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記事 7件
  • 「週刊文春はレトリックで醜悪化してるだけ。」小林よしのりライジング Vol.494

    2024-02-06 19:55  
    300pt
     麻生太郎が講演で、上川陽子外相のことを 「そんなに美しい方とは言わんけれども」 と言って、案の定たちまち炎上した。
     麻生の発言は、全体を見ると
    「俺たちから見てても、このおばさんやるねえと思った。 そんなに美しい方とは言わんけれども、 堂々と英語できちんと話して、外交官の手を借りずに自分でどんどん、会うべき人に予約を取っちゃう。あんなこと出来た外務大臣なんて、今までいません」
    …と、上川外相を褒めまくる趣旨なのだが、褒めるだけ褒めちぎる一方で、関係ないところでちょっと落としたら、それが冗談として面白がってもらえると根っから思い込んでいるのである。
     全体の趣旨として褒めているのだから、ヒステリック・フェミや、リベラル左翼が、ほんの一部分を抜き出して、 「上川陽子外相は怒るべきだ」 と言い募るのはオカシイ。
     わしは麻生より14歳年下で、同じ昭和の人間ではあるが、 「笑えもしない余計な一言を付け加えなきゃいいのに」 と思った。
      基本的に麻生氏の上川陽子評を支持しつつ、女性のルックスをわざわざ茶化すなというリベラル感覚もわしには身についている。
     ところが、これに対して目くじらを立てて、完全なルッキズムだ、差別だ、セクハラだ、許せない、あんな政治家は存在してはいけないとまで責め立てる者がいるのだ。
     テレビ朝日「羽鳥慎一モーニングショー」で、元AERA編集長の浜田とかいう女もそんな徹底批判をしていたが、こういう野党精神のヒステリック・フェミが最悪なのだ。与党精神で言えば、じゃあ誰が外務大臣ならいいと言うのか?
     世界にはプーチンだの金正恩だの習近平のような「殺人も厭わぬ悪人」がぞろぞろいて、そんな奴らとも渡り合わなければならないのが外交の現実というものだ。品行方正の学校秀才優等生で、内弁慶なリベラル左翼の政治家なんかに任せられるわけがない。それよりは、麻生太郎くらいの悪党ヅラの政治家の方がまだマシだ。
     世界には「品行方正」なんかクソの役にも立たない局面がある。どれだけ悪賢くて、ドスが利くかで勝負が決まる、ヤクザモンじゃなければ通用しない政治の世界でもある。だが、そんな現実を一切考えないのがリベラル左翼フェミなのだ。
     松本人志の件も同じだ。あれはもともと不良だろう。面構えからして不良だし、筋肉付けて、下の毛を剃ってるのは、多くの女とセックスしたいからに違いない。松本は不良だから面白いのだ。
     松本に「品行方正」を求めるマスコミは頭がオカシイ。ところが、そんな当たり前のわしの意見がネットを含めどこにも出て来ないのだから、大衆は完全にマスコミに洗脳されて、「常識」を失ったマス(塊)人と化している。
     松本人志がレイプ魔だったというのなら話は別だが、週刊文春が毎週毎週書きまくっている松本の「性加害」の記事をいくら読んでも、どこにも「レイプ」とは書いていない。「レイプ」という単語を巧妙に避け、「性加害」と書いている。しかも「暴力」も伴わないから、「言葉による暴力」を臭わせて、「セクハラ暴言」を吐いたらしき記述になっている。
      こういう記述方法を「修辞法」、あるいは「レトリック」と言うのだ。
      週刊文春は「レトリック」で「イメージ操作」をしているに過ぎない。さも性犯罪があったかのような「筆致」で、吐き気がするような描写をしながら、読者に嫌悪感を植えつけているのだ。
     しばしばわしの漫画で似顔絵を描くことが「イメージ操作」だとリベラル左翼は批判してきたが、漫画より文章の方が大衆は「イメージ操作」に引っ掛かりやすい。大衆は文章に「権威」を感じる権威主義者だからだ。
    「人権真理教」による「キャンセルカルチャー」の暴風が吹き荒れ、ムサいオッサンでさえ「性被害を受けた」と言えば、疑いもなく同情されるという悪しき前例ができてしまったものだから、ましてや女性が「性被害」を訴えたら、いまや最強コンテンツに成り果ててしまった。
      レイプ(不同意性行為)をしていなくても、ただ暴言を吐いただけで、それを「性被害」として訴えられたらイチコロ、社会的に抹殺されるようにまでなってしまったのだ。
  • 「民主主義を無自覚に壊す『昭恵』という怪物」小林よしのりライジング Vol.262

    2018-03-20 18:00  
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     森友学園を巡る決裁文書の 「改竄」 について、安倍政権や御用メディアは近畿財務局による公文書の 「書き換え」 問題に矮小化しようと躍起だが、こんなことを官僚が勝手にやったなんて、誰も信じるわけがない。
     元建設省官僚の増田寛也・元総務相は、3月16日のNHKラジオの番組でこう語っている。
    「官僚同士の世界では、到底考えられないような事態です。ですからよほど何かプレッシャー、書き換えざるを得ないというところまで行ってしまった、何かの原因がですね、官僚以外のところに、何かの外的な要因があるんではないか。
     ま、今回はね、国会で後で問題になりそうなところを全部削除したような形跡が見られますから、そうすると政治の世界からですね、よほどプレッシャーがあってですね、それでこういう事態に至ったんではないかという気がします」
     ほとんど答えを言っているようなものだが、もっとはっきり言ってしまおう。
      全ての元凶は、安倍昭恵である。
      安倍昭恵がいたからこそ国有地が8億円も値引きされ、それを隠すために公文書が改竄されたのだ。
     この本質を、決して忘れてはいけない。
     改竄前の文書には、 「昭恵総理夫人から『いい土地ですから、前に進めてください』との言葉をいただいた」 という籠池の言葉が記されていた。
     これについては、「昭恵夫人がそう言った」と籠池が言っているだけで、本当に本人がそう言ったのかはわからないとかいう弁解が出てくる。
     だが、もはや昭恵が本当にそう言ったかどうかなど問題ではない。
      籠池が昭恵との親密ぶりを誇示し、それを官僚が決裁文書に記すほどに意識していたということが決定的に重要なのだ。
     改竄前の文書では、籠池がさらに現地で昭恵と並んで撮った写真を提示したとも記されている。
     もしも昭恵が総理夫人ではなく、そこらのPTAのオバサンだったとして、それが「前に進めてください」と言ったら、それを官僚は決裁文書に記したか? そんなオバサン関係ないと一蹴していたはずだ。
     あくまでも、昭恵が首相夫人だから問題なのだ。
     首相夫人が「進めてください」と言っているから、官僚は「特殊性」を感じてそれを決裁文書に記したのであり、後でそれがヤバイということになったから、絶対にしてはいけない決裁文書の改竄という悪事にまで手を染めたのである。
      いくら安倍が「妻の関与はない」と言い張ったって、昭恵が名誉校長になっていたこと自体が十分な関与であり、それが出発点なのだ。
     そもそも首相夫人なんて誰も選挙で選んだわけでもなく、何も公的な資格も権限もないはずだ。ただ夫人というだけで特定の私学にお墨付きを与えるようなことはおかしいのであり、名誉校長なんかやってはいかんのだ。
     昭恵の関与は明確にあったのだから、安倍は約束通り、ただちに総理大臣も国会議員も辞めなければならない。
     そして、もちろんこれで話は終わらない。安倍昭恵がどう具体的に関与していたのかも、明らかにしなければいけない。
      そのキーパーソンは、当時経済産業省から出向して首相夫人付職員(秘書)を務め、今は在イタリア大使館の1等書記官になっている谷査恵子だ。
     谷も、前国税庁長官の佐川宣寿と同じ状態といえる。
     権力にとって忠実だったものの、問題が発覚して非常にまずい存在になってしまったものだから、栄転ということにしてマスコミや国民の追及の手の届かないところに異動させたのだ。
     こんなものは適材適所でも何でもない。権力に尽くしたから、よりよい身分にしてやっただけだ。
     佐川を辞めさせたのなら、谷も辞めさせて、証人喚問にかけなければいけない。
  • 「第2次安倍政権&自民党不祥事一覧」小林よしのりライジング Vol.223

    2017-05-09 20:05  
    153pt
     なぜ安倍政権の支持率が下がらないのか?
     もちろん北朝鮮や中国の軍事的脅威が、安倍政権を応援しているからである。国民は恐いのだ。恐いから、ナショナリズムの強い政治家に依存したいのであり、その実、アメリカのパパと仲良くしてくれる首相を望むのだ。国民の潜在意識はそういうものだろう。
     安倍政権を支持する理由のトップは常に「他の内閣よりよさそう」であり、ネトウヨはバカの一つ覚えで、安倍政権が何をやらかしても「民進党よりマシ」と言っている。
     だが、本当に安倍政権は他よりマシなのか?
     それを確かめるために今回は、第2次安倍政権が発足してから、政権及び自民党は何をやってきたかを列挙してみよう。
     肩書は全てその当時のものである。
    平成24年(2012)
    【12月】
     26日 第2次安倍晋三内閣発足。
     ただちに野田政権下で進められていた女性宮家創設を白紙に戻す。
    平成25年(2013)
    【1月】
     7日 安倍、読売新聞会長・渡辺恒雄と会食。
     以降、主要メディアのほとんどのトップと会食を繰り返し、癒着関係を作り上げる。
     10日 風岡典之宮内庁長官、定例会見で安倍に対して 「皇室の実態、課題について現状の説明をしたい」 と発言。
      その後、女性宮家創設や生前退位について、内々に天皇陛下のご意向は伝えられていたはずだが、安倍は全て無視し続けた。
     16日 アルジェリアで人質事件発生。 
     ところが安倍がアルジェリアのセラル首相に電話して人命優先の救出活動を求めたのは、18日になってから。その時にはアルジェリア軍による鎮圧作戦がほぼ終了しており、結果、日本人10人が犠牲に。
    【2月】
     21日 安倍、日米首脳会談のため訪米。
     安倍は前年、オバマ大統領との友好関係を強調しようと首相就任前の訪米を無理に打診し、一蹴されていた。
     今回もオバマは首脳会談の開催に難色を示していたが、安倍は何としても韓国大統領に就任した朴槿恵より先にオバマと会談しようと、無理やり頼み込んで実現させた。
     22日  「竹島の日」、選挙公約だった政府式典を行わず、島根県の式典に政務官を派遣したのみ。
     前日に安倍が訪米したのは、その批判を避けるためだったともいわれる。
     23日(日本時間) 安倍、ホワイトハウスでオバマ大統領と首脳会談。
      選挙公約を反故にして、TPP交渉参加の方針を表明。
     無理やりの首脳会談のため、出迎えも夕食会もなし、会談はミーティング・ルームで軽いランチを含めてわずかに1時間30分程度。しかも首脳会談後に共同記者会見が行われないという、外交儀礼上ありえない冷遇を受けた。
     しかし国内にはこれを「外交上の大成果」と宣伝。
    【4月】
     28日 沖縄では 「屈辱の日」 とされる、サンフランシスコ講和条約発効の日に 「主権回復の日記念式典」を開催し、天皇皇后両陛下を出席させる。
      式典では「天皇陛下万歳」の声が上がり、陛下の表情が凍りつく。
    【5月】
     3日 トルコでエルドアン首相と会談。
      原発建設をトップセールスして、三菱重工の受注が確定。 なお、安倍の実兄は三菱商事役員。
     その後、トルコでは電力料金が非常に安いため原発は採算が合わないことが判明。このまま計画が頓挫すれば、三菱重工は巨額の損失を負う。
     同日  安倍、記者会見で憲法96条改正を参院選の公約にすると発言。
     憲法改正発議の要件を、衆参両院の賛成3分の2から2分の1に引き下げるというもので、実現すると憲法の安定性が失われ、立憲主義の破壊につながる。
    【7月】
     29日 副総理・麻生太郎、憲法改正に関する講演で 「ある日気づいたら、ワイマール憲法が変わって、ナチス憲法に変わっていたんですよ。だれも気づかないで変わった。あの手口学んだらどうかね」 と発言。
    【8月】
     7日  安倍、8月15日の靖国参拝見送りを決定。
     しかもそれを発表前に中国に伝達。靖国参拝には中国の事前の「承認」が必要であるかのような状態となる。
     8日  内閣法制局長官に駐仏大使の小松一郎を任命。
     集団的自衛権の行使を違憲とする従来の政府解釈を変更するために、内閣法制局の参事官すら経験したことのない完全に外部の人間を、いきなり長官ポストに抜擢する驚愕人事。
     15日 文科相・下村博文の要請により、 高円宮妃久子殿下が2020年五輪開催都市を決める国際オリンピック委員会(IOC)総会に出席することが決定。
     露骨な皇室の政治利用であり、宮内庁・風岡長官は 「両陛下も案じていらっしゃると感じた」 と異例の発言。
    【9月】
     7日 高円宮妃久子殿下、IOC総会でスピーチ。
     政治利用にならないよう注意を払い、 「皆さまは、本日ここに私がいることを驚いていらっしゃるかと思います。実は、私自身も皆さまと同様に驚いております」 と、暗に批判も交える。
     安倍、IOC総会でプレゼン。
     福島第一原発事故による汚染水について 「状況はコントロールされている」「完全にブロックされている」 と大嘘。日本の国際的信用を失墜させる。
  • 「色と欲にまみれたアラ還女に気をつけろ!」小林よしのりライジング Vol.221

    2017-04-26 16:20  
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     62歳の女詐欺師・ 山辺節子(名前をうんこ色にする) が逃亡先のタイから送還され、逮捕された。
     山辺は東芝、ソニーなど大企業の名前を挙げて「大企業が資金繰りに困った際、銀行から融資を受ける前のつなぎとして融資する『シャドーバンキング』に出資しないか」「元本を保証した上で出資額の25%を配当する」などと持ち掛け、「つなぎ融資の女王」と称していた。
     被害は少なくとも70人から7億円以上、10数億に上るとの見方もある。
     だが事件そっちのけで注目を浴びたのは、TVに映った 山辺 の若作りファッションだ。
     タイで入管当局に身柄を拘束された際の 山辺 の服装は、肩を露出させた白いオフショルダーのブラウスに、太もも露出のショートパンツ! そして髪は80年代の「聖子ちゃんカット」にリボンのついたカチューシャ。
     まつ毛盛りメイク。ピンクのネイル。でも顔はしっかり62歳。首元の筋も、露出させた腕にも皮膚のたるみは誤魔化せない。
     ところがショートパンツから出ている足だけが60過ぎにしては誤魔化せている。そこが腹が立つ。指原莉乃に似た腹立たしさがある。
     顔だけはアップになればなるほど婆さんの顔!多分、実際に近づいてみたら吐き気がするだろう。
      あまりにもおぞましい。これならまだ 林家パー子 の方が見やすい!
     もちろんネット内は騒然で、「痛すぎる」「破壊力すごすぎ」「ごはん時に映すな」等、反響轟々という状態のようだ。
      山辺節子 62歳は38歳だと自称して、31歳年下のタイ人男性と交際していたという。
     それについて「38歳はサバ読み過ぎだが、若くは見える」だの「タイ人には、日本人が若く見えるのかな?」だのと言ってる人もいるが、超若作りに騙される男もいるのだろう。接近して顔を見たら絶対に無理のはずだ。
      山辺 は交際相手のタイ人男性に一軒家を購入し、金を貢いでいたのだ。男は、金目当てだったに決まっている! 金のためなら、婆さんでも抱ける男はいるものなのだ。
     もしあれで30代後半か40代だと本気で思っていたのだとしたら、タイ人の眼球を疑わざるを得ない。
      山辺 は日本国内でもホストクラブ通いをしていて、1回に100万円の飲食代と100万円のチップを払っており、ホストには200万円の高級時計をプレゼントしていたという。
     また、故郷の熊本には1億円の豪邸を建て、高級そうな家具や調度品を置き、ガレージにはベンツやジャガーといった高級車を入れていた。お手伝いさんは2人いて、手入れが行き届いた庭でパーティーやバイオリンの演奏会を開催し、セレブ感を漂わせていた。
     おそらく、集めた金はほとんど残っていないだろう。
      山辺節子 はあまりにもキャラが濃いから、相当特殊な人間かと思っていたら、実はそうとも言い切れないという恐ろしい話が聞こえてきた。
  • 「昭恵でもわかる“大麻”注意入門」小林よしのりライジング Vol.220

    2017-04-18 19:40  
    153pt
      安倍昭恵さんは大麻が大好きでいらっしゃる。
     写真は「週刊SPA!」(2015年12月15日号)のグラビア。大麻畑の真ん中でまこと晴れやかな笑顔を見せ、《大麻解放運動》の広告塔になっているお姿だ。名前の横には「内閣総理大臣夫人」という“肩書き”が添えられている。あまりに衝撃的な写真のため、この号の表紙にも使われているほどで、大麻への熱い思いをこう語っている。
     大麻はただの植物ではなくて、 たぶんすごく高いエネルギーを持っている と私は思うんです。「それは日本人の精神性にも関係している」という人もいる。日本古来の神様と結びつきがあって、伊勢神宮でも 「神宮大麻」 というものがあります。神道では、大麻は罪穢れを祓うものとされていて、天照大神の御印とされているんです。
     戦後、占領下の日本でGHQが大麻を禁止したのも、単にマリファナというドラッグが広がるのを恐れたからというだけでなく、「日本人の自然や神を敬う精神性を恐れて禁止したのではないか」という人もいます。 何千年もの間、日本人の衣食住と精神性に大きくかかわってきた大麻の文化を取り戻したい……。私自身も大麻栽培の免許を取ろうかと考えたほどです。
    (安倍昭恵)
    「たぶんすごく高いエネルギー」ってなんなんだって感じだし、二度も出てくる「~という人もいる」って、ぜひその人の前科を調べたいから氏名を明かして話してほしいと思う。いや、明かさなくてももう周知の事実か。
     このグラビアには続きがあるのだが、ここに昭恵さんと2ショットで登場する男がいる。
     
     鳥取県智頭町で「大麻栽培で町おこし」をやると言って、町長と町民を巻き込んで大麻栽培を行い、そして、2016年10月に 大麻取締法違反で逮捕 された上野俊彦容疑者である。
     
      もちろん昭恵さんのFacebookにも登場しているよ
     上野容疑者は、「古来から使われている麻薬成分のない麻を生産し、過疎化・高齢化の町を元気にする」などと町民たちをだまし、首相夫人を担いで“お墨付き”を得てみせ、隠れ蓑にした一方で、吸引用の乾燥大麻をすぱすぱ吸いまくって気持ちよくなっていたのだ。
     さらに、このSPA!の特集の中には、「大麻で町おこしの驚くべき効果」を語る、中山康直という人物が登場する。ヘンプオイルを使ってディーゼルエンジンを動かす「ヘンプカー・プロジェクト」なるものを推進する 「縄文エネルギー研究所」という謎の宗教サークル を主宰する人物だが、この縄文男が、伊豆大島で大麻を栽培し、仲間たちと吸引していたとして、 大麻取締法違反で96年5月と11年12月に逮捕という、前科2犯のならず者 なのである。
     
     逮捕時は自宅内に神棚が設置されており、そこにお供えとして大麻が飾られていたという。
     もちろんこの前科2犯縄文男も、昭恵さんと仲良く「麻」を祀るという神社に参拝している様子がFacebookに登場する。さすがに削除されているようだが……。
     妻・昭恵は縄文時代、夫・晋三は明治時代。うちの国の権力者の頭のなかは一体どうなってるんだ!?
  • 「デマで辻元清美を叩くチンケな右派」小林よしのりライジング Vol.219

    2017-04-04 22:15  
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     先月末、森友学園疑惑に関連して、ネットを中心に一部で怪情報が乱れ飛んだ。
    「辻元清美が塚本幼稚園に侵入しかけた」
    「辻元清美が小学校の建設現場に工作員を送り込んだ」
     …というのだ。
     こんな話、聞いた瞬間に完全なデマだと一蹴しなければおかしい。
     ところがこんなヨタ話を信じ、森友学園疑惑を相対化してもみ消せるほどの武器になると、本気で思い込んだ馬鹿がウヨウヨいる。しかもその馬鹿の一人がわが国の首相とくるから、頭が痛くなる。
      馬鹿の1は、例によってネトウヨ連中だ。
     3月24日、自民党参院議員・西田昌司が、籠池理事長の妻と安倍昭恵とのメールのやり取りを公表。
     その中には籠池夫人のこんなメールがあった。
    辻元清美が幼稚園に侵入しかけ 私達を怒らせようとしました嘘の証言した男は辻元と仲良しの関西生コンの人間でした。さしむけたようです。
     よくわからない文章だが、要するに
    ●辻元が不法に幼稚園に「侵入」しようとした。
    ●小学校建設現場で「ゴミの混じった土を敷地に埋めた」と森友学園に不利な証言をした作業員は、辻元が送り込んだ「工作員」だった。
    …と言いたいらしい。
     あまりに意味不明のため、当初メールのこの部分に注目して報道したマスコミはなかった。
     辻元がいち早く「全くの事実無根」と表明し、メディアにも「誤った内容を拡散しないよう強く求めます」と訴えたこともあり、毎日新聞は辻元に言及する部分を削除して報じた。
      ところがこれに対してネトウヨどもは「辻元の犯罪を隠蔽した!」と騒ぎ出し、ネット内にはわけのわからない「辻元清美陰謀論」が駆け巡った。
      馬鹿の2は、日本維新の会・衆院議員の足立康史だ。
     足立は3月25日、自身のツイッターで 「辻元清美議員のやらせ、を明らかにしていきます」 として「侵入」「工作員」の話を拡散。
     26日にはフジテレビ「新報道2001」で 「民進党が昭恵夫人(の証人喚問)にこだわるのなら、辻元氏も」 と主張した。
      籠池の息子は、足立の「私設秘書」をしていたとブログに記したが、足立は籠池の息子を「知らない」と言い、「雇用契約が1日でもあれば議員辞職する」と宣言している。
     ところが同番組では隠しきれずに籠池の息子と知り合いであることを認め、当初「知らない」と答えていたことについては 「それはね、そう言いたくなる感じがあるんです」 と籠池側に問題があるかのような言い訳をした。
      つまりこのネトウヨ議員は、かつては籠池と昵懇だったのに、疑惑が発覚すると手のひらを返し、さらに自分と籠池のつながりから目をそらそうと「辻元清美のヤラセ」をでっち上げたのだ。
      馬鹿の3は安倍政権の提灯ジャーナリスト、山口敬之だ。
     山口は3月26日のフジテレビ「とくダネ!」で、辻元に「侵入」「工作員」の疑惑があると紹介した上で、こう言った。
    「昭恵さんは100万円渡していませんという悪魔の証明に与党側は苦労してるところなんだけど、今度は野党側の辻元さんはそういうことをしてないという証明しなきゃいけないんですね。そうすると悪魔の証明のどうしガチンコになると、もう泥仕合というか、じゃあお宅も証人喚問応じなさいよ、ということで、多少のカードを自民党側は得たという意識でいるんですね」
    「まあちょっとレベルは低いんですけど、悪魔の証明どうしっていったらね、これ国民はついていかないと思いますが。でも、そもそもがその程度の話ですから、まあ、僕らがね冷めた目で見てるのが一番なんだと思いますけどね」
     山口は他の番組でも同様の主張を繰り返した。
      さすがは提灯ジャーナリスト、本物の疑惑と単なるデマを同列に並べ立てて、矮小化・相殺し、国民の関心を冷まそうと画策したのだ。
      馬鹿の4は、産経新聞だ。
  • 「疑惑潰しを許すな! 安倍昭恵夫人を証人喚問せよ」小林よしのりライジング Vol.218

    2017-03-28 16:20  
    153pt
     首相を侮辱すると、証人喚問される時代。
     首相夫人を批判すると、首相がマジでブチ切れる時代。
     テレビで籠池理事長の発言を「正直に証言していたよね、すごいよね」と評価し、安倍昭恵夫人を堂々と攻撃する人がほとんど現れないが、そんなに憚られることなのだろうか?
     メディアは、「首相夫人は私人」という意味不明な閣議決定に意味もなくビビッて、闇雲に忖度しているところはないか?
     森友学園籠池理事長の証人喚問以降、時間を追うごとに昭恵夫人をかばうような言説が目立って感じられるようになってきた。批判する人間が増えてきたから、「公平性」をとってフォローするような体制も出てきたのだろう。
    「昭恵夫人はピュアでイノセントな方。ご活動の中で、いかがわしい人物が近づいて…」
    「昭恵夫人は、多様性を認める博愛主義者で…」
    「昭恵夫人は、被災者の声に耳を傾け、必要なことは首相に伝える人で…」
     昭恵夫人の人格を誉めそやすことは簡単だ。なにしろ、公的な活動をしてきた 公人 としての経歴が山ほどある人物だから。誰かが昭恵夫人の活動を紹介すればするほど、「どんだけ公人やねん!」としか思わない。
     当の昭恵夫人は、3月24日、北九州市の講演会で 「本当に私は普通の主婦で、普通の女性」 などと強調し、涙ぐんだという。普通の主婦が講演会でマイク握って釈明するかいな? せめて稲田朋美に倣って 「私の自覚に基づきますと、本当に普通の主婦なんです。自覚が間違っていることも推測されますが」 ぐらいのこと言っとけと思う。カマトトぶるのもいい加減にしてほしい。
     驚いたのは、TBS『サンデージャポン』でのテリー伊藤氏の発言だ。「昭恵夫人は人間的に凄いと思う!」と大絶賛。いわく、「普通ならこういう騒動になれば関係を断つのに、籠池夫人を信じてメールの返信をしている。毅然とした人間性が凄い」と。
     どこが「毅然とした人間性」になるのか?
      自分には何の問題もないのに一方的に嘘の疑惑をなすりつけられ、国家的大問題にまで発展しているのなら、「訴えますよ」と通告するのが、毅然とした人間のやることだろう。
     しかし、公開されたメールの内容を読めば、「私も修行」だの「頑張りましょう」だの「(森友学園に寄付宣言した)デビ夫人すごいですね!」だの共感して盟友であるかのような素振りを見せ、おまけに事態打開策として、安倍首相の提灯評論家・小川榮太郎氏を紹介して電話の取次ぎまでしている。
      もともと昭恵夫人と籠池夫妻にはそこまでの深い関係性があり、100万円の寄付についても「記憶から飛んでしまって」など、すっとぼけるのがせいぜいという後ろ暗さがあるから、毅然たる態度をとれずに、このようなやり取りが続いていったと考えるのが常識的な感覚だと私は言いたい。
    ◆昭恵夫人のFacebook反論は官僚作文
     昭恵夫人は、籠池証人喚問からたった4時間後、自身のFacebookに、かなり隙なくすべての問題点をばっちり網羅した完璧な反論文を投稿している。

     まず、籠池氏が偽証罪の縛りのなかで午前と午後、全国生中継されながらの証人喚問という条件であらゆる質問に答弁したのに対して、Facebookという超ミクロ「私」の世界で、好きなことを書いたり書かなかったりできる場所に文書を投稿することで反論するなど、なんの釣り合いもとれていないし、おかしいのだが、この文章そのものも昭恵夫人本人が書いたのかどうかが疑わしい。