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記事 23件
  • 子どもたちに伝えたい「仕事がなくなる時代」のドラッカーのマネジメント:第25回(1,762字)

    2019-10-31 06:00  
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    アイデアは、自分を飢餓感に置くことによって湧き出てくる。自分を飢餓感の中に置くと、最も重要な「欲望」が可視化され、目的がはっきりするのだ。いうなれば「ビジョン」が顕在化する。
    そのビジョンが顕在化したら、今度はそれを具体的なアイデアに結びつけることが必要となる。そのときに欠かせないのが「知識」だ。それも、「広範で豊富な知識」が必要となる。
    アイデアは、種となる「ビジョン」がないと生まれないが、それを具体的な形にしていく上では「知識」がとても重要になる。例えば、「地球環境を破壊しないクリーンエネルギーを生み出したい」というビジョンがあったとき、まずはエネルギーについての知識が必要となるのは言うまでもないが、それ以外の分野の知識もできうる限り身につけていく必要があるだろう。
    例えば、エネルギーは社会の経済活動と密接に関連している。だから、経済のことを知らなければならない。また、そこには当然社会

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  • [Q&A]安倍首相の支持率が高いのはなぜですか?(1,810字)

    2019-10-30 06:00  
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    [質問]
    安倍首相の支持率が高いことについてどう思いますか?
    [回答]
    公平と平等という概念があって、世の中の多くの人は、これまで公平が優先されていたがゆえの不平等に苦しんできました。例えば、「公平」の考え方から弱者にハンディキャップが与えられ(たように見えている)、それゆえさしたる取り柄もない健常者は、ハンディキャップが与えられない分、不遇を託ってきました。
    だから、「これからは平等にしてほしい」という拭いがたい気風が多くの人に芽生え、安倍首相は上手くその風をとらまえたという印象です。
    平等というのは、別の言い方をすれば「自由競争」ですね。つまり、全員がハンディキャップなしで、横一線に並んで競い合う状況です。そうなると、純粋に実力の強い者が勝つという世知辛い世の中になります。
    こういう世の中は、多くの人にとって一見有利なように見えます。
    例えば、「大人」の「男」の「健常者」は、子供に比べ

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  • お金をかけずにたった三ヶ月で知的生産性を爆発的に飛躍させる方法:その44(1,515字)

    2019-10-29 06:00  
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    人生における選択を活発化させるためには、なるべく多くの経験を積んだ方がいい。そこでは、経験の「数」もだいじになるが、同じかそれ以上に「質」がだいじになってくる。なるべく質の良い「有効な経験」を積んだ方が、その後の人生の選択をより積極的に、より活性化させることができるからだ。
    では、質の良い有効な経験とはどのようなものか?
    その前提として、まずは「意志の自由」が確保されているか否かが焦点となってくる。つまり、経験した本人が、他者から言われたのではなく自分の意志で選択したという気持ち,
    がだいじになってくるのだ
    なぜかといえば、自分が自由に選択したという前提があると、そこで自然に「責任感」が芽生えてくるからだ。その選択をしたことや、起こった結果に対する責任の意識が、必然的に生じてくるのである。
    例えば登山をしたとき、他人から勧められたりあるいは強制されたりして行くと、自然とその行動が他人任せに

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  • 日本はなぜブラック国家になったのか?(2,116字)

    2019-10-28 06:00  
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    1970年代にテクノロジーの急激な進歩と普及によって、世の中には実働を伴う仕事が少なくなった(もしくはなくなった)。しかし日本人は、1960年代までの高度経済成長と戦後復興の神話によって「働かざる者食うべからず」という考えが深く内面化されてしまっていた。そのため、働かないということに耐えきれなかった。そこで、仕事を捏造した。そして、多くの人がその捏造した仕事にいそしみ、働いている振りをした。
    しかしそれは、本来は要らない仕事であったため、多くの人が「自分はなんと不毛なことをしているのだろう」と、心を病ませていった。また、いつ不毛な仕事をしていることがバレないかとヒヤヒヤしていたため、「働いている振り」に拍車がかかり、とうとう24時間働き続けるのが当たり前になった。
    そこに至ると、そもそも心を病ませていたのに、今度は身体をも病ませるようになった。そうしてやがて会社に行けなくなり、悪い場合には

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  • 映画『ジョーカー』のもたらす「混乱」の正体(1,938字)

    2019-10-25 06:00  
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    映画『ジョーカー』を見た。今日はその感想を書きたい。
    まず、見たときに「これはおとぎ話だ」と思った。それは抽象度が高いと感じたからだ。リアリティをあえて廃しているように見えた。
    例えば、映画の冒頭で主人公は、街の少年たちからいたずらを受ける。このとき、街の人や警察は助けてくれない。それは一見「リアリティがない」ようにも見えるが、逆に「これは抽象的な話なのですよ」と観客に伝えているようでもある。
    例えば、我々は『ぐりとぐら』の絵本を見ても、「動物がしゃべるのはおかしい」と憤ったりしない。この映画は、そういう態度をあえて求めているようにも思える。
    つまり、ここでは主人公のアーサーが攻撃の対象になりやすく、しかもそこから逃れるのが下手であるということがただ描かれているだけで、それ以上の何かを求めてはならない――そんな戒めがやんわりと伝わってくるような感じがするのだ。
    さて、しかしそういうふうに感

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  • 子どもたちに伝えたい「仕事がなくなる時代」のドラッカーのマネジメント:第24回(1,777字)

    2019-10-24 06:00  
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    すぐれたアイデアというのは、必ず飢餓感の中で生み出される。そのため、まずは物をはじめ、いろんなものを捨て、自分自身を飢餓感の中に置く。
    その上で、心の奥から沸き立ってくる感情をとらえる。自分自身が何が好きかということを観測する。
    例えば、ぼくの場合だったらそれは「野球」だった。恥ずかしい話なのだが、30歳の頃に離婚して、身も心も疲れ果て、何もかもがどうでも良くなった。そうして生きる気力さえ失った。その頃は、死ぬことばかりを考えるようになった。生きる望みが全くなくなってしまった。
    しかし死ぬこともできず、夜になると眠れずに一人悶々としていた。そんなとき、仕方がないからぼくは野球のことを考えた。なぜなら、野球のことだけは、何もかもが嫌になってもまだ好きでいられたからだ。
    だから、野球のことを考えていると落ち着いていられた。特に、高校野球のことを考えていると嫌なことも忘れられた。
    そのため、眠る

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  • [Q&A]ラグビー日本代表の活躍についてどう思うか?(1,981字)

    2019-10-23 06:00  
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    [質問]
    年末年始、7泊10日でイタリアに旅に行きます。男ひとり旅。
    予定では、ローマ、フィレンツェ、ヴェネツィアの3都市は周ります。
    絶対に行くべきスポットを教えて下さい。
    [回答]
    ローマだったらコロッセオでしょうね。チルコ・マッシモもかなり良かったです。
    フィレンツェには行ったことがないので分かりません。
    ヴェネツィアは、とにかく町自体が面白いので、散歩をしているだけで十分だと思います。
    [質問]
    人たらしの能力ってどのようにすれば後天的に身につけることができるのでしょうか?
    [回答]
    「人たらし」ってやっぱり年上を惹きつけるってイメージがありますよね。あるいは年下であっても力のある人に尊敬されるというか。
    ぼくの師匠の秋元さんはかなりの「人たらし」でした。そのため秋元さんを参考にすると人たらしについての説明が可能だと思います。それでいうと、秋元さんは主に三つの要素によって人をたらし

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  • お金をかけずにたった三ヶ月で知的生産性を爆発的に飛躍させる方法:その43(1,721字)

    2019-10-22 06:00  
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    自分を俯瞰的にとらえられるようになったら、その上で人生の選択をどのように行えばいいのか?
    まずその前提として理解しておきたいのは、自分を俯瞰的にとらえられるようになると、視野も広くなる――ということだ。自分をより高い位置から広角レンズでとらえるようになるのだから、普段は意識することのできない「床」を含め、自分を取り巻く世界というものが自然と目に入ってくるようになる。そうして、自分を取り巻く世界に対する認識が格段に進む。
    すると、人間というものはより積極的に多くのものを選択できるようになるのだ。より積極的に行動できるようになる。
    人間が何かを「怖い」と思うのは、たいていそれを「知らない」からだ。例えば、海外旅行に行くのも、最初はどんなことが起こるか分からないから本当に怖い。「事故に遭うのではないか」や「強盗に襲われるのではないか」などといった不安ばかりがどんどん募っていく。
    しかしそうした不

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  • 死について(1,751字)

    2019-10-21 06:00  
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    小学校3年生のときに親がなぜか手塚治虫の『火の鳥』をシリーズで買ってきて、マンガが大好きだったぼくはそれを読んだ。すると「鳳凰編」で「人間は死んだら輪廻転生して他の動物になるが、再び人間には戻れない可能性もある」というようなことが書かれていた。
    そこでぼくは生まれて初めて「自分もいつかは死ぬ」ということに思い至った。9歳のときだ。それから3日間、ぼくは悪夢にうなされた。文字通りの悪夢だ。死んで自分が輪廻転生する夢を見たのだ。「鳳凰編」の中に主人公が夢の中で船の難破によって死ぬ場面があるのだが、それが夢に出てきた。ぼくも船で難破してミジンコに転生した。
    しかし悪夢は3日でおさまった。なぜかというと、死については深く考えないことにしたからだ。ぼくは、人生において深く考えないことはほとんどないのだが、なぜか死だけは自然と深く考えることをやめられた。
    それからの人生でも、たびたび死の恐怖にとらえら

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  • 建前が暴走する危険な社会(2,033字)

    2019-10-18 06:00  
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    こういうことは普通はネットでは書けないが、今回はあえて書いてみたい。それは先日の台風に関してである。
    多くの人が当たり前のように「人命が最優先」だと言っている。だから防災を怠ったり救助が遅れたりすると「天災ではなく人災だ」と言って担当者を糾弾する。
    それはそれで一時心を癒やす効果はあるかもしれないが、しかし基本的にはそういうことをすべきではない。なぜなら、その糾弾の前提となっている考え方が、そもそも間違っているからだ。
    どこが間違っているかというと、「人命が最優先」というところだ。実は、「人命」は最優先ではない。世の中には、それよりもだいじなものがある。
    それは「人類の存続」だ。人の命というものは、そもそも死を前提に設計されている。そのため社会も、それを前提に形成されている。
    これは、人類が誕生して以来不変の法則だ。この先「永遠の命」というものが実現する可能性もあるらしいが、ここではとりあ

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