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記事 22件
  • これからどう生きたらいいのか?:第31回(1,878字)

    2018-07-31 06:00  
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    アイドルで始まった疑似恋愛産業は、続いてマンガに飛び火する。マンガにいわゆる「萌え」というものが現れ、価値として台頭するのだ。
    1970年代の後半、マンガの中に読者の恋愛欲求を満たすようなマンガが生まれ、それが人気を獲得していった。
    先鞭をつけたのは柳沢きみおと高橋留美子だ。
    まず柳沢きみおは、1978年にスタートした『翔んだカップル』で、高校1年生の男女が偶然、同じ家に同居することになるマンガを描く。すると、これが大ヒット。ちなみに、1978年に16歳になる男女というのは、設定的には1962年生まれということだ。つまり、男女が逆転した第一世代、オタク第一世代ということになるのだが、この世代を『翔んだカップル』は直撃した。
    そうして、いわゆる「ラブコメ」というジャンルを成立させ、無数のフォロワーを生み、やがてマンガの主要なスタイルとして確立していくことともなるのである。
    次に高橋留美子は、

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  • 競争社会の突破口:後編(1,921字)

    2018-07-30 06:00  
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    競争社会を突破するためには、知識を身につけることが不可欠になる。ただし、どんな知識でもいいというわけではなく、自分が好きで、そこそこニッチで、世間の人にも興味を持ってもらえそうなものを選択する必要がある。それを選択したら、今度は「どう身につけるか?」ということがテーマになる。効率良く知識を身につけるための勉強法がだいじになってくる。では、どのように勉強すればいいのか?それは、まずは本を「探す」ところから始めるのである。「読む」のではなく、どういう本があるかを「概観」し、読むべき本を選ぶところから時間と労力をかけるのだ。学習において、おそらく最も重要になってくるのがこの「概観」のテクニックかもしれない。本を読む前に、まずはネットで5時間も6時間も粘って、その分野を勉強するためにどのような本があるのかを徹底的にリサーチしていく。これは、たとえていうならこれから旅をするところをヘリコプターに乗っ

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  • 競争社会の突破口:前編(2,116字)

    2018-07-27 06:00  
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    ぼくのブロマガは、この競争社会を突破したい人――に多く読んでもらっていると思う。読者からの質問にも、そういうものが多い。
    そこで今日は、現時点でぼくが考えている「競争社会の突破口――現代社会で抜きん出る方法」を簡単にまとめてみたい。
    まず、要となるのはやはり「知識」とそれについての「学習」である。
    これは、多くの人が考えているし、また同意するところだろう。卓越した知識が突破口になるのは今さら言うまでもないし、またそれを身につけるための効果的な学習も欠かせない。
    ただ、これだけでは他者との差別化を図れず、突破口も切り開けない。
    そこで重要になってくるのは、次の二つだ。
    一、知識の種類
    二、勉強の仕方
    この二つは、実は深く考えられていない人がけっこう多い。そのため、他者との差別化を大いに図れるところである。
    まず「一」の「知識の種類」だが、ここでつまずく人が多い。
    つまずく人の典型は、「英語」

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  • なぜ勉強するのか?:その30(2,145字)

    2018-07-26 06:00  
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    カテゴライズとは何でしょうか?
    それは、本来は連続していて境界線がなかったように見えるものに、境界線を与えていく作業のことです。
    例えば「一日」というのは、本来は連続していて境界線がありません。しかし我々は、太陽の位置を基準にしてそこに境界線を引いていきました。そうして、朝・昼・晩の概念ができたのです。さらにもう少し細かくカテゴライズすると、明け方・朝・昼・夕方・夜となったりします。あるいは、さらに細かくカテゴライズすることもできます。
    こうしてみると、カテゴライズというのは「ある事象に概念的な境界線を引くこと」と定義づけることができるでしょう。そしてこの「境界線を引く」という作業は、我々人類にとっては非常に重要な営みなのです。
    なぜかといえば、これまで何度も述べてきたように、人類の脳――とりわけ記憶力には限界があります。たくさんのものを覚えることができません。
    しかしながら、我々が快適に

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  • [Q&A]体罰は是か否か?(2,139字)

    2018-07-25 06:00  
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    [質問]
    youtubeで島田紳助さんの動画を漁っていたら体罰をテーマにトークをしている動画があり紳助さん曰く体罰は良い悪いではなく、体罰をしてもいい先生がいるかどうかだと語っていました。
    イライラして癇に触るから殴るのはダメだが、諭す為に殴るのは有りだと言ってました。確かに一理あると思うのですが、自分の経験則で申し訳ないですが上手に体罰をしている人など見た事無く、体罰はただの暴行罪だと思うのですが、ハックルさんは体罰についてどうお考えですか?
    [回答]
    体罰はとても運用が難しいですね。ぼくは使わないですが、しかし体罰がない世界を前提にしてしまうと、子供が「この世に暴力はない」と錯覚するおそれもあるので、それを知らせるためにも、ある程度の体罰も必要かなとは思っています。
    [質問]
    ものすごくありきたりな質問なのですが、夢はありますか?
    第三者の僕からするとハックルさんは夢を叶えた人という印

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  • これからどう生きたらいいのか?:第30回(1,805字)

    2018-07-24 06:00  
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    これまで日本人は、ほとんどの時代で女性の方が男性よりも多かった。
    しかしその比率は、1960年を境に逆転した。1960年生まれの男女が成人になったときから、男性の方が女性よりも多くなったのだ。
    これは、面白いことにオタク第一世代と重なる。
    「オタク第一世代」とは、一般に1960年代生まれのことを指すからだ(ちなみに第二世代は70年代生まれ、第三世代は80年代生まれとなっている)。
    オタク第一世代の特徴は、戦争を経験していないことももちろんだが、戦後の混乱も経験していない。彼らが子供時代に経験したのは、高度経済成長である。
    小さな頃から家にテレビがあり、またマンガやオモチャも潤沢にあった。というのは、1960年代に団塊の世代向けのコンテンツ産業、オモチャ産業が急成長したので、彼らが子供時代を過ごした1960年代半ばから70年代前半は、子供向けのあれこれが世の中に溢れていたからだ。特に子供向け

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  • 自分を厳しく律せられる人とそうでない人の格差が広がっている(1,996字)

    2018-07-23 06:00  
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    今回も「道徳のアップデート」について書いてみたい。
    最近、自分をリベラルと任じている保守が増えている。リベラルと保守の奇妙なねじれが加速している。
    例えば、公衆浴場に入れ墨をしている人が入ることを認めるか認めないかという議論がある。外国人は当たり前のように入れ墨をしている人が多いので、日本のようにお風呂で「入れ墨お断り」というのは差別ではないか?
    そういう問いかけに対して、自称リベラルの保守は「お風呂の経営者にも入れ墨を断る自由がある」と言ったりする。そうして、入れ墨のある人が公衆浴場に入ることを反対する。そういうふうに「差別すること」までをも自由だととらえている人が多いのだ。
    そういう人たちが基本的に理解していないのは、そもそもこの世界には「自由などない」ということだ。人は自由を制限された中で生きている。自由を制限された中で、「最大限自由にするにはどうしたらいいか」ということを考えている

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  • 今年の夏は道徳観のアップデートがテーマになる(1,729字)

    2018-07-20 06:00  
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    ネットではHagexさんの刺殺事件について「あれは病気の男が通り魔的に殺したのでHagexさんは運が悪かった」という言説が定着し始めている。
    そうなる理由は明らかで、そうしないとネットの住民には都合が悪いからだ。
    Hagexさんの刺殺事件は、たとえていうならいじめられっ子が反逆していじめっ子の首謀者の一人を殺した――ということになる。しかしそれを認めてしてしまうと、ネットの住民たちは自分たちもいじめに加担していた分、居心地が悪い。
    だから「いじめはなかった」と言っているし、そういうことにしようとしている。それはまるで、学校のいじめの現場でいじめていた子供が「いじめはなかった」と言っているのとそっくりだ。特にOtsuneという昔からダメなネットのいじめっ子がいるのだが、Hagexさんとも近い位置にいたのをいいことに上記のようなデマをまき散らしていて、たちが悪いし見苦しい。
    しかしぼくには何も

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  • なぜ勉強するのか?:その29(1,971字)

    2018-07-19 06:00  
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    そもそも、「夕方」というのはどういう言葉なのでしょうか?
    地球には、天体の動きによって明るくなるときと暗くなるときがあります。いわゆる「昼」と「夜」です。太陽が見えているとこの世は明るくなり、太陽が地球の影に隠れると、暗くなっていろんなものが見えなくなります。
    この二つの現象はとてもはっきりしているので、すぐに「昼」と「夜」という二つの言葉ができました。そして夕方は、そんな昼と夜の中間として位置づけられています。昼が夜に変わっていく、その境目を「夕方」というわけです。
    ただし、その定義は必ずしもはっきりしているわけではありません。なぜなら、昼と夜は境界線がきっちりとは決まっていないからです。また「夕方」のあり方も、一年の中のそれぞれの季節によっても違ってきますし、天気によっても違ってきます。けっして極端な言い方ではなく、全く同じ夕方が二度以上起きることはありません。夕方は、無限に多様な姿を

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  • [Q&A]シンガポールのおすすめの場所を教えてください(1,857字)

    2018-07-18 06:00  
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    [質問]
    8月に4泊5日でシンガポールにひとり旅で行ってきます。
    現地でのおススメの遊びや体験を教えてもらえますか?
    [回答]
    すみません。ぼくがシンガポールに最後に行ったのは1980年、つまり今から38年前なのですが、そのときの情報でよければお答えします。
    シンガポールのおすすめの場所は、ずばりマクドナルドです。
    ぼくは、シンガポールに短期のホームステイで行ったのですが、ステイ先の男の子に「ナツミはミダノスを食べたことがあるか?」と聞かれ「ない。ミダノスとは何か?」と聞いたら、「美味しいハンバーガーさ。シェイクもあるぜ」と言われて「なら行く」と答えたところ、着いた先がマクドナルドだったのです。
    マクドナルドのことを、英語では「ミダノス」と発音します。より正確に言うと「ミッダァノス」です。
    ですので、シンガポールの一番の思い出はミダノスです。ミダノスに行ったついでに、隣にあるゲームセンター

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