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絶対に遅刻しない女の子がいる
2008-07-26 08:58110pt
「最近の若者は――」という言説をよく聞く。たいていはネガティブなイメージで語られることの方が多い。曰く、最近の若者はひ弱になった、最近の若者はバカになった、最近の若者は覇気がない、最近の若者はすぐ挫ける、最近の若者は何を考えているのか分からない……
しかしぼくは、若者をそういう目で見たことがない。それは、ぼく自身がとてもだらしない人間なので、たいていの人がぼくより立派に見えるからというのはあるけれど、それを抜きにしたって、逞しく、したたかで、尊敬できる若者というのは多い。若者礼賛というわけではないが、若者の中にもそういう人がちゃんといるということだ。
特に、ぼくの知っている若者には、心の底から尊敬でき、敬服できる人物が何人かいる。そういう人を知っているから、ぼくは、若者というのを一括りに否定することができないのだ。
ぼくの知ってる若者に、絶対に遅刻をしない女の子がいる。どんな時でも、集合時間の10分前には必ず到着している。しかも、どんな時でも身だしなみをきちんと整えている。家を出る1時間前には必ず起き、もろもろの準備を済ませてから家を出る。もちろん女の子だからというのもあるけれども、人前でだらしない顔は絶対に見せない。そこのところには、頑ななまでにこだわっている。
一度、「なんでいつもそんなに早く来てるの?」と尋ねたことがあった。しかし彼女は、「だって、早く着いてないと気持ち悪いじゃないですか」と答えただけで、あとは照れ笑いのような表情を浮かべ、それ以上多くを語ろうとはしなかった。
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もし高校野球の女子マネージャーがドラッカーの「マネジメント」を読んだら
2008-07-11 10:54110pt
はじまり
もし高校野球の女子マネージャー(名前は仮にみなみちゃんとしよう)が、ドラッカーの「マネジメント」を読んだら、彼女はきっと驚くだろうな。なぜなら、そこには彼女が所属する野球部と、彼女自身のことが書いてあるからだ。
「マネジメントなしに組織はない」
「マネジメントは企業だけのものではない」
「マネジャーをしてマネジャーたらしめるものは、成果への貢献という責務である」
「所属する野球部に何とか成果を出させたい。そのためには自分に何かできることをしたい」
そう考えていたみなみちゃんは、この本が「自分のために書かれたもの」であることを確信する。だから以降、そこに書かれていることを脇目も振らず実践するようになる。
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