     だけど結局、戦争は起らなかった。 北朝鮮が慌てて、韓国に使者を送って、関係をとりなすフォローをしたそうです。
    ■北朝鮮の核ミサイルは日本に飛んでくるのか?
     朝鮮戦争は現在休戦してるから、久しぶりに大きいクライシスとして、本当は語り継がれるような状況らしい。 北朝鮮が2発の威嚇射撃に対して、韓国が36発撃ち返した。 あと北朝鮮が何かしたら、戦争が始まったかもしれない。
     極端な話、北朝鮮は戦争したら3日で国が滅びることが分かっているので何もできない。 そうなったら日本はどうなるのか? 北朝鮮には核兵器があるから、ソウルに落とそうとするのは、流れとしてアリだろう。 で、それが日本に飛んでくるのかどうか。
     ここから先は、ロケット好きの僕の感覚の話。 北朝鮮は日本にまで飛ばせるロケットは持っているだろうけど、その上に乗せられるほど、果たして核兵器の小型化に成功してるのか? 「成功している」と言い張ってるけども、多分成功してない。
     日本まで飛ぶミサイルに、ちゃんと核兵器を乗せれる確立はかなり低いと思っている。 だから、朝鮮半島内でイヤな出来事がいっぱい起きるだろうと考えている。 その辺はロケット好きとしての僕の読み。
    ■アジアの勢力図が激変する時代
    「朝鮮半島の戦争は、大丈夫でしょうか」(ポストイット)
     大丈夫じゃない状況だと思う。
     北朝鮮はおそらく今後、数年以内に崩壊すると思う。 ついでにいうと、中国もあと数年でエラいことになるのは見えてるわけ。 中国は共産党が1枚岩でないという状況が徐々にできているので。
     アジアの勢力図はこの数年間で、すごく面白いことになると思う。 面白いといったら失礼だけど、激変の時代になると思う。 政治に関して興味がない僕ですら、10年後くらいからみたら、「とんでもない世界を潜り抜けてきたポイントにいる」と思うので、ちょっと注意してみてみる。
    【まとめ】
     朝鮮半島の戦争は大丈夫じゃありません。 もしかたら、戦争が始まっていたかもしれません。 この10年間でアジアの勢力図が変わるかもしれないので、注意してみましょう。
     
  • 岡田斗司夫の解決!ズバっと 「頭の回転が速いからって、頭が良いとは限らない」

    2015-10-16 06:00  
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    岡田斗司夫のニコ生では言えない話
     岡田斗司夫の解決!ズバっと 2015/10/16───────────────────────────────────


    おはようございます。
    今日は『解決!ズバッと』はお休み。
    絶賛発売中の岡田斗司夫の最新著作『頭の回転が速い人の話し方』から、ハイライトをお届けします。

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    「頭の回転が速いからって、頭が良いとは限らない」
     もちろん、島田紳助さんの手法で鍛えられるのは、単なる「言い返し能力」です。
     少なくとも議論や言い合いみたいなものに勝てるでしょうし、対談だったら相手をうまく乗せて自分の思い通りの方向に導いていけると思います。 しかし、何かを生み出せるか、問題を解決できるかは、また別問題です。
     僕が体系化した戦闘思考力とは、「言い返し能力」に「分析能力」「考察能力」「発想能力」などを加味したものです。
    「分析能力」は、複雑な状況や、要領を得ない複数の説明を整理し、論理的に捉え直す能力。
    「考察能力」は、説明や状況のウラ筋、つまり「相手の感情やプライド」「奥に隠れている損得勘定」を読み取る能力。
    「発想能力」は、ミクロ・マクロの両視点などを駆使して、とりあえずの回答案をいくつも、それぞれの利害者別に考える能力。
     僕がガイナックス時代に鍛えた戦闘思考力は「言い返し能力」に特化したものでした。
     ちなみに、「言い返し能力」が高い人に橋下徹大阪市長(2015年8月現在)がいます。 あの人に対する評価はいろいろ分かれていますが、切り返しの仕方とかはすごくうまいなと思うものの、相手にするのは疲れるし、面倒です。 建設的な話にはならない。
     やり手の証券マンとかSE、セミナー講師、カウンセラーみたいな人が、仕事のテンションが抜け切らないまま自宅に帰ると奥さんの話がまともに聞けない、という話を聞いたことがありませんか。
    「岡田さんちの旦那さんって45歳なんだけどリストラされちゃったらしいの。 ママ友の集まりで話題になったんだけどさぁ、岡田さんちのお子さんてうちの子と同級生じゃない? 公立だったらまだしも私立だと今度の修学旅行だって海外だし……」
     みたいな感じで奥さんがその日の出来事を語ってくるわけです。
     すると、頭の回転の速い旦那さんはつい、「だからオレにどうしろと? オレが岡田さんの旦那に仕事を紹介すればいいのか? だったら今、うちの子会社で事務員を募集しているから紹介しようか? 違うのか? じゃあ要点を3つに絞ってもう1回整理して話して」 とまくしたて、奥さんは「もういいわよ、アンタには話さない」となってしまうわけです。
     僕もよくやってしまうんですけど、これはよくありません。
     頭の回転が速いというのはイコール頭が良いと勘違いする人は多いんですが、頭の回転が速いだけでは問題解決には、ほぼ役立ちません。
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  • 岡田斗司夫の解決!ズバっと 「『魔女の宅急便』は構成が失敗だった?」(後編)

    2015-10-15 06:00  
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    岡田斗司夫のニコ生では言えない話
     岡田斗司夫の解決!ズバっと 2015/10/15───────────────────────────────────

    おはよう! 岡田斗司夫です。メルマガ読者の方から、多数質問をいただいています。かたっぱしから答えてみましょう。


    ───────────────────────────────────「『魔女の宅急便』は構成が失敗だった?」 以前、岡田さんはアニメアワーで『魔女の宅急便』は構成が失敗していると発言されていました。 構成の失敗とは、具体的にどういうことでしょうか?
     
    ───────────────────────────────────

    (前号からの続き)
     『魔女の宅急便』は、女の子が自分の能力に疑問をもって、やってる仕事自体にも疑問をもってしまって、飛べなくなっていく。 ここまではすごく上手くできてる。 だけど、なぜか落ちそうな飛行船を助ける話になる。
    ■なぜ飛行船を登場させる必要があるのか?
     なぜ飛行船が落ちそうになっていて、なぜトンボという男の子が出てきて、なぜ飛行船を助ける話になるのか。
     大地震が起こった時に、キキがそれを止めるわけでもないのだから、そこだけ構成が遊離する。 悪い意味で地に足がついていない。ここが無理やりなクライマックス。
     だから、エンターテイメント的なアクションシーンなしで最後までできたはずなのに、無理くりハリウッド風のアクションを入れたことで構成が破たんしている。
    ■ジジと会話できなくなるのは、思春期の終わり
     だからこそ、ラストのジジという猫がしゃべれなくなってしまうというメッセージが伝わらない。 思春期や子ども時代を象徴しているものが、「猫と会話できること」なんだ。
     それは「成長すれば無くなってしまう」ということ。 だから、ジジが最後しゃべれなくなるけど、しゃべれなくなるのではなくて、キキはジジとしゃべる必要がなくなっちゃたって事。
     現実に踏みいれた世界でも、魔法だけはいまだに使えるのが、現代に生きるアニメーターやクリエーター。 「嘘を本当にする職業の人たちの生き様」というすごく綺麗なメッセージにつながってるんだけど、「飛行船はいらねえよ」というのが僕の印象。 その辺が構成が失敗していると思うところ。
    【まとめ】
     ジジと会話する必要がなくなってしまうことは、思春期の終わりを表しています。 そのあとも魔法が使えるのは「嘘を本当にするクリエーターの生き様」というメッセージです。 でも飛行船が出てくる必要がないので、構成は失敗だと思います。

     
  • 岡田斗司夫の解決!ズバっと 「『魔女の宅急便』は構成が失敗だった?」(前編)

    2015-10-14 06:00  
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    岡田斗司夫のニコ生では言えない話
     岡田斗司夫の解決!ズバっと 2015/10/14───────────────────────────────────

    おはよう! 岡田斗司夫です。メルマガ読者の方から、多数質問をいただいています。かたっぱしから答えてみましょう。


    ───────────────────────────────────「『魔女の宅急便』は構成が失敗だった?」 以前、岡田さんはアニメアワーで『魔女の宅急便』は構成が失敗していると発言されていました。  構成の失敗とは、具体的にどういうことでしょうか?───────────────────────────────────

     『魔女の宅急便』って、実はジブリのアニメーターの女の子の話なんだ。 「子どもの頃から絵が描くのが得意な女の子が上京して、スタジオジブリに縁あって、アニメを仕事にするようになりました」という話。
    ■『魔女の宅急便』はジブリのアニメーターの女の子の話
     自分の趣味であった絵を社会の役に立つアニメという形に変換していく。 しかし、そのアニメは社会に必要とされてないかもしれない。 そのアニメのメッセージは古臭いかもしれない。 それは宮崎駿が作為的に、「俺のアニメは古臭い」と作品の中ではっきり言ってる。
     宮崎駿のアニメは技術はすごい。 でも『天空の城ラピュタ』の頃のような、「まっすぐな少年少女が正しくて、汚い大人の陰謀に負けるな」という内容自体が、すごく古臭い。 これは自分でも自覚してる。
     『魔女の宅急便』では、おばあちゃんが焼いたパイを、キキが届けようとするんだけど、孫娘は「同じパイはもう飽きた。もう食べたくない」と言う。
     宮崎駿のアニメを見るのは、アニメファンだけ。 じゃあ、肝心の子どもたちは見ているのか? 『となりのトトロ』みたいな作品は別として、宮崎駿が本気で作っているアニメは、「どうでもいいや」「古臭いや」って思われてること。 それを宮崎駿はすごく自覚的にとらえていて、それを『魔女の宅急便』の中で、こっそりとカミングアウトしている。
    ■宮崎駿は古臭いことを自覚している
     この一連の流れは素晴らしいよ。 自分自身の置かれている状況を、エンターテイメント作品で女の子を主人公として、きっちり出している。
     アニメーターとして、キキはそのパイを届けるだけの役割しかない。 つまり、宮崎駿が考えたお話を作るだけのスタッフにしてみれば、宮崎駿の話は古臭いと思ってる。 ジブリの中でもそういう話はおそらく出ている。
     「宮崎駿以外の作家をたてなきゃいけない」という企画会議の内容がガンガン聞こえてくる。 それが「おばあちゃんが作ったパイは古臭い」という話のなかに織り込まれているんだよ。
    (次号へ続く)
    【まとめ】
     宮崎駿のアニメは技術的にすごいですが、内容は古臭いです。 宮崎駿自身もそれを自覚していて、『魔女の宅急便』でカミングアウトしています。 その一連の流れは素晴らしいと思います。



     
  • 岡田斗司夫の解決!ズバっと 「僕が戦闘思考力を鍛えた話」

    2015-10-13 06:00  
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    岡田斗司夫のニコ生では言えない話
     岡田斗司夫の解決!ズバっと 2015/10/13───────────────────────────────────


    おはようございます。
    今日は『解決!ズバッと』はお休み。
    絶賛発売中の岡田斗司夫の最新著作『頭の回転が速い人の話し方』から、ハイライトをお届けします。

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    「僕が戦闘思考力を鍛えた話」
     ちなみに、今振り返ると、僕が戦闘思考力を鍛えたのはガイナックス(アニメーションをはじめとした映像コンテンツなどの制作・販売会社)時代です。 もちろん、まだメソッド化していないし、「戦闘思考力」なんていう言葉もない時代です。
     戦闘思考力は自分で利害関係が骨身にしみるような状況だと鍛えられます。
     ガイナックス時代、東宝東和やバンダイとやり取りするわけですが、一緒にプレゼンする(ガイナックス株式会社代表取締役)が口下手だったんです。
     僕は山賀が書いた脚本を守らなきゃいけないわけなんですが、相手にしてみれば、24、25歳の考えた脚本だから遠慮なしにダメ出ししたり、「もっとナウシカみたいにしろ!」みたいなことを言うわけです。
     それに対して、僕はその場でどうやって相手を言いくるめようか、頭をフル回転させたんです。
     「オレが負けたら映画が変えられたり、切られたりするわけだから、死ぬ気で守るしかない」
     そんな状況下で僕は鍛えられました。
     本書の第5章では戦闘思考力の鍛え方を紹介しますが、やはり一番手っ取り早い方法は、絶対に譲れないもの、命懸けで守りたいもののために、言い合いをすることです。
     銭金でも、損得でも、好きな映画を守るでも、何でもかまいません。
     こうした状況では、つい尻込みしてしまいます。
     しかし、経験なくして戦闘思考力は養えません。 今後は、チャンスとばかりに場数を踏むようにしてください。 いつまでも逃げていたり、他人に尻を拭いてもらっていては成長するものも成長しません。
     弁論大会とかテレビの討論番組の出演者やコメンテーターなどは、他人がどう言おうと、最初に自分が考えた結論に向かって最後まで押し通さなければならないので必死です。
     僕のガイナックス時代と同様です。 ぜひ、彼らの語り口を参考にしてみてください。
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  • 岡田斗司夫の解決!ズバっと 「千原ジュニアが結婚したけど」

    2015-10-12 06:00  
    220pt
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    岡田斗司夫のニコ生では言えない話
     岡田斗司夫の解決!ズバっと 2015/10/12───────────────────────────────────

    おはようございます。
    今日は『解決!ズバッと』はお休み。
    情報サイト『探偵ファイル』に掲載したコラムをお届けします。───────────────────────────────────

    「千原ジュニアが結婚したけど」(元記事はコチラから) 最近、芸人さんと話をする機会が増えてきた。
     「よしもと」の芸人さんばかりじゃなくて、TV番組とかライブとかいろんな場所で、いろんな芸人さんと世間話してる。
     「こんな彼女がほしい」「こんな嫁がほしい」という話がでるのだけれど、どうも最近、30~40代の芸人さんが彼女や嫁さんに求める条件が変わってきているみたいだ。
     かつて「いい彼女」と言えば、まず「若くてかわいい子」それから「ご飯を作ってくれる家庭的な子」というのが定番だった。しかし、最近、それが崩れてきている。
     今、若手を過ぎた中堅芸人さんが注目しているのは、30代の頭のいい女。
     若い子にこだわるのは、まだかけだしの若手芸人。 そこそこ遊びおちついてきた芸人さんたちは、口をそろえて「30代の頭のいい女性」とつきあいたいと言う。
     こうなった理由を、僕なりに分析してみた。
     スマホが普及するようになって、実は教養格差が激しくなってきた。 二極化がすすんだとも言える。
     例えば『駆込み女と駆出し男』という映画。 冒頭で大泉洋が、江戸の流行り言葉(ダジャレとか地口)で、下女とやりとりする。 べらんめぇ超スピードでのやりとりには、圧倒される。
     僕は江戸時代の専門家ではないけれど、一応57歳なりの教養をもっていると思っている。 普通の時代劇レベルの用語はほぼ分かる。
     しかし、このシーンは真剣に見てても、半分くらいの言葉がわからない。 そういう知識がないと退屈する映画ではない。 雰囲気だけでも十分楽しめるようにできている。
     それでも、日本語の専門家・井上ひさし原作のこの映画は、こういうおもしろさがわかる人のために作ってますよ、というのが伝わってくる。
     わからなければ、調べれば良いのだ。 そのためにスマホがあるんだから。
     しかし、大部分の人は調べない。 調べずに雰囲気だけ楽しむ。
     結果、表面的な面白さだけ受け取って「面白くな~い」という層と「勉強になった。面白かった」と言える層に分かれるのだ。
     頭の悪い人というのは、自分の周りのことしか知らない。 知ろうとしない。
     スマホが情報源の人は、スマホで見られることしか知らないし、知ろうとしない。 例えば本に書いてある情報の話をしても、「え?スマホで見られないの?じゃあ、知らな~い」となる。 読むように勧めても、意地でも読まない。
     芸人さんたちは、インテリ集団でもなんでもない。 でも、もの知りであることはウリになる。
     将来、情報バラエティでMCを任されたりすることもあるかもしれないのだ。 少しずつでも歴史、社会、経済を知っておかなければと、さまざまにアンテナを張ったり勉強したりしている。
     なんだかんだ言っても、勉強熱心な人が多い。 そういう人でないと生き残らない。
     そんな話題にまったくのってこられない彼女や嫁では会話に困る。
     そこで「30代くらいのねぇちゃんで、頭のいい人いないかな?」となるわけだ。
     芸人さんの間だけの話に限ったことではない。 向上心のある男性の趨勢だと思う。
     「出世する男」にもてたい女の子は勉強をしたほうがいいと思う。
     少なくとも、知らなかったら調べてみよう。 わかったら、「へ~、そうなんだ」と楽しもう。 お笑い芸人さんですら、あんなに勉強熱心なんだから。
    以上、情報サイト『探偵ファイル』よりお届けしました。バックナンバーはこちら!