• このエントリーをはてなブックマークに追加

今なら、継続入会で月額会員費が1ヶ月分無料!

記事 19件
  • 「きみは勉強ができないんじゃない、勉強の仕方を知らないだけなんだ」第25回(1,680字)

    2017-08-31 06:00  
    108pt
    人は、母親を否定することができれば哲学力が戻ってきて、勉強力を比較的簡単に身につけられる。逆に言うと、母親を肯定している人はなかなか哲学力が身につかない。翻って、勉強ができない。
    だから、我が子に勉強力をつけさせたいと思ったら、母親は子供に自分を否定させてあげる必要がある。しかし、これがなかなか難しい。人間は、たとえ子供であっても――いや子供であるからこそ、自分を否定されたくない。ましてや、現代は自分を否定されることのダメージが大きい。だから、どうしても子供に否定されないようにする。おかげで、勉強力のない子供が増えている。
    では、母親を上手く否定でき、勉強力が身につくとどうなるか?
    まず、自己肯定感が身につく。
    「自己肯定感」というのは、母親を肯定し続けるうちはなかなか身につかない。なぜかというと、母親というのは本能的にもまた職能的にも子供を否定してしまう生き物なので、それを肯定するという

    記事を読む»

  • [Q&A]嫌いな言葉はありますか?(2,268字)

    2017-08-30 06:00  
    108pt
    [質問]
    岩崎さんは「好きになれない日本語」ってありますか?
    私は「◯◯ベース」という言い方が好きになれません。「雑談ベース」とか「正直ベース」とかです。
    言葉そのものは前からあるものですが最近よく聞くようになりました。なぜ好きになれないかというと、「ベース」という言葉はなくても意味が通じるので余計だと感じるからです。
    岩崎さんの「好きになれない日本語」がもしあれば教えてください。
    [回答]
    「嫌いな言葉」というのはよく考えてみるとないですね。
    ぼくは、他人の言葉はその人の内面を推し量る材料だと思っています。その人がどのような言葉を使うかでその人の内面をプロファイルできます。ですので、材料は多ければ多い方が観測の確度が高まるので、結局どんな言葉でも「ありがたい」と思うようになってしまったのかもしれません。
    実際、言葉自体にそんなに罪は無いと思います。言葉を嫌いな場合というのは、たいてい「そ

    記事を読む»

  • お金の話:第7回「過去思考ではなく未来志向」(1,696字)

    2017-08-29 06:00  
    108pt
    1
    お金を稼ぐというのは、社会的にどのような意味があるのか?お金を稼ぐというのは、多くの人は「結果」だと思っている。働いたことの報酬だ。つまり過去に向かって思考している。しかし、この過去に向かう思考はあまり良くない。なぜかというと、そういうふうに働いた結果ならば、論理的に「何に使ってもいい」ということになる。お金の使い方に対して、何の文句も言われる筋合いはない。極端な話、煮たり焼いたりしてもそれはその人の自由ということだ。しかし、社会は実際にそうなっていない。お金の使い方には、常に責任がつきまとう。お金を稼ぐということについては、もう一つ別の見方がある。それは、お金というのは報酬ではなく「権利」ということだ。未来においてさまざまなことを自由に行う権利を、社会から負託された――ということである。もう少し平たい言い方をすれば、お金を稼ぐということは、「お金を使うことを社会から許された」ということで

    記事を読む»

  • セブンイレブンのFCオーナーから読み解く未来(1,970字)

    2017-08-28 06:00  
    108pt
    こんな記事があった。
    コンビニFCは「奴隷制度」…オーナー絶望の「搾取構造」に土屋トカチが迫る - 弁護士ドットコム
    ところで、セブンイレブン(イトーヨーカドー)の創業者である伊藤雅俊さんは、大のドラッカリアンとしても知られる。アメリカにあるドラッカースクールは、実は伊藤さんが費用を出して作られた。ポケットマネーで、なんでも20億円(2000万ドル)を拠出されたそう。だから今でもドラッカースクールの正式名称には、伊藤さんの名前が入っている。
    そのセブンイレブンは、経営がしたたかなことでも知られる。経営がしたたかというのは、弱肉強食を地で行っているということだ。これは大変に難しい問題である。
    よく言う「お客さんのため」というのは、いったいどういう意味だろう――と考える人は、実は意外に少ない。多くの人が「お客さんのため」と軽々しく言うが、その言葉の裏にある重さに多くの人が気づいていない。
    お客

    記事を読む»

  • 出版社が生きのこるための考え方の一提案(2,994字)

    2017-08-25 06:00  
    108pt
    1
    こんにちは。ぼくは岩崎書店という児童書の出版社の社長をしている岩崎夏海といいます。
    実は作家活動も平行して行っており、普段は有料でメルマガを書いているのですが、今日は無料で読んでいただける場所に記事を書いております。というのも、出版社の社長として一つ考えていることを、ぜひ多くの方に知っていただきたいと思ったからです。
    昨日、「書店が減り続けている」というニュースが朝日新聞のサイトに出ていました。
    書店ゼロの自治体、2割強に 人口減・ネット書店成長…:朝日新聞デジタル
    これは、出版社にとっては大変由々しき自体です。なにしろ、売り場が減ってしまうのですから、売上げの減少に直結します。
    ですが、これは言い方に気をつけなければいけないのですが、こうした事態をむしろチャンスと捉えることが、だいじなのではないかとも思っております。これをむしろ活かすくらいでなければ、出版社は生きのこれないのではとすら考えています。
    今日は、そう考える理路について説明したいと思います。
    記事によると、書店はここ20年くらいで4割ほども減ったそうです。これは大変な数です。普通なら、会社が潰れたっておかしくないくらいの減少幅です。
    しかしながら、岩崎書店はまだ潰れていません。それ以前に、売上げが4割減ったというわけでもありません。もちろんそれなりに減ってはいますが、書店の減少に比べると、減り幅は少なくすんでいます。
    なぜかというと、答えは簡単で「インターネット書店で本を買う人」が増えたからです。インターネット書店では、単行本も売っていますが電子書籍も売っています。岩崎書店でも、もちろんインターネット書店で単行本や電子書籍を売っています。そうすることで、本屋さんが減った分の売上減少をカバーしているのです。
    また、そういうふうにインターネット書店で売ることには、これまでにない新たな「メリット」もあるととらえています。それは、「これまでとは違った本が作れるようになった」ということです。
    20年前は、ほとんどの人が「新刊が発売される」という情報を書店で知っていました。例えばぼくは筒井康隆さんのファンなのですが、その新刊情報はいつも書店の棚で知っていました。
    なぜかというと、それ以外でほとんど知りようがなかったからではありますが、もう一つは「本屋さんに毎日通っていた」ので、それで十分だったということもあります。当時の本屋さんは大変に魅力的で、毎日でも通いたくなるような吸引力がありました。だから、「書店の棚」というのは単なる売り場ではなく、実は効果絶大な宣伝媒体でもあったのです。
    20年前は、本屋さんの棚に並ぶということこそが、出版社にとっては最も重要な宣伝方法でした。逆にいえば、本屋さんの棚に並ばせられない本を売ることは、ほとんど不可能でもあったのです。「本屋さんの棚に並べにくい本」は、もうそれだけでビジネスチャンスがありませんでした。
    「本屋さんの棚に並べにくい本」とはどういうものかというと、いくつか傾向はありますが、新しかったり実験的だったりする本もその一つです。書店というのは売り場も兼ねていますから、売上げを最大に伸ばすため、どうしても過去のデータを参照しながら「売れ筋」の本を並べることが優先されます。その結果、売れるか売れないか分からないような新しい本、実験的な本は、チャンスが少なかったのです。
    しかし、新しかったり実験的だったりするものが出ないと、その産業はやがて衰退していきます。ぼくは、書店や出版業が衰退した一因は、そこのところにあるのではないかと考えています。本屋さんが4割減ったというのは、それが理由の一つだったのではないかと。
    しかし、町の本屋さんが減少し、インターネット書店が台頭してきた今は、それを覆すような新しい流れが生まれつつあります。先日も、それを証明するようなできごとがありました。
    先日、岩崎書店から『マンガの歴史』という本が出ました。この本は、発売前にメルマガやTwitterなどで告知したところ、とても大きな反響をいただきました。また発売後も、読まれた方からのツイートが相次ぎ、おかげさまで一時期は、インターネット書店のランキングで200位前後まで上がりました。
    これは、この時点での岩崎書店の本としてはトップでした。そんなふうに、インターネットで大きな反響を得た本なので、ぼくは全国の町の本屋さんでも売れているのだろうと思いました。以前、インターネット書店で売れる本は全国で売れる本のだいたい5パーセントだという話しを聞いたことがあります。つまり、インターネット書店で1000冊売れたときには、全国では20000冊売れたという計算になるのです。
    その計算だと、『マンガの歴史』は大変な売上げということになります。そこでぼくは、ドキドキしながら全国の書店から上がってきた売上げデータを見てみました。
    ところがそこで、愕然とさせられたのです。なぜなら、全国の書店ではこの本が全く売れていなかったからです。その数は、インターネット書店で売れた数の約4倍でした。つまり、インターネット書店の売上げは、全国の売上げの25パーセントにものぼったのです。
    なぜそうなったかといえば、そもそも全国の書店には配本すらされていなかったからです。全国の書店では、残念ながら『マンガの歴史』は売れなさそうという判断がくだされ、棚には並べてもらえませんでした。その理由は、『マンガの歴史』が新しく、実験的で、売上げが読めないからというものでした(実際に営業マンがそう聞かされたとのことです)。
    もしこれが20年前でしたら、『マンガの歴史』は全く売れず、このまま絶版への道をまっしぐらに突き進んでいたと思います。しかし今は、たとえ本屋さんの棚に並べてもらえなくとも、インターネットを介して口コミが広がれば、売上げを着実に伸ばしていけるようになりました。
    なぜなら、町の本屋さんでもインターネット書店の反響を見ているので、一度は見限られた本でも再度棚に並べてもらうことができるようになったからです。
    その意味で、今はインターネット書店で売れるということが最も重要な時代になりました。それは、とりもなおさず新しいことや実験的なことが、昔よりやしやすくなったということです。そしてそのことが、ぼくは出版業が再生する、一つの道筋になるのではないかと考えています。
    そういう考えで、ぼくはこれまで『マンガの歴史』を含め5冊の本を作りました。そしてこれからも、そういう本を作っていこうと考えています。
    ここまでお読みいただき、ありがとうございました。
    ぼくが作った本は、以下になっております。もんだい - 井筒啓之
    よんでみよう - 五島夕夏おばあちゃんがこどもだったころ - 菅沼孝弘マンガの歴史 - みなもと太郎空からのぞいた桃太郎 - 影山徹 

    記事を読む»

  • 「きみは勉強ができないんじゃない、勉強の仕方を知らないだけなんだ」第24回(1,964字)

    2017-08-24 06:00  
    108pt
    勉強力とは、すなわち哲学力だ。なんにでも好奇心を持ち、「なぜ?」と問いを発する(発し続ける)哲学力こそが、勉強力の源泉である。
    しかしながら、ほとんど全ての母親は、すべからくこの哲学力を阻害しようとする。子供の阻害力を削ってくる。そうしてほとんどの子供が哲学力を失い、同時に勉強もできなくなる。
    だから、勉強力を取り戻すには哲学力を取り戻す必要があり、それには哲学力を阻害した母親を否定する必要がある。勉強力を養うことを妨げた母親の教育を否定する必要があるのだ。
    しかし、これが難しい。というのも、子供はすべからく母親を愛するように制度設計されているので、なかなか否定できないからだ。ましてや力のない子供時代は、母親の教育を否定しようがない。
    しかしながら、ぼくは幸いにも幼い頃から母親を否定できた。そのおかげで哲学力を失うことなく今に至るのだが、しかしそれでも、母親を否定したことの罪悪感は小骨のよ

    記事を読む»

  • [Q&A]日本のデザインはなぜダサいのか?(1,738字)

    2017-08-23 06:00  
    108pt
    [質問]
    連載でエンタメ業界の3人を挙げて日本の美的センスを考察されてましたが、工業製品、メーカー企業で論じるべきところはありますか? やはりソニーでしょうか? 自動車はどうでしょう? よく言われるようにデザインがダサいのはなぜですか? 確かにアメリカのクラシックカーはいまでも日本で乗れますが、日本製のは無理ですよ。これは喩えるならアップルとマイクロソフトの差ですか?
    [回答]
    メーカーでいえば昔のソニーは良かったですね。2000年頃はVAIOを使っていました。というより最近まで使っていました。
    余談ですが、カメラは今、ソニーが圧倒的な1位ですね。一時期GoProに押されたりしていましたが、きっちり逆転してさすがだなと思いました。デザインも申し分ないです。
    しかしそんな中、DJIを筆頭に中国のカメラメーカーの躍進もすごくて、ソニーも安閑としていられないと思います。DJIもデザインがいいんで

    記事を読む»

  • お金の話:第6回「お金の魔力とは何か?」(1,649字)

    2017-08-22 06:00  
    108pt
    「感覚がだいじ」というのはよくいわれる信条である。かのスティーブ・ジョブズもいっていた。
    しかしながら、ことお金に限っていうとこの信条は失敗するケースが多い。なぜかというと、お金というのは基本的に道具であるが、同時に虚構でもある。お金は、みんなが「このお金を使ってものを交換できる」という虚構を信じていて、初めて成り立つ制度だ。
    そのためお金は、そもそも人を騙しやすいようにできている。おかで、直感に従ってしまうと、かえって虚構に深くハマってしまうのだ。
    例えば、お金は単なる道具であるにもかかわらず、人はそれに振り回されやすい。一方、フライパンも道具の一種だが「フライパンに振り回される人」というのはあまり聞いたことがない。しかし、「お金に振り回される人」というのはよく聞く。同じ道具なのに、両者には雲泥の差がある。
    ではなぜ差が生まれるかというと、もちろん機能が違うからというのが大きいのだが、た

    記事を読む»

  • ここ一週間の二つの炎上について(2,100字)

    2017-08-21 06:00  
    108pt
    ここ一週間のうちに二つの印象的な炎上があった。
    まずVALUにおけるヒカル氏の炎上。
    詳細は省くが、ぼくはそれまでVALUというものに全く興味がなかった。しかしヒカル氏が炎上したので、いろいろと考えてみた。
    なぜ興味がなかったかといえば、リターンがないからだ。例えばぼくがAさんという人に興味を持ってその株を買ったとする。そのお金はAさんのもとに行くが、行ったきりで戻ってくることはない。そのためAさんと手数料を取っているVALUにタダでお金をあげたことになる。
    それに対して、意味が分からなかった。
    なぜタダでお金をあげなければならないのか?
    VALUの運営側は、そこには寄付や援助の意味があるという。しかし寄付や援助なら、弱い人、恵まれていない人にするべきだ。
    ところがVALUは、強い人、恵まれている人にこそお金が集まるような仕組みになっている。
    なぜかというと、強い人、恵まれている人は将来株

    記事を読む»

  • 毎日新聞インタビュー炎上の顛末について(2,478字)

    2017-08-11 06:00  
    1080pt
    2
    先日もお伝えしたが、毎日新聞に掲載されたぼくのインタビューが炎上した。
    今回は、その顛末についてできうる限り詳しく書きたい。
    その記事は、これだ。
    <甲子園>古き良き時代の天然記念物? 高校野球の人気復活 - 毎日新聞
    この記事は、8月8日の18:24にアップされている。
    そうしたところ、8日の23:54に知らない人からメールが来た。
    その文面は、こういうものだった。
     

    記事を読む»