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  • 【岡田斗司夫のニコ生では言えない話】はるかぜちゃんのついったでは言えない話だぬー(ω)第68号

    2014-01-20 07:00  
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    おはようございますー(ω)にょほっ
    ……すいません、1回真似して言ってみたかったんです。無銘のマサフミです。
    昨年12月に行われた『岡田斗司夫ゼミ「クリスマス・スペシャル」〜オタキング×はるかぜちゃん対談!!』の模様を3回に渡ってお届けします。

    新スタジオ『ワニスタ』からの初放送は、テレビやTwitterでも活躍中の、はるかぜちゃんこと女優の春名風花さんをお迎えしての対談となりました。

    はるかぜちゃんのTwitterフォロワーは、岡田斗司夫の2倍以上の15万人。
    若干12歳にして多くの人々を惹きつける、彼女の言葉の魅力はどうやって磨かれたのか。
    その文章で岡田斗司夫をパニックに陥らせるなんて、風花…恐ろしい子!

    それでは、岡田斗司夫と可愛らしいサンタクロースによる対談の模様をハイライトからどうぞ。

    ************************************
    <岡田>
     で、話がちょっと流れたんですけども。
    「自分のことが本当は理解されてない!」みたいなことは、あんまりないんですか?

    <春名>
     んー、ツイッターを始めた頃は、文章でのやりとりも「ああ、なんか伝わってないなあ……」っていうのがあったんですけども、今はそこまでないですね。

    <岡田>
     いいなあ。

    <春名>
     うふふ(笑)

    <岡田>
    「いいなあ」ってのは何かって言うと、ツイッターであれだけ書ければ、そりゃ悩みなんてないよね。
     俺、『はるかぜちゃんのしっぽ(ω)』を読んだんですけども、「こ、こんなやつが同じ業界に入ってきたら、俺、もう食えなくなるよ!」ってパニックになって(笑)
     読んだことがある人も多いと思うんだけど、たぶん、はるかぜちゃんのツイートって、まとめて見ると破壊力がなかなかすごいですよね。

    <春名>
     ほえ? そうですか?

    <岡田>
     たぶん別キャラだと思って、“春名さん”と“はるかぜちゃん”と分けて、今、話してみたんですけど。
     あの、はるかぜちゃんって方が出すツイートって……なんでしょうね?
     一文一文は「ふむふむ」なんですけど、まとめて見ると、その奥に、なにやら、とてつもなく頭のいい人がいる感じがするじゃないですか。
     そこら辺が、たぶん、「あのツイートは、実はお母さんが書いている」ってふうに思ってる人の根拠にもなっているんでしょうけども。

     あれはいまだに言われます?
    「実はお母さん書いてる」とか「マネージャーが書いてる」とか。

    <春名>
     はい。いまだにあります。

    <岡田>
     俺ね、あれを「バカみたい」って思うんだけど。
     僕が「これはかなわないわ!」って思うということは、もし、お母さんやマネージャーがそんなに書けたら、そのお母さんとマネージャーは、プロの物書きとしてデビューできるはずなんだよ!(笑)
     だから、「そんなのあるはずねえじゃねえか!」って。
     単に、「すげえ変な女が書いてるんだ」っていうか……変な女って言い方は失礼ですけども。

    <春名>
     あはは(笑)

    <岡田>
     いや、あのね、「9才とか、それくらいからツイートしてて、頭の中で“こんなふうに書かれたら〜”ってレスする訓練をしてるからこそ、あれが書けるんだろうな」っていうのが僕の中にあってですね。
     逆に、なんか「本人が書いてる」って聞いたら、リアリティを感じましたもんね。


    【28:36】

    <岡田>
     ただ、本人を目の前にすると、やっぱり、こう、信じられないですね。
      春名さん本人は、あのツイートしてる“はるかぜちゃん”より、ちょっとバカっぽいじゃないですか。

    <春名>
     そうです、そうです!
     えへへ。

    <岡田>
     ごめんなさい! 酷い言い方して。

    <春名>
      ツイッターの時は、書いて消してを繰り返して、なんか「賢く見えるように」というか——

    <岡田>
     そんなんやってるんだ!? 騙されたっ!(笑)

    <春名>
     ——的確に答えられるようにやってるので。
      話す時って全部が伝わっちゃうので、ほんとにバカっぽく見えます。えへへ。

    <岡田>
     じゃあ、ツイートとかでレスするときも、一番最初に書いた文章っていうのは、もっと感情が前に出てたり、短絡的な言葉だったりするんだ?

    <春名>
     そうです、そうです!

    <岡田>
     それを消して書いてってやってたんだ?

    <春名>
      それを“楽しく”というか、見てる人が「あ、このツイート面白いな」って感じに思ってもらえるようにやってます。
  • 【岡田斗司夫のニコ生では言えない話】『叛逆の物語』は『ガンダム』と並ぶ92点、呪われし上級編第64号

    2013-12-23 07:00  
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    僕は無銘のマサフミ。ついに残ったのは君一人だね。 岡田斗司夫ゼミ「『魔法少女まどか☆マギカ[新編]叛逆の物語』を金払って観たから言いたいこと言うよ!」から、最後はまどマギ上級編をお届けするよ。 この先、『叛逆の物語』の核心が語られることからは逃れられない。 まさか岡田斗司夫が『機動戦士ガンダム』と並べて評価するほどの作品が生まれるなんて、思いもしなかったよ。 『叛逆の物語』を観ないうちにネタバレを聞いてしまうなんて、一人残った君の願いは叶ったといえるのかい? 『叛逆の物語』の結末がハッピーエンドかアンハッピーエンドか、それは僕にも分からない。 どちらであろうとも全ては僕、いや、君と僕達が語り続けるためのエネルギーになるんだけどね。 もうすぐオオミソカの夜が来る。 さあ、僕と契約をして、『魔法少女まどか☆マギカ[新編]叛逆の物語』を観てよ! ************************************  でね、「ハッピーエンドか、アンハッピーエンドか?」っていうことまで、まとめて話しちゃうんだけども。  ハッピーエンドかアンハッピーエンドかというのに関してはね、いろんな考え方があると思うよ。  俺ね、実はわかんないんだ。  あの、『カリオストロの城』ってさ、ハッピーエンドに見えるかアンハッピーエンドに見えるかって人それぞれだと思う。  で、55歳の、中年を過ぎた、ややもう老年にさしかかったオッサンの俺としては、あれはアンハッピーエンドなんだよ。  ルパンは最後、クラリスに手を出すこともキスすることもなく、「せっかく太陽の世界に出れたんじゃないか」って言って、責任も取らずに「いくらでも俺のこと好きになりなよ、困った時があったら来るかもよ」みたいなことを言って行っちまうんだよな。  つまり、その女の子の中に永遠の刻印を残すことに成功するんだ。  で、「今後、俺以上に好きになる相手というのは出来ないだろう」とわかった状態で、突き放して逃げてしまうので……っていうふうに見えちゃうので、これはアンハッピーエンドだなというふうにも言えると。  でも、そういう恋愛をしたいっていうふうに女の人が思ってたらハッピーエンドかもわかんない。  どっちとも言えるな。   で、『ガンダム』のTV版は、そのガンダムという巨大ロボットの力とか、戦争っていうものの呪いから主人公・アムロが解放されて自由になる話だから、ハッピーエンドであって。  そっから先の『ゼータ』や『ダブルゼータ』っていうのは、1回もハッピーエンドに成功してない。  今に至るまで、ガンダムっていうのは……そのガンダムの力っていうのがどのようなメタファーであろうとも、そっからの解放というのがされてないから。  で、『火垂るの墓』は、主人公のあの兄ちゃんが妹を死なせてしまって、繁栄の20世紀末の神戸を未だ見てるっていう地獄・煉獄の中で、生きることも死ぬことも出来ない。だからアンハッピーエンドっていうふうにも考えられるんだけども。 「節子、お前のことをいつまでも見守っていたい」という意味ではハッピーエンドと言えるかもしれない。  つまり、「カリオストロの城がハッピーエンドだったら、同じようなロジックでハッピーエンドとも言えるんじゃないの?」っていうふうにも思えちゃう。  だから俺、安易にハッピーとアンハッピーとに分類できないんだけどさ。 『風立ちぬ』も、全くその、前のニコ生で話した通りで、俺には火垂るの墓と構造が同じに見えるんだよね。  どちらかというと、宮崎駿が高畑勲に対してアンサーを返したような作品だからさ。なので、最後に主人公が煉獄にいるのも同じなんだけども。  ただ、そこで火垂るの墓と違うのは、火垂るの墓っていうのは「兄ちゃん、もういいの。節子は天国で幸せよーん」とか言って、兄ちゃんは「良かった!」って言って極楽行っちゃう話なんだけどさ。  でも、風立ちぬの主人公の二郎君は、奥さんに「生きて!」って言われても、それにあんまり気づかずにカプローニさんと一緒に酒を飲んでしまうという、もう一回地獄に舞い戻ってしまうというボンクラぶりを示してくれたところで終わる(笑)   つまり、あれはあれで「地獄でも良いんじゃないの?」と。宮崎駿にとっては「こっから先も、この世の中のピラミッド構造の上でアニメ作るんだぞ!」っていう決意宣言でもある。  だから、すごいなんか、「宮崎駿はハッピーなんだろうけれど、アニメとしてはアンハッピーエンドやな」と思ってたな。  じゃあですね、やっと結論部。  まどマギってさ、ハッピーエンドなのかアンハッピーエンドなのかっていうふうに考えるじゃん。   で、ほむらもそうなんだけども、ファンにしても、もう一度まどかと会えると考えて、また『まどマギ』のこと考えて、そしてさらに「この先、また続編の劇場 とかビデオとかTVとかがあるんじゃないのかな?」って期待してしまうという意味では、もう一回、作品に“呪われる”わけだよね。 『機動戦士ガンダム』がガンダムという“力と呪い”からの解放の話であったかのように。  僕らファンにとって『まどマギ』っていうのは、「すごく良いものを見た!」っていう感動という祝福であると同時に、「もっと見たい!」とか、「これを超える感動が現実ではないのか!」とか、「なんでこんなキャラが現実にいないのか!」っていう呪いを必ず受けるんだよ。  ここがこのフィクションの恐ろしいところであってさ。  だから、明治時代の教養人は、青年が小説を読むのを禁止したんだよね。「あんなものを青年のうちに読んじゃいかん!」と言ったぐらいで(笑)  フィクションの恐ろしさっていうのは、それぐらいあるんだけれども。  うーんとね、だからね、今回のまどマギは、僕にしてみればアンハッピーだよね。  また『まどか☆マギカ』を見なきゃいけないし。なんかね、ガンダムを見た後でちゃんとまた見なきゃいけない『ゼータガンダム』みたいなもんだよな。そういうふうに思ってしまうし。  エヴァも同じ構造だよな。   皆さんにとっては、まどか☆マギカはハッピーエンドだったでしょうか? アンハッピーエンドだったでしょうか?  ということで、劇場版まどか☆マギカ上級編を終わりたいと思います。お疲れさまでした。  で、こんなにね、疲れる話になるんだよ(笑)   上級編はね、ゼミだからね。これだっていう結論がなくて、「こう考える、こう考える、こう考える」。そして、「後はみんな、ブログで考えてくれ!」っていう言い方になっちゃうんだけども。
  • 【岡田斗司夫のニコ生では言えない話】テレビ版『まどか☆マギカ』80点、全話観るしかない中級編第63号

    2013-12-16 07:00  
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    僕は無銘のマサフミ。君にはまた会うことになると思っていたよ。そろそろ『魔法少女まどか☆マギカ』を観る気になったころだと思ってね。 岡田斗司夫ゼミ「『魔法少女まどか☆マギカ[新編]叛逆の物語』を金払って観たから言いたいこと言うよ!」から、まどマギ中級編をお届けするよ。 テレビ版『魔法少女まどか☆マギカ』は、岡田斗司夫が「死んでも観ろ」と80点の高得点をつけた名作だ。 死といっても、ソウルジェムを持っている魔法少女にとっては、普通の人間のように怖がる必要はないことだからね。ぜひ君にも観て欲しいな。 『魔法少女まどか☆マギカ』を観て、君にも一緒に魔女と戦って欲しいんだ。 ************************************  まどマギ中級コースだ。 “中級コース”というのは、「新作の映画を見てなくても大丈夫!」だ。  そろそろネタバレがあります。大丈夫だな? (卓上に「ネタバレなう」と書かれたボードを置く)  まずですね、これは“TV版の正当な続編”だよね。  だから、TV版とか去年の劇場版を見なくて、いきなり新劇場版の『まどマギ』を見ちゃうのはヤバいと思うよ。  まず、僕自身がアニメっていうのをどう見てるのかを伝えるね。  どういう意味かっていうと、これからの話はアニメの見方に関係してくるんだ。   僕はアニメっていうのを“キャラ”じゃなくて“登場人物”として見ている。  どういう意味かって言うと、そのキャラクターが実在している人物だと考えずに、物語を伝えるための、悪い言い方をすれば“ツール”みたいに思っているんだ。  だから、『バック・トゥ・ザ・フューチャー』のマーティンって主人公いるじゃん。あのマーティンっていうのは、実在の人物ではなくマイケル・ジェイフォックスっていう俳優さんがやった登場人物だと思ってる。  なので、ぼくはアニメの中の個々のキャラクター、例えば、“ほむら”とか“まどか”とかに特別な感情移入はしないし、あまりできないんだ。  これは別に昔からそうなんだよね、僕の習性で。  ——という人間が語っているという前提で聞いて欲しい。  だから、さっきの採点もキャラクターに思い入れをしている人は、たぶん、ここに上げた得点プラス15点ぐらいが自動的に加算されるはずだから、その分、割と低いんだと思ってくれればいいと思います。  で、えー、劇場版のまどか☆マギカっていうのは……まだネタバレなしで話すんだけども。  やっぱりね、“論理的なシナリオ”が最大のポイントですね。  テレビ版では戦うべき相手を“魔女”にしてるんだ。  魔女っていうのは、魔法少女の心の中がやがて疲れた時、っていうのかな? 心が濁ったときに進化する存在として捉えている。  これ、何かっていうと、子供向けアニメではまず出来ないことで。   子供が成長して大人になる。その、“大人になること”自体を敵にしているっていうのが、テレビ版まどか☆マギカの根本にある発想法なんだよね。  だから、魔女っ子アニメって成長を否定しないとできないんだよ。 『魔女の宅急便』がなんで魔女っ子アニメにならないのかというと。  魔女の宅急便って主人公のキキが成長して、魔法が使えなくなって。で、あの黒い猫の喋ってる言葉がわからなくなるところで“ハッピーエンド”を迎える。  つまり、成長を肯定してるんだ。  あれが魔女っ子モノにならないのは、魔女っ子モノっていうのは成長を肯定しちゃダメだからなんだよ。永遠に否定しないとダメだよ。  なんでかっていうと、魔女っ子モノにでてくる大人っていうのは、主人公たちと関係のない存在であって、本来“悪”なんだよね。  でも、悪なんだけども、家族だからそうと見せないようにしてるわけだ。  だから、テレビ版の『まどか☆マギカ』ってクライマックスの最終話近くになって、まどかとお母さんとの会話のシーンに、かなり長い時間を割いているんだ。  12話しかないアニメなんだよ?  30分の12話しかないアニメで、あんだけ膨大な分数をとるってことは、作者はものすごくあそこを見せたかったんだ。  そこでなんでお母さんとのやりとりとか、大人同士の会話をいれるのかっていうと。   このアニメっていうのは本当は“成長”の話であって、成長したら魔女になるってのは、子供から見たらその通りなんだけど、大人から見たらそれは当たり前のことであって。  でも、子供の世界、夢見る世界が壊れるっていうふうなことを子供たちは怖がっている。  ——という、複雑な構造をしてたのが、テレビ版なんだけども。  新劇場版の戦うべき敵ってのは、テレビ版の成長の物語よりもさらにトリッキーなんだよ(笑)  ものすごく複雑なことをしてるんだけども、「軌跡のように論理的な」っていうのかな? 上手くハメ込んである脚本で、それを作り上げてます。 「全然話がわからない」(コメント)  すまんな(笑)
  • 【岡田斗司夫のニコ生では言えない話】『岡田斗司夫ゼミ』終了?新番組もひとりで喋っていいかな?第57号

    2013-11-04 07:00  
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    幼いころは、いつか『笑っていいとも!』から電話がくると思っていた無銘のマサフミです。今回から3回に渡って、9月21日に行われた『岡田斗司夫のひとり夜話in大阪「帰ってきたひとり夜話」』の模様をお届けします。 2011年5月よりニコニコ生放送でお送りしてきた『ニコ生岡田斗司夫ゼミ』の最終回が間近となりました。 リニューアル後の新番組は、お客様を招いての公開生放送として、よりパワーアップしてお届けします。 岡田斗司夫に直接質問できる質疑応答パートは、現地のお客様だけの放送終了後のお楽しみ。 新番組にも期待してもらっていいかな? ************************************  今日は大阪で『ひとり夜話』って形でやってますけども。  で、毎月一回、東京で『ニコ生 岡田斗司夫ゼミ』ってのをやってますよね。  このゼミがおそらく僕の読みでは「11月で終わる」んですよ。  終わるんですよ。はい。  これは何故かというと、ドワンゴの大きい経営変換というやつですね。 <中略>  で、大丈夫かな?  はい。  コメントで「えー!」とか、「えぇぇ!?」とか、書かれている。  なので、まあ、ニコ生をご覧の皆さんに説明すると。  たぶん、皆さんが思っている“公式番組”というのの大半がなくなるんですね。  なくなるといっても、「それは公式番組でなくなる」というだけであって、生主がやっている普通の番組とか“チャンネル番組”とかいうやつがありますよね? ちょっと探し難いやつ。  そちらの方に流れて行くと思います。  まあ、でも、あんま関係ないは関係ないんですよね。  と言うのも、僕がやっているゼミにしても何にしても、ドワンゴさんから1円も制作費が出ているわけではないのでですね。  同じといえば同じなんですよね。 「プレミアム1000円にすればいい」(コメント) 「公式いらん」(コメント)  まあ、公式いらないという人も多いんですけどね。  ただ、公式番組なんか見ていないような……なんだろう? 「俺はニコ生の中でヘビーユーザーしか見ないマニアックなやつを見るんだ!」という人は、正直言って、ドワンゴさんはあまりターゲットにしてないんですね。  だぶん、これはどこのメーカーでも同じやと思うんですよ。  ホンダにしても日産にしてもトヨタにしてもAppleにしても、全部同じやと思うんですけど。  おそらく、ディズニーランドですら同じですよね。   中心にいるマニアは確かに大事にするんですけども、絶対にマーケティングの対象にはしないんですね。  その人達はほっといても一番コアなものを見つけて、自分達で楽しんでくれるから。  一番大事なのは何かというと、新規の参加者というのがどれくらい来てくれるかという話ですね。  ――で、話が流れました。 『ニコ生岡田斗司夫ゼミ』がこの11月でたぶん終わって。再来月くらいに“サヨナラ特番”をすることになるわけですね。  そうなったら、この『ひとり夜話』ってのは仮タイトルなんですけども、この番組をやろうと。  で、今考えているのでは、たぶん東京と大阪とで交互で。順番にやろうと思うんですね。  こういうことも、普段のニコ生のオンエア番組では話せないわけですよ。  なんで話せないのかというと、面白いもので、“ゼミ”っていうのは、周りにスタッフしかおれへんわけですね。  なので、ちょっとでも視聴率が上がりそうなことを言わないと、皆の顔が不安げになってくるわけですよね。 「岡田さんその話長いですっ!」みたいな感じになってきて。  で、ここやったらほんまに気にせんでええから……というか、今、具体的に僕は、会場にいる皆さんの顔色を見て喋っているんです。  皆さんが「ちょっとこの話長いな」って顔をしてると思ったら、「あっ! いかんいかん」というふうにやって切り替えるわけ。  こういうのが楽しくてやっているんすけど。  これを交互にやって、さっき話した“るつぼ”を、これも大阪と東京を交互。  こんな形でやっていこうと思うんです。  ほんまは今日ここで「では、10月の予定はこういうふうになっています! で、会場はここです!」って言うて、皆さんにプレゼンできれば一番手っ取り早く売上が上がるんですけど。  すみません、まだそこまで準備ができていません。  ほんとはニコ生の運営コメント欄にですね、「参加はここ! 申込はここ!」とかいうふうに出せると、めっちゃ都合がいいんですけども。  そんなことができませんで。  まあ、そういうわけで、しばらく僕は月一で大阪の、たぶん、この会場で『一人夜話』をやることになると思いますので。  ここの会場を貸してくれる方にですね、「すいませんけど毎月お願いします」と言うてるところです。  後ろでめっちゃ苦い顔をして頷いている人が、担当の人なんですけど。  なんでここなのかっていうと、ここはすごくやりやすいんですね。  まず、ホワイトボードがでかくて、会場が“ツルペタ”なんですよ。なんにも仕切りがないですね。  大学みたいなところでもいいんですけど、例えば、大阪芸大でもいいですし、教室貸してくれるて言うている大阪大学でもですね、京都大学でもどこでもいいんですけど。 「そういうふうなところでやらないんですか?」と聞かれるんですけども、固定式の机では、イベントって案外やりにくいんですね。   こういうお話で大事なのは“密集感”なんです。  だから、今日もほんまは僕の目の前まで椅子を持ってきて欲しいんですね。  会場の人にお願いして、ここまで椅子を持ってきて。  その“こちら側へ迫ってくる感じ”があると、僕も「いや実は〜」って話ができるわけ。  つまり、今は空いている目の前の部分が、まるまる、僕にとってみたらちょっともったいないというわけです。  まあ、撮る側からしたら、ここのセンターラインにお客さんがいたら撮りにくいやないですか。  でも、なんかね、そんなこと気にせんと、カメラの高さ上げてでもギチギチに客詰めてくれたほうが、僕は喋りやすいですね。   で、まあ、東京もたぶん吉祥寺の事務所からではなくて、お客さん入れて喋ることになると思います。  こんな感じで考えております。
  • 【岡田斗司夫のニコ生では言えない話】鈴木みそ:出版社の言う「どうせ売れない本」がベストセラー第53号

    2013-10-07 07:00  
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     最近、東京に引っ越しましたが家具を購入する暇がなく毛布一枚で凍えて寝ている新人ライターの佐藤家清です。 今回から4回に渡り、2013年8月10日に行われた出版シンポジウム 「電子出版ノススメ~鈴木みそ☓小飼弾☓岡田斗司夫~」をお届けします。  今回はKindleでランキング上位をキープしつづけた鈴木みそさんの「限界集落<ギリギリ>温泉」が電子書籍化された驚愕の経緯なども飛び出します。 ************************************ <鈴木>  でも、電子出版っていろんなものの垣根を下げるじゃないですか <岡田>  はい。 <鈴木>  僕あの、作家としてやってる中でかつて言われてたことが、「単行本が1万冊売れない人は連載ができない」っていうようなことで。  ここクリアするためにいろんな編集者が漫画家を叩いて。「 君はできないよ」って。「頑張っても売れるのは3000冊くらいだ」って言ったら、その人は漫画雑誌で連載ができなかったんですよ。  だから、そういう意味では、今は誰でも本を出すことができるというところまで、ハードルが下がったんで。 <岡田>  はいはいはい。 <鈴木>  そうすると、かつての漫画家の数というのは、そこんとこを通り抜けた人達しかいなかったのが、まあ、今は誰でも本を作れるようになったんで増えたわけです。  まあ、その分だけ “食べられる人”は減ってるんですけど。漫画家自体の間口はやたら広くなった と思いますね。 <岡田>  つまり、昔は漫画家として雑誌にデビューするということは……原稿料を支払って雑誌に載せるだけだったら、出版社としてはたぶん赤字なんですよね?  だから、単行本が売れる人しか雑誌デビューをさせたくない。 <鈴木>  そうです。 <岡田>  で、その「単行本が売れる」という定義が、マンガだったら1万部ということですか? <鈴木>  本当のところ「3万部あったらいい」って言われたんですけども。  最近は2万部くらいが、出版できるギリギリのラインで、それ以下になると出版社の持ち出しになるわけですね。  だから、本当は3万部以上売れる作家を大量に置きたいんですけど、そうもいかないんで。  売れる作家と売れない漫画家をセットにして、「いつか売れる漫画家になってくれたらいいな」っていうふうに“投資”しているわけですね。若い子や新人に。  だんだん上手くなって、3万部が10万、100万になってくれたらっていう、こういう構造のもとに作っているんですよ。  まあ、鳴かず飛ばずで8千部が続くようであると、次の単行本が作れないですね。1冊目が売れないともう次がないから。  で、「漫画家としてプロになれないよ」みたいな話になっていくわけですよ。 <岡田>   ところが、最近は紙の本自体の売れ行きが全般的に下がっているわけですよね。 <鈴木>  そうです。 <岡田>  つまり、「マンガが面白くなくなった」とか、「人気がなくなった」じゃなくて。  単に、10年くらい前だったら、これくらいのレベルの面白さでこの人気だったら、絶対に5万部売れていたものが、今は2万部くらいになっているわけじゃないですか。 <鈴木>  そうです、そうです。   全体に、こう、縮小しているんで。  だから、「僕ら漫画家がプロとして何人食ってるんだろう?」というのをザックリ計算をしたときに、まぁ2千人とか千人……ほんとはもっと漫画家がいるんですけど。  食べられてる人は千人からその半分、500~1000くらいじゃないかってくらい。 “食べられる”という線がギューっと落ちてるんですね。 (中略) <岡田>  鈴木さんの場合は、「自分の本が出版社から見て紙の本として売れなくなった」というよりは、さっき話してた「2万から3万部売れればペイラインというのが、徐々に難しくなってきた」ということなんですね? <鈴木>  そうです。  例えば、『限界集落(ギリギリ)温泉』っていう漫画の1巻を3万部出して、これがあんまり売れなくて。  2巻になると1万5000に減って、3巻になったら9000になって、4巻が8000部ですよ。  これで打ち切りですね。チョッキンって。8000部になるともうやってらんないから。  なので、「この話は本当はもうちょっと長かったんですけど、ごめんね」っていう。4巻で終わりってことで。 <小飼>  よくある話ですね。 <鈴木>  その前に『銭』って本を出したんです。全7巻。  これは相当長いこと、ある程度安定して売れたんで7巻まで行ったんですけど。  あれを電子化しようとした時に出版社側からは「銭を電子化するのは待っといてくれない?」って言われて。 「じゃあ“ギリギリ”はいいんですか?」って言ったら、「“ギリギリ”はいいよ」って。  ……向こうも『限界集落(ギリギリ)温泉』は売れないと思ったんですよ! 「このコンテンツは売れないわ」と!  他にも、似たような話はいくつかあるんですけど。 「自分で出しますよ!」って言ったら、「出してもどうせ売れないよ」って。  去年あたりの話なんですけどね。 <岡田>  えー! <鈴木> 「電子がどれくらい売れないかって言ったら、『テルマエ・ロマエ』の電子版がどれくらい売れてるか知ってる?」って。  テルマエがバーンと売れて、単行本が400万部とか売れて、「次の単行本はいきなり100万部刷りますよ!」って言った時の電子の数字が……まあ、電子書籍の売れる数字は紙の4%ぐらいと言われてるんですけど。でも、それよりも悪くて。  これは無料とか100円で撒いてるというのもあるからなんだけど、売り上げ的には全然低いし、「あのテルマエでそんなものなんだから、全然ダメだね」ってみんな思ってたんですね。  だから、僕が「全部出しますよ?」って言ったら、「ああ、いいですよ」って。  ちょうど向こうも力が抜けてる状態で―― <小飼>  いい意味で“投げやり”だった? <鈴木>  そうです。  そこんとこで、「僕が全部の権利を持つということでいいですよね?」って言って、「オッケー、オッケー」ということだったんで出したんですよ。 (中略)  <鈴木>  僕の場合、紙の本で出した3万部がほとんど半分くらい売れ残ってたはずなのに、電子が1万8000部も売れてるんですよ。 <小飼>   確実に売れてるわけですよね。 <岡田>   電子出版としては確実に日本で5本の指に入りますよね。 <鈴木>  そうです。  電子書籍ってAmazonが圧倒的に売ってるじゃないですか。このAmazonのランキングで、上半期の3位です。  1位が、なんとかっていう、100円のメチャメチャ売れてる本で、2位が『テルマエ・ロマエ』か『進撃の巨人』なんですよ。  つまり、進撃とテルマエに挟まれて、僕の個人出版のやつが入ってるんです。  面白かったのが、3月くらいの時、僕は6冊くらい出してたんですけど、 “出版社別順位” というのが出て。  1位が“集英社”で、2位が“エンターブレイン”。で、 3位“鈴木みそ”って書いてあって。 「講談社、抜いたよ!」みたいな(笑)
  • 【岡田斗司夫のニコ生では言えない話】『4タイプ』を疑い続ける法則型。『人生の法則』を証明せよ第52号

    2013-09-30 07:00  
    220pt
    4回にわたってお届けした「あなたは何タイプ?人生を変える120分」最終回になりました。質疑応答パートをお届けします。

    講演を聞きながらも、ずっと『4タイプ』の真偽を考え続けてきたあなたは法則型かもしれません。

    『4タイプ』については岡田斗司夫の著書『人生の法則』にまとめられているので参考にして下さい。
    しかし『4タイプ』は本当に「人生の法則」なのでしょうか。人類普遍の「法則」とまで呼んでいいものでしょうか。

    まずは周囲を観察し事例を集め、信頼性があると思われたなら、数学用語で言う「予想」として使っていきましょう。新たな発見を導いてくれるかもしれません。

    そしていつの日か「人生の法則」を証明しましょう。
    4回に渡りお付き合いありがとうございました。無銘のマサフミでした。


    ************************************
    <質問者>
     ああ、えっと、あたし、注目なんですけど——

    <岡田>
     そうですよね。はい。
    「あたし注目ー、エヘヘ」って(笑)

    <質問者>
     エヘヘ。
     対人関係で応用するっていう時に、周りの人がどれなのか、「パッと見でそれっぽい」っていう感じで判断しても良いですかー?

    <岡田>
     ダメに決まっているじゃないですか!
    「パッと見でそれっぽい」って!(笑)

     ダメに決まっているけども、でも、もうしょうがないですよね。
      あの、僕らはやっぱり……僕もそれで判断しているんですよ、しょうがないから。
     だから、その人が何か言った時に、明るい顔していたら相手に対する気遣いがあるので上半分の司令・注目だろうと決めているんですね。
     次に、話し始めた時にすぐ用件に入ったら法則型。
     で、挨拶みたいなものから言い出したら注目・理想だというふうに決めているんですね。
     つまり、口ごもったり、あと、ご機嫌取ろうとしたら注目なんですね。

     あなたは、今、僕の顔見ながらニコニコしながら頷いていますよね?
     そんなことをするのは注目型だけですね。
     司令型の人は頷くんですけど、もう少し“賢そうな顔”をしますね。


     ——というふうに。
      あの、相手の見た目で判断する場合は、見た目というよりは、その人の話し方とか、行動とかから分析してやるんですけども。
     まあ、100人ぐらい連続してやると慣れてくると思います。正直な話で言うと。

     で、それでもハズレがあるで、あまり気にしない事。
     僕らは“失敗しても平気なタイプ”ですから、これやるときのコツは、次々と相手に「何タイプですね?」、「何タイプですね?」、「何タイプですね?」、で、「このタイプっていうのはこうなんですよ!」と、さっきのテストの紙を見せていって。
      相手が勝手に自己診断して「違う」って言ってくれたら、「あっ、しまったー!」って言ってデータを集めるのが一番良いですね。

     つまり、“カワイく失敗する”こと。

    〜中略〜

    <質問者>
    「人生2割りの力で生きていると言いふらすことで、周りの注目を集め、自分の理想を語るだけ語って自分の考えに近づいたところで、お互いの利益を最大限にしたところで妥協する譲歩する」っていうのは何タイプになるのでしょうか?

    <岡田>
      そういうふうにですね、「何タイプか特定できないだろう?」とか、そういう発想方法自体が理想的なんすよ。
     で、今みたいな、そういうふうな行動をしたがるのは理想型だけです。他のタイプはそんなふうに考えたりしないんですね。発想しないんですよ。

      例えば司令型だったら、僕のこの話を必要最低限の努力で理解して、次に必要最低限の力で応用して、有利に運ぼうって考えるんですね。
     法則型は、まだ疑っているんですよ、答えを。
     注目型はもう家に帰って誰かに話したいはずなんですね。
     でも、理想型だけは「いや、そうとも言えない! こういう場合はどうなの? 」って、裏口だけ探す。

     ですので、「どういうふうになるのでしょうか?」という質問に対しては、「そんなことを考えるのは理想型だけですから」となります。



     ということで、最後とさせていただきたいと思います。
     今日はどうも、長い間、皆さんありがとうございました。
  • 【岡田斗司夫のニコ生では言えない話】『4タイプ』一目惚れする注目型。斗司夫岡田のすべらない話第51号

    2013-09-23 07:00  
    220pt
    岡田斗司夫講演「あなたは何タイプ?人生を変える120分」3回目になりました。
    どうでもいいですが、三国志は結構好きな無銘のマサフミです。

    『4タイプ』と聞いて、判定テストを受ける前から「自分はこのタイプだ」と先走って考えたあなたは、岡田斗司夫と同じ注目型かもしれません。

    そんなあなたは『4タイプ』について早速友達に喋ってみましょう。
    岡田斗司夫の言うことをそのまま喋るので大丈夫です。あなたに視線が集まり話題の中心になれるでしょう。

    岡田斗司夫の大学講義の中でもナンバーワンの人気を誇る「すべらない話」で、みんな一緒に盛り上がりましょう。


    ************************************
    それぞれのタイプの男性女性の口説きかたも全然違います。

     司令型に対して言えば、もうこれ、基本はですね、“はしご”と僕は呼んでるんですけども。司令型の女の人の恋愛は「はしごを登るが如し」なんですよ。
     社会的ポジションが自分よりちょっと上とか、なんか「自分とはちょっと不釣り合いかな?」というような、ちょっと上の男を必ず好きになるんですね。
     で、そいつをガッって掴むんですよ。で、「好きです!」っていうふうに自分からちゃんと追いかける。
     でも、付き合いだすと、そいつがだんだん下になってくるんですね。
     そしたらそいつを踏んで、次の男をガッと掴む。はしごですから。

     これが司令型の恋愛なので、 もし司令型を好きになったら「好き」と言ってはいけない。 この司令と理想の人達っていうのは“恋愛の駆け引き”みたいなものをやりますので。
     で、理想の人は駆け引きといっても無意識にやりますけど、司令はかなり意識的にやります。
      いかに自分が、「あなたの事を好きではないけど、気はある」というのを見せるということが司令に対するやり方です。

    <中略>

     一方、法則型に対して恋愛感情を持ってしまったらかなり難しいです。
     というのも、この人達は恋愛をしないということはないんですけども、自分の感情が見えないからなんですね。

     僕みたいな注目型は自分の感情が常に見えます。“目の前にある札”みたいなもので、常に眼前の視界に入る位置にバーンってぶら下がっているイメージです。自分が何かを好きだったら「好き!」って札が下がってるんですね。
     ところが法則の人は、この札が自分の頭の後ろに付いてるんです。
     つまり、それを見ようと振り返っても、自分の尻尾を追いかけてグルグル回る犬のように、「え、私この人好きなの? 好きなの? 好きなの?」って、永遠に見えないぐらい、わけがわからなくなるんですね。

     法則の人が自分の恋愛感情を自覚するのは、彼氏と電話してる時に、ふっと鏡を見たら自分がニヤニヤ笑ってた時です。
    「あ、私、笑ってる。私はこの人のことが好きなのか」っていうような、自分の行動を客観的に見た時。
    「彼氏のところに行くときにスキップしてる自分に気がついて恥ずかしい」という、これがこの法則にとっての恋愛の自覚なんですね。
     つまり、恋愛というか、「付き合おうよ!」という関係に持って行くのが大変に難しい。

     なので、 法則型の人を好きになってしまった場合は、“野生動物を手なずける”です。
     まず、半径2メートル以内に行って、いつも仲がいいフリをするんです。
     そして、法則型はだいたい“どうでもいい趣味”を持っています。「三国志が死ぬほど好き!」とか。
     それを心から面白そうに聞いてあげるんですね。「へー!」って聞いて、同じ趣味を共有すればよろしい。

     っていうのは、 注目型にとっての恋愛ってのが“瞬間的に起こる一目惚れ”なのだとしたら、法則型にとって一目惚れは永遠に起こらないんですね。
     法則型にっとっての恋愛は“積み立て貯金”です。
     毎日毎日、ちょっとずつ一緒にいたら、この法則型は、ある日あなたが一緒にいてもイヤでなくなります。
    それがもう恋愛のゴーサインです。で、それ以上コイツらに好きなってもらおうって考えない事です。
     
    <中略>

     で、理想型に関しては。
     理想型の人を好きになってしまった場合は、まあ、たまたま向こうも好きになってくれたら一番いいですね。相思相愛の状態で。
     その場合、この 理想型の人にとっては、この世の中の人間は“師匠”か“弟子”、もしくは“敵”しかないんですね。あえて分けるとしたら。
     なので、誰かの事を好きになったら、「その人の全てを好きにならないと自分はダメだ!」と思っちゃうんですね。
     それくらい、なんていうか“修行僧”のような恋愛をしますので。

     なので、 理想の人を好きになったら自分も修行僧のようになるしかないんですね。
  • 【岡田斗司夫のニコ生では言えない話】肩書きを見る司令型。『4タイプ』でライバルに差をつけろ!第50号

    2013-09-16 07:00  
    220pt
    4回に渡ってお届けする、岡田斗司夫講演「あなたは何タイプ?人生を変える120分」今回は2回目になります。
    『4タイプ』判定テストの結果はいかがだったでしょうか。無銘のマサフミです。

    『4タイプ』と聞いて「役に立つなら使おうか」と合理的に考えたあなたは司令型かもしれません。
    講演中に例に出される、不動産の営業をしているFREEexメンバーも司令型です。

    初対面の相手でも、タイプごとにアプローチを変えることで結果を出せる。
    『4タイプ』は上司や部下との良好な関係にも、小説やマンガの人物造形にも役立ちます。

    早速『4タイプ』を駆使してライバルに差をつけましょう。


    ************************************
    さっきの不動産の営業マンの話で、その人が言ってたんですけども。
    「4タイプごとに売り込み方が全然違う」って言うんです。

      注目型の場合は「いやあ、いい物件に来ましたね。コレ、僕も住みたかったところなんですよ! すごいですよ! 羨ましいですよ!」みたいに、おだてるように言うとだいたい契約してくれる。

     でも、法則型の場合は、「あなたが住みたがろうが、この物件がどれだけ有利だろうが、わたしには関係ない。わたしが要求してるこのスペックに合ってるかどうか? 予算の範囲にあってるかどうか? 駅からの分数にあっているかどうか? そこだけを聞かせてくれ」と言うのが法則なんです。

     ちなみに、司令型は「どれくらいお得なのか教えてくれ。他のところにくらべて君んとこはどれくらいそれを値引きしてくれるんや?」という話になるそうです。
     そして、理想型は自分が住みたい家の話をとうとうと喋りだす。まずはこれを聞かないと始まらない。

    <中略>

    これをこれからみなさんは、自分の知人や家族、親しい友人が何タイプか、頭の中で特定してほしいんですね。
     今、言ったような考え方で、自分の……本当に家族、親兄弟とかが一番いいです。父親、母親、兄弟ですね。「家族は何タイプなんだろうか?」というのを考えてみてください。
     自分は最後にわかると思ってください。


     今、僕が言ったことも、もう、ほとんど当てずっぽうで言ってますから。本当に見た目の印象とかでやってるんですけども。
     さっきの不動産の彼が言ったんですけど、彼は不動産をやってるから、来客したら、だいたい10秒以内に特定しなきゃいけないそうなんですね。

     どうするのかというと、名刺を渡すんです。
      名刺を渡した時に、名前に注目して「ああ、○○という名前ですか! 珍しいですね!」みたいな感じで会話をしだしたら、「そいつは注目だ!」というふうに考えるそうですね。
     そうじゃなくて、いきなり“肩書”を見て、「こいつに裁量権がどこまであるのか?」をパッと考えたら、そいつは間違いなく司令だと。
     法則は、まじまじと名刺を見るんですけども、視点がどこにも行ってないそうなんです。何を見て良いかわからないんです。
     そして、理想は……名刺を忘れていくそうです(笑)


     なので、たぶんそういうところ、そういう差はあるんですけど。
     みなさんの中でも、なかなか自分が何かというのはわかりにくいと思うんですよ。
     だから、自分のタイプは最後の最後で構いません。別に、今日決めなきゃいけないというような問題ではないので。
     たぶん、この4つの中のどれかに入ってるはずなんですけども、自分自身の判定は難しいので、まず、自分の近しい人に対して考えていってください。
  • 【岡田斗司夫のニコ生では言えない話】『4タイプ』納得出来ない理想型。判定テストは何とでる? 第48号

    2013-09-09 07:00  
    220pt
    2013年5月3日に行われた大阪大学いちょう祭から、岡田斗司夫講演「あなたは何タイプ?人生を変える120分」の模様をお届けします。
    欲求の偏りから、人を「注目型」「司令型」「法則型」「理想型」の4つのタイプに分類し、人間関係を円滑にすることを目指す『4タイプ』について、これから4回に渡ってお付き合い下さい。法則型の無銘のマサフミです。
    「人をタイプに分けるなんて無理だし、私は何タイプでもない」
    そんな方もまずは判定テストを行ってみて下さい。もしかして理想型なのかもしれません。
    『4タイプ』では自分が何型かも大切ですが、円滑な人間関係には周りがあなたのことを何タイプと見ているかが重要になってきます。
    あなたの真の理解者は、あなたを理想型だと分かってくれる人の中にいるでしょうから。
    ************************************
     はい、えー、上からですね、「人間っていうのはどういうふうに他人を見るのか?」です。
     まず“キャラ”を把握して、次に“見た目”、その人の“行動”、“教育”、“生い立ち”、“属性”つまり男か女か、もしくは何国人か。で、“性格”ですけども。
     僕らはこういうふうな順番で、心がの行動が出来てます。
     この一番下にですね、全人類共通の“本能”というのがあるわけですね。
     これはあんまり、人ごとに変わりません。もう、あの、生き物ですから。男であろうと女であろうと、老人であろうと子供であろうと、あんまり変わらないです。
     で、この “性格”と“本能”の間に、僕が「ある!」と仮説してるものが、今日話す『4つのタイプ』です。“欲求の偏り”ですね。
     あの、僕らがですね、ついつい「外面だけで人を判断する」とか、「内面をもっと見てくれ!」って言う場合っていうのは、主にこの、“欲求”より上の部分を使うわけですね。
    “キャラ”と“見た目”が僕らが考える外面です。
     で、僕らが考える内面っていうのはその下のあたりです。「もっと自分の中身を見てくれ!」って言う時ってのは、“性格”とかですね、“どんなふうに生まれてきたか”とか、“どんなふうに育ってきたのか”というのを見て欲しいと考えるんですけども。
     僕は、それのもう1段奥。で、全人類共通の“本能”との間ぐらいの領域に、欲求の偏りの4つのタイプがあると思います。
     これ、ちょっと抽象的な話になったのでですね。
     例えば、僕で言えば、さっきこの“キャラ”、“見た目”、“行動”、“属性”みたいなもんで自分を説明しました。
     で、この4つのタイプでいうと、 僕は『注目型』と言われるヤツです。ここの皆さんも恐らく4分の1くらいが注目型です。
     この他に3つ、計4つのタイプ、これから説明するやつには、『注目』、『司令』、『法則』、『理想』ってのがあるんですけども。
     今日ここに来ていらっしゃる皆さんは、この4つのタイプの内どれかに属します。
     で、今の話を聞いて、 反射的に「自分はどこにも属さない!」とか、「人間はタイプに分けられない!」と考えた人は、全員この『理想型』に入ってます。
     早くも「 自分は○○型に違いない!」と早合点をはじめた人は『注目型』です。
    「なんかわかれへんけど、役に立ちそうやったら、今日、覚えて帰ってさっそく今晩使おう」と思ってる人は『司令型』。
     で、「何か売りつけられるに違いない。注意しよう」と思ってる人は『法則型』です。
     だいたいこのパターンやと思ってください。
     この第一印象で自分を掴んで構いません。たぶんそれで、今までのテストをやった人は大体そうなので。
     では、ここから先はテストに移りますので。 
    4タイプ判定テストはこちら→ http://goo.gl/FNlCY
  • 【岡田斗司夫のニコ生では言えない話】『風立ちぬ』いざもう一度観に行きめやも 第48号

    2013-09-02 07:00  
    220pt
    岡田斗司夫の批評を読む前と後と、『風立ちぬ』を2回観に行きました無銘のマサフミです。

    8月21日毎日新聞に一部掲載されたインタビューを全文書き起こしでお届けします。内容は既に公式ブログで公開されたものですが、こちらは整文し岡田斗司夫自身が加筆しています。音声と聞き比べてお楽しみ下さい。

    「風立ちぬ、いざ生きめやも」
    字義通りに意味をとるなら、「やも」に反語の意味があるので「生きよう、いや生きるのをやめよう」と、ヴァレリーの原詩とは反対の意味になってしまうそうですね。

    美しいものは失われ、創造的時間は終わり、風が止んでしまったら。
    それでも生きようと試みなければならないのか、生きるのをやめるのか。
    2回目は二郎の背中にそんなことを考えながら観ていました。
    実際の堀越二郎は、国産旅客機YS−11の設計に携わっていくんですけどね。

    さて、岡田斗司夫のインタビューを読み終わったら、『風立ちぬ』いざ3回目観に行きめやも。 DVDを待ちめやも。


    ************************************
    記者
     (『風立ちぬ』には)賛否両論ありますよね。
     賛否というより、僕自身がよく分からないので、いろんな先生方のお話を伺いながら、自分なりの映画の見方、この映画から何を受け取るかという答えを見つけたい。
     記事の趣旨としては、そういう仕立てにしようかと。その通りきれいになるかは分かりませんが。

     岡田斗司夫先生ご自身は、この映画のメッセージとして、何を訴えかけられましたか。

    岡田
     子供向けアニメをつくっていた人なんですね、宮崎駿は。
     その人が大人向けに作ると「すごく作家性の強い作家だ」というのがよくわかった。

     うーん、どう言えばいいのか。子供向け、大人向けというのは本人の中で切り替えているつもりなんでしょうけど。子供向け作品の時から作家性というのがダダ漏れに漏れてはいたんですよね。

    記者
     先生の言う作家性とは?

    岡田
     どうしても本音が出てしまう。それが作家性です。

     例えば『アルプスの少女ハイジ』は高畑勲さんの作品です。でも僕はそこに「高畑勲の作家性」みたいなものを別に感じない。
     子供向けアニメを作るということに関しての強い意志みたいなのを感じはします。子供向け作品の範囲を守ろという点では作家性を感じるんですけど、高畑勲自身のメッセージがあまり強く出ていない。

     ところが宮崎駿が作ると『風の谷のナウシカ』にしても『となりのトトロ』にしても、作家性みたいなものが漏れてくると。

     でも作家性の話をするとややこしくなりますよね。何を受け取ったのかということですよね。

    記者
     失礼な聞き方で本当に申し訳ないんですが。

    岡田
     最初に感じたのは周りで泣いている人の多さなんですよ。しくしく、すごく泣いている。

     そこに違和感を感じて。これ泣くような話か?と。

      素直に感動して泣くような、きれいな恋愛の話じゃないぞと思ったんです。 すごくわがままな男女の話なんです。男も女もわがままなんです。女のわがままはかわいんですけど、男はかなり身勝手なんです。でも、そういう生き方しかできない。

     飛行機が好きで、きれいなモノが好き。きれいなモノだけが好きな男の話ですよね。きれいじゃないモノには徹底的に冷たい。例えば自分の妹に対しても平気で約束は破るし。

    記者
     確かに(妹は)きれいな女の子としては描かれていない。

    岡田
     例えば醜いモノに対して・・・中学生時代かなあ、同い年くらいのヤツが小さい子をいじめているシーン。そいつらを一本背負いで投げ飛ばす時に、「うわー」って怒鳴ってくるじゃないですか。あれが何を言っているか分からないんですよ。それは彼にとって完全に興味がない世界なんですよね。

    記者
     しかも顔が悪そうというか醜い。

    岡田
     はいはい。そのほか、 軍とか会社のお偉いさんがわーっと言っている時も、何を言っているか分からない。あれは二郎の主観的映像で、下々の者に興味がないんです、はっきり言って。

    記者
     がーん

    岡田
     はい。下々の者に興味がない。映画館にくる大多数の人に宮崎駿は興味がないですよ。

    記者
     我々も下々でございますが。

    岡田
     はい。興味がないんです。 教養がなかったり美しいモノを作るのをジャマする人に興味がないんです。だからひどい人なんです。それなのにみんな感動しているから、「本当にみんなこれでいいの?」と。

    「たぶん(みんなは)アニメだからバカにして見ている」「映画として見ていないんじゃないの?」というのが、僕の中にあるんです。

      映画として見ると明らかにこれって「アマデウス」とすごくよく似ているんです。 「アマデウス」という映画はモーツァルトという天才を描いた映画で、天才なんだけど人格的にはひどい人間なんです。ただ天才が時代の中で生きる生きづらさを描いている訳ですね。

    記者
     凡人サリエリの目を通して。

    岡田
     はいはい。歴史上のモーツァルトという人間に新たな光をあてるから、ああいう描き方になるんですよ。つまり、人格的に破綻者だったということを描かなければいけなかった。

     でも今回の場合は、そこを宮崎駿は描きたい訳じゃない。 堀越二郎のことを語っているんじゃなくて、自分のことを語っているんです。だから作家性と言ったんです。
     作家性が強い作家は、どんな作品を作っても「おれってこんなやつなんだけどさ」というお話しか作れないんです。