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記事 27件
  • 今年ももう終わります(2,007字)

    2016-12-30 06:00  
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    今日、道を歩いていてふと思ったのは、「これからの日本のイノベーションは生産性にある。むしろ生産性にしかない」ということだ。
    しかし一口に生産性といっても、理解していない人の方が多いのだという。生産性を上げるというと、「よりたくさん生み出す」と思う人が多いのだそうだが、正確には「より効率よく生み出す」ということである。一つのものを生み出す時間や手間がどんどん省けていくことこそ、「生産性が上がる」ということだ。
    では、生産性はどうすれば上がるのか?
    生産性は、実際とても簡単なことで上がる。
    例えば、道を歩くとき、歩き方一つで生産性が上がる。
    京成線の羽田空港駅を降りると、すぐにエスカレーターがある。このエスカレーターが、たいてい混んでいる。羽田空港駅に限らず、たいていの駅のエスカレーターが混んでいる。なぜかといえば、みんなが右側を空けるため、左側に人が集中するからだ。
    しかしながら、羽田空港駅

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  • あしたの編集者:その28「目と脳の関係」(1,814字)

    2016-12-29 06:00  
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    すぐれた編集者になるには、「本質を見極められる力」が必要だ。そのための感性を磨く必要がある。
    しかし現代人は、感性が鈍ってしまった。なぜなら、恐怖を味わう機会が少なくなったからだ。
    恐怖心こそ、人間のセンサーである。いうならば感性そのものだ。これを磨くには、適度に恐怖心を味わっておく必要がある。しかし現代人は、恐怖から遠ざかったしまった。
    なぜかといえば、世の中から「暗闇」が消えたからだ。夜でも照明を至るところでつけているので、暗闇による恐怖が失われてしまった。
    実は、暗闇こそは恐怖の中で最もプリミティブな存在なのである。恐怖の王様なのだ。人間は、暗闇を怖いと思うように制度設計されている。だから、恐怖心を味わうには暗闇に接するのが一番だ。
    では、暗闇が失われた現代で暗闇に接するにはどうすればいか?
    その答えは、バカバカしく聞こえるかもしれないが「目をつむる」ことだ。目をつむると、何より物理

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  • [Q&A]SMAPの解散についてどう思うか?(2,243字)

    2016-12-28 06:00  
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    [質問]
    とうとうSMAPが解散しました。代表曲 「世界に一つだけの花」を聞く度に、ブロマガの記事の『「世界に一つだけの花」の本当の意味』を思い出します。
    芸能界のお仕事もされていたハックルさんに、思い出話も含めてSMAPの解散についてのお話を聞かせていただければ嬉しいです。
    [回答]
    SMAPは結成が1988年ですが、ぼくがテレビ業界に入ったのが1991年なので、SMAPは「ちょっと上の先輩」という感覚ですね。働き始めた頃に、ちょうど『夢がMORI MORI』などに出るようになっていたので、ジャニーズの中でも比較的堅調に売れているという印象がありました。
    ですが、その後めきめきと音を立てて大きな存在になっていく。特にキムタクの破壊力はすさまじかった。ドラマが立て続けに高視聴率をたたき出していたときはただただ感心していました。
    その後、『スマスマ』が始まる頃にはトップクラスの存在になってい

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  • 世界的なプロダクトを生み出す日本の美的感覚:その50(1,930字)

    2016-12-27 06:00  
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    2
    任天堂は、ファミコンのインターフェイスに十字ボタンを採用した。
    十字ボタンは、もともとは横井軍平がゲーム&ウォッチのために開発したものだった。ゲーム&ウォッチで『ドンキーコング』を発売したとき、薄く小さな画面の中で上下左右にキャラクターを動かす必要があったのだが、価格的にもバランス的にもゲームセンターと同じ「ジョイスティック」をつけるわけにはいかなかったので、十字ボタンを開発して搭載したのである。
    十字ボタンのすぐれている点は、プレイヤーが手元を見なくてもどの方向を押しているのか分かるところにある。
    十字ボタンは、もとは文字通り上下左右に四つのボタンが独立して配置されていた。ところが、これには一つの問題があった。手元を見ないと、どの方向を押しているか分からなかったのだ。上下左右、どれを押しても感覚が一緒なので、プレイヤーが迷ってしまうのだ。
    その問題を解決するために生まれたのが十字ボタンだ

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  • なぜ人は未来を直視できないか(2,003字)

    2016-12-26 06:00  
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    1
    『マネー・ショート 華麗なる大逆転』(以下『MS』)という映画を見た。Netflixに入っていたのを見たのだが、これは多くの人が見ておいた方がいいと思った。
    『MS』は、リーマン・ショックを題材にした映画だ。リーマン・ショック(2008年)を事前(2007年頃)に予測していた人たちの話である。彼らは、その予測をもとに大量の「空売り」をした。「空売り」のことを、英語で「short sale」という。原題は、『The Big Short』だ。だから、「巨大な空売り」という意味である。
    いつも思うのだが、邦題の付け方にはひどいものが多い。この『マネー・ショート 華麗なる大逆転』もひどいものだ。
    どうひどいかというと、テーマと逆行しているのである。これは、「華麗」な話でも「大逆転」の話でもない。
    リーマン・ショックを予測していた人たちは、調査の過程でアメリカの「ひどさ」に気づいていく。誰もがいい加

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  • 台獣物語48(2,550字)

    2016-12-24 06:00  
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    48
     ぼくらは、慌てて丸太小屋の外に出た。すると、辺りはすでに仄白い朝の光に満ちていたが、しかしまだ太陽は昇っていなかった。ちょうど夜明けの時刻なのだ。
     しかしそれより、周囲には強く生暖かい風が俟っていた。もちろん、立っていられないほど強いというわけではなかったが、しかしぼくらが着ていたクリヤビトから借りた民族衣装がバタバタとはためいて、音が鳴るくらいには強かった。
     ぼくとエミ子は、急ぎ小屋から離れると林を抜け、昨日来た高原のところまで戻った。そこまで来ると、景色が開け、東の空から顔を出したばかりの朝日も確認することができた。
     それと同時に、南の方角に明らかに不穏な空気が漂っているのが分かった。南の森の遙か向こうに、黒い雲のようなものがもくもくと立ち上がって渦を巻いているのだ。それは、朝日に照らされている森の他のところとは明らかに異なっていて、ただならぬ雰囲気を醸し出していた。
     

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  • 2016年はどんな年だったか?(1,584字)

    2016-12-23 06:00  
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    2016年で一番印象的だったのは、体の不調が顕在化してきたことだ。胃が始終痛むようになったのに加え、肩や背中の張りも著しくなってきた。これは、ドラッカー学会で知り合った安冨歩先生のすすめで恵比寿の鍼灸治療院・呉迎上海第一治療院に通うようになってだいぶ軽減し、助かった。ところが、先月になって今度は右手がしびれるようになった。特に人差し指と中指が常に正座をした後のようにぴりぴりとして、パソコンこそどうにか打てるものの、なかなか力が入らなくて不自由している。思えば、ぼくは今年48歳、つまり年男だ。年男というのは、ちょっと感慨がある。それは、ぼくが切りのいい数字が好きだからであるのと同時、12の倍数も好きだから、何か人生に一区切りついたような気持ちになるからである。その区切りの年に、これからの人生をどう生きようかということを、あらためて考えさせられた。ぼくの人生においては、30代の前半で二度の自殺

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  • あしたの編集者:その27「恐怖心の育み方」(1,924字)

    2016-12-22 06:00  
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    恐怖心は、人間が生きていく上で欠かすことのできないセンサーである。
    ところが、人間は恐怖心が働いている状態――つまりセンサーが稼働している状態があまりにも苦痛なため、やがてそのセンサーが働かなくてもいいような生き方を模索するようになった。
    すると、その取り組みはある程度功を奏したので、人間はあまり恐怖心を抱かなくても生きていけるようになった。しかし、それによって肝心のセンサーが機能しなくなってしまったため、生きていく上でさまざまな支障(危機を認識できなかったり、勘が鈍ったり)が出るようになった。あるいは、クリエイションのレベルが下がってしまったのである。
    おかげで、編集者として生きていくためには、もう一度恐怖心を呼び覚まし、鋭敏な感覚を取り戻さなければならなくなった。そうしなければ、クリエイションのレベルが上がらず、いい本が作れないからだ。
    では、恐怖心を呼び覚まし、鋭敏な感覚を呼び覚ます

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  • [Q&A]厄介な人にハマらないようにするためには(1,910字)

    2016-12-21 06:00  
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    [質問]こんにちは。毎日、勉強させていただきありがとうございます。今回、「台獣物語」に関する質問がございます。「台獣物語」をアニメ化なさるときに主題歌に使いたい曲、もしくはアーティストなどはいらっしゃいますか? アニメ「もしドラ」の『夢ノート』が本編のイメージにぴったりだったので質問させていただきました。また、アニメ化の際、原作者の方はそういった部分に、どのくらい関与されるのでしょうか? レギュラーの声優さんや主題歌など、原作者の方によって範囲は違うと思われますが、 「もしドラ」や「台獣物語」の場合、岩崎先生がどのようになされたのか、なされるご予定なのかもお聞きしたいです。何卒、よろしくお願い申し上げます。[回答]あまり考えたことはありませんが、小池ジョアンナさんに歌ってもらえたら嬉しいですね。作曲も梅原レイジさんに担当してもらえると嬉しいです。あるいは、どんな曲でも使えるなら、各章のサブ

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  • 世界的なプロダクトを生み出す日本の美的感覚:その49(1,751字)

    2016-12-20 06:00  
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    世界のコンピューターゲームは、この頃大きく四つの流れがあった。
    第一は、アタリが生産していた家庭用ゲーム。これは、アメリカで大きな人気を博していた。
    第二は、パソコンのゲーム。この頃、ジョブズの開発したアップルIIが一般に広まったことや、その後にIBMの発売したパソコンが世界的なベストセラーとなったこともあって、そこで動くゲームも多数作られるようになった。
    第三は、日本のアーケードゲームが独自の発展を遂げていた。『ブロックくずし』から始まり『スペースインベーダー』の大ブームを経て、『ゼビウス』などの進化に至った。
    第四は、任天堂が発売したゲーム&ウォッチだ。これは、日本のみならず世界中で人気を博し、アメリカでは最終的に4800台も売り上げた。
    こうした四つの流れが、1980年代初頭に複雑に絡まり合っていく。
    まず、アメリカでアタリが家庭用ゲームを粗製濫造したため、信用を失墜し、売上げを大き

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