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記事 20件
  • [Q&A]上司に窮状を進言するか否か?(1,617字)

    2018-02-28 06:00  
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    [質問]
    会社でうまく進まないプロジェクトがあってぼくはやってもムダだと思ってるんですが社長の号令なのでそれを言い出すこともできず。そういうときにはどうしたらいいと思いますか?ハックルさんならどうしますか?
    [回答]
    「置かれた場所で咲きなさい」という言葉がありますが、ぼくは長い間仕事をする中で理解したのは、体制に逆らってもあまり意味がないということです。ぼくも社長には言わないでしょうね。しかしながら与えられた権限の中では最大限努力します。そうしないと、損するのは結局自分ですからね。
    [質問]
    ポジティブな人を見るとイラッとするんですが、それはなんでですか?
    自分自身がネガティブだからなのでしょうか。
    またポジティブな考え方になるにはどうしたらよいか?
    [回答]
    ぼくはポジティブになる必要は必ずしもないと思います。なぜならポジティブもネガティブも結局はあまり良くなく、一番いいのは中庸だから

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  • これからどう生きたらいいのか?:第10回(1,918字)

    2018-02-27 06:00  
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    これからの時代は、一生勉強し続けることになるだろう。つまり、勉強の量は増える。しかしそれに反して、仕事の量は減り続けるだろう。人が仕事をしなくてもいい時代が、本格的に到来する。そもそも、人間の仕事の「範囲」は、産業革命以来ずっと減り続けてきた。仕事の大部分を機械が補えるようになって、それまでしていた仕事をしなくても良くなったからだ。産業革命によって一番減った仕事は農作業だ。なにしろ、産業革命以前は人口の90%以上が農民だった。農業は、人が生きることの中心だった。しかし今は、2%にも満たない。農家は、約50分の1にまで減少したのだ。ただ、農業の量が激減しても、仕事の「量」自体はそれほど減らなかった。なぜなら、多くの人間が、農業の代わりに新しい仕事を始めたからだ。それらは、ほとんどが頭を使った仕事だった。いわゆる「知的労働」だ。人間は、農業をしなくても良くなった代わりに、これまでできなかった知

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  • これから何かをコレクションしたいと考えている話(1,576字)

    2018-02-26 06:00  
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    土曜日に「調べる学習コンクール」の授賞式があってそれに出席してきた。
    「調べる学習コンクール」とは子供たちが(一部は大人も)図書館を使って調べ物をし、それを読み物形式のレポートにまとめて提出する。それを審査して表彰する――という取り組みだ。
    これのいいところは子供たちの学習意欲が自然と増進されるところである。子供たちは誰かから強制された勉強には抵抗を覚えるが、自分が興味を持った勉強ならそれほどの苦労なくしてもすることができる。そして勉強のいいところは興味をもって調べていくとまた新たな発見があって興味が数珠つなぎ的にどんどんつながったりするところだ。みなさんもWikipediaを見ていたら止まらなくなっていつの間にかいろんなページを見ていたという経験があるのではないだろうか。あれを起こして子供たちに学ぶことの楽しさを知ってもらおうというのがこの試みである。
    ぼくは最近「もっと勉強したい」と考

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  • ボローニャで見つけた絵本にあった《イジメ解決方法》が傑作だった(1,647字)

    2018-02-23 06:00  
    ぼくは去年の四月にイタリアのボローニャという街へ行きました。そこで毎年開かれている絵本の見本市に参加するためです。先日も台湾のブックフェアに行ってきたのですが、ブックフェアに来る主たる目的は本の買い付けを行うことです。特に絵本の買い付けを行うことです。ぼくはボローニャで初めて絵本の買い付けを経験し、初めて発売前の外国の絵本というものを本当にたくさん見ました。そこで驚いたのは、外国にはいい絵本が多いということです。しかもビスネスとしても成立している。つまり売れている絵本が多いということでした。そうしておよそ100冊の絵本を見た中で、一番買いたいと思ったのがこの作品です。わたしはヴァネッサと歩く原題は「I walk with Vanessa」。どういう内容かというと、ある日小学校にヴァネッサという女の子が転校して来ます。ヴァネッサはちょっと引っ込み思案でイジメっ子に目をつけられ、イジメられます

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  • なぜ勉強するのか?:その9(1,777字)

    2018-02-22 06:00  
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    歴史を勉強する上で、最も重要になったのが「汎化」です。汎化とは、異なるものごとの中から似ている部分を抽出することです。歴史の異なるできごとの中から似ている部分を抽出すれば、そこから教訓が導き出せるのです。
    例えば、平家物語の書き出しに「盛者必衰の理をあらはす」という言葉があります。「栄えている者もいつかは必ず滅びる」という教訓なのですが、これは平家やそれ以外の栄華を極めた人々を観察する中で、やがて「必ず滅びる」という共通点を見出したからこそ生まれた教訓です。つまり、平家やそれ以外の栄華を極めた人々の運命を「汎化」したことによって導き出されたものでした。
    このように、汎化をしないと歴史の中から教訓を導き出せません。そのため、汎化のテクニックを学ぶことは、歴史を学ぶ上で欠かすことのできないものとなったのです。
    ところで、人間にとって「汎化」というのは、そもそもが重要な意味を持っています。という

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  • [Q&A]アルマーニの制服についてどう思うか?(1,713字)

    2018-02-21 06:00  
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    [質問]
    銀座の小学校がアルマーニの制服を導入するとのことで炎上していましたが、ハックルさんはどう思われますか?
    [回答]
    まず銀座の泰明小学校がどういう存在か、知らない人が多いのだと思います。それが炎上の原因の一つかと。ここは文字通り銀座のど真ん中にあって、かなり異彩を放つ存在です。そこに通う小学校のメンタリティは、たとえ公立であったとしても、他の小学校と違ってくるのは当然のことと思います。
    それでも、日本はこれまで東京のど真ん中だろうが地方の端っこだろうが同じ教育を施すということを標榜して、一定の成果を上げてきました。しかしそれは地域性を損ないまた個性も損なうということでデメリットも大きかった。そして以前は平均的な人材を育てることが個人にとっても社会にとっても有益だったのですが、今は平均的な人材そのものの価値が下がっているので、平均的な人材を作っても本人も社会も誰も得をしない状況になっ

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  • これからどう生きたらいいのか?:第9回(1,877字)

    2018-02-20 06:00  
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    一生勉強し続けるためには、好奇心が不可欠である。好奇心がないと、そもそも勉強しようという意欲が湧いてこない。では、好奇心を旺盛にするためにはどうすればいいのか?それは、自分の中に「好き」という気持ちを育むことである。人はそもそも、何かを好きになることに抵抗を覚えるようにできている。子供の頃から、何かを好きになりすぎないよう、大人からさんざん注意されてきたからだ。そのため、普通にしていると何かを上手に好きになれない。なかなか好きになれなかったり、その逆にのめり込みすぎてしまったり。何かを好きになるにはそれなりのテクニックが必要なのだ。そのテクニックを養うためには、まずスポーツ観戦や映画鑑賞、そして読書を好きになるのがいい。なぜなら、これらはいくつかの理由で、それほどのめり込まないようにできているからだ。そのため、身を滅ぼす危険性がほとんどない。そして、スポーツ観戦や映画鑑賞、読書で何かを好き

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  • 岩崎書店式読書会について(1,737字)

    2018-02-19 06:00  
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    これからの世の中を考えたときに、最も重要になるものの一つに教育があると思う。なぜなら、資本主義の世の中で、これからも競争は激化するだろう。そうなると、格差社会はますます広まるだろう。
    その中で、競争に勝ちたいと、競争を意識せざるを得ない人が増えていくだろうからだ。競争に勝つためには教育がだいじだというのは、誰でも行き着く帰結である。
    だから、ぼくの最近のブロマガは教育のことが主たるテーマになっている。ぼくは、作家としても経営者としても、ずっと教育のことを考えている。
    そうした中で、岩崎書店で新しい試みを始めた。それは、社員教育そのものを授業に取り込んでしまうということだ。社員教育を一つのビジネスにしようと考えたのだ。
    どういうことかというと、まず社員教育を定期的に行う。
    その中で、社員全員で、成果が上がる教育とはどのようなものかを練り上げていく。
    練り上がっていったら、それをメソッド化した

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  • のぶみさんの炎上から絵本の難しさとどう作ればいいかを考える(2,076字)

    2018-02-16 06:00  
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    絵本というのは子供向けの本として認識されているが、難しいのはそれを買うのが保護者をはじめとする大人ということである。子供には選択権はもちろん発言権すらない場合が多い。なぜなら多くの絵本は子供にせがまれて買うのではなく、大人があの子にこれを読ませようと勧める形で買うからだ。
    そのため絵本においてはイメージの良さが重視される。イメージの良さというのは「教育に資する」ということだ。あまり毒々しいものやくだらないものは受けない。そういうものならマンガや他のジャンルのエンターテインメントが担っているということもあって、絵本はなんとなく教育向けの穏便なものという位置づけになっているのだ。
    では品行方正なものを作っていればいいかというとそうではないのがまた難しいところだ。というのも品好方正な言辞や価値観というのは世の中に溢れているので、そういうものはわざわざ絵本として買うほどではないからである。それは絵

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  • なぜ勉強するのか?:その8(1,648字)

    2018-02-15 06:00  
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    人間にとっての学問は「歴史」から始まりました。村落に伝わる歴史を紐解いていくと、そこから浮かび上がった事例のいくつかに、今起きている問題の解決に役立つものが見つかったからです。そのため人は、どんどんと歴史を学ぶようになりました。
    その過程で、新たな問題が立ち上がりました。それは「解釈の難しさ」です。
    歴史は、ときに解釈が簡単な事例もありますが、ほとんどが難しいものばかりです。「人感万事塞翁が馬」の諺通り、それをどう解釈したらいいのか、悩まされることが数多くありました。
    そのため人は「解釈の精度」を上げる必要が出てきたのですが、その過程で発達したのが「言語」と「学問」でした。
    まず「言語」は、考えるための道具です。言葉がないと、考えることすなわち解釈もままなりません。例えば「矛盾」という言葉がないと、矛盾した事象を解釈できないのです。そうした理由で言語がどんどんと発達していきました。
    もう一

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