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「平成最後の8月31日に」
2018-08-31 07:00110pt -
「月光」
2018-08-29 07:00110pt -
「今年の蝉は」
2018-08-01 07:00110pt -
「海に吸い殻を捨てる人たちへ」
2018-07-20 07:00110pt2小学生の頃、「廊下を走っちゃダメ」とか「掃除をサボらないで」と高い声で注意する学級委員タイプの女の子が苦手だった。自分より先に生まれただけの人たちから一方的に押しつけられた正しさを疑うことなく鵜呑みにしている(ように見えた)彼女への嫌悪感だろうか。他人に干渉されたくないという怒りだろうか。今も自分の根っこにある反社会性のせいだろうか。それとも彼女のことが好きだったのだろうか。いや、違う。彼女の言っていることが一点の曇りもない、反論の余地もない「正しいこと」だったせいだ。
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「本という種を蒔く」
2017-11-15 07:00110pt2実を言うと他人に本や音楽を薦めることに抵抗があった。ひとつには自分を曝け出すのが恥ずかしいという思いが。もうひとつ自分には気がつけばベストセラーやヒット曲といった多くの人が好んでいるものとは違うものに強い共感を抱く傾向があると知った時点で、どうせ分かって貰えないだろうという諦めがあった。
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「海が好きなのは、海に集う人々が好きだからなのかもしれない」
2017-10-13 07:00110pt2鳶が旋回する空の下、小さな岬でコーヒーを飲んだ。降り注ぐ陽射しがまさしく秋麗と呼ぶにふさわしい日曜の午後だった。海へと続く芝生の上では娘が妻の手に掴まって歩く練習をしている。裸足で芝生の感触を味わうように歩を進めている。太陽の温もりを大地から感じているのだろう。気持ち良さそうに笑っている。
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「丁寧な暮らし」
2017-10-06 07:00110pt -
「毎日700匹の犬や猫が税金で殺処分される一方、毎日犬だけで1600匹が売買されているこの日本という国」
2016-09-07 07:00110pt6僕は人生において犬や猫を始めとするペットの類を飼ったことが一度もない。物心ついた頃には近所に野良犬が一匹や二匹はうろついていて「噛まれると狂犬病になるよ」と脅されていた時代だった。実際野良犬に追い掛けられ怖い思いもした。飼育小屋の鶏が檻を破った野良犬に食べられた現場を目にしたこともある。だから犬や猫を飼いたいと思ったこともなかったし、そもそも飼おうにも団地住まいで飼える環境でもなかった。
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「子育てと消費について考え始めた日。」
2016-08-29 07:00110pt6退院するときからチャイルドシートが必要だというので、個人的には最初で最後のつもりで子供にまつわるあれこれが揃っているという大型ショップに足を運んだ。
チャイルドシートを、と言っただけなのに、「他のものはまだ何も」と妻が口を滑らせた途端、店員さんがあれも必要ですよ、これも買っておいた方がいいですよ、とあれこれと勧めて来た。中には確かに必要なものもあるのだろうが、本当に必要なんだろうかと猜疑心を抱いてしまうものもあった。けれど僕も妻も初めての子育てで不安しかない。これがあれば、と言われてしまうとそれで不安が解消されるような錯覚に陥ってしまい、つい「じゃあ買っとく?」という方に気持ちが傾いてしまう。
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「Simple menu」
2016-07-27 07:00110pt4毎日の献立って本当に大変だと思う。作るのもそうだけれど考えるのはなおのことだろう。スーパーの生鮮食品売り場に並ぶ色とりどりの野菜。ランク付けされた肉。世界中の魚。そこからその日必要な食材を選び取るだけでもひと苦労だ。何を作るのかも決めずに食べたいと思う食材だけを手当たり次第買った結果、使いそびれて無駄にしてしまうことだってあるかもしれない。
毎日の洋服選びに頭を使いたくないという理由もあって服は必要最低限しか置いていない僕の家では、自家菜園を初めてから毎日の献立にもさほど頭を悩ませることがなくなっていたことが判明した。少なくとも最初の食材選びに関しては。
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