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今の世の中はアマゾンの山火事のようなもの(1,713字)
2019-08-30 06:00110pt今、日本だけではなく世界全体で経済格差が加速度をつけて開いていっている。これには生半可な金持ちもうかうかしていられなく、ちょっと油断するとすぐに足下をすくわれて奈落の底に真っ逆さまだ。
そういう危ない時代なのに、多くの人がそのことに危機意識を持たず、政治はその状況をさらに押し進めようとしている。「政治」というよりも「多くの民」がそれを押し進めようとしている。
それは、日本のそれなりの割合の民がまだ既得権益の上に乗っかって生きていて、そういう人たちは今の社会における実力者も多いので、政治を牛耳ってそういう流れを後押ししているという状況があるだろう。
しかし実相は、そういう社会の実力者ですらもはやGAFA的な新しい勢力に足下をすくわれそうになって青息吐息なのである。しかし既得権益にすがっている彼ら自身がそのことに気づけていない。例えば地方の建設業者などはその典型だ。彼らはまだ古いやり方でお金を -
子どもたちに伝えたい「仕事がなくなる時代」のドラッカーのマネジメント:第16回(1,737字)
2019-08-29 06:00110ptマーケティングにおいて知っておかなければならないことの二つ目は、「世の中にはどのような遊びがあるのか」である。
というのも、何を遊ぶにしても、それを知らなければそもそも遊べない。
また、自分が一から発明していたのでは、あまりにも効率が悪いということがある。
人間は、ほとんどのケースでそれほど突拍子もない発明というのはできない。発明というのは、たいてい先人が積み上げてきた知識や技術の上にほんの少し積み増すという形でなされる。
たとえるなら、積み上げられた積み木の上に、さらにもう一つ木を置くようなものだ。そこに土台としての先人の知識や技術がないと、新しい境地を生み出すのはとても難しくなる。
だから、自分にとって面白い遊びを見つけるときにはもちろん、何か新しい遊びを発明するときにおいても、「世の中にどのような遊びがあるのか」を知っておくことは非常に重要になってくるのだ。
そうして実際、世の中には -
[Q&A]良い人と悪い人とを見抜く方法は?(1,693字)
2019-08-28 06:00110pt[質問]
先週の質問コーナーで人間関係は、ほとんど直感に従って行動してるそうですが、直感について説明するのは難しいかもしれないですが、ハックルさんの直感について詳しく知りたいです。
なんとなく、この人とは仲良くしない方が良いいとか、仲良くした方が良いとか感じるものなのか、それとも白黒はっきりとこの人はよくない、良い人とわかるものなのでしょうか?
また、直感を磨く方法はあるでしょうか?
[回答]
直感というか、よくよく考えると方法論はあるかもしれませんね。
まず、ぼくは基本的に人と仲良くなろうとしません。初対面の人には無愛想です。
ですが、それが一つのリトマス試験紙の役割を果たしています。つまり、愛想の良さを評価する人と、そうでない人がそこで振り分けられるのです。
愛想の良さを評価する人を、ぼくはいい人とは思いません。その人はたいてい表層的なものしか見ておらず、本質を見ようとしません。
その -
お金をかけずにたった三ヶ月で知的生産性を爆発的に飛躍させる方法:その35(1,727字)
2019-08-27 06:00110pt法律を学ぶ上で必要な言葉のスキルは、大きく以下の二つである。
1.言葉の定義に対する繊細さ
2.言葉の解釈に対する深さ
そこで、今回はこの二つを習得する方法について見ていきたい。
まず、言葉の定義に対する繊細さだが、これは一つには言葉に対する「誠実さ」というものが必要となってくる。あるいは潔癖さといってもいい。言葉を道具として用いるなら、その機能を十全に果たしたい――という考え方だ。その道具を最も効率よく使いたいという思いである。そうした心性から、まずはスタートしなければならないだろう。
その上で、言葉の定義について学ぶ最も有効な方法は、『キャプテン翼』ではないが「辞書と友だちになる」ということである。辞書を座右に置くということだ。辞書そのものを自分の中に取り込んでいくということである。
これについて、少し説明したい。
世の中には、言葉というものがとても好きな人たちがいる。そして、それを道 -
チャンスを拓く道(1,849字)
2019-08-26 06:00110pt「サードドア」という本を読んだ。
サードドア - Amazon
きっかけは、ネットでひろゆき氏が推薦していたからだが、
ひろゆきが語る「1%の抜け道に気づく成功者」
内容はというと、著者のアレックス・バナヤン(USCの学生)が、たくさんの著名人に「どうやったら名もない状態から今の地位まで上り詰めたのですか?」ということをインタビューし、それについての答えてもらったものをまとめている。スピルバーグやビル・ゲイツ、レディ・ガガなどにインタビューしているのだが、それを実現するに至るまでの道のりを描いたドキュメンタリーでもある。非常に面白かったので、おすすめしたい。
この本を読みながら、ぼくは「もし自分がこの著者にインタビューされたらどう答えるだろう?」と考えていた。ぼく自身は、これまでどうやって道を切り拓いたと言うのだろうか?
――といっても、ぼくはそれほどの成功者というわけではないが、それでも -
子供のイヤイヤ期を容認してはいけない(2,316字)
2019-08-23 06:00110pt新幹線で2歳の娘のイヤイヤが発生し、ギャン泣きが止まず、一緒にいた父親が誘拐と疑われ、警察を呼ばれ混乱したという話が話題になった。夫が娘をあやしてたら通報された話女児誘拐の疑いで通報、そして真実へ。これに対して、多くの人が「子供に対して不寛容な世の中は良くない」といい、両親に同情を寄せたり、父親に圧力をかけた同乗者を非難したりした。それによって、両親も勇気づけられたのか、「自分たちは間違っていない。子供はイヤイヤするもの(ギャン泣きするもの)」というトーンの主張になっているが、これは非常に危険だと思う。そこで今回は、そのことについて無料公開で書いてみたい。念のため、これは中傷を目的としたものではなく、真面目な社会への問題提起です。まず、多くの人が子供のイヤイヤ期を容認しているが、それは良くない。なぜかといえば、イヤイヤというのは子供の親に対する抗議であるから、本質的には親がその抗議を聞き入れれば収まる。イヤイヤが収まらないというのは、親が子供の抗議を受け入れられず、状況を改善できていない証左だ。つまり、子供を苦しい状況に置き続けているという意味で、虐待に他ならないともいえる。こういうと、「子供は誰でもイヤイヤするもの」という人もいるが、実際はイヤイヤしない子供もたくさんいる。また、子供のイヤイヤはほとんどがもう少し大きくなると収まるので、一過性の症状と考えている人も多い。しかし、実はそうではない。子供のイヤイヤが収まるのは、「我慢すること」を覚えさせられるからにすぎない。子供が「鈍感力」を向上させて、つらいことをつらく思わないようになっただけだ。子供がイヤイヤをするのは、基本的には自立心からだといわれている。自立心が芽生えると、親の管理下に置かれている状況にストレスを感じるようになる。そうして、もっと自分の意思で行動したいと思うようになる。それは、人間が本来的に持つ「自由の希求」だ。人間は、誰でも基本的に自由を好む。しかし大人になると、自由よりもむしろ縛られることを望む人が増えたりもする。例えば、不自由の極みである刑務所などでもさえ快適に感じる人がいるくらいだ。なぜそうした人は自由さを好まないかといえば、それこそが「鈍感力」を増したことの成果だ。自由を阻害されていることに慣れきってしまって、気にならなくなるのである。あるいは、「縛られている方が普通」と自分自身を洗脳し、その状態を苦しくないと思い込もうとする。そんなふうにして、不自由な状態のままでも苦痛を味わわないで済むような状態へと自分を作り替えているのである。2歳のときには激しかったイヤイヤが3歳になったら収まった……などというのは、子供がそういうふうに自己洗脳した結果なのだ。縛られる方がむしろ普通と、鈍感力を向上させたからなのである。それでも、「鈍感力を増したとしても、不自由さを受け入れられるようになったのなら、それはそれで成長ではないか」と考える人もいる。「人として、この世知辛い世の中でむしろ生きやすくなったのではないか」と。それは、一昔前ならそういうことがいえただろう。なぜなら、一昔前の世の中には苦行のようなことを強いられ、我慢をしないと生きてはいけない状況がたくさんあったからだ。例えば、蒸気機関車で石炭をくべる仕事などは本当に重労働で、「鈍感力」なしにはできなかった。だから、子供のうちから鈍感力を鍛えることはそれなりに意味があった。しかし今は、そういう重労働は世の中からほとんど姿を消した。それ以前に、退屈な単純作業というのもなくなった。そういう「鈍感力」が必要な仕事は、どんどんロボットやAIに置き換わったのだ。そのため今は、人間的なクリエイティビティや感性を必要とする仕事しか残っていない。そしてそういう仕事には、鈍感力は全く必要ない。むしろ、それは邪魔になる。それよりも、少しの嫌なことにも気づく敏感さが必要となってくるのだ。子供には、生まれながらにしてあまねくその能力がある。もし親が抑圧したり自分の主体的な取り組みを阻害してきたりしても、「イヤイヤ」とちゃんと拒否することができる。そして子供は、自分が主体的に行動できる環境がきちんと整えられていると、もうそれ以上の過剰な要求はしない。そうしてイヤイヤはすぐにでも収まるのだ。そして、そういうふうに親が快適な環境を整えてくれれば、鈍感力を育む必要もないので、クリエイティビティや感性が育つ。そうして、社会に出てからもロボットやAIに代替されない役割を社会の中で見つけることができ、健康的に生きられるのだ。子供のイヤイヤを容認し、イヤイヤをさせたままでいるのは、その意味で彼らの未来を奪うことにも等しい。人間らしい感性や自由さを希求する気持ちといった、さまざまなものを奪ってしまう虐待行為なのだ。だから、社会もイヤイヤ期を容認してはいけない。子供は必ずしも泣くものではないし、泣くのが子供の仕事でもない。もし近くにイヤイヤをしていたり泣いていたりする子供がいたら、親はそれを子供からのSOSだと真摯に受け止め、環境の改善に全力を尽くすべきではないだろうか。そうして、一人でも多くの親が、子供の感性や自由を希求する気持ちを、なるべく真っ直ぐに伸ばしてあげるべきではないだろうか。そういう社会の在り方が、これから求められると考える。だから、今回のイヤイヤ期の一件は、両親をはじめ多くの人が容認していたので、非常に危険だと感じた。このままでは、当該の子供も含めた多くの子供の感性が奪われる。そうして鈍感力が増した結果、社会の中で居場所を見つけにくい大人になってしまうのだ。 -
子どもたちに伝えたい「仕事がなくなる時代」のドラッカーのマネジメント:第15回(1,531字)
2019-08-22 06:00110pt新しい遊びを見つけるといことそのものが、マネジメントである。だから、それまでの遊びに飽きて新しい遊びを見つける際には、必ずマネジメントのノウハウが必要となる。
では、遊びはどのように見つけたらいいのか?
そこで必要となるマネジメントのノウハウとはどのようなものか?
マネジメントについてドラッカーは、大きくは二つの要素があるという。
一つは、マーケティング。
一つは、イノベーション。
この二つを行うことこそ、マネジメントの本質なのだ。
そのため、新しい遊びを見つけるときにも、このマーケティングとイノベーションの二つが必要になってくる。
では、そもそもマーケティングとイノベーションとはどのようなものか?
そのことについて、順に見ていきたい。
まず、マーケティングについて。これは、簡単にいうと「知る」ということである。遊びについていえば、遊びにまつわるあらゆるものを知ることだ。
その中でも、特に -
[Q&A]あおり運転についてどう思うか?(1,625字)
2019-08-21 06:00110pt[質問]
ハックルさんは、夏休みどう過ごされていましたか?
[回答]
ご飯を食べて散歩をするのくり返しでしたね。
1日2時間は散歩をしていました。
おかげで読書がだいぶ捗りました。
[質問]
あおり運転の映像がテレビで流れて、「ヒドいなあ」と思っていたら、あっという間に犯人が逮捕されました。この事件や報道や犯人像についてどう思われますか?
[回答]
非常に現代的な事件だと思いますね。犯人はまやかしの価値観に完全に毒されてしまっています。「お金で幸せが手に入る」と信じ込んでいるのですが、どうしてもそうならなくてもがいている。だからストレスが鬱積して、ああいう行動になるのでしょう。現代のコマーシャリズム、過度な商業主義が生み出した悲劇だと思います。
[質問]
明日は、夏の甲子園もいよいよ決勝になります。岩崎さんの予想をお聞かせください。
[回答]
星稜と明石商の決勝になって、最後は星稜に勝って -
お金をかけずにたった三ヶ月で知的生産性を爆発的に飛躍させる方法:その34(1,713字)
2019-08-20 06:00110ptイタズラをした子供は、「だって、みんなもやっていたもん」と弁明することがある。これに限らず、世の中はさまざまな弁明に溢れている。実は、この「弁明」というものにどう対処するかで、知的生産性は大きく左右する。
というのも、多くの人が「弁明」に対して誤った対応をとっているからだ。そのため、正しい対応をとれば、それだけで知的生産性が上がるのである。
「誤った対応」とは、弁明を論理的に解きほぐさない(解きほぐせない)ということだ。弁明を、非論理的な立場に放置してしまう。
それゆえ、問題を根本から解決できない。そればかりか、さらにこじらせることにもつながる。弁明をした者とされた者、両者に禍根を残してしまう。
例えば、上記の子供の弁明に対し、それを論理的に解きほぐせない大人は、何か言い負かされたような気になって立腹する。「立腹」というのは、自分には対処できない問題が立ちはだかったにもかかわらず、そのこと -
Kindleを散歩中にiPhoneの自動読み上げで聞くようにしたら読書が異様に捗るようになった(1,702字)
2019-08-12 06:00110pt最近、本を読むことが異様に捗るようになったので、今日はそのことを書きたい。
理由は、iPhoneで自動読み上げをするようになったからだ。ぼくは散歩を日課にしている。昨年、減量をしていたときに始めたのだが、散歩は健康にも脳にもいいので、今ではすっかり習慣化した。1日1時間(1万歩)以上は必ず歩いている。
最初は、ただ思索しながら歩いていた。しかし、やがて飽きてきたので、音楽を聞くようになった。そのとき、最初はiPhoneについているコードのイヤホンを使っていた。
しかしコードが邪魔くさかったので、ソニーのBluetoothのワイヤレスイヤホンを買った。それも良かったのだが、しかし今度は妻のお古のAirPodsを使ってみると、そっちの方が具合が良かった。そのため、今ではAirPodsを愛用している。
AirPodsでも、最初は音楽を聞いていたのだが、そのうち飽きてきた。そこで、オーディオブック
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