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2009年4月の記事 2件

自己実現をはかれる人の7 つのチェックポイント

ついひと月ほど前、転職活動をする中でさまざまなところを訪問し、さまざまな人たちとお話をさせて頂く機会があった。その中で特に印象に残ったのは、とあるベンチャーキャピタル(VC)にお勤めの方のお話しだった。 名前を仮にAさんとしておく。Aさんは、職業柄さまざまなベンチャー企業の人たちとお会いする。特に社長と会う。その上で、彼らの会社が今後成長していくかどうかを見極めていくのだけれど、その際の評価基準となるのは、一も二もなく「社長そのもの」なのだということだった。 こう言ってしまっては何だが、事業内容や設立趣意などはあんまり見ないのだそうである。感覚でいうと八割から九割が社長で判断するらしい。Aさんが言うには、社長は会社の顔であると同時に、会社の性格でもあるという。社長の性格が、会社の性格にもそのまま反映されるからなのだそうだ。大企業ではそういうことはないのだが、中小企業、特に新興のベンチャーにおいては、その傾向が著しい。だから、ベンチャーに投資するかどうかは、書類より何より、その社長と何度もお会いして、色々お話を聞かせてもらう中で判断するのだということだった。 Aさんも、かつては真面目に(と言うと変だけれども)事業内容も子細にチェックしたり分析していたらしい。しかしVCの仕事をする中で気づいたのは、ベンチャー企業においては、最初の計画やビジョン通りに物事が進むケースはほとんどないということだった。たいていが何らかの壁に突き当たる。思惑とは違う場面に遭遇する。想定外のことが起きる。そうして、事業内容の変更を求められるのだそうである。 そうした時に必要となってくるのが、変化に柔軟に対応できる適応力だそうである。そしてそれを決定づけるのが、社長の人柄なのだそうだ。だから、よっぽど「これは確実に当たる!」という事業計画でない限り(そしてそういう事業計画はほとんどないそうだ)、社長を見ることをだいじにされるということだった。 そうした中でAさんは、これも長年の経験から、社長を見る上での指針というか、自分なりの評価基準というものを設けるようになったのだそうだ。それは、一言で言えば「自己実現をはかれるかどうか」だそうである。 人間というのものの最大の欲求は、何でも「自己実現をはかること」らしい。そしてそのためには、さまざまな能力が要求されるのだけれど、最も重要なのは「自己をマネジメントする能力」なのだそうだ。自己をマネジメントする能力、あるいは感覚を持っている人は、自己実現をはかりやすい。そしてそういう人は、会社に対してもマネジメント能力を発揮しやすいのだそうである。 これは、逆の見方をすれば「問題解決能力を持っている」ということになるらしい。人は、人生においてさまざまな問題に直面する。そうした時に、自己実現をはかれる人は、マネジメント能力を発揮して、それらを解決していく。 翻って、ベンチャー企業も事業計画がそのまますんなり遂行されるケースはほとんどなく、当たり前のようにさまざまな問題に直面する。そうした時に求められるのは、何より「問題を解決する能力」なのだ。 だからAさんは、社長を見る時、その人が自己実現をはかれる人かどうか(翻って問題解決能力があるかどうか)を、まず見るのだそうである。そして、それを判断する上でのチェックポイントというのを、長年の経験の中から培ってきたのだということだった。 そのチェックポイントというのを、お話を聞かせて頂く中で「特別に」ということで教えてもらった。そこでここでは、それらをAさんがお話し下さった順に紹介していきたいと思う。 ぼくは、VCに勤める方とお話しをさせて頂くのは初めてだったので、「会社は社長で決まる」ということもそうだったが、ここに紹介するチェックポイントも、なかなかに刺激的で、ハッと目を見開かされるものが多かった。  

新人プログラマーがプロのプログラマーとして独り立ちするための7つの条件

ぼくは以前にIT関連の仕事をしたことがあって、ぼく自身はプログラムを組めるわけではないのだけれど、何人かのプログラマーさんと一緒にお仕事をさせて頂く機会があった。その中で生まれて初めてプログラマーという職業の方と交流させて頂いたのだけれど、彼らはなかなかにユニークで特異な個性の持ち主たちであった。もちろんプログラマーと一口に言っても色々なタイプがいて、必ずしもひとくくりにできるわけではないのだが、共通していたのは好奇心が旺盛で新しい物好きだということだった。そして少々気難しい面がありつつも、基本的にはポジティブで、明日に向かって色々なことを前向きに、精力的に取り組んでいる人が多かった。 そんな中で、特に親しくお話しさせて頂いたTさんというプログラマーがいて、この方もなかなかに個性的で、ご自分の意見や主張というものをはっきりと持っており、ITのみならず世の中に対しても一家言お持ちであった。そんなTさんと、ぼくが転職する折りに話をさせて頂く機会があって、そこでいくつか面白い話が聞けたので、今日はそれについて書いてみようと思う。彼はそこで、新人プログラマーに贈るとも言うべき、プログラマーの心得というものの幾つかを、門外漢のぼくに教えてくれたのだった。 ちなみにTさんの年齢はぼくとほぼ同い年の、もうベテランといえる部類の十年選手だ。そのTさんが、彼の会社の新人の話にかこつけて、プロのプログラマーとして独り立ちするためには、いくつかの条件があるというお話をしてくれた。ぼくはそれをふんふんと興味深くメモをしながら聞いていたのだけれど、後で数えたらちょうど7つになったので、このエントリーのタイトルは「新人プログラマーがプロのプログラマーとして独り立ちするための7つの条件」とさせてもらった。ちなみにこの順番は特に法則があるわけではないそうで、順不同で強いて言えば彼が思いついた順番だということだった。それでも、いの一番に出てきた言葉はやはり重要度が高いだろうと思われるので、そこら辺を汲み取りながら聞いてみるのも面白いかも知れないと思った。  

ハックルベリーに会いに行く

『もしドラ』作者の岩崎夏海です。このブロマガでは、主に社会の考察や、出版をはじめとするエンターテインメントビジネスについて書いています。写真は2018年に生まれた長女です。

著者イメージ

岩崎夏海

1968年生まれ。男性。本名同じ。東京都日野市出身。東京芸術大学美術学部建築科卒。 秋元康氏に師事し、放送作家や秋元氏のアシスタントとして17年間働き、AKB48にも関わる。独立後、『もしドラ』を著し41歳で作家に。 ブロマガのタイトルは、大好きなザ・ブルーハーツの「1000のバイオリン」より。

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