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自分が何が好きかを知る方法(1,983字)
2018-04-30 06:00110ptみなさんは、「何が好きか?」と問われたら、どう答えるだろうか。
もちろん、軽い気持ちだったらいくらでも答えられる。多くの人が「結局、人が好きなんですよね」と答えたりする。
しかし、ここで問いたいのは、そういう種類の回答ではない。もっと突出したものだ。もっと人より秀でたものである。
「好きの度合いを人と比べることはできない」といって、まずそこで回答を拒否する人がいる。そういう人は、おそらく「自分が何を好きか」を答えることは永遠にないだろう。
もちろんそれで問題がなければ良いのだが、これからの時代はそれが問題になるというケースが多くなる。これまでのようになんとなく生きるのが難しくなって、多くの人が命がけで熱中できることを必要とする時代になったのだ。
そういう時代には、他者と「好きの量」を比べなければならない。例えば映画が好きだったら、それはどれだけ映画を見たのか、その本数で比べられる。ゲームが -
未来感がだいじな時代に(1,511字)
2018-04-27 06:00110pt今の世の中は「徹底的」ということがだいじになっているだろう。ここ数年の中でぼくが一番大きな感銘を受けたビジネスがサンフランシスコのナパ・バレーのワインだ。ここでは、作っている人たちがワインを徹底的に研究し、どうすればより美味しさを味わえるかということの新技術をいろいろと開発している。具体的には味もそうだが、グラスや建築やサーブの仕方やつまみまで含めて、とにかくその道を徹底的に究めようとしている。そして、そこで開発した知恵やアイデアに基づいてワインを生産しているから、訪れる人々はワインの楽しさを味わえるのと同時に、イノベーションの楽しさも味わえるのである。このナパ・バレーのワインのみならず、今の社会で人々が求めているものの一つに「新しい」ことがある。これは「未来感」と言い換えてもいい。今、人々は新しい価値観に基づいた工業製品、未来感のある品物にだったら手を出すということが顕著になった。例えば -
なぜ勉強するのか?:その18(1,635字)
2018-04-26 06:00110pt人間は、数学を学ぶ中でそこに「美」というものを見出すようになりました。では、学問としての「美」は、一体どのようにして生まれたのでしょうか?それはもちろん、人間の営みの中から自然発生的に出てきたものなので、こうだと厳密に述べることはできません。ただ、古代の遺跡などを見ていると、人は古より絵を描いていましたし、食器や彫刻や建築など立体物を作ってきました。その過程で、「美」というものを考えざるを得なくなったことが、一つのきっかけであることは間違いないでしょう。例えば、壁に動物の絵を描く場合、それはコミュニケーションの手段として用いられた可能性が高いのです。ここでこういう動物を見た――ということを同じ集落の他の人に伝える手段として、絵が用いられた。そうなると、そのコミュニケーションを円滑にするためには、絵が上手い必要があります。なぜなら絵が下手だと、動物の様子が上手く伝わらないために、コミュニケー -
[Q&A]大谷選手や藤井六段のような突出した才能が次々と生まれるのはなぜか?(1,980字)
2018-04-25 06:00110pt[質問]
松本人志さんの映画を観た事はありますか?
僕は松本人志さんのファンで、松本さんの映画は全作観てるのですが、率直に言ってどの作品も自分の期待値は超えなかったです。
ハックルさんから観て松本人志さんの映画はどの様に映りました? 共演経験も有り、かなり地位もある方なので言いにくいと思いますが素直な感想が聴きたいです
[回答]
ぼくは松本人志さんの映画は見たことがありません。理由は「面白くなさそう」という単純なもので、実際に見た人からも「面白くない」との評価しか聞こえてこないので、いまだに見ていません。
松本人志さんは、はっきりいって映画のことが分かっていないと思います。ぼくは映画を独学ではありますが勉強しているので、彼の映画観はぼくとはずいぶん違ったものだと認識しています。
ただしもちろん、松本人志さんはぼくなどは足下にも及ばないお笑い、及びビジネスの巨人であり、最も好きな芸能人の一人 -
これからどう生きたらいいのか?:第18回(1,925字)
2018-04-24 06:00110ptこれまでの社会では、「これからどう生きたらいいのか?」と悩むのは一部の人だった。一部の作家や芸術家は、自分のやりたいことを優先した結果、それをどう仕事と、あるいは収入と結びつけるのか苦労させられた。それで、「これからどう生きたらいいのか?」という問いを常に抱えることになった。
しかし多くの人は、たいていお金や生活を優先した。そのため、自分のしたいしたくないにかかわらず、世の中から求められることを第一にした。自分のしたいことはたいていの場合で後回しにした。だから「これからどう生きたらいいのか?」と悩むことは少なかった。
それが今では、そうした安定の時代は過ぎ去り、サラリーマンといえども一生の生活が保障されるわけではなくなった。サラリーマンといえどもフリーランスのような働き方が求められるようになった。そしてフリーランスのような生き方をするには、自分の好きなものは何か、自分のしたいことは何か、こ -
今起きている仕事の二極化について(1.863字)
2018-04-23 06:00110pt金曜日のメルマガで労働の価値が変わったということを書いた。それをもう少し書いてみたい。
これを配信した後、ある方から「ぼくは全く違う印象を持っている」とのコメントをいただいた。その方の周りでは、むしろ労働の価値が高まり、かつでも考えられなかったようなワーカホリックな人たちがいると。その人たちに刺激を受け、自分はもっと働かなければならないと思っている、とのことだった。
それで、ぼくはこう考えた。
それはそれで、もう一つの事象として起こっているのだろう。
そこで今日は、その「もう一つの事象」について考えてみたい。
今世界で起こっていることは、多くの仕事が必要なくなっているということだ。しかしその裏側では、一部の仕事の重要性がかつて以上に高まっているということだ。
つまり、二極化が起きているのだ。二極化というのは、貧乏人が増えればお金持ちが減る――というわけではない。貧乏人が増える一方、お金持ち -
働かなくても生きていける時代はすでにきている(1,710字)
2018-04-20 06:00110pt今日、かなり重要なことに気がついた。ぼくはこれまで、働き始めてから28年間、仕事がだいじだと思って生きてきたが、今はもう、そうではなくなっていた。それよりも、人間としての尊厳だとか、幸せだとかがだいじになっていた。仕事とかお金とかは、ロボットが生産してくれる時代にすでになっている。働かなくても生きていける時代が、実はもうすでに到来しているのだ。ぼくはずっと、そこのところを勘違いしていた。そこのところを見誤っていた。そのことに、今日気づいた。仕事はもはや人生において重要ではなくなっているのだ。なぜなら、仕事をしなくても人は生きていくことができるからだ。堀江貴文さんがイベントでそのことを言っていて、ぼくも頭ではそれを知っていたし、分かっていたつもりだったのだが、まだ腑に落ちていなかった。それを納得していなかった。だからこれまで長い間空回りしていたのだ。実際ぼくは、もう仕事をしなくても生きていけ -
なぜ勉強するのか?:その17(1,927字)
2018-04-19 06:00110pt数学者に限らず、人は自ずから数学に対してある予断を持っています。それは、「数学とは厳密なものだ」という予断です。あるいは「数学とは絶対的なものだ」という予断もあります。
これは、言葉を変えれば「信頼」といってもいいでしょう。物理学の法則は、いつか覆るかもしれないので「絶対」というほどの信頼はありませんが、数学は、たとえ人類が滅んだとしても覆らないような絶対の信頼があります。今、数学の法則では「三角形の内角の和は180度」ということになっていますが、これはどれだけ歳月が経とうとも――たとえ人類が滅んだとしても――変わらないだろうという確信が我々にはあるのです。
実際、我々の数学に対する信頼には絶大なものがあります。例えば、1973年にアメリカの研究機関が地球外生物との交信の可能性を見据えて宇宙に飛ばした「アレシボ・メッセージ」という電波は、1679個のビットから構成されています。これは23と -
[Q&A]圧倒的にモテる男性の他の男性との違いは?(932字)
2018-04-18 06:00110pt[質問]
ハックルさんが生きてきた中で圧倒的に他の男性よりモテる男性を見た事はありますか? もし見た事があればハックルさんから見てその男性は何が他の男性と違うのでしょうか?
[回答]
見たことはあります。
他の男性との違いはよくいわれることですが「マメさ」ですね。
女性は、つき合う男性にはやっぱり、自分を気分良くさせてくれるマメさを求めていると思います。
[質問]
家を購入する際に選んだ基準は何ですか?
[回答]
立地と日当たりですね。ぼくは何よりこの二つを重視しています。
[質問]
お勧めの音楽を教えてください。
[回答]
最近は70年代、80年代の洋楽をよく聞いています。
70年代の日本のフォークソングもお勧めです。
今よく聞いているのは小椋佳のベストアルバムです。
[質問]
土曜日に劇場版『名探偵コナン ゼロの執行人』を見てきました。面白かったで -
これからどう生きたらいいのか?:第17回(1,870字)
2018-04-17 06:00110ptこれから仕事を探す上で、欠かせないのはネットでの情報収集である。
では、どういうふうに情報収集すればいいのか?
ところで、歴史小説家の司馬遼太郎さんは、テーマを決めるとまずは神田の古書店街に出かけ、資料を買い漁ったという。例えば坂本竜馬の話を書こうと思ったら、竜馬関連の資料を片っ端から買っていった。それを自宅の書斎にうずたかく積み上げると、しばらく耽溺するのである。その資料の海の中を泳げるだけ泳ぐのだ。
そうしていると、ふとあるときに竜馬が生きていた当時の空気感のようなものがつかめる瞬間があるのだという。人物や出来事の流れというのが肌感覚で分かってくる。
そうなると、資料と資料の隙間のミッシングリンク――つまり資料には書かれていないところまでもがありありと想像できるようになり、おかげで小説を書けるようになるのだそうだ。竜馬だったら竜馬の人生というものが、まるで自分が体験したかのように、ある
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