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大会後恒例!RIZIN広報の笹原圭一さんがRIZIN長崎を15000字で総括します!(聞き手/ジャン斉藤)





――
PRIDE、DREAM、RIZINと見てきましたけど、今回の長崎大会くらいピンチの大会はなかったですよね。

笹原 そうですか?まぁでもボクのせいじゃないし、こういうこともあるだろうなって感じで眺めてましたよ(笑)。

――
ハハハハハハハ!完全に他人事じゃないですか!

笹原
 でも本当のことをいうと「これ、どうしたらいいんだろ」って超絶焦ってました。RIZIN旗揚げの曙vs.ボブ・サップの試合で、レフェリーをしていただいたシーザー(武志)さんが、流血が止まらない曙さんを前に「これどうすんだよ、島田」と、リング下の島田レフェリーに問いかけたときと同じ気持ちでした!

――
ハハハハハ!

笹原
 大きな大会の次が地方だと、見るほうの気持ちがいったんリセットされますし、どんな大会でも超RIZINには見劣りするから、そこはしょうがないなとは思いつつも……にしてもズンドコ過ぎるだろって。まぁでもやっぱり最後まで足掻かなきゃだめですよね。

――
榊原さんはPRIDEの頃から、大会直前まで足掻いてましたよね。

笹原
 なんで足掻くかといえば、RIZINなんていつ消えてなくなってもおかしくないって思っているからですよ!

――
物騒です!(笑)。

笹原
 今回いろいろ考えたんですよ。いまのRIZINを「海」とは言わないですけど、綺麗で大きな湖なんじゃないかって。最初はちっちゃな池だったのが、どんどん大きくなって、きれいな魚や生物が住み始めて、本当に美しい水質の湖ができた。みんなで一生懸命その美しさを守っていかないと、あっという間に汚れて、なんなら砂漠化してこの美しい湖もすぐになくなっちゃという話ですよ。

――
笹原さん、何か変なものに目覚めましたか?(笑)。

笹原
 あくまでたとえ話ですよ! だって最初からこの大きな湖が普通にあると思ってる人が多いじゃないですか。「俺はカンケーねーよ」みたいな感じでゴミを捨てればすぐに汚れるし、選手も含めて関わる人が本気で守っていかないと、こんなのすぐなくなりますよ。社長が盛んに「RIZINはいまは盛り上がってるけど、油断するとすぐなくなる」って言ってますけど、ボクもまったく同じ感覚ですし。

――
だから榊原さんは記者会見では選手の登場の仕方ひとつにこだわるわけですね。長崎大会は宇佐美正パトリックの計量オーバーから、ドラマが一気に動き出しましたよね。ノーコンテストルールではなくキャッチウエイトにした賭けが大当たりしたというか。

笹原 そこはいろんな偶然が重なりましたね。

――
どのタイミングで宇佐美サイドから計量は無理だという連絡があったんですか?

笹原 計量日当日です。計量が始まってからですね。宇佐美選手は体重を測りにこなくて「まだ落ちてないです。残り1.6キロです」と。タイムリミットまで時間はあるから落ちるだろうと思っていたら「いや、もうかなり厳しい状態です」と。

――
宇佐美選手はRTUのときも早めに諦めちゃったみたいですね……。

笹原
 当然宇佐美選手のマネージャーは「最後まで頑張らせて、絶対にクリアさせます」とは言ってたんですけど……。

――
最終的には1.65キロオーバー。堀江サイドに状況を連絡したわけですね。

笹原
 あのとき社長の説明でひとつ抜けていたことがあったんですけど……堀江選手の選択肢として「試合を受けない」というのもあるんですね。ファイトマネーだけもらって試合を受けない。

――
UFCなんかでも拒否はできますね。ファイトマネー全額もらえないこともあるそうですけど……。

笹原
 もしくはノーコンテストルールのどっちかです。堀江選手からすると地元の大会で、おまけにメインだから「やりません」という選択はなかったと思うんですけど。

――
ホームの選手は断りづらいですよねぇ。ONEで海人が体重超過のグレゴリアン戦を拒否したのは、交渉の最中によほどのことがあったんだろうなと。

笹原
 で、堀江選手側は当初ノーコンテストルールがいいという感じだったらしいんですよ。

――
それはそうですよね。ノーコンテストルールだと、佐藤将光戦のパッチー・ミックスでは1ラウンド、2ラウンドともに9-10スタート。それで判定やKO・一本負けしてもノーコンテスト扱いですし。

笹原
 今大会から1.0キロ以上のオーバーは減点2ではなく、減点3に変更しているので、なおさらクリアした側からすると、負けるリスクが減るし、試合が一応成立する。もってこいのシステムなんですよね。普通だったらノーコンテストルールを選びますよね。

――
でも、ノーコンテストルールにならなかったのはなぜなんですか?

笹原
 これも誤解ありそうなので説明しておくと、キャッチウェイトに変更してフラットな条件で試合をする、というのは選手が選ぶのではなく、あくまで主催者である我々の判断なんです。選手が選択できるのは試合をしないか、キャッチウェイトでやるかだけなんです。もちろん仙台のベイノア選手みたいに「男気」でフラットで試合を受けるという選択肢もありますけど。

――
つまりRIZIN側がこの状況を受けて、キャッチウェイトの試合になるように堀江選手サイドと交渉したと。

笹原
 そうです。これが普通の試合ならそんなことしなかったと思いますけど、メインの試合ですからね。主催者の判断としては「重たい試合」だったということです。宇佐美サイドにも確認した上で、堀江サイドにあらためて条件を提示して話をした、ということです。

――
堀江サイドの窓口は石井(史彦)さんなので、タフな交渉ですよね(笑)。

笹原
 でも「メインがノーコンテストルールってどうなの?」って話じゃないですか。ファンも集中して見られないでしょうし。

――
あまり燃えないですねぇ。それでキャッチウエイトの交渉に入るわけですけど、RIZINがお金を払うって前例がないですよね。超過した選手のファイトマネーの一部を譲渡することはありますけど……

笹原
 オーバーした相手のファイトマネーを渡せ!」とか言う人がいますけど、たとえば「オーバーした場合は50%を渡す」というルールを定めても、100万の選手と10万の選手の試合で、10万の選手がオーバーして50%の5万もらっても「は?」という話じゃないですか。だからこういう場合は、主催者が身体を張るしかまいんですよ。

――ファイトマネーが常に釣り合っているわけじゃないと。今回はRIZINならではの騒動ですよね。キャッチウェイトは他のイベントでは、よくあることなので。

笹原 「なんでノーコンテストルールじゃないんだ?」という議論が激しくなったのは、同じ大会に出場した山本聖悟選手が超過してもノーコンテストルールになったからですよね。2つのルールが混在したことで余計に目立ちやすかったのかなと。


――これが10年前だったらもっと批判されてましたけど、「宇佐美の試合はメインだから仕方ないよね」って理解してくれる人が多かったなと。

笹原 キャッチウェイトはUFCでも普通にやってる話ですからね。たしかに1大会に2つのルールがあるのはおかしいって疑問はよくわかります。ボクらがこういうことをいうのはよくないかもしれないですけども、興行にとって重たい試合と重たくない試合ってあるじゃないですか。

――
正直、なくなっても困らない試合はありますよね……。

笹原
 競技だけの目線でいえば、どの試合も同質、同等でなくちゃいけないですが、当然興行側の目線もある。どっちが正しいとか正しくないじゃなくて、ぶつかり合いながらバランスを取っていくしかないと思っています。

――
宇佐美選手はノーペナルティのキャッチウエイトにしたことで、「絶対に堀江が勝ってくれ!」という応援ムードになったからこそ、試合は面白かったわけですもんね。

笹原
 あとはこちらから宇佐美選手サイドに「試合は成立したんだから、全力で勝ちに行く姿勢を見せろ」と言いました。これが本人の気持ちにどう影響したかはわかりませんが、気持ちを切り替えて臨めたことも大きかったんでしょうね。だって「すみませんでした」って謝ったほうが楽ですもん。でもそこで謝ったら、あの熱は生まれてないですよ。

――
宇佐美選手がヒール化してこその熱狂。それはもう宇佐美選手は背負うしかないですよね。「オマエは開き直ることしか救われない」という。

笹原
 宇佐美選手にどういうスイッチが入ったのかはわかんないですけど、ちゃんと全うしてくれたので盛り上がりましたよね。最後までやりきれるかな?ってちょっと心配していましたが、想定以上にふてぶてしかった(笑)。ここは本当に評価してあげたいです。もちろん一番は計量オーバーしないことなんですけど。
――いまの話を聞くと、「宇佐美はヒールを演じてるのか?」と言われそうですけど、宇佐美選手の本性が引き出されたわけですよね。

笹原 そういうことです。無理に演じても絶対うまくいかないですよ。前の試合でヤン坊選手にKO勝ちしたあと怒鳴り散らして、実況の矢野さんから「なにがあった宇佐美?」と言われたじゃないですか(笑)。あの狂乱ぶりというか、何かスイッチが入ったときの暴走感は本人の本質なんじゃないですかね。

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https://ch.nicovideo.jp/dropkick/blomaga/202610



 
プロレス格闘技業界のあらゆる情報に精通する「週刊プロレス事情通Z」のコーナー。今回のテーマはレフェリーのリング禍とデマ/WWEネトフリ配信不評/清宮海斗キャリーオーバー/マッスル客入り……などです!(聞き手/非常ベル野郎)





――
えっ、Zさん。あっ、非常ベルが、えっ! 鳴ってます!えっ!!

Z WWEのNetflix配信の日本語実況解説者シュン山口氏の同時通訳のときの喋り方はやめろよ!

――
えっ!? これまでWWEはABEMAで配信されてきましたが、10月からはNetflixへ移籍。実況解説の非常ベルが鳴っています。

Z 山口氏は同時通訳の役割も兼ねてるんだけど、評判がよろしくない。もともとはABEMAでも当初はFUNAKIさん山口氏の2人が実況解説だったんだけど、ファンの声も受けてか変更されていた。

――
どうしてもまたそのコンビが復活を……。



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90年代・新日本プロレスで活躍、その後はゼロワンに移籍した高岩竜一15000字インタビューです!(聞き手/ジャン斉藤) ★この記事は2015年に収録したものです。


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高岩
 取材なんて珍しいなと思ったんですよ。あんまりないですから。

――インタビュー自体は久しぶりですか?

高岩 そうですね。前に金澤(克彦)さんのところに大谷(晋二郎)と一緒に出ましたけど。

――ああ、『ゴング』ですかね?

高岩 いや、その前にやってた本ですね。

――『Gリング』だとすれば、ずいぶん前ですね……。今日はいろいろとお聞きしたいんですけど、高岩さんはどんなきっかけでプロレスラーになろうとしたんですか?

高岩 きっかけはですね、ウチは凄いビンボーだったんですよ。普段お父さんが家にいなくて、お金も全然入れてなかったんでしょうね。大阪に住んでいたんですけど、何回も引っ越してたんです。小学生のあいだだけで9回も引っ越して。要は夜逃げだったんですね。

――転々としていたところではないですね……。

高岩 工場の2階に住んでいたときもあったんですよ。天井は低いし、音はうるさい。ウチは3人姉弟でお母さんと4人で住んでたんですけど、さすがに生活が苦しいのでお姉ちゃんをお母さんの実家に預けたりしてて。ボクは高校卒業後は専門学校に進んだんですけど、入学費が高いじゃないですか。新聞配達の奨学金で入ったんですよ。

――相当苦労されていたんですね。

高岩 新聞配達自体は5年くらいやってましたから、さすがに嫌になりましたよね(苦笑)。そんな生活をずっと送ってきたのでビンボーは嫌だったんです。それで儲かる仕事は何かと考えて、親は警察官にさせたかったみたいなんですよね。やっぱり公務員は安定しているじゃないですか。ボクも公務員試験を受けたりしてたんですけど、そのまま公務員になっても人生に面白味がないなと思っちゃって。それに公務員はそんなには儲からないじゃないですか。

――それで金を稼ぐためにプロレスラーに?

高岩 相撲かプロレスか、どっちかをやろうかなと。でも、昔の相撲って中学からやってないとダメな感じでしょ。

――高卒で相撲未経験だと厳しい世界ですね。

高岩 それでプロレスにしようと。その当時、プロレスにはそんなに興味がなかったんですけどね。テレビでも裏番組の『3年B組金八先生』を見ていましたし(笑)。

――90年代のプロレスラーってプロレスファン上がりが多いんですけど、高岩さんの動機は違ったんですね。

高岩 プロレスを知ってることは知ってましたけどね。ただ、プロレスラーになろうにも勝手がわからないじゃないですか。そんなときに本屋で『ゴング』を読んだらリングスが新弟子を応募していて。

――たまたま告知していたのがリングスだった。

高岩 要はどこでもよかったんですよ(笑)。それで新横浜にあったリングス道場にテストを受けに行ったんですけど。あのときはボクを含めて4人受けたのかな。道場には前田(日明)さん、長井(満也)さん、新弟子の成瀬昌由や山本宜久もいたんですよね。最初にヒンズースクワット500回やらされたんですけど、回数じゃなくてタイムを測るんですよ。

――どのくらいのスピードでクリアできるのか、と。

高岩 その前にヒンズースクワットって何をやるのかよくわかってなかったんですけどね(笑)。

――えっ、ヒンズースクワットを知らずに受けたんですか?(笑)。

高岩 じつはそうなんですよ。周りのやり方を見て真似したんですけど、あれは足がパンパンになるんですよねぇ。

――なりますねぇ(笑)。テストに何も備えなかったんですか?

高岩 走るくらいかな。柔道はやっていたし、専門学校がインストラクターの養成所だったので、体力には自信はあったんです。次に腕立てをやらされたんですけど、回数は決まっていないんですよ。限界までやる。スクワットで足がパンパンだったし、16回で終わっちゃいました(笑)。あと腹筋とブリッジもやったかな。結局4人とも落ちましたね。

――そのあとに新日本のテストを受けたんですか?

高岩 はい。リングスのテストが91年9月だったんですけど、12月に新日本のテストがあったんです。それまでにリングスのテスト内容の倍のメニューを毎日やりましたね。

――リングスの倍以上をやっとけばいけるだろう、と。

高岩 毎日スクワット1000回やって、そのあとに腕立て伏せ100回。それで新日本のテストを受けに行ったんですけど、人数が多かったですねー。リングスは4人でしょ。新日本は25〜30人くらいいましたから。ゼッケン40番まであったんですけど、歯抜けもあったんですよ。

――申し込んだけど当日来ない人間がいたんですね。

高岩 そうそう。ボクはゼッケン2番だったんですけど、1番の人間も来なかったんですよ(笑)。だからボクがどの種目も最初にやることになって。

――試験官は誰だったんですか?

高岩 長州さんがいたでしょ。山本小鉄さん、越中(詩郎)さんもいたのかな。なんかね、ボクは長州さんに注目されていたんですよ。それはボクが韓国人だからだと思うんですけど。ボク、ハーフなんですよね。

――高岩さんがそのことを公にしたのは、ゼロワンの天下一ジュニア決勝のときですよね。試合前に韓国国歌の演奏があったりして、突然のことなので「これはどういうことなんだろう?」って驚いたんですけど。

高岩 あれは橋本さんが……


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Dropkick編集部

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