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記事 23件
  • 社会がロスジェネ世代を助けない理由(2,159字)

    2018-06-29 06:00  
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    「ロスジェネ世代」というのがある。90年代の就職氷河期に就職しなければならなかった人たちだ。バブル崩壊後に社会人になった人たち。そのまま団塊ジュニアともシンクロする。今ちょうどアラフォーの人たちだ。
    この人たちが社会の中で冷遇されている。正社員に就職しないまま40代になってしまった人が多い。世代別の年収を見てもアラフォーの人たちは低いのだそうだ。彼らは失われた20年の直撃を食らったので、そのままロスジェネ(ロストジェネレーション)世代と呼ばれている。
    それが、最近しばしば問題視されている。問題視されているのは、彼らが冷遇されたまま40歳を迎えたからだ。
    「40歳」というのは難しい。ぼくも経験があるが、40歳から急に社会の間口が狭くなる。求人誌などを見ても「40歳未満」と条件に書いているところが多い。そういうのが目につくようになるのだ。
    ロスジェネ世代はアラフォーになってしまった。そしてロス

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  • 低能先生はなぜHagexさんを殺したのか?(2,038字)

    2018-06-28 06:00  
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    Hagexさんを殺した犯人の低能先生は、低能先生と呼ばれているが、彼自身は低能ではなかった。書き込みを見ると分かるが、相当頭がいい。頭がいい人は、けっしてネット弁慶にはならない。そしてネット弁慶と揶揄されると、そうではないことを証明しようというプライドに基づいた強いモチベーションが生まれたことは、想像に難くない。
    低能なのは、むしろはてなというサイトとそこに住み着く人々だった。
    低能な人間は、低能先生のような低能ではない人間よりも、逆に社会にアジャストできる。社会の欺瞞や嘘を見抜けずに、それが本当だと思うからだ。
    例えば、低能の人は「人を殺すことはどんなときでも絶対にダメ」と平気で言ったりする。しかし彼らはこのとき、正当防衛や死刑制度のことをすっかり忘れている。あるいは、正当防衛や死刑制度があることを指摘すると、「それらは人を殺すことではない」と平気で言ったりする。つまり、心の底から低能な

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  • [Q&A]恨みとは何か?(1,428字)

    2018-06-27 06:00  
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    [質問]
    僕は自叙伝が好きなのですが、お薦めの自叙伝を教えてください。
    [回答]
    パッと思いつくのは『マイルス・デイヴィス自伝』ですね。
    また、ぼくの本ですが『『もしドラ』はなぜ売れたのか?』も面白いですよ。
    それからドラッカーの『傍観者の時代』も面白いです。
    人の歴史というのはたいてい面白いですね。
    マイルス・デイヴィス自伝
    『もしドラ』はなぜ売れたのか?
    傍観者の時代
    [質問]
    少し古いニュースですが、未成年に飲酒を強要した為ジャニーズの小山さんが活動自粛するという報道を観たのですが、正直未成年と言ってもほぼ成人に近い年齢の19歳と飲酒して仕事を奪われるというのは特に小山さんのファンではないですが少し同情してしまいました。また、同席した加藤さんは厳重注意でこれといった処罰はなさそうなのも少し気になりました。小山さんに限らずですが最近はちょっとした不祥事で大きく叩かれる生きづらい世の中に

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  • 客観的に申し上げて、株式会社はてなは何らかの責任を取る必要がある

    2018-06-26 09:24  
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    あえて言うが、今回のHagexさんの事件については、株式会社はてなが一番悪い。
    なぜなら、はてなは今回の事件を事前に予見できていたからだ。その可能性があることを十二分に分かっていた。それにもかかわらず、放置していた。
    なぜはてながそれを分かっていたかといえば、ぼくが2009年にはてなの東京本店に赴いてそのことを進言し、それをはてなの役員は確かに聞いたからだ。しかもぼくはブログにもそのことを書き、それははてな内でバズったので、多くのはてな社員もそれを読んだだろうからである。
    そのブログ記事を、少し長くなるが、以下に引用したい。
    ====================

    ぼくは今日はてな東京本店にお邪魔してこの前みたいにまた川崎さんとお話しさせて頂いた。
    (中略)
    ぼくが何を申し上げたかというと、それは「言葉の怖さ」についてだ。
    言葉は本当に怖い。しかしはてなはそれについて無自覚すぎる、ある

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  • Hagexさんはなぜ殺されたか?(1,720字)

    2018-06-26 06:00  
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    今日は連載の予定だが変更してHagexさんのことを書く。Hagexさんもこのメルマガの読者だった。このメルマガの読者の方が殺されてしまったのだ。
    Hagexさんは殺されることを予想していなかっただろう。もちろん死ぬことも予想していなかった。日曜日の夜9時まで普通に生きていた。そこから老人まで生きて病気で死ぬようなつもりだっただろう。しかしそこからほんの1時間後にはもうこの世にはいなかった。
    Hagexさんはネットウォッチャーであり、ネットには詳しかった。そしてネットの裏の世界にも詳しかった。だから、ネットの裏の世界に生息する裏社会の人にも詳しかった。
    そういう中で生きてきたから、ネットで自分の身を守るということについてはとても長けていた。しかしながら、リアルで自分の身を守るということには、もしかしたら長けていなかったかもしれない。今回の事件の詳細が伝われば伝わるほど、Hagexさんが本当に

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  • 友人が殺された。(2,799字)

    2018-06-25 09:23  
    友人が殺された。
    41歳男性刺され死亡、刃物持ち出頭の男逮捕へ
    Hagexさんは友人だった。
    友人になったきっかけは、以前、彼が彼のブログでぼくを擁護してくれたことだ。
    ハックルさんこと「岩崎夏海」氏の恐ろしさ

    この記事の中に、こんな記述がある。
    ====================
    はてなダイアリーでハックル先生が暴れていたころから「このひと、演技じゃないかな〜」と疑っていたが、彼の有料メルマガを読んでいてそれは確信に変わった。
    ====================
    これはその通りなので、この人はなかなか見る目があるなあと感心したのだった。
    これをきっかけに、ぼくは自分のブログやTwitterでもHagexさんに言及するようになった。
    Hagexさんが本を出すというのでそれも買った。
    2ch、発言小町、はてな、ヤフトピ ネット釣り師が人々をとりこにする手口はこんなに凄い (アス

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  • 岩崎夏海クリエイター塾について(1,909字)

    2018-06-25 06:00  
    ビジネスはいきなり大きく始めない方がいい。まず小さく始めることがだいじである。そこで芽がありそうだと分かれば、そこから拡大していく。失敗したらすぐにやめればいい。小さく始めていたらそれほどの損害にはならないはずだ。
    今、岩崎夏海クリエイター塾というものをしている。これは、必ずしもビジネスとして始めたわけではない。ぼく自身が「教えること」というのをもっと研究したいという観点から始めた。そうして、大きな利益が出ているわけではないが、もう4年くらい続いている。
    岩崎夏海クリエイター塾を始めて分かったのは、教えるという場においては縦のつながりだけではなく横のつながりも大切だということだ。横のつながりというのは、岩崎夏海クリエイター塾でいうとぼくと塾生との関係ではなく、塾生同士の関係ということである。この関係が刺激をし合えるようなものであることが、非常に重要なのだ。
    岩崎夏海クリエイター塾は、この点

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  • 日本対コロンビア戦について(1,917字)

    2018-06-22 06:00  
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    ぼくは、熱烈なサッカーファンというわけではない。
    ただしもちろん嫌いではない。まだ放送作家をしていた若い頃、浦和レッズの公式ビデオの制作を担当したことがあり、そこで二年間を通じてずっと浦和レッズの試合を追いかけた。年間で10試合以上スタジアムで試合を見た。その中で、サッカーについていろいろ分かったこともあった。その意味で、サッカーについては全く知らないわけでもない。
    そういう立場から、日本対コロンビア戦について書いてみたいと思う。
    まず、勝利を事前に予想できたか?
    これは、もちろんできていなかった。が、負けることを予想していたわけでもない。それは、これまでの人生の中で勝負――取り分けレベルの「低い」勝負では、何が起こるか分からないということを知っていたからだ。
    一般的に、スポーツのレベルが高くなればなるほど番狂わせは起こりにくくなる。逆に、レベルが低いと番狂わせは起こりやすい。
    そして、サ

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  • なぜ勉強するのか?:その26(1,539字)

    2018-06-21 06:00  
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    言葉というものは、曖昧さを本質としています。それは、人間の脳がそもそも曖昧さを指向していて、言葉がそれをトレースしたからです。言葉のありようは、人間の脳のありようをそのままシミュレートしているのです。
    しかしながら、そうしてできた言語には、脳にはない特殊な力がありました。それは、「厳密さをも指向できる」ということです。
    言葉には、ある程度の厳密さを持たせることができます。そうして言葉は、人間の脳から生まれたにもかかわらず、一人歩きして独自の方向性を目指すようになりました。
    つまり、言葉というのはある種、本来は意図していなかった使われ方をしていて、しかもそれが上手くいっているのです。こういう状態を「予期せぬ成功」といいますが、予期せぬ成功ほど人類に大きな恩恵をもたらすものはないともいわれています。経営学者のドラッカーは、予期せぬ成功こそイノベーションを生み出す最も大きなきっかけ――といってい

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  • [Q&A]面倒くさいという感情をどうコントロールするか?(1,659字)

    2018-06-20 06:00  
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    [質問]
    面倒くさいという感情は人間誰しも持ち合わせてると思うのですが、ハックルさんはこの面倒くさいという感情をどうコントロールしてますか?
    [回答]
    たとえばぼくは、毎日メルマガの原稿を書くのも面倒くさいわけですが、それをコントロールする方法は主に三つあります。
    一つは習慣化すること。習慣化すると、しないことが気持ち悪くなるので、面倒くさいと感じることがなくなります。
    もう一つは、ありがたみを感じることです。ぼくは、原稿を書いても読んでもらえない時期が長かったので、それに比べれば今は天国のような状況だと、初心を忘れないようにしています。それ以前に、健康に生きていられることそのものも、ありがたいですよね。
    最後は、それを楽しむということです。面倒くさいことは、もちろん面倒くさいのですが、それをやり遂げたときの快感もありますし、している最中も乗ってくると楽しくなります。
    そこに楽しさをどう見

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