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2013年8月の記事 9件

【ネットで人類は幸せにならない!?】津田大介の「メディアの現場」vol.90

いまや政治家たちからも一目を置かれ、今年の春に幕張メッセで開催したリア ルイベント「ニコニコ超会議2」では来場者10万人以上を動員するなど、日本を 代表する動画サービスに成長したニコニコ動画。その成功の秘訣はなんなのか、 ドワンゴ会長の川上量生さんにおうかがいしようとしたつもりが、話題は「人 類とインターネットの未来」という思いもよらない方向へ。「インターネット は人類を幸せにするのか?」。IT企業の経営者として、そしてひとりの人間と して、川上さんの独自性がよくわかる面白い対談になったと思います。今回再 録した「未来キュレーション」は30分番組だったので、2時間近い対話からかな りの部分がカットされています。今回は本編でも使われなかった部分も含めた 完全版です。 ====================================================================== ◆アルゴリズムに支配されないために    ——川上量生が語る「人類とインターネットの未来」 (2013年2月2日 ヒストリーチャンネル「未来キュレーション」[*1] より) 出演:川上量生(株式会社ドワンゴ会長)、津田大介 津田:ドワンゴ [*2] といえば、僕はニコニコ生放送 [*3] やブロマガ [*4]  でお仕事させていただく機会が多いのですが、昨年の衆院選前には自民党の安 倍総裁が当時の野田首相との党首討論の場に「フェアな場所」としてニコニコ 動画を指名し、話題になりました [*5] 。これに対して民主党の安住幹事長代 行(当時)が「ニコニコは偏った動画サイト」だと発言して騒動になるなど [*6] 、いまや日本の政治のトップが意識せざるを得ないサービスにまで成長し ています。今日は川上さんの経営者としての手法というところからお話をうか がっていきたいのですが、まず、会社としてはニコニコの事業より先に着メロ 配信の「dwango.jp」[*7] を成功させていますよね。こちらの事業にしても独 特な展開をされているなと。というのも僕、「dwango.jp(当時は「いろメロミッ クス」)」がスタートした当初、テレビCMをバンバン打っていたのがめちゃく ちゃ印象に残っているんです。当時は着メロをテレビで宣伝する会社なんてほ かになかったと思うのですが、やはりあれは成功する確信があってやったこと だったのでしょうか?

【日本の再生を東浩紀と新浪剛史が語る】津田大介の「メディアの現場」vol.89【訂正】

僕も現地取材へ参加し、ルポを寄稿した『チェルノブイリ・ダークツーリズム・ ガイド』が発売されてはや1カ月。その間、東浩紀さん(@hazuma)といろいろ な番組で共演し、チェルノブイリ取材の感想やこの本の見どころを語ってきま した。そこで今回は、それらをまとめて再構成した総括的な対談を掲載します。 僕たちが現地で見たチェルノブイリの現実とはどのようなものだったのか、そ してそこから日本が学べることは何なのか。「福島第一原発観光地化計画」の 意義や可能性を東さんにおうかがいしました。 ====================================================================== ◆チェルノブイリからフクシマへ    ——東浩紀が語る「福島第一原発観光地化計画」の意義 (2013年7月2日 J-WAVE『JAM THE WORLD』「BREAKTHROUGH!」[*1] および 2013年7月8日 テレ朝チャンネル2『ニュースの深層』[*2] 、その他トークイベ ントなどから再構成) 出演:東浩紀(思想家)、津田大介 津田:本日のゲストは作家・批評家の東浩紀さんです。今年4月、東さんと僕は 東さんが代表を務めるプロジェクト「福島第一原発観光地化計画」[*3] の取材 で、ウクライナにあるチェルノブイリ原発を訪れました。その模様は『チェル ノブイリ・ダークツーリズム・ガイド 思想地図β vol.4-1』[*4] という1冊の 本にまとめられ、7月4日に発売されました。まずは、僕も参加している「福島 第一原発観光地化計画」について、簡単に内容を教えていただけますか。 東:2011年3月、東日本大震災で事故を起こした福島第一原発の事故の記憶を、 将来どのようなかたちで継承していくのか。跡地に博物館を建てるのもいいけ れど、それだけでは人が集まらないので、25年後、30年後というタイムスパン で周りに人が集まってくるような観光地化も考えていいのではないか。そこか ら発想が始まったプロジェクトです。

【過去最低のマニフェスト選挙の顛末】津田大介の「メディアの現場」vol.88

参院選が終わってはや2週間。投票の際、各政党のマニフェストを参考にした人 も多いと思いますが、近年、マニフェストが劣化したと言われているのを知っ ていますか? マニフェストがどのように劣化したのか、またその原因は何なの か。今回は、2005年から各党のマニフェストをながめ、客観的に評価してきた 言論NPOの代表・工藤泰志さん(@yasushi_kudo)にお話をうかがいました。 ====================================================================== ◆なぜマニフェストは劣化したのか?    ——参院選の政党公約を採点する (2013年7月23日 J-WAVE『JAM THE WORLD』[*1]「BREAKTHROUGH!」より) 出演:工藤泰志(言論NPO [*2] 代表)、津田大介 企画構成:きたむらけんじ(『JAM THE WORLD』構成作家) 津田:最近はすっかりおなじみになった「マニフェスト」[*3] という言葉。実 はこの言葉、10年前の2003年に流行語大賞をとっています [*4] 。つまり、今 回の参院選はマニフェストが日本の選挙で本格的に導入されるようになってか らちょうど10周年だったんですね。 ところが、2005年から各党のマニフェストを客観的に評価してきた「言論NPO」 によると、選挙を重ねるごとに各党のマニフェストが劣化しているそうなんで す。それは一体どういうことなのか、今夜は言論NPO代表の工藤泰志さんにお話 をうかがいます。工藤さん、こんばんは。 工藤:こんばんは。

津田大介の「メディアの現場」

テレビ、ラジオ、Twitter、ニコニコ生放送、Ustream……。マスメディアからソーシャルメディアまで、新旧両メディアで縦横無尽に活動するジャーナリスト/メディア・アクティビストの津田大介が、日々の取材活動を通じて見えてきた「現実の問題点」や、激変する「メディアの現場」を多角的な視点でレポートします。津田大介が現在構想している「政策にフォーカスした新しい政治ネットメディア」の制作過程なども随時お伝えしていく予定です。

著者イメージ

津田大介

ジャーナリスト/メディア・アクティビスト。1973年生まれ。東京都出身。早稲田大学社会科学部卒。関西大学総合情報学部特任教授。早稲田大学大学院政治学研究科ジャーナリズムコース非常勤講師。J-WAVE「JAM THE WORLD」ナビゲーター。NHK「NEWS WEB 24」ネットナビゲーター。TOKYO MX「ゴールデンアワー」木曜MC。一般社団法人インターネットユーザー協会(MIAU)代表理事。メディア、ジャーナリズム、IT・ネットサービス、コンテンツビジネス、著作権問題などを専門分野に執筆活動を行う。ソーシャルメディアを利用した新しいジャーナリズムをさまざまな形で実践。

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