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Vol.663 結城浩/生成AIの時代に、生きることを問う/「賢い人」になるには/数学用語、覚える?/沈黙は賛同か/カフェで作業するときの滞在時間は?/
Vol.663 結城浩/生成AIの時代に、生きることを問う/「賢い人」になるには/数学用語、覚える?/沈黙は賛同か/カフェで作業するときの滞在時間は?/結城浩の「コミュニケーションの心がけ」2024年12月10日 Vol.663
はじめに
おはようございます、結城浩です。
最近の東京は寒いけれどよく晴れた日が多めです。関東の冬ですね……
私はあいかわらず、GIとコードネームがついた本の第8章に取り組んでいます。
来週は編集部とのZoomミーティングがあるので、そこまでには第8章を何とか終わらせたいのですが……がんばろう!
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YouTubeのショート動画の話。
YouTubeのショート動画を眺めていると、次のようなフレーズが頻繁に出てきます。
- 「これやってる人、すぐやめて」
- 「これやらない人、損してる」
- 「もうみんなこれ知ってるよね」
これらは、注目を集めるためのフレーズに過ぎず、その内容の妥当性とは無関係だと感じます。要するに「おーい!」という呼びかけみたいなものだな、と思っています。
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AWS(Amazon Web Services)からの警告メールで焦った話。
Amazon CloudWatchから「課金額がオーバーフローしている」という警告メールが来てちょっと焦りました。
でも、結論からいうと何も問題はありませんでした。結城は、課金が一定額を超えるとメールが来るように設定がしてあります。しかも、課金額は少額(1ドル)からはじめて指数的に増やしたものを複数個設定してあるのです。
このように設定してあるのは、トラブルが起きていない通常の利用でも毎月数回は警告メールが来るようにするためです。これはいわば「避難訓練」の一種だな、と思っています。
まあ、それはいいんですけど、毎月数回は必ず焦っているんですよね。自分で設定したことを毎月忘れているという……
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にゃーにゃにゃにゃにゃーにゃの話。
駅前の商店街を歩いていると、若いお母さんが小さい女の子を自転車の前に乗せて、二人で「にゃーにゃにゃにゃにゃーにゃ!」と歌いながら走っていくのとすれ違いました。
よく晴れて穏やかな日曜の午後。
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それでは今週のメルマガも、どうぞごゆっくりお読みください。
目次
- 中学・高校の数学用語を覚えることはどれだけ重要か - 学ぶときの心がけ
- どうしたら「賢い人」になれますか
- 沈黙は賛同か - コミュニケーションのヒント
- 敬語を気にする人との会話 - コミュニケーションのヒント
- 現在の自分に必要のないものの判断
- カフェで作業するときの滞在時間 - 仕事の心がけ
- 生成AIの時代に、生きることを問う - 人生を歩む
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Vol.662 結城浩/数学書が難しいときどうするか/評価される結果を残したい/進捗がモチベーションを下げるとき/《開かれた本》/年齢を重ねて初めて気付くこと
Vol.662 結城浩/数学書が難しいときどうするか/評価される結果を残したい/進捗がモチベーションを下げるとき/《開かれた本》/年齢を重ねて初めて気付くこと結城浩の「コミュニケーションの心がけ」2024年12月3日 Vol.662
はじめに
おはようございます、結城浩です。
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「談話室」の話。
ビデオをオフにしたZoomを使い、参加者と二人で一時間自由に音声のみでおしゃべりする「談話室」というネット企画を毎週行っています。
2024年11月30日(土)の「結城浩の談話室」では、もうすぐ受験となる高校三年生の女性とお話ししました。
大きな決断について、不確定な未来に向かうときの心構え、文系と理系の区別、友人関係、面接をこなすヒント、文章を書く仕事についてなど、さまざまなことをざっくばらんにおしゃべりしました。
未来の可能性に向かって大きくチャレンジしているポジティブな方で、会話を通じて結城は大変はげまされました。感謝です。受験もがんばってください!
現在は、2025年1月に実施される「談話室」の予約を受付中です。
◆結城浩の談話室
https://chatroom.hyuki.com* * *
ChatGPTと談話室の話。
先日、ChatGPTに「結城浩の談話室」を分析してもらいました。これは公式Webページで参加者の許可を得て公開している実施概要の文章をChatGPTに読ませ、文章としてまとめてもらったものです。その結果を以下で公開しています。
◆ChatGPTに「結城浩の談話室」を分析してもらいました
https://gist.github.com/hyuki/a0f1c7bda53448f133f6ad7838ea65fe* * *
それでは今週のメルマガも、どうぞごゆっくりお読みください。
目次
- 美しいグラデーションを作っていくColorma - 結城浩のゲーム紹介
- 高校二年生、数学書を読んでいて難しいときどうするか - 学ぶときの心がけ
- 多くの人から評価される結果を残したいという気持ちについて - 人生を歩む
- 進捗がモチベーションを下げる危険性 - 仕事の心がけ
- 《開かれた本》について - 本を書く心がけ
- 年齢を重ねて初めて気付くこと - 人生を歩む
美しいグラデーションを作っていくColorma - 結城浩のゲーム紹介
結城はiPhoneのパズルゲームが大好きです。
最近のお気に入りはColormaというパズルゲームです。ルールは簡単で「ばらばらになった色のパネルを並べ替えてきれいなグラデーションを作る」というもの。ゲームのようすは以下の公式動画をごらんください。
◆Colorma - 公式紹介動画
https://youtu.be/FOKM2Hw-sDgClassicというレベルにはColor, Vision, Discoveryなどの7パックがあり、各パックには30〜48個の面があります。結城は現在5パック目のPerceptionに取り組んでいます。またその他に毎日新たな面が登場するDaily Puzzlesもあり、こちらは10月、11月とコンプリートしています。要するに膨大な面があるわけです。
やさしい面は一瞬で解けますが、難しい面は一日悩むこともあります。グラデーションは二次元的に広がっており、悩んだ末に全体を裏返すような配置にすることで解けるときもあり、非常におもしろいと感じます。
色のパネルを並べて何が楽しいのかを説明するのは難しいですが、まさにその「説明の難しさ」がおもしろさじゃないかと思います。「緑」と一言でいっても黄色っぽい緑から青っぽい緑までさまざまな色があります。普段は意識しない色の細かい違いを強く意識させられるのがおもしろいです。
言葉では説明できなくても、ぱっと見た瞬間に「この色に一番近いのはこのパネル」とわかることもよくあり、いったいその「すぐわかる感覚」はどこから来るのだろうと我ながら不思議です。
それからパネルを並べていくときに、周囲のパネルとの比較が重要になります。ある場所にある「緑」が純粋な緑に見えても、他のところに動かすと意外に青っぽく見えたりするのもおもしろいですね。「こっちの色ではなくこっちの色が入るはずだ」と思って動かすけれど「やっぱり違った」となる感覚もまた楽しいものです。
毎日繰り返しやっていると、私の視覚デバイス(つまり、目)は「緑色の細かい違い」よりも「紫色の細かい違い」の方を敏感に感じることに気付きました。これは興味深い発見です。発見したからといって日常生活に影響はないのですけれど……
◆Colorma - App Store
https://apps.apple.com/jp/app/colorma/id6471999662◆LOGISK(開発もと)
https://www.logiskstudio.com/◆結城浩のゲーム紹介
https://mm.hyuki.net/m/m040ed211c91b -
Vol.661 結城浩/ChatGPTと行う「作業の対話的な振り返り」/数学が得意?/「乱暴な言い方」と「厳しい態度」/炎上と心の健康/
Vol.661 結城浩/ChatGPTと行う「作業の対話的な振り返り」/数学が得意?/「乱暴な言い方」と「厳しい態度」/炎上と心の健康/結城浩の「コミュニケーションの心がけ」2024年11月26日 Vol.661
はじめに
おはようございます、結城浩です。
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結城浩ニュースレターの話。
私は毎月一回、最近の活動をリンク形式で紹介するニュースレターを発行しています。
2015年8月に配信を開始しましたので、来年2025年には十年目を迎えることになりますね。
Webサイトをあちこちに作ったり、いろんなサービスを利用したりという状況があって、自分でも何をやっているか把握しにくくなったので作ったのがこの「結城浩ニュースレター」です。気が付けばもうそんなに継続していたんですねえ……(結城の活動でよくあるパターン)。
今回の購読者数は1387名でした。たくさんのご購読に感謝です。
バックナンバーは登録なしでもWebですぐ読むことができますので、よろしければどうぞ。
◆結城浩ニュースレター
https://newsletter.hyuki.com/* * *
QuizKnockの話。
結城はQuizKnockの動画が大好きでよく観ています。
ちょうど一年前の2023年11月26日に「QuizKnockの動画ができるまで」というドキュメンタリー動画が公開されました。タイトル通り、QuizKnockの動画ができるまでのようすを密着取材して描いたドキュメンタリーです。
結城は、公開直後にこの動画を観て感銘を受け、それから何回も観ています。これは「何かを作り上げるとはどういうことか」について非常に考えさせられる動画です。動画作成者に限らず、一般の人向けに何かをクリエイトしている人に強くおすすめします。
◆【密着6ヶ月】ドキュメンタリー|QuizKnockの動画ができるまで
https://youtu.be/5QxJrMwN03c* * *
「談話室」の話。
ビデオをオフにしたZoomを使い、参加者と二人で一時間自由に音声のみでおしゃべりする「談話室」というネット企画を毎週行っています。
2024年11月23日(土)の「結城浩の談話室」では、大学卒業後いったん社会に出た後に大学院へ進み、現在は研究者として企業に勤めておられる女性とお話ししました。
今後も企業に勤め続けるのか、それともアカデミアに移るのかといったご自身のキャリアについてお聞きしました。
その他に、小説を書く活動に関して情報を交換し、好きな本などについて楽しくおしゃべりできました。
ありがとうございます!
2024年内に実施される「談話室」の予約枠はいっぱいになっています。次回の申し込みは以下の「談話室通信」でお知らせしますので、関心がある方はぜひご登録ください。
◆結城浩の談話室通信(無料のニュースレター)
https://chatroom.substack.com/about* * *
「黄金の時間」の話。
思うんですけれど「きちんと頭を使って物事を考え、本当の意味での進捗を出すことができる時間」というのは一日のうち二時間くらいじゃないでしょうか。楽観的に考えても、午前中の二時間と午後の一時間の合計三時間くらい。
以前から結城は《黄金の時間》という表現をよく使っています。《黄金の時間》というのは午前中の、頭がよく回る時間のことです。その時間帯でどのような作業に取り組むかはとても大切な話です。一日の時間は一様に流れているわけじゃないので、いつ、何をするかをよく考える必要があるのです。
《黄金の時間》については2020年の結城メルマガVol.434で書いています。
◆《黄金の時間》の使い方 - 仕事の心がけ
https://link.hyuki.net/mm434また、2017年の結城メルマガVol.287でも書いています(無料パートで読めます)。これは『数学ガール/ポアンカレ予想』を書いていた時代の話ですね。
◆《黄金の時間》の話。
https://link.hyuki.net/mm287あなたの《黄金の時間》は、一日のどこにありますか。そこで何をしていますか。
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いま書いている本の話。
2024年は大きめの本にずっと取り組んでいます。全体が10章になる予定で、現在は第8章を書き進めているところです。
レビューアさんには先週末に第2章までを送りました。今週末には第3章を送る予定です。
次第に執筆も佳境に入ってきた感触があります。うまずたゆまず日々コツコツと執筆を続けていきますぞ〜!
いま書いている本は2025年に刊行の予定です。
ぜひ、応援してくださいね!
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それでは今週のメルマガも、どうぞごゆっくりお読みください。
目次
- 「数学が得意」という意識について
- 「乱暴な言い方」と「厳しい態度」の違い - コミュニケーションのヒント
- ネットでの「炎上」の話題に思うこと - 心の健康
- 「おざなり」と「なおざり」 - 文章を書く心がけ
- ChatGPTに作業ログを要約してもらい、視点を変えつつ対話的に振り返りを行う試み - ChatGPTとの対話
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