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  • 「倉橋耕平という劣化サヨク」小林よしのりライジング Vol.297

    2018-12-25 20:55  
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     平成30年もあと1週間。
     今年は何といっても4月に『ゴーマニズム宣言』が「週刊SPA!」で23年ぶりに連載再開し、12月に単行本『ゴーマニズム宣言2nd season』第1巻が発売されたことが大きな出来事だった。
     65歳にして週刊連載、しかも毎号違った題材で描いていくことなどできるのだろうかとの危惧も当初はあったが、実際始めてみれば、毎日でも描きたいこと、描かねばならないことが次から次に出てきて、ネタは貯まる一方で消化しきれない状態になっている。
     この『ゴー宣』復活劇は、ライジング版「今年の出来事」の第1位に選ばれ、読者にとっても非常に大きなことだったようだが、これはアンチ・小林よしのりの連中にとっても相当に大きな脅威として映ったようだ。今年は特にわしに対するバッシングや誹謗中傷が多く、ついには立憲民主党の公式ツイッターがわしに関するデマを書いた記事を拡散する事態まで起きてしまった。
     とはいえ匿名のネトサヨはともかく、マスメディアにまで実名で登場してわしの悪口を言っていた者は実際のところ、二人しかいない。文筆家の古谷経衡と、社会学者の倉橋耕平だ。 
     以前は朝日新聞が社説まで使ってわしを批判してきたものだが、近年のわしは安倍政権を徹底批判し、安保法制にも共謀罪にも反対するなど、左翼とも歩調の合う意見も多く、時々朝日の紙面にも登場するようになっているから、朝日新聞はわしを批判しにくくなっている。
     そんな中で、とにかく小林よしのりを全否定するような論調を唱える者がいれば、左翼メディアは大喜びで飛びつくのだ。
     ところが生憎、そんな無謀な左翼言論人もなかなかいない。かくして出番は古谷と倉橋というチンカス言論人に回ってくるようになる。彼らはわしを批判することで仕事がもらえる「商業アンチ」なのである。
     
     中でも倉橋耕平なる者に至っては、わしを批判することで初めてメディアに出てきた、全く無名の人物である。
     プロフィールを見ると1982年生まれ、関西大学大学院で社会学の博士号を取ったらしいが、現職は「立命館大学ほか非常勤講師」。大学の非常勤講師なんか「高学歴ワーキングプア」のアルバイトみたいなもので、何の肩書にもならない。
     どうやら倉橋は博士号を取得しながらマトモに就職できなかった、典型的な「野良博士」らしい。肩書は「社会学者」だが、確たる実績がなければそれはあくまでも「自称」でしかない。
     倉橋は今年2月に 『歴史修正主義とサブカルチャー』 という著書を出版、その中の1章を 「『慰安婦』問題とマンガ――『新・ゴーマニズム宣言』のメディア論」 と題して、わしへの批判に充てた。
     これが左翼業界内で評判になり、「世界」10月号に論文が掲載され、ついには朝日新聞10月24日付のオピニオン面に写真付き4段組みのインタビューが載った。
     また、「世界」の論文は掲載から3か月も経った12月20日の朝日新聞「論壇時評」で小熊英二がわざわざ取り上げ、評価している。
     一介の野良博士が、わしを批判しただけで左翼メディアにこぞってちやほやしてもらえて、いっぱしの「識者」の扱いで朝日新聞にまで登場できるのだ。
     社論としては書けないようなことを、外部の「識者」に言わせて載せるというのは、朝日に限らず新聞の常套手段である。
     朝日新聞は、社論としてはわしの批判がしづらくなってしまったが、それでも社の内部にも、読者にも、わしを嫌う硬直左翼がまだまだ大勢いる。そんなところにわしを批判する本を出した者がいるとなれば、そりゃもう大喜び。それが本当に「識者」なのかどうかなんてことはどうでもよく、紙面に載せてしまうのだ。
     もちろん、野良博士だろうと誰だろうと、正当な批判であればわしは真摯に耳を傾ける。
     だが倉橋の主張は、実に愚にもつかない代物なのだ。