• このエントリーをはてなブックマークに追加
19f5b2a183e413fb742bfc318961f4776c14f82b.jpg
新生UWFメンバーのひとり冨宅飛駈15000字インタビュー。新生UWF、藤原組、パンクラスとUの世界を渡り歩いた冨宅が見たものとは?(2019年に掲載されたものです)


【1記事から購入できるバックナンバー】

・スパーですら負けなし? “柔術ギャング”の首領ヒクソン・グレイシーの震える話



冨宅 いいんですかね、ボクなんかの話で。

――伝説の新生UWFのメンバーですから興味津々です! 冨宅さんがプロレスラーになろうと思ったきっかけはなんだったんですか?

冨宅 やっぱりボクらの世代は全員そうかもしれないですけど、初代タイガーマスクですね。佐山(聡)さん。最初は新日本に入ろうと思ってて。プロレスラーを目指して本を読んでスクワットをやってみたり、我流のトレーニングですよね。でも、結局新日本には履歴書は出してないんです。ボクが中3のときに初代タイガーマスクが引退して、高校になって旧UWFができて佐山さんも合流されて。入るんだったらUWFだろうと。

――佐山さんありきのUWF志望だったんですね。

冨宅 前田(日明)さんや高田(延彦)さん、藤原(喜明)さんとか好きな人がみんなUWFに移ったこともあったんですが、決定的だったのは佐山さんですね。

――UWFの格闘技スタイルはどう思われてたんですか?

冨宅 自転車で30分ぐらいのレンタルビデオ屋に旧UWFのビデオがごそっと置いてあったんです。借りてみたらもう凄いなと。直感的に「このプロレスをやりたいな」って思いましたね。

――その旧UWFが活動停止をして前田さんたちは新日本に戻って。そして新生UWFが旗揚げするわけですね。

冨宅 第1回の入門テストを受けたけど、アカンかったんですよね。テストを受けに行ったら15~16人ぐらいいたんですけど、みんな身体がでかい人ばっかりで。「プロの世界は違うな……」って挫折しかけたんですけど、いざスクワットやダッシュが始まったらみんな脱落していくんですよ。最終的に残ったのがボクと田村さんの2人だけ。田村さんはボクの次の番号だったから隣でテストを受けてたんですよね。体格も同じくらいだったけど「コイツ凄いなあ……」と思いながら。

――でも、あのとき合格したのは田村さんだけなんですよね。

冨宅 最後までクリアしたのはボクと田村さんだけだから受かると思ったんですけどねぇ。あとから不合格の通知が届いて、しばらくして『週プロ』を読んだら新生UWF初の練習生ということで田村さんの写真が載っていたので「なんで俺はアカンのか」と。1年後にまたテストを受けて合格したんですけど。

――冨宅さんが落ちたのは、新生UWFの神社長のアドバイザーだったシンサックさんの奥さんの判断だったという話ですよね。

冨宅 ああ、高岡(左千子)さんですね(笑)。入門したあとに知らないオバちゃんから「あなた、デビューしたら名前変えた方がいいわよ。神社長にも言ってあるわ」っていきなり言われて。

――U系の選手が何人も改名したのは高岡さんの勧めらしいですね。


冨宅 いったい誰なのか知らなかったんですけど、ちょこちょこ道場に来るんですよ。みんなも普通にしゃべってるし。あとになって話を聞いたら1回目のテストのときボクの運気が悪かったみたいなんですよね(笑)。

――高岡さんが運気を見て新生UWFを動かしていたという。

冨宅 あのときは「この子はまた次もテストに来るから、そのとき取ったほうがいい」と高岡さんが言ってたらしいですね。ボクはそんなことは知らないですから高岡さんの言うとおり2回目のテストも当然受けて(笑)。

――高岡さんは神社長たちから厚く信頼されていたんですよね。

冨宅 当時は絶対的に信頼されてましたよね。試合の日程なんかは高岡さんが決めていたみたいなんで。あとで聞いたのは、有明コロシアムって当時は屋外だったじゃないですか。高岡さんは「この日は雨は降らないから大丈夫」ということで決めたら、前日は大雨で当日は晴れ。

―― UWF初の東京ドーム大会も「絶対に11月にキャンセルが出る」って会場を抑える前から予定に組んでいて、実際に本当にキャンセルが出て大会ができたみたいですね。

冨宅 そりゃあ言うことが次から次と当たったら信頼はしますよね。

――新弟子生活はどうだったんですか?

冨宅 入る前から基礎体力はしっかりやっていたので自信はあったんですけど、キツかったのは雑用とスパーリングですよね。こっちの先輩に何か言われてやっていると、違う先輩から「何をやってるんだ!」って怒られても言い訳ができないじゃないですか。

――当時新弟子は何人いたんですか?

冨宅  ボクが入った初日に5人いたんですよ。夕方に合宿所に入って翌朝練習が始まる前に2人夜逃げしちゃいましたね。その2人はボクが入る何週間前に合宿所には入ってたんですけど。残った2人が垣原(賢人)さんと長井(満也)さんです。

――冨宅さんはやめようと思ったことないんですか?

冨宅 一度もないですね。せっかく入れたのになんでやめるんだろうな?って。ボクのあとに3人入門したんですけど、何ヵ月かしたあとに突然いなくなったんですけど。昔は絶対に入れなかったから、もったいないなって。

―― UWFは基本的に月に1度の興行ですから毎日が練習と雑用の繰り返しですよね。

冨宅  毎日道場でしたね。もう本当に大変ですよ。誰かがシャワーを浴びたらタオルを持って行ったり、 プロテインを飲むときはその先輩用のものを作らないといけない。りんごジュースを混ぜないといけない先輩もいましたし。プロテインの粉がちょっとでもコップのフチにつくなんてことはダメなんですよ。

――プロテイン作りからして緊張感があるわけですね(笑)。一番厳しかった先輩は誰ですか?

冨宅 一番厳しかったのは宮戸(優光)さんと鈴木(みのる)さんですね。前田さんや上の人たちに粗相をするなよっていう感じで。田村さんが何か仕事をしていたら「オマエら田村にやらすんじゃない!」と怒られたり。雑用や給仕のことは宮戸さんに厳しく言われましたね。

――宮戸さんはちゃんこ作りも厳しそうですもんね。

冨宅 厳しいですねぇ。台所は奥にあるんですけど、ちゃんこの他におかずも作らないといけないじゃないですか。奥でおかずを作ってると宮戸さんが「ちゃんこ番、ちゃんと給仕をしろ!」と。給仕をやっていると「おい、おかずがないぞ!」と。

――ハハハハハハハ! 最近宮戸さんがジム内で「ちゃんこの台所」という飲食店を始めたんですけど。

冨宅 あ、そうなんですか(笑)。宮戸さんはホンマに食に関しては凄いですよね。

――合同練習はどういうスケジュールだったんですか?

冨宅 朝10時からで日曜日以外は毎日やってましたね。その合同練習のときの先輩たちとのスパーリングが本当にキツくて。人数が少なかったので1回やると最低30分。しかも一度極められたらスタンドで再開というわけじゃなく、その体勢のまま極められっぱなしですからね。やっと終わっても、人がおらんかったら他の先輩に「やるぞ」って言われたり。

――合同練習以外でも先輩の練習にも付き合わなきゃならないんですよね?

冨宅 最初の頃は前田さん、高田さん、山崎さんも合同練習には来てましたけど、だんだんと回数は減っていって、半年経ったらほとんど来なくなりましたね。藤原さんは最初からほとんど来てませんでした。一度来られたときに、ボクは昔から藤原さんに練習をしてもらうことを憧れていたので「お願いします!」と一番最初に行って。あのときの新弟子で藤原さんとスパーリングをやったのはボクだけだと思いますね。 

――その当時の藤原さんはキックボクシングジムで練習していたそうですね。

冨宅 UWFの道場には3回ぐらいしか来てなかったと思いますね。3回とも全部ボクが一番最初にスパーリングをお願いしてましたから。

――先輩方が道場に来なくなるきっかけってあったんですか?

冨宅 うーん、取材があったり忙しかったり、他で練習してるのかなと漠然とは思ってましたけど。

――道場は船木さんや鈴木さん若手中心に回っていたので入りづらかったという話も……。

冨宅 そこに宮戸さんや安生さんが加わった4人ですよね。船木さんは昼だけじゃなくて夜も練習に来てました。その練習にも付き合ったりして。

――中野(龍雄)さんは誰もない夜の道場に来るという話でしたよね。

冨宅  中野さんは他の人がいないときを見計らってきてましたね。「いまから行くから」って連絡があって練習に付き合ったり。ボクらが帰ったあとにも来ていたみたいで。翌朝道場に行くとトレーニングをしていた形跡があるんですよね。「あ、中野さんがいたんだな」って(笑)。あと家に呼び出されることもありましたね。

――中野さん、昔は狛江に住んでましたよね。

冨宅 よく知ってますね(笑)。ボクは首押しするために呼ばれたことがあるんですよ。

――それだけのために!(笑)。道場に姿を見せない前田さんや高田さんたちとの接点はあったんですか?



・道場では●●さんの悪口ばっかりだった
・前田日明邸のミーティング
・高田さんが来るとは思わなかった
・バブルだった藤原組時代
・藤原喜明と若手の決別
・パンクラス八百長説の原因…15000字インタビューの続きは会員ページへ


いま入会すれば読める6月更新記事

谷津嘉章が語るSWSの全貌「田中八郎はプロレスを真剣勝負だと思い込んでいた」

・新日本プロレスvsDDTの一面対抗戦に“戦い”はあったのか

・飯伏幸太登場、林下詩美スターダム、山岡聖怜ケガ、西口プロレス■事情通Z

シュン・スカイウォーカー退団、佐藤光留入院、ディアナ体制変更……

・レフェリーの威厳/00年代のNOAHはなぜ失速したのか■事情通Zvs非常ベル野郎
・「オマエは何でもできすぎるからダメだ」――平本丈が追い求めるMMAの最終形

大感動!! 扇久保vs神龍の“鶴屋プロレス”とは何か■笹原圭一

チャーリー柏木が語るシェイドゥラエフの今後【動画】

シュウヒラタが語る井上直樹PFL大激闘【動画】

スコット・コーカー新団体/ベラトールはなぜUFCに追いつけなかったのか?

・【WECと軽量級の始まり】6000+6000ドルでも夢の金額だった時代■水垣偉弥

・【掌底時代から現代のパンクラスまで】窪田幸生「今日、前田さんのことをやるからと言われて…」

・軽量級レジェンド・マモルが語る「MMA首相撲の有効性と落とし穴」

 


 
プロレス格闘技業界のあらゆる情報に精通する「週刊プロレス事情通Z」のコーナー。今回のテーマはレフェリーの威厳/00年代のNOAHはなぜ失速したのかです!(聞き手/非常ベル野郎)


【1記事から購入できるバックナンバー】

安田忠夫が語る「大晦日バンナ戦の裏側」と「テレビ不信」



――
Zさん、レフェリーの威厳を問うコラムがプロレス界に非常ベルを鳴らしています! ホントいまのプロレスのレフェリーはダメだよなあ。昭和プロレスのレフェリーの厳格さを見習ってほしいですよお。

Z
 昭和のレフェリーもけっこう適当だっただろ!前も言ったけど、「見えてなければ反則オッケー」「カウント4までは反則オッケー」というシステム自体、スポーツのVR判定時代に合ってない。

――
でも、さすがに最近のレフェリーの威厳なさは非常ベルすぎないですか?

Z
 レフェリーで威厳でいえば、和田京平さんを思い浮かべる人が多いと思う。

――
キョーヘー!!

Z
 和田京平さんは、反則をするレスラーにも食ってかかるし、カウント4まで数えても反則をやめないと、力づくで離そうとする。レフェリーはレスラー相手にも一歩も引かない、反則を絶対に許さない。それが皆がイメージする威厳だけど、裏を返せば京平さんだからこそ成立するパフォーマンスとも言える。

――
威厳あるレフェリーではなく、威厳のあるパフォーマンス!


Z
 なぜこのかたちに行き着いたのかを考えてみる。


・ジョー樋口の失神芸はいまだから楽しい
・乱入・反則過多はエンタメとしての消化不良
・ウルフアロンvs成田蓮のズレ
・棚橋弘至を権威化すべきか
・00年代NOAH失速の理由
・野望の渦の悲劇……続きは会員ページへ



いま入会すれば読める6月更新記事

・谷津嘉章が語るSWSの全貌「田中八郎はプロレスを真剣勝負だと思い込んでいた」

・新日本プロレスvsDDTの一面対抗戦に“戦い”はあったのか

・飯伏幸太登場、林下詩美スターダム、山岡聖怜ケガ、西口プロレス■事情通Z

シュン・スカイウォーカー退団、佐藤光留入院、ディアナ体制変更……

・「オマエは何でもできすぎるからダメだ」――平本丈が追い求めるMMAの最終形

大感動!! 扇久保vs神龍の“鶴屋プロレス”とは何か■笹原圭一

チャーリー柏木が語るシェイドゥラエフの今後【動画】

シュウヒラタが語る井上直樹PFL大激闘【動画】

スコット・コーカー新団体/ベラトールはなぜUFCに追いつけなかったのか?

・【WECと軽量級の始まり】6000+6000ドルでも夢の金額だった時代■水垣偉弥

・【掌底時代から現代のパンクラスまで】窪田幸生「今日、前田さんのことをやるからと言われて…」

・軽量級レジェンド・マモルが語る「MMA首相撲の有効性と落とし穴」

 

 
フォロワー外からのクソリプに悩まされる編集者「スネーク加藤」と、どんなニュースにもクソリプを飛ばす「全力草野郎」が格闘技ニュース解説するコーナー。

【1記事から購入できるバックナンバー】

【セクシー公開計量の真実】中井りん「恥ずかしいけど、RIZINでも頑張りました!!」



スネーク おい、全力草野郎! 今日も元気にクソリプを飛ばしやがって。人の意見と違うのはいいんだけど、なんで偉そうに上から目線で説教するんだよ!

――効いてて草。今日はまだクソリプは飛ばしてないですよ。UFCで朝倉海に敗れたキャメロン・スモザーマンが契約外になったから「RIZINに来そうで草」としかリプしてません。

スネーク
 その「RIZINに来そう」がもう聞き飽きたんだよ。かれこれ10年近く、誰かがUFCからリリースされるたびに「RIZINと契約?」と騒がれるけど、すんなり来日した試しがないだろ。

――
パッチー・ミックスがいるでしょ。

スネーク
 パッチーは誰も予想してなかっただろ。そもそもスモザーマンとパッチーでは全然、格が違う。

――
負けてUFCからリリースされてるから同じで草。

スネーク
 その言い方をやめろって言ってるんだよ!可能性はゼロとは言わないけど、スモザーマンを「待ってました!」とばかりに飛びつくメジャー団体は先行き不安ですよ。

――UFCファイターという肩書き、元Fury FCバンタム級王者、そして朝倉海と戦った。 「朝倉海に負けた男」として売り出しましょう! 

スネーク
 「シャノン・"ザ・キャノン"・リッチに勝った男」くらいに迫力がないよ。いい機会だからスモザーマンがなぜ起用しづらいか解説しよう。

・RIZINがスモザーマンが使いづらい理由
・スモザーマンを呼ぶ団体は●●
・「BDを利用すべき!」の浅さ
・UFC日本大会の可能性が高まった
・堀口恭司のRIZINは「遠回り」だったのか……続きは会員ページへ


いま入会すれば読める6月更新記事

・「オマエは何でもできすぎるからダメだ」――平本丈が追い求めるMMAの最終形

大感動!! 扇久保vs神龍の“鶴屋プロレス”とは何か■笹原圭一

チャーリー柏木が語るシェイドゥラエフの今後【動画】

シュウヒラタが語る井上直樹PFL大激闘【動画】

スコット・コーカー新団体/ベラトールはなぜUFCに追いつけなかったのか?

・【WECと軽量級の始まり】6000+6000ドルでも夢の金額だった時代■水垣偉弥

・【掌底時代から現代のパンクラスまで】窪田幸生「今日、前田さんのことをやるからと言われて…」

・軽量級レジェンド・マモルが語る「MMA首相撲の有効性と落とし穴」

・谷津嘉章が語るSWSの全貌「田中八郎はプロレスを真剣勝負だと思い込んでいた」

・新日本プロレスvsDDTの一面対抗戦に“戦い”はあったのか

・飯伏幸太登場、林下詩美スターダム、山岡聖怜ケガ、西口プロレス■事情通Z

シュン・スカイウォーカー退団、佐藤光留入院、ディアナ体制変更……





 
Dropkick

プロレス格闘技マガジン『Dropkick』公式チャンネルです。【更新コンテンツ】スペシャルインタビュー/斎藤文彦INTERVIEWS/小佐野景浩の「プロレス歴史発見」/プロレス点と線/OMASUKI FIGHT/アカツキの『味のプロレス出張版』/大沢ケンジ/二階堂綾乃/オレンジ色の手帳/中井祐樹日記/ジャン斉藤……のコラムなど。週一の音声配信もやってます!

著者イメージ

Dropkick編集部

プロレス格闘技のトピックを扱うブロマガです。

メール配信:なしサンプル記事更新頻度:ほぼ毎日※メール配信はチャンネルの月額会員限定です

月別アーカイブ