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来年はいい年になる(2,426字)
2018-12-28 06:00110pt2018年が終わろうとしている。今年は、みなさんにとってどのような年だったろうか?
ぼくにとっては、非常に良い年だった。50歳の節目で、岩崎書店をクビになり、減量に成功し、子供が生まれた。そして、ぼく自身が追い詰められ、自分のことを省察する機会に恵まれた。すると、いろいろなことに目を見開かされ、余計なものがぽろぽろとはがれ落ちていった。おかげで年末に際し、とてもすっきりとした気持ちになれた。
ぼくは今、社会そのものに強い関心がある。社会の動向、未来の行方に興味がある。
それは昔からだったが、最近になってより鋭敏になった。最近は、何を見てもいちいち社会への理解が深まるので、その意味では勉強になり、生きていて楽しい。
そういう中で、ジョージアに強い関心を抱くようになった。なぜなら、ジョージアは今のグローバル資本主義社会における最も貧しい国の一つであり、そこから脱しようとする中で、いろいろ矛盾を -
明日のライティング術:第9回(1,743字)
2018-12-27 06:00110ptこれからのライティングには「仮説」が不可欠だ。仮説を立てられるようにならなければいけない。
そして、仮説を立てるためには「推理力」を鍛える必要がある。なぜなら、仮説を立てるということは、手持ちの情報をもとに推理を構築することに他ならないからだ。
では、推理力を鍛えるためにはどうすればいいか?
それは、「クイズ問題を解くこと」である。なぜなら、巷に溢れるクイズ問題は、基本的に回答者の推理力を試しているからだ。
単に知識力を競うだけでは学力テストになってしまう。学力テストだとエンターテイメント性がないので、解く人が飽きてしまう。
解く人を飽きさせないためには、その人の推理力を問う必要がある。それは、推理力を問うと解く方も「これなら解けるかもしれない」と思って興味が湧くからだ。解こうというモチベーションが生まれる。そうしてエンターテイメント性が担保されるのだ。
そのため、あらゆるクイズ問題には「 -
[Q&A]今年の10大ニュースは?(1,537字)
2018-12-26 06:00110pt[質問]
肉体改造に力を入れてますが、体を太くする肉体改造にはどうお考えですか。
具体的な名前を出せば巨人時代の清原和博さんです。清原さんは結果で言えば選手生命を縮めました。ハックルさんは体を大きくするベンチプレスなどには興味は湧かないのですか?
[回答]
基本的に興味はないですね。ぼくは桜井章一さんに私淑しているのですが、桜井章一さんはヒクソン・グレイシーと仲が良く、またイチロー選手が好きで、なぜかというとその理由の一つが、彼らがベンチプレスをしないからなんですね。特にグレイシーは、自分より重たいものを人間は持ち上げる必要がないという考え方です。イチローも、筋肉を大きくすることは関節を痛めると言っています。
ですので、ぼくもその考えに則っています。
[質問]
タイムリープではないですが、あの時に戻りたいなと思う時はありますか?
もしあれば教えて下さい。
[回答]
「戻る」というのは、自分 -
これからどう生きたらいいのか?:第51回(1,719字)
2018-12-25 06:00110ptお金というのは、何度もくり返すように道具である。そして、それがうまく機能するためには、みんながそれを信用する必要がある。そのため、これまでは国や政府がその信用を保証し、共同幻想を巧みに構築してきた。
ただ、21世紀に入ってその様相が急激に、しかも大きく変化するようになった。何が起こっているかというと、これまで国や政府が担保していたお金の信用を、私企業が担保するようになったのだ。
例えば、JRが発行しているSuicaというものがある。いわゆる電子マネーの一つで、最初は電車に乗るための道具――いうなればJRの企業においてのみ使える「私企業内通貨」に過ぎなかった。
ところが、このSuicaの使える範囲がJRという企業の枠組みを超えて、格段に広がりつつあるのだ。例えば、今やほとんどのコンビニで使える。スーパーでも使える。最近は病院などでも使えるようになっている。そうして、Suicaの決済システムを -
お金をかけずにたった三ヶ月で知的生産性を爆発的に飛躍させる方法:その4(1,968字)
2018-12-24 06:00110ptGoogle EarthやGoogle マップで地球の全体像を頭に入れ、港岸線や国境の位置や形を覚えていったら、その後はちょっとずつ「国の名前」を覚えていく。
このとき、各国のウィキペディアを見るといい。ウィキペディアには、実にさまざまな情報が載っている。それらをじっくり読むのもいいが、まずは「人口」について見ていく。
というのも、現代社会では人口がそのまま国力に比例する場合が多いからだ。
現在のグローバル社会では、経済力の多寡がそのまま国力に結びつく。そして経済力の多寡は、そのまま人口の多寡に結びつく。
なぜなら、人口が多ければ多いほど経済力は大きくなりやすいからだ。消費者人口が多くなるので、国内総生産が増え、経済が活性化しやすくなるのである。
もちろん、これには例外もなくはない。ただ、大きな物差し――つまり目安になることは間違いないだろう。とりわけヨーロッパに多数存在する小国については -
お金をかけずにたった三ヶ月で知的生産性を爆発的に飛躍させる方法:その3(1,995字)
2018-12-21 06:00110pt1今度はGoogle EarthではなくGoogle マップを開いて地球を宇宙の視点から眺めてみる。すると、そこに地形によって形作られた線だけではなく、人工の線があることにも気づかされるはずだ。それは国境である。この世界にはたくさんの国境が引かれ、たくさんの国が存在しているのだ。
この「国」という概念=存在は、人間にとって非常に大きなものだ。人間は、太古より「国」を作り、他の国に所属する集団とは一線を引いて暮らすという生活スタイルを採用してきた。
そしてそれは、今もなお継続している。国というシステムは、それほど人間にとって重要なものなのだ。逆に、人間にとっての重要なことは、たいてい国に紐付いているといってもいいだろう。
だから、世界の諸国を理解することは、人間を理解する上で極めて重要となる。今、世界中には200くらいの国と地域があるが、これを全部覚えることには大きな利益こそあれ、損というもの -
明日のライティング術:第8回(2,056字)
2018-12-20 06:00110pt仮説を構築できるようになるためには、どうすればいいか?
それには、まずは推理力を鍛えるといい。
推理力を身につければ、それを援用してさまざまな仮説が立てられるようになる。
では、推理力はどうすれば鍛えられるのか?
それには一つ、簡単で有効な方法がある。何かというと、「クイズ」を解くことだ。
その昔、テレビで「アメリカ横断ウルトラクイズ」という番組をやっていた。
中学生の頃、ぼくはこの番組にかなりハマった。特別番組として年に一度、四週にわたって放送されるのだが、テレビにかじりついて見ていた。それこそ息をしないで見つめるくらい夢中になっていた。
なぜそれほど夢中になるのか、当時は分からなかったが、今思うと「クイズを解く」という行為に非常なる興味を見出していたからだろう。
なぜ興味を見出していたかといえば、クイズを解けば推理力が鍛えられると本能的に分かっていたからだ。
当時のぼくは、推理力が貧弱 -
[Q&A]面白いものを見つける能力は先天的か後天的か?(3,029字)
2018-12-19 06:00110pt1[質問]
今の世の中、「自分だけは損をしたくない」「いかに嫌なことに関わらないでおけるか」などという人が増えているような気がします。
それだけでなく、人情が薄くなり、尊い気持ちも減っているように思います。岩崎さんは、どう思われますか?
[回答]
それはやはりインターネットによって「連絡の手段」が増えたからでしょうね。人とつながりやすくなったからこそ、人情が必要なくなったのです。ぼくは最近ようやくそのことに気づき、嫌なことにはかかわらないように心がけています。また人を助けることと同様に、人を見捨てることもとてもだいじです。そのことにも気づきました。ぼくは、人を見捨てるのはいろいろ理由があって下手だったので、これから上手くなりたいと思っています。
[質問]
最近、仕事の切り替えが苦手な人から相談を受けました。その人は、一つのことに集中タイプなのです。ある仕事に没頭しているときは、なるべく外部か -
これからどう生きたらいいのか?:第50回(1,912字)
2018-12-18 06:00110pt今、お金における価値の転換が起きている。いや、起きようとしている。
それは、お金という虚構の胴元ともいえる「発行者」が、国家から企業へと移り変わろうとしているからだ。
何度もくり返すように、お金そのものには物質的な価値がない。ただ、それに価値があるという物語を多くの人が信じているから、価値が発生し、道具として有効となっているだけだ。
そして、人々のその「信じる気持ち」というのは、単にお金だけに発生しているわけではない。実は、それを発行している胴元であるところの「国家」に対しても発生している。日本だったら「日本という国家」を、日本人はもちろん諸外国の人も信用しているから、そこが発行する「円」の価値を信じ、道具として使っているのである。
そういうふうに、お金というのはたいていの場合で国家とセットになっているのだが、実はこの「国家」というのも虚構の一種なのである。物語なのだ。多くの人がそれを信じ -
お金をかけずにたった三ヶ月で知的生産性を爆発的に飛躍させる方法:その2(1,801字)
2018-12-17 06:00110pt地理を勉強する上で重要なのは、まずは「全体像を把握すること」である。その上で、位置関係を把握することだ。世界地図でいったら、各国の位置や大きさ、距離感などをざっくりと掴んでいく。
ちなみに、「全体像を把握し、ものの位置や大きさ、距離感などを把握するという行為」のことを、地図を作るという意味で「マッピング」といったりする。これは、ビジネスを初めてとして何かのものごとを生産的に、また効率的に進める上では非常に重要なテクニックとなっている。地図を作るとは、そういう形容詞になるくらい、人間にとって重要な作業なのだ。
そうした意味でも、とにもかくにも「地図」がだいじなのである。地球においては地を這う虫のような存在でしかない人間が、たとえ擬似的にでも神のような広い視点を得、そこから「進化」という分不相応なくらいに大きな成果をあげることができたのは、一にも二にも地図を作ったおかげなのだ。
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