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記事 22件
  • 教育考:その16「コミュニケーション能力が欠如している人とは(その1)」(1,960字)

    2015-04-30 06:00  
    110pt
    子供が成長するためには、子供自身が器を広げなければならない。
    器を広げるためには、彼らがこれまでの方法では対処できない新たな問題に遭遇し、悩んだりもがいたりしなければならない。なぜなら、人間の器というのは、悩んだりもがいたりするときに広がるからだ。
    では、子供に悩ませたりもがかせたりするためにはどうすればいいか?
    それは、親が子供に憎まれたり嫌われたりすることである。
    では、どうすれば憎まれたり嫌われたりすることができるのか? あるいは、子供の器が広がるよう、上手に憎まれたり嫌われたりするためにはどうすればいいのか?
    ここからは、そのことについて考えてみたい。
    子供に悩ませたりもがかせたりする最良の方法――それは、子供の言うことを理解しない――ということである。「理解しない」というのは、子供の言うことに対して「無理解になる」というのと同時に、「コミュニケーションを通じさせなくさせる」という

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  • [Q&A]職業を選択する際に何を重視すればいいか?(964字)

    2015-04-29 06:00  
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    [質問]
    日本は資本主義国家で職業選択の自由が与えられていますが、それはありがたいと思う反面、世の中には腐るほど職種が存在していて、一体どれをチョイスして腹を括れば自分にとっていいのか分からなくなり年齢だけ重ねていってしまいます。
    ハックルさんは職業選択する際に何を重視すればいいとお考えですか?
    [回答]
    今、職業を選択するほどバカらしいことはないと思います。
    今は世の中の変化が激しく、文字通り一寸先は闇です。だから、だいじなのは「変化に対応する」ことで、職業を選択してしまうと、これがままならなくなるのです。
    だから、むしろだいじなのは「職業を選択しないこと」です。たとえ何かの職業に従事していても、有事の際にはぱっと見を翻して他の職業に鞍替えすることができる――そういう臨機応変さこそ最も求められるのではないでしょうか。
    実際ぼくも、今は作家という職業に従事していますが、いつでも身を翻せるよ

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  • ライトノベルの書き方:その16「脇役としての肉親の不在」(1,821字)

    2015-04-28 06:00  
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    物語の配役には「ハムレット型」と「ドン・キホーテ型」がある。
    「ハムレット型」は、主人公とそれを取り巻く複数の脇役がいて、主人公の多面性が示される。「ドン・キホーテ型」は、主人公と脇役が濃密な関係を築きながら、その中で主人公が変化していく。
    ただし、これらの型はくっきりと二つに分かれているわけではない。あらゆる物語は、多かれ少なかれこれら二つの型を混在させている。
    そこで今回は、「混在型」の配役を「スター・ウォーズ」を例に見ていきたい。
    「スター・ウォーズ」は、混在型配役の見本のような作品である。そこでここでは、混在型を「ハムレット型」「ドン・キホーテ型」にならって「スター・ウォーズ型」と名付けたい。
    「スター・ウォーズ」(特にエピソード4)の主要な配役は以下になる。
    主人公のルーク。レイア姫。メンターのオビ=ワン・ケノービ。アウトローな味方のハン・ソロとチューバッカ。忠実なロボットのC3

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  • バッティングの本質を考えることによって理解力を養う(1,801字)

    2015-04-27 06:00  
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    最近、野球のこと――取り分けバッティングについて考えている。
    というのは、王貞治さんのドキュメンタリーをYouTubeで見たからだ。
    真髄・打つ 王貞治 - YouTube
    この動画は、誰がアップしたのか分からない。もしかしたら違法動画かもしれない。
    しかしながら、ありがたい。これを見ることによって、大いなる情報を得ることができるからだ。
    動画サイトがなければ、こうした情報を得るためには気の遠くなるような労力が必要だったろう。それをしないで済むというのは、本当にイノベーティブなことだと思う。
    この動画を見ると、バッティングの本質がよく分かった。王貞治さんの一本足打法について、これ以上なく丁寧に描かれているのだ。
    王貞治さんが一本足打法にしたのは、どうしても「詰まって」しまったからだ。もっと言うと、「振り遅れ」ていたからだ。
    ところで、「振り遅れ」というのは、実は悪くないことである。なぜかと

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  • 心が健康でいられる方法は「貸し借り」が上手くなること(1,611字)

    2015-04-24 06:00  
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    心が健康でいられる方法は、なんといっても「言いたいことを言える環境」を作ることである。心を病む人というのは、言いたいことを言えない環境にある。言いたいことを言えないことが、心を病ませる。そして心を病むことが、体も病ませる。するとやがて、肉体を「要介護」の状態にしてしまうのだ。
    要介護の状態になるというのは、一種の復讐だ。これまで言いたいことを言わないという形で無理強いしてきた自分の体に、自分自身が復讐されているのである。
    だから、そうならないためには日頃から自分に恨まれないような生き方をしなければならない。自分をだいじにしなければならない。
    では、自分をだいじにするにはどうすればいいか?
    それは、言いたいことを言うということである。
    では、言いたいことを言うためにはどうすればいいか?
    それは、親しい人を作るということだ。言いたいことを言える家族や友人を作るのである。そうして、その人に言いた

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  • 教育考:その15「子供が器を広げるとき、親にできること」(1,792字)

    2015-04-23 06:00  
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    子供が成長するためには、圧がかかる必要がある。圧がかかることによって、子供は器を拡張せざるをえなくなる。そうして、さまざまな問題に対処できるようになる。
    では、子供に圧がかかるとき、親にできることは何か?
    今日は、そのことについて見ていきたい。
    ところで、「子供に圧がかかる」というのはどういうことか?
    これを、「初めて公園に遊びに来た子供」のたとえで、もう一度考える。
    初めて公園に来た子供は、他の子供から「おもちゃを貸して」と言われ、これに応じる。ところが、しばらくして「返してほしい」とお願いすると、これに応じてもらえない。
    そこで、子供にとって「解決するべき事案」が発生する。
    このとき子供は、「手持ちの方法」でこれを解決しようとする。すなわち、泣いて親に訴えるのだ。これまで子供は、泣けば親が助けてくれるというのを何度も経験してきた。だから、ここでもそれをしようとする。
    ところがここで、何

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  • [Q&A]家族の介護、また自分の死をどう見つめていますか?(1,574字)

    2015-04-22 06:00  
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    [質問]僕は今、介護を勉強しているのですがハックルさんはご両親、奥様の両親の介護をどう捉えていますか?また、いずれ自分達にも降りかかる問題だと思いますが、ハックルさん自身は施設とか自分の自宅とかあると思いますが、何処でどう終わりたいですか? 自分の死を逆算してますか?[回答]ぼくは現在、介護をしていません。両親は健在です。妻の両親も健在で、特に介護を必要としていません。介護は難しい問題で、ぼくは老人が介護を必要とするようになるのは、「心」が大きく影響していると考えます。ですから、心が健康でいることが、要介護の状態から最も遠ざける方法だと考えています。そのためぼくは、家族の心がなるべく健康でいられる環境作りを心がけています。自分の死のことはまだ考えていません。近頃は特に考えていません。昔、ずっと死にたいと考えていた時期があるので、その反動で今は考えたくないのだと思います。ですので、自分がどう

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  • ライトノベルの書き方:その15「脇役の存在理由を考える」(1,761字)

    2015-04-21 06:00  
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    ライトノベルに限らないのだが、小説や物語においては脇役が重要な役割を果たす。それはもはや当たり前とされていて、今さら言うまでもないことのように思える。
    しかしながら、それはあまりに当たり前すぎて、「なぜ脇役が重要なのか?」ということについては、あまり議論されていない。そこでここでは「なぜ脇役が重要なのか?」ということについて、あらためて考えてみたい。
    脇役の重要性というのは、大きく分けて二つある。
    一つは、主人公を立体的に描くためだ。
    人間というのはそもそも立体的で、さまざまな側面を持っている。やさしい面もあれば冷たい面もあり、強い面もあれば弱い面もある。そういう多面的な存在である。
    人間のそうした多面性は、複数の人間と接する中で浮き彫りになる。
    例えば、ある人物の周囲に、両親、伴侶、子供、友人がいたとする。するとその人物は、父親には父親用の顔を見せ、母親には母親用を見せる。それは、伴侶に

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  • 「一億層マスコミ時代の到来」と、そこで「マスコミ人」が生き残っていく方法(1,725字)

    2015-04-20 06:00  
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    先日、とある雑誌の編集者と話していて、「近頃は文化人による『教室』が流行っている」ということを聞いた。著名な作家や文化人が、次々と教室を立ち上げているのだという。あるいは、トークショーなど人前で話すイベントも増えた。
    これは、ぼく自身も実感するところだ。ぼく自身も、「岩崎夏海クリエイター塾」という教室を開催し、あるいはニコニコ超会議など、人前で話すイベントにも数多く出ている。
    そこで今日は、なぜ「教室が流行っているか?」ということについてと、そこから見えてくるマスコミ人の今後の生き方――というものについて書いてみたい。
    その編集者によると、文化人による教室が流行っているのは、「みんなが『一次情報』に飢えているからではないか?」とのことだった。
    昨今は、インターネット――取り分けSNSの隆盛によって、人々の情報への接し方が変わった。そこでクローズアップされるようになったのは、「一次情報か二次

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  • 『バードマン あるいは(無知がもたらす予期せぬ奇跡)』の皮肉について(1,720字)

    2015-04-17 06:00  
    今日は『バードマン あるいは(無知がもたらす予期せぬ奇跡)』(以下『バードマン』)について書きたい。ネタバレありです。
    映画に限らず、コンテンツジャンルが成熟すると、「何が面白いのか分からなくなる」という問題が生じる。いわゆる「ベタ」を面白いと思う人と、面白いと思えなくなる人とに別れる。
    例えば、『スーパーマン』という映画がある。このベタな映画を心から面白いと思う人が、この世にはいる。一方、『スーパーマン』を全く面白いと思えない人も、この世にはいる。しかも、そういう人は『スーパーマン』を面白いと思う人に複雑な感情を抱く。
    「複雑な感情」とは、バカにしたり、あるいは羨ましいと思ったりすることだ。
    『スーパーマン』を面白いと思えない人は、『スーパーマン』を面白いと思える人を「バカ」だと思う。そして、ここからは分かれるのだが、「バカで情けない」と思ったり、「バカで憎たらしい」と思ったり、「バカで

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