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みんなの物語「朝倉海の挑戦を語ろう」■川尻達也☓笹原圭一
みんなの物語「朝倉海の挑戦を21,000字で語ろう」■川尻達也☓笹原圭一(聞き手/ジャン斉藤)
☆この記事はニコ生配信されたものを構成したものです
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UFC対RIZIN!! 語ろうパントージャvs朝倉海■川尻達也☓笹原圭一
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・ブラックローズ大晦日の裏側■証言:セコンド大塚隆史
――どうもジャン斉藤です。今日のDropkickスタジオトークのゲストはこの方です!笹原 皆さん、こんにちは。平和を愛し、平和から愛された男・笹原です。
――どういう挨拶なんですか!(笑)。そしてもうひとりはこの方です。
川尻 MMA3戦3勝、「超マス十段」の溝口司です。よろしくお願いします!
――SNSを追ってない人には意味がわからないですよ。
川尻 みんな知ってるでしょ?
――なんかケンカを売られてますね(笑)。
川尻 この直前までSNSでケンカを売られていたんです。3戦3勝の奴に。
――川尻さんにケンカを売っている溝口さんとは、ブレイキングダウンCOOの溝口勇児さんとは別人ですか?
川尻 別人っすよね。ブレイキングダウンの溝口さんは凄かったですよ。
笹原 昨日のブレイキングダウンでの試合では、残り1秒でKO勝ちしたんですよね。川尻 あの決着は映画みたいで凄かったですよ。ボクが言っているのは弱いほうの溝口司です。
――ボクもSNSで溝口選手のことはフォローしてたんですけど……。
川尻 あ、有名なんですか?
――有名というか有望な若手ですね。
川尻 ボクがYouTubeで有望な若手7人を挙げたときに「溝口司もいますよ」っていうコメントがあったんでググったことはありますね。だから名前を知ってたんですけど、どういう選手なのかはわからないです。「超マス」がすごく好きみたいです。
――超マスとはマススパーリングのすごいやつらしくて、川尻さんも執拗に「超マス」を要求されてますけど。溝口選手は21年のアマ修・全国3位の強豪ですよ。川尻さんは何位でしたっけ?(笑)。
川尻 自分は東日本オープントーナメント1位ですけど、そのあと修斗の第1回新人王のMVPですよ。そのあと恥ずかしながら修斗世界王者にもならせていただきました(笑)。
――そんなレジェンドが、アマ修・全国3位から雑にケンカを売られていると(笑)。
川尻 彼はまだ22歳って若いですよね。ボクとは24歳差だし、お父さんはボクと同世代じゃないですかね。こんな無礼なケンカの売り方をして、お金持ちのお父さんに甘えて暮らしてるか知らないけど、まずは土下座しろ。話はそれからだ(怒)。
――めちゃくちゃ怒ってますね(笑)。川尻さんって格闘家の中でも温厚なほうですけど、こうなるとめちゃくちゃ怖いな……。
川尻 だって陰険ですからね。ボク、青木、北岡は「陰険世代」ですよ。
――いや、北岡さんとアオシン(DEEPの佐伯社長夫人が付けたあだ名だけど、そう呼んでいるのは佐伯社長夫人とDropkickユーザー)はもっと上のレベルの陰険だから、彼らに失礼ですよ(笑)。
笹原 川尻くんのパブリックイメージはすごく穏やかな人だから、そのイメージを壊さないほうがいいですよ(笑)。
川尻 ネチネチずっと呪いますよ。「#超マス十段溝口司」ってタグ付けして1ヵ月はやり続けますからねぇ。調子乗るなよ、オマエ。
――このままだとShow大谷さんの配信並にカオスになるので、本題に入りましょう(笑)。
川尻 Show大谷さんのやつ、聴きましたけど、すごかったですよね。話があっちに行ったりこっちに行ったり、「結局なんの話をしてるんですか?」って(笑)。
――いま視聴されてる方はShow大谷さんに関心はないと思うので説明は省きます!UFC310のフライ級タイトルマッチ、パントージャvs朝倉海の盛り上がりはすごかったですね。
川尻 UFC310はいろいろすごかったですよね。「これは現実なのか」って信じられないことが次々に起きて。あれ、どのへんまでファンに伝わってるんですか? そのへんことを笹原さんに聞きたくて今日は来たんですよ。
笹原 今日は何もしゃべらないですよ!(笑)。
――たとえば「オクタゴンサイドで一緒に観戦した榊原さんとダナ・ホワイトは何を話したのか」……いろいろと興味は尽きないんですが、まずは試合の感想から。川尻さんはどう見ましたか?
川尻 ボクもアメリカ初体験がいきなりタイトルマッチだったんですよ。
――ストライクフォースのギルバート・メレンデス戦ですね。
川尻 アウェイだから分が悪いのはわかってたんですけど、海選手は資金力があってチームを組んで、3週間前にアメリカへ渡って。ラスベガスの雰囲気や時差にも慣れていったし、英語も話せてコミュニケーションも取れている。会見もものすごく頑張っていたじゃないですか。すごく感触はいいなと思ってて。
――海外に挑戦する日本人格闘家をたくさん見てきましたけど、初参戦からあそこまで溶け込んでいる人はいなかったと思いますよ。
笹原 めちゃくちゃ堂々とましたしね。
川尻 UFCの仲間になろうという姿勢がすごく感じられて。もちろんRIZINも背負ってるんですけど、しっかりUFCの内に入って、しっかりコミュニケーションを取ってる感じが伝わってきましたよね。ただ、試合当日ケージに入ったときにさすがに顔が強張っていたんで、前日のフェイスオフとだいぶ違うなと。ボクはU-NEXTの応援チャンネルに出ていたんで、そのことは言わなかったんですよ。解説だったら言ってたんですけど……応援チャンネルだとネガティブなことを言わないほうがいいかなと。
――大人!(笑)。川尻さんもUFC時代は海外で試合していたじゃないですか。数週間前から先乗りして備えることはあったですか?
川尻 ないですね。そこはUFCが負担してくれないから自費になっちゃいますし。ストライクフォースのときは、加藤(浩之 )さんが「川尻が安心するのであれば、何人でも連れてきていいよ」って言ってくれて。
――PRIDE武士道のプロデューサーでDREAMの責任者だった加藤さんがお金を出すと。
川尻 そうです。だから完全なチームを組んで、海外だと感じずに戦えたんですけど、それでもやっぱ思いどおりいかなかったし、苦しかったです。
――海選手が資金的な問題をクリアできたのは、日本市場で人気を獲得していたからですが、それはすなわちRIZINでの実績ですよね。
笹原 そこは海選手の実力ですよね。そのほうが安心できるし、試合に集中できるけれども、そこまでやっても結果を出すのは難しい世界ってことですよね。たとえば松坂大輔がメジャーに挑戦したときも通訳から何からチームを編成して乗り込んだんですよ。単身乗り込んでいった野茂英雄やイチローの大変さを理解していたからなんですが、途中から思うような成績を残せなかったですからね。必ずしも吉と出るわけではないんですよ。
――結果に直結するわけではないと。試合内容のほうはどうでした?
川尻 パントージャは意外と前に出て来なかった。それは1回目の飛びヒザがめっちゃタイミングがよかったからじゃないですかね。あれで海選手の狙いがわかって、もう頭を下げて組みに来なくなりましたから。そのあともヒザを連発したけど、読まれていたから当たらない。そのあとパントージャの左フックを食らってのフラッシュダウンは、たしかに体勢は崩れたけど大丈夫かなと。それよりテンカオのほうが効いたんじゃないかって見てたんですけど。
――テイクダウンされてマットに背中を付けられたあとに立ち上がってから、海選手が主導権を握りかけてる感じが見えたんですけど。
川尻 あの立ち方もすごかったんですよ。パントージャがパウンドを打とうとしたのか、頭を上げたときにぶら下がるように起き上がって。「これで流れが変わるんじゃない?」って思えたし、1ラウンドは互角だったと思う。
――3名のジャッジではパントージャでしたけど、競った内容ではあったと。
川尻 ただ、パントージャは打たれ強いというか、ひるまないですよね。日本人格闘家はビビってはないけど、海選手の打撃に気をつけていたというか。でも、パントージャはまったく臆せず前に出るからこそ、パンチはたぶん効いてない。
――「見えていれば効かない」の大沢ケンジ理論ですか!
川尻 そうそう。ボクは大沢さんとまったく同じです。PRIDE大晦日でギルバート・メレンデスとやったときも全然効かなかったから「アゴを引いて見えていれば効かないでしょ」と。でも、DREAMでエディ・アルバレスに倒されて「ああ、見えていても効くパンチがあるんだな」って(苦笑)。
――いつかパントージャもKOされることがあるかもしれないですが、打たれ強いうえに精神的にもタフなんでしょうね。
笹原 パントージャに距離を潰されたことが海選手には痛かったですよね。
川尻 ですよね。あの戦い方を海選手にできる選手って日本のバンタム級にいないと思うんで、だから面食らったところもあったんじゃないですかね。
笹原 もっと落ち着きたかったですけど、パントージャはその時間を与えなかったですし。
――テンポを早くするのも「大沢ケンジ理論」ですよね。川尻さんも以前から言ってましたけど。
川尻 テンポを1・5倍にしてアタック数を増やす。ボクは大沢さんと一緒に練習してたときに「こうだよね、ああだよね」って話をしてたんですよね。
――2ラウンドに入ってすぐ組み付かれてフィニッシュに……。
川尻 海選手もわかってるんですけど、切れないんですよねぇ。パントージャの右足のロックを外そうとしたし、チョークもわかってるのに極まっちゃう。技術的な部分でかなり上なんでしょうね。
――海選手も練習はしてるけども……
川尻 絶対にチョーク対策はしてるじゃないですか。ボクもめちゃくちゃ練習してても、スパーで青木真也にバックを取られたら極められますからね。何度も練習してわかっているし、正しい対処法をやっても極められちゃうんですよ。
――もうひとつポイントは海選手はひさしぶりのフライ級。川尻さんも階級転向はいろいろ経験しましたけど。
川尻 ライト級からフェザー級、バンタム級まで落として。試合前日に扇久保(博正)に聞いたんですけど、彼はもともとフライ級でやっててRIZINでバンタム級に上げて、またフライに戻してるじゃないですか。扇久保も……扇久保と知り合いだから、つい「扇久保」って言っちゃうんすけど、ファンに「年上だから偉そうだ」って怒られちゃうんですよね(笑)。
笹原 昔からの知り合いですよね?(笑)。
川尻 もう彼が岩手が出てきたときから知ってますから。オギちゃんも2022年大晦日の堀口恭司戦が6年ぶりのフライ級だったけど、「あのときどうだったの?」って聞いたら「全然問題なかったです」と。
笹原 階級を落としても全然パフォーマンスが変わらなかったですよね。
――オギちゃんはもっと評価されてもいいですよ!
川尻 フライ級世界1位が堀口恭司なら、オギちゃんは世界2位ですよ、パントージャに勝ったことあるし。笹原 階級にフィットする技術ってあるんですか?・朝倉海UFC参戦の経済効果・RIZINとUFCの異常な関係・夢破れたDREAMを振り返る・鶴屋怜の挑発は正しい・ヤング川尻の宇野薫事件・DJに200万ドルでオファーしたのは?・下町ロケットRIZINが作る狂ったネジ……21,000字インタビューは会員ページへ
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久保優太「シェイドゥラエフに挑戦しないなら、格闘家でいる意味はない」
RIZIN大晦日は強敵シェイドゥラエフに挑む久保優太インタビューです!(聞き手/ジャン斉藤)
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・日本格闘技界はドーピングにどう向き合うべきか■大沢ケンジ☓タケ ダイグウジ
――いま久保選手は沖縄はなんですか?久保 いや、明日から週末だけ沖縄です。前にも言いましたけど、沖縄で事業をやっていたりして、向こうが住居になってまして。東京には練習のために滞在している感じなんですね。
――沖縄でトレーニングキャンプを張る格闘家は多いですけども、久保選手の場合は東京でトレーニングキャンプ。久保 いま東京での練習場所は宮田和幸代表のBRAVE、上田(貴央)さんのFIGHTER'S FLOW、弟の久保賢司と始めたジムのリレイズ東京、この3つをぐるぐる回ってトレーニングしていますね。休みのときに沖縄に戻っているし、試合がなければずっと沖縄にいます。今年に入ってからこういう生活なんですけど、こっちのほうが自分に合ってるかなって。
――東京に来るとファイターのスイッチが入るんですね。
久保 そうですね。いまはちょうど追い込み期間で、来週ぐらいまで頑張って。そこから段階的に減量をスタートするというか。いまは食事調整しながらカロリーコントロールとダイエットという感じですかね。
――いまは疲労を含めてピークの時期なんですかね。
久保 めちゃくちゃ疲労が溜まっています(笑)。
――そんなときに取材で申しわけないです!
久保 いやいや、全然大丈夫です。
――今年の高橋遼伍戦、斎藤裕戦の試合前取材では「試合が決まったときは勝てる可能性は低いけども、試合当日までに勝率と上げていく」という言い方をされてきましたが、大晦日のシェイドゥラエフ戦の手応えはどうでしょうか?
久保 いやあー、どうだろうなぁ。いまちょうどBRAVEで練習したあとで、弟の久保賢司と一緒なんですけども……弟といろいろな話をすると、勝率は上がっている気がします。
――おお、そうなんですね。
久保 まあ、ここからまあ減量がキツくなってくると、マイナス思考になっちゃうかもしれないですけど(苦笑)。大晦日に向けてすごく集中してるというか、充実した選手生活が送れてますし、「どんどん強くなっちゃうなあ」って自信満々になってきました。
――BRAVEってレスリングの練習が中心じゃないですか。そこに元キックボクサーの弟さんも一緒に行くことは重要なんですよね。
久保 BRAVEでは宮田代表が教えてくださるんですけど、キツイ組みの練習してるときに弟が「じゃあ、このキツイときにミッドだ」って始まります(笑)。――つらいときにケツを叩いてくれる存在!(笑)。
久保 キツイときに打撃を出せるかどうか。自分の武器は打撃じゃないですか。どんなに苦しい状況においてもその武器を出せるトレーニングをしてますね。
――弟さんは近くで客観的に見てくれる存在としても重要だったりするんですか?
久保 ああ、そうですね。ボクは当事者なので、3Dで見られない。俯瞰して見てくれる存在ですよね。行きの車では「今日どういう課題を持ってやるか」という話したり、帰り道では「今日はこの動きができてなかったよ」と反省会をして。MMAにおいての“久保ロジック”を弟と2人で練っている感じですね。
――こないだ笹原(圭一)さんのインタビューしたときに、久保選手にはダウトベック戦のオファーしたんですけど、久保選手のほうが「ダウトベックに打撃で勝ってもあたりまえだから」ということでシェイドゥラエフを指名したと。そのとおりなんでしょうか?
久保 あ、そうです(笑)。
笹原圭一の「RIZIN LANDMARK名古屋」を11,000字で語ろう
――うわ!よりによって厄介な相手を指名(笑)。
久保 厄介だと思います(笑)。自分でもそう思ったんですけど……でも、やっぱり人生一度きりじゃないですか。だから挑戦したいんですよ。ボクは33歳でMMAに転向して、いまは37歳。この歳になって夢を追っかけてるんですけど、挑戦するからには、やっぱりキツイ道を……周り道するより目的地まで最短距離で登れるじゃないですけど。――エベレストを登るにしても商業登山じゃなくて、最難関ルートを選んでる感じですよ!(笑)。
久保 やるからにはやっぱり挑戦したいんです。ありがたいことに、RIZINには自分の望むカードに挑戦をさせてもらえますし、それに応えて乗り越えたいなって思いますね。
――段階を踏む選択はなかったわけですね。
久保 そうですねぇ。段階を踏んでるあいだに歳を食っちゃうなって思ったんで(笑)。それにダウトベックはストライカーなんで、世間から見てもボクなら「いけちゃいそう」に見えるじゃないですか。――そんな簡単な相手ではないとはいえ“天才・久保優太”なら攻略できるんじゃないかと。
久保 簡単ではないにしろ、ダウトベックとは五分五分、フィフティ・フィフティという見方をされるのかなって思ったんで。シェイドゥラエフだったら「絶対に久保は勝てない」と予想する人が大半だと思うんですよね。
――実際にシェイドゥラエフ有利の声が圧倒的ですねぇ。
久保 高橋選手や斎藤選手とやるときも「まだ早いだろう」と「段階を踏んだほうがいいんじゃないか」って見方をされてたんですけど、挑むんだったら高い壁のほうがいいかなって。
――高い壁とはいえ、格闘家として勝機が見えるからこそ名乗り出たんですよね?久保 そうですね。ボクって自己分析がめちゃくちゃできるタイプだと思うんです。そこは自己だけではなく、いろんな分析が得意なんですけど。いろいろと分析した結果、シェイドゥラエフに勝てないかなあ、相性が悪いなあって(苦笑)。
――自己分析した結果!(笑)。
久保 はい。でも、せっかく格闘家という仕事をさせてもらってるんで。人に注目していただいて、人に夢を与えられる職業じゃないですか。しかもRIZINという日本一の団体で戦うことができる。これは格闘家としてめちゃめちゃチャンスではあるし、ありがたい環境なんで。それなのに安牌を選んだりするのはどうなのか、と。シェイドゥラエフと戦えるんだったら挑戦したい。そして勝つことで、応援してくれてる人から称賛を浴びたいですね。
――格闘家としてファンに夢やロマンを与えたいわけですね。
久保 じゃないと格闘家でいる意味はないかなって思います。
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