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Vol.183 結城浩/フロー・ライティング - 世界が変わる第一歩/メンツを守る/エゴサーチ/
2015-09-29 07:00220ptVol.183 結城浩/フロー・ライティング - 世界が変わる第一歩/メンツを守る/エゴサーチ/結城浩の「コミュニケーションの心がけ」2015年9月29日 Vol.183
はじめに
おはようございます。 いつも結城メルマガをご愛読ありがとうございます。
微妙に曇っている天気のときもありますが、 暑すぎず、寒すぎず、いい感じの気候です。
秋ですね。
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ベクトル本の話。
今年の秋に刊行される予定の『数学ガールの秘密ノート/ベクトルの真実』。 現在は出版社から初校が届くのを待っているところ。 おそらく今週の終わりくらいには届くと思います。
それまでの時間、別の仕事に向かうこともできるのですが、 気になる点がいろいろあるので、もう一度全体を読み返しています。 また、レビューアさんから送られてくるレビューメールの反映も再チェック。 毎日ちまちまと文章を直したり、図版を改善したり。あれこれ大忙し。
◆あれこれ作業している様子(イメージ図)
今月どこかのタイミングで、 恒例の無料サイン本プレゼント企画を行いたいと思っていますが、 まだ日程は決まっていません。
毎回思うのですけれど「本を書く」というのは、 「教育・学習」に密接に関係があると思っています。 一つは著者から読者に向けて大切なことを伝えるという意味の教育・学習ですが、 もう一つは著者自身にとっての「教育・学習」です。
自分の知らないことを本に書くことは不可能ですから、 本を書くためには、少なくともその本に書けるほどの深さ・広さで、 ものごとを知っている必要があります。ですよね。 ですから書くことを通して著者は学ぶ。学ばされる。
今回もベクトル本を書きながら、結城はベクトルについて多くを学びました。 数学ガールたちの会話に耳をすませながら、 「なるほど!」と膝を打つことが何度もありました。 数学って、学ぶって、おもしろいですよね!
◆『数学ガールの秘密ノート/ベクトルの真実』 https://bit.ly/girlvector
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そういえば、ジュンク堂池袋本店では「結城浩書店」 というミニコーナーが展開されています。 結城の本はもちろんのこと、結城がオススメする本がずらりと並んでいます。 私の紹介文もありますよ。
もし池袋にいく機会がありましたら、ぜひお立ち寄りくださいね!
少なくとも、2015年9月末までは「結城浩書店」オープンしているそうです。
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忙中閑あり。
結城はiPhoneでパズルゲームをするのが大好きです。 最近は、"Lara Croft GO" というゲームを楽しんでいましたが、 先日全画面コンプリートできました。
◆"Lara Croft GO" Launch Trailer(紹介動画) https://youtu.be/lfaDB9h6StA
上の紹介動画を見ると、アクションゲームみたいに見えるのですが、 まったくそんなことはありません。運や確率は関係なく、 タイミングを狙って操作する必要もありません。反射神経は不要です。 Lara Croft GOは、 純粋に詰め将棋のように一手ずつ進めていく種類のパズルゲームなのです。
詰め将棋と便宜上書きましたが、そんなに複雑でもないし、 難しくもありません。よいゲームに見られるように、 難易度の調整が非常にうまく出来ており、 飽きもせず、行き詰まりもせず、 少しずつ進んでいけるようにできています。
このパズルゲームを解いているとき、 説明文の書き方に通じるところがあると思いました。 新しい要素は同時にたくさん出てこない(ここで伝えたいたった一つのこと)。 必ず一種類ずつ登場する。しかも、初登場のシーンでは、 その特徴がよくわかるようになっている(良質の例題)。 二回目に登場するシーンでは、 その特徴を生かした応用例が出てくる (理解したかどうかを調べる練習問題)。
たとえば「壊れかかった道」という場所がある。 最初は必ずそこを通らせ「二回通ると落ちる」 という情報がユーザにはっきり伝わる。 それは、実際に二回通ると穴に落ちて死ぬからだ。 その情報がヘルプなど見なくてもちゃんと伝わる(良質の例題)。
少し進むと「壊れかかった道」が壁として使われる。 その場面では「二回通ると落ちる」という性質をうまく使い、 「わざと二回通って落ちることによって、先に進む」 ということを自力で発見しなければならない (理解したかどうかを調べる練習問題)。 うまいなあ。
そのようなシーンを積み重ねながら、 ユーザはこのゲームの世界の複雑な成り立ちを、 少しずつ少しずつ理解する。 しかもばらばらの知識が増えるのではなく、 相互関係をつかみつつ。
そうして、次第に解くのが難しいシーンに向かうのだが、 そこでは、ここまで無理なく得た知識を自分なりに組み合わせて解く。 そして、うまく組み合わせれば自然に解ける。 この難易度バランスが絶妙なのである。 思わず「私ってすごい!私ってもしかして賢い?」 と自画自賛しそうになってしまうほどだ。
ということで、この"Lara Croft GO"、 いつのまにかコンプリートしていたのでした。
◆Lara Croft GO http://www.laracroftgo.com
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おもしろかったツイート(@tsujimotter さんによる)。
-------- 「2は素数の中で唯一の偶数」っていうけど、 「3は素数の中で唯一の3の倍数」だし「5は素数の中で唯一の5の倍数」やで。 https://twitter.com/tsujimotter/status/639693716999958528 --------
確かにその通りですね。
「偶数」か「奇数」かという聞き方をすると何だか2が特別な感じがするけれど、 偶数のことを「2の倍数」と表現すれば、
・素数の中で、2は唯一の2の倍数 ・素数の中で、3は唯一の3の倍数 ・素数の中で、5は唯一の5の倍数
といえます。まったくその通り。一般に、
・素数の中で、pは唯一のpの倍数
ですね!
* * *
素数といえば、中学生のころ、こんなことを考えた。
出席番号が素数の人を考えよう。 素数なら2番でも11番でもいいけれど、その出席番号をpとする。
最初の番号1番から順にn人ずつのグループを作ることにする(nは2以上の整数)。 たとえば、n = 4なら、
1 2 3 4 で一グループ、 5 6 7 8 で一グループ、 9 10 11 12 で一グループ、 ...
という具合。
ここで「出席番号p番の人」と「出席番号p+1番の人」が、 別のグループにわかれてしまうのは、 「p人ずつのグループを作った場合」(つまり n = p の場合)だけである。 それ以外の場合、p番の人とp+1番の人は、必ず同じグループになる。
たとえば、p = 5として、5番の人と6番の人は、 ほとんど必ず同じグループになります。5番と6番がわかれるのは、 「5人ずつのグループ」でわけたときだけ。
子供心に「おお!」と思ったのをよく記憶しています。
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「同じ」について。
Webサービスなどで 「住所は全角文字で入力してください」と強制されるときがある。 つまり(メルマガで区別つくかわからないけれど)、 「3」じゃなくて「3」にせよということである。 プログラムを書いたことがあると、こういう強制は理不尽だと感じる。 なぜなら、ユーザに強制しなくても、 プログラムで自動的にどちらかに統一することは容易だからだ。
入力する形式を統一させたくなるのは理解できる。 同一のものを表す方法が複数あるとトラブルになりやすいからだ。 たとえば、あるデータの所番地が「3丁目(半角)」と書かれていて、 別のデータの所番地が「3丁目(全角)」と書かれているために、 同一の所番地と判断できなくなってしまうことが起きる。 だから、同一のものは形式も同一に揃えておき、 毎回必ず同じ表現になるようにするほうがいい。
『数学文章作法』にも書いたけれど、 文章を書くときの用語の選び方でも同じことがいえる。 同一の概念を表す用語が何通りもあると、 読者は「この用語とあの用語は同じ概念を表しているのか?」と迷うことになる。 これは困る。用語統一は大事な作業だ。
ところがおもしろいことに、説明文を書くときには 「同一のものを複数の方法で説明する」のが有効である。 用語は同一のものを使うのだけれど、 インフォーマルに説明してからフォーマルに説明する。あるいは、 図で見せてから文章で解説する。そのようにした方が理解が深まる。
同一のものを複数の方法で説明されると、 読者は自分の理解を確認し、 別の角度から同じものをとらえ直すことができる。これで理解が深まる。 それが成り立つのは「別な表現方法を使っているけれど、 これらは同じものを表現している」と読者がわかって読むからだろう。
ところが、二つのものが同じかどうかの判定方法がその表現だけだとつらい。 表現が一致すれば同じもの、表現が少しでも違えば別のもの。 そういう状況の場合には、同じものに別の表現をされてしまっては、 トラブルになるわけだ。それは当たり前のことである。
同じかどうかを判定するためには、判定の基準を定めなければならない。 言い換えると「いかなる意味でこの二つは同じなのか」を明確にするということ。 これは簡単なようで、とても難しい。 たとえば、「3丁目4番5号」と「3-4-5」とは同じか。 所番地だという情報があれば同じといえるかもしれない。
なぜこんなありきたりのことをくどくど書いているかというと、 ちょうどいま書いている『数学ガールの秘密ノート/ベクトルの真実』で、 同値関係を決めるという話題を校正しているからである。
「こっちのベクトルと、あっちのベクトルは同じだ」
「こっち、あっちと場所が違うのに、なぜ同じ?」
「同じ」とはどういうことかを定めることは、難しいけれど大事なことである。
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結城はプログラムや原稿ファイルのバージョン管理にgit(ギット) というバージョン管理ソフトウェアを使っています。 先日、GitHubやBitbucketのようなサービスを利用するのではなく、 自分所有のサーバにリポジトリを作る方法を調べていました。
検索しているうちに、 Pro Gitという参考書がまるまる一冊Webで公開されており、 その日本語訳も作られているのを見つけました。
◆Pro Git https://git-scm.com/book/ja/v2
調べたことをブログにまとめ、このWebサイトをTwitterで紹介したら、 このPro Git日本語訳をメンテしている方(@harupong さん) から「Pro Gitのご紹介ありがとうございます!」 とのリプライをいただきました。驚きです。
https://twitter.com/harupong/status/640471344337956865
この方は結城の『数学文章作法』の読者さんとのこと。 「訳文に迷ったときはいつも数学文章作法に助けてもらっています」 などと言っていただき、感激です。
こういうやりとりって、すごく嬉しいですね!
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ツイートでのやりとりといえば。
先日、Twitterで、著名な数学者のSteven Strogatz氏が"Math Girls" に興味を持ったというツイートをなさっていました。 緊張しつつリプライしたところ、 "congratulations - it sounds like a wonderful series of books!" という応援メッセージまでいただきました。
(スクリーンキャプチャ)
https://twitter.com/hyuki/status/641218043863937024
たいへんうれしいできごとでした。 さっと紹介できるように、英語版のWebページを作っておいてよかったです。
◆数学ガールの英語ページ http://www.hyuki.com/girl/en.html
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ベクトル本、先週は毎日一章ずつ見直していました。 積み残しもあるけれど、毎日一章というのはよいペースでした。
ばりばりと読んでばりばりと直す作業。 仕事が与えられているというのは、ほんとうに感謝なことです。 いつも喜び、たえず祈り、すべてに感謝して歩みましょう。
原稿に向かっていないときは「あそこが弱い」や、 「こっちも書けていない」という不安がよぎるものです。 でも、いったん原稿に向かって読んでいくと、 おもしろくてどんどん先に進んでしまいます。 これは原稿を直しているといつも起きる現象です。 不思議なものですね。
日曜日の夜に「明日は月曜日か〜」 といって憂鬱になる人は多いと思いますが、 いったん月曜日になり、火曜日を迎えると何とか過ごせるもの。 これもまた、いったんいつもの仕事に向かえば、 普通に進むことができるという同じ現象かもしれませんね。
だから、ぼんやりとした不安と戦ってはいけないのかもしれません。 「対処できる問題は何かを見つけること」 それから「対処方法を考えること」に力を注ぐ。 しっかり判断、淡々と実行。 自分の最善を尽くしたならば、安心して休息を取る。 それがいいのではないだろうか。
仕事にきちんと向かわず、 ぼんやりとした不安に無理矢理対処しようとすると、 労力は分散されるし、進捗も明確じゃないし、 残っている作業もよくわからない。 それでは不安も消えることはあるまい。
疲れているときや不安になっているときは、 自分の「できなかった部分」や「できていない部分」 に心が行きがちである。 「あれもこれもできてない……」ってね。
けれども、しっかりと「できた部分」にも目を向ける。 自分に正当な評価を与えた方がいい。 具体的には「自分をほめる」ということです。 特に「自分はだめだ」とばかり考えている人は、 もっともっと、自分をほめてもいいと思うのですよ。
あなたはどう思いますか。
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それでは今週の結城メルマガを始めます。 今回は「フロー・ライティング」のコーナーで、
「世界が変わる第一歩」
という文章をお送りします。
どうぞごゆっくりお楽しみください!
目次
はじめに
フロー・ライティング - 世界が変わる第一歩
メンツを守る
エゴサーチで傷つかないか - Q&A
おわりに
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Vol.182 結城浩/村上春樹『職業としての小説家』を読みながら/広告ブロッカーとWebでのコンテンツ販売/
2015-09-22 07:00220ptVol.182 結城浩/村上春樹『職業としての小説家』を読みながら/広告ブロッカーとWebでのコンテンツ販売/結城浩の「コミュニケーションの心がけ」2015年9月22日 Vol.182
はじめに
おはようございます。 いつも結城メルマガをご愛読ありがとうございます。
ようやく穏やかな秋になってきたようです。
とはいえ、先日の悪天候がらみで、 たいへんな思いをしていらっしゃる方には、 心よりお見舞い申し上げます。
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電子書籍の話。
いよいよ、 『暗号技術入門 第3版 秘密の国のアリス』の《電子書籍版》が、 配信開始になりました! ありがたいことに、 たくさんの方からご購入いただいているようです。
なお、『暗号技術入門 第3版 秘密の国のアリス』の電子書籍版は、 図版が多い関係でリフロー型ではなく、固定レイアウト型になります。 ご了承ください。ご購入の前には、 必ず無料のサンプル版で使用感をお確かめくださいますようお願いします。
電子書籍も応援してくださいね!
◆『暗号技術入門 第3版 秘密の国のアリス』 http://cr.textfile.org/
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ベクトル本の話。
先週、編集部とデザイナーさんとで、 『数学ガールの秘密ノート/ベクトルの真実』のカバー打ち合わせをしました。 現在はまだアマゾンでの書影はラフスケッチ状態になっていますが、 今回もすてきなカバーデザインになりますので、どうぞお楽しみに!
◆『数学ガールの秘密ノート/ベクトルの真実』 https://bit.ly/girlvector
恒例のサイン本プレゼント企画も進めていきたいと思いますが、 恐らくは10月に入ってからになると思います。
ご期待くださいね!
* * *
モバイルフレンドリーの話。
Googleは、Webサイトが「モバイルフレンドリー」かどうかに関心があるようです。 つまり、スマートフォンやタブレットなどのモバイル機器でも 使いやすいWebサイトを優遇するということです。
以下の「モバイル フレンドリー テスト」を使うと、 URLで指定したWebサイトが「モバイルフレンドリー」かどうかを調べることができます。
◆モバイル フレンドリー テスト https://www.google.com/webmasters/tools/mobile-friendly/
たとえば先日結城が作った log.textfile.org というサイトを調べてみると、 以下のようになります。
◆モバイル フレンドリー テスト(log.textfile.org) https://bit.ly/1V5dZDO
◆モバイル フレンドリー テストの結果(スクリーンショット)
あなたも、自分のWebサイトを持っているなら、 テストしてみてはいかがでしょう。
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それでは今週の結城メルマガを始めます。 今回は「結城浩ミニ文庫」のコーナーで、
「継続について」
という文章をお送りします。 この文章は、村上春樹の自伝的エッセー『職業としての小説家』を読みつつ書いたものです。
その他に「仕事の心がけ」として、
「広告ブロッカーとWebでのコンテンツ販売」
という話をしたいと思います。 これは先日iOS 9で導入された「コンテンツブロッカー」 という機能から始まって、文章を書くことや、 Webでコンテンツを販売することについて考えた文章です。
どうぞごゆっくりお楽しみください!
目次
はじめに
『継続について』 - 結城浩ミニ文庫
広告ブロッカーとWebでのコンテンツ販売 - 仕事の心がけ
○○したら死ぬ病
おわりに
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Vol.181 結城浩/フロー・ライティング/「ぼやき系」と感謝の言葉/文章の「読み返し」/
2015-09-15 07:00220ptVol.181 結城浩/フロー・ライティング/「ぼやき系」と感謝の言葉/文章の「読み返し」/結城浩の「コミュニケーションの心がけ」2015年9月15日 Vol.181
はじめに
おはようございます。 いつも結城メルマガをご愛読ありがとうございます。
* * *
電子書籍の話。
編集部より連絡があり、 『暗号技術入門 第3版 秘密の国のアリス』の《電子書籍版》が、 今週末までには配信開始になるとのことです。
最速で配信となるのはおそらくKindle版で、 他の電子書籍ストアからも順次配信開始になるはずです。 たいへんお待たせして申し訳ありません。
なお、『暗号技術入門 第3版 秘密の国のアリス』の電子書籍版は、 図版が多い関係でリフロー型ではなく、固定レイアウト型になります。 ご了承ください。ご購入の前には、 必ず無料のサンプル版で使用感をお確かめくださいますようお願いします。
電子書籍も応援してくださいね!
◆『暗号技術入門 第3版 秘密の国のアリス』 (まだ電子書籍へのリンクはありません) http://cr.textfile.org/
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電子書籍といえば……
Knuth先生の古典的名著である The Art of Computer Programming(日本語版)が達人出版会で購入できますね(PDF)。
◆Vol.1 http://tatsu-zine.com/books/taocp-vol1
◆Vol.2 http://tatsu-zine.com/books/taocp-vol2
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秘密ノートの話。
現在結城は『数学ガールの秘密ノート/ベクトルの真実』のラストスパート。 今週中にはいったん脱稿となりますが、 この秋刊行へ向けてびしばしと校正を進めていくことになります。
◆『数学ガールの秘密ノート/ベクトルの真実』 https://bit.ly/girlvector
もう少し先になりますが、 恒例のサイン本プレゼント企画も進めていきたいと思います。 ご期待くださいね!
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「結城浩ニュースレター」の話。
「結城浩ニュースレター」というのは、 結城浩の活動を短いメールでお知らせするという無料サービスです。 現在、おおよそ400名の方が登録してくださっています。
結城メルマガのように読み物が掲載されているわけではありません。 結城が関わっているWebページを案内するようなイメージですね。 もしも登録がまだでしたら、ぜひあなたも! 月に一回、多くても二回の頻度ですので、邪魔にはならないと思います。
◆結城浩ニュースレター http://www.hyuki.com/newsletter/
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「結城浩書店」の話。
ジュンク堂池袋本店で「結城浩書店」が開店しています。
これは、『暗号技術入門 第3版 秘密の国のアリス』 刊行を記念して行っているジュンク堂さんの企画で、 結城浩の著作と、結城の推薦書籍を並べて「本屋さん」にしちゃうというもの。 私からの推薦文や紹介文もあります!
この企画、少なくとも9月いっぱいは続くという話ですので、 池袋にいらした方はぜひジュンク堂池袋本店へも!
◆ジュンク堂池袋本店/PC書さんのツイート https://twitter.com/junkudo_ike_pc/status/638524441194967040
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「なりすまし」の話。
先日からTwitterで pyadyshev_super というアカウントが、 結城浩の「なりすまし」として動いています。 「結城浩」の名前とアイコンを丸ごとコピーして、 おそらく機械的に動いているようです。
この「なりすまし」アカウントは、 結城のフォロワーさんに向かってフォローを行い、 結城からのフォローだと誤認させ、 フォローバックされることをねらっているような動きをしています。 誤ってフォローしたりしないようにご注意ください。
◆結城浩の「なりすまし」アカウント(スクリーンショット)
「他人のアカウントをコピーし、そのフォロワーをフォローしまくる」 という行為の目的ははっきりとわかりません。 フォローバックすることでフォロワー数を増やし、 増えたところでそのアカウントを他人に売るのかもしれません。 また、もしかすると「よく考えずにフォローバックしてくれるユーザ」 を探している可能性もあります。
ちなみにこちらの「結城浩bot」は「なりすまし」ではなく、 結城が管理しているツイートbotです。
◆結城浩bot(なりすましではありません) https://twitter.com/hyukibot
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それでは今週の結城メルマガを始めます。 今回は「フロー・ライティング」のコーナーで、
「文章で、何を書くのか」
についてお話しします。説明文の話ではなく、 「何でも好きなことを書いていいよ」と言われたら、 何を書くかという話題です。
どうぞごゆっくりお楽しみください!
目次
はじめに
フロー・ライティング - 文章で、何を書くのか
「ぼやき系」と感謝の言葉 - 仕事の心がけ
文章の「読み返し」をどうするか - 文章を書く心がけ
勝負はいつも時間で決まる
おわりに
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Vol.180 結城浩/ドメインとセルフブランディング/再発見の発想法 - パターンマッチ/
2015-09-08 07:00220ptVol.180 結城浩/ドメインとセルフブランディング/再発見の発想法 - パターンマッチ/結城浩の「コミュニケーションの心がけ」2015年9月8日 Vol.180
はじめに
おはようございます。 いつも結城メルマガをご愛読ありがとうございます。
* * *
新刊の話。
びっくりしました。
先日刊行したばかりの『暗号技術入門 第3版 秘密の国のアリス』が、 早くも増刷することになったのです(!)
◆『暗号技術入門 第3版 秘密の国のアリス』 http://cr.textfile.org/
個人で本を書く仕事をしていると「増刷になります」 という出版社からのメールは本当にうれしいものです。 結城の生活を支えている大事な収入だからという理由だけではなく、 それだけ多くの読者さんが応援してくださっていることを感じるからです。
ご購入くださった方、応援くださっている方に心から感謝です! 今回は2003年の第1版、2008年の第2版に続く第3版ですが、 このすべてを毎回ご購入くださっている方もいらっしゃいました。 感謝いたします!
ところで、本書の「電子書籍化」については、 多くの方から質問をいただいています。 編集部で作業をしており、刊行するのはまちがいありませんが、 刊行時期についてはアナウンスできる情報はまだありません。 たいへんもうしわけありません。
公開できる情報が入手できしだい、 アナウンスしていきますので、お待ちくださいね。
* * *
「結城浩ニュースレター」の話。
「結城浩ニュースレター」というのは、 結城浩の活動を短いメールでお知らせするという無料サービスです。
先日「結城浩ニュースレター」の第2号を配信いたしました。
◆結城浩ニュースレター(2015年9月1日) http://www.hyuki.com/newsletter/backnumber/2015-09-01.html
上のページをごらんになっても分かるとおり、 結城メルマガのように読み物が掲載されているわけではありません。 結城が関わっているWebページを案内するようなイメージですね。
現在では早くも350名以上の方が登録してくださっています。 感謝です。
もしも登録がまだでしたら、ぜひあなたも! 月に一回、多くても二回の頻度ですので、邪魔にはならないと思います。
◆結城浩ニュースレター http://www.hyuki.com/newsletter/
* * *
さて、もう一つの新刊の話。
現在結城の中で一番ホットなのがこれです。 秋の刊行に向け、せっせと 『数学ガールの秘密ノート/ベクトルの真実』を書いています。
◆『数学ガールの秘密ノート/ベクトルの真実』 https://bit.ly/girlvector
先週末にようやく第5章までをレビューアさんに送りました。 ここまでで第1章から第5章がまとまってきたので、 いったん編集部に原稿ファイルを送ります。
そして、エピローグなどをまとめながら、 レビューアさんからのメールをもとにブラッシュアップしたいと思います。 今週から来週がひとつの山場。応援してくださいね!
* * *
Webサイトの話。
こんなWebサイトを見て、なるほどと思いました。
◆People Don't Buy Products, They Buy Better Versions of Themselves https://bit.ly/buybetterself
日本語にするなら「人々は製品を買うのではない。 よりよいバージョンの自分自身を買うのである」 とでもなるでしょうか。
もう少しパラフレーズするなら、
「顧客は、製品の機能を買うのではない。 製品を通して手にいれられるバージョンアップした顧客自身を買うのである」
といってもいいでしょうね。 これはたいへん印象深く、また学ぶべき価値のある考えだと思います。
たとえば結城の新刊『暗号技術入門 第3版 秘密の国のアリス』 の宣伝文句を考えるとしましょう。
「現代の暗号技術に合わせてアップデート!」
あるいは
「楕円曲線暗号やビットコイン!」
というのは「製品の機能」をアピールしているわけです。
でも、もしも「製品の機能」ではなく、 「製品を通して手にいれられるバージョンアップした顧客自身」 という視点で宣伝文句を考えるとどうなるでしょうか。
「情報セキュリティスペシャリストへの第一歩!」
あるいは
「セキュリティ問題の本質を理解!」
などになるかもしれません。
つまり、
「この本は何を書いているか」 (製品の機能)
という視点から、
「この本を読むことで、あなたはどうなるか」 (バージョンアップした顧客)
という視点に移るということですね。
なるほどなあ、と思いました。
著者としては、自著を紹介するときについ、 「自分ががんばったところ」や「自分が努力したところ」 をアピールしがちですので、この視点の切り替えは難しいかも。
Evernoteのキャッチフレーズ(タグライン)は "Remember Everything"だそうです。 マルチデバイスとか、クラウド技術とか、シェア最大とか、 そういう「製品の機能」が最初に来るのではない。 そうじゃなくて、顧客が求めるもの、バージョンアップした顧客自身の姿である、 "Remember Everything" を伝えていると。
なるほど。
* * *
コラムを書いた話。
結城メルマガには書いていなかったかもしれませんので改めてご紹介。 情報処理学会誌「情報処理」2015年9月号に巻頭コラムを書きました。 PDF形式でどなたでも自由に読めますので、ぜひどうぞ。
◆「伝わらなければ意味がない」 http://www.ipsj.or.jp/magazine/9faeag0000005ai9-att/kcol-yuki.pdf
なお、「情報処理」の巻頭コラムの一覧は以下にあります。 すがやみつるさん、平田オリザさん、由美かおるさん、円城塔さんなど、 たいへん多彩な方々が書いていますので、ご覧ください。
◆「情報処理」巻頭コラム一覧 http://www.ipsj.or.jp/magazine/kantocolumn.html
* * *
書籍執筆の話。
二十年前、結城は編集長さんにこんなことを言いました。
「たくさん売れなくてもいいので、 結城の本がロングセラーになって、 必要としている方にいつか届くことを願っています」
すると、編集長さんは、
「そういう本をベストセラーにするのが私の仕事です。 ロングセラーとベストセラーの両方を願ってもいいではないですか」
と返事してくださいました。いまでもよく覚えています。
そんな風にして編まれた結城の本は、現在トータル41冊。 (本という形を取った冊数。改訂などを含めています) 以下にその一覧があります。
◆結城浩の著書一覧(PDF) http://www.hyuki.com/pub/pubs.pdf
そして、最新の41冊目が『暗号技術入門第3版』となりました。
二十年間、本の執筆をずっと続けてこれたのは、 ひとえに読者さんあってのことです。 買ってくださる方はもちろんのこと、
「もう入門書は自分じゃ読まないけど、 結城さんの本は安心して紹介するよ」
と言って応援してくださる読者さんのおかげです。
私は繰り返し「感謝」を伝えたい。 まちがいに対する「謝罪」もありますが、まずは感謝です。 結城の本を読んでくださる方、紹介してくださる方、 応援してくださる方に、深く、深く感謝したい。
コミカライズされたり、韓国、中国、台湾、アメリカ、タイなど、 たくさんの国向けに結城の本が翻訳されています。 「数学の魅力がわかったよ!ありがとう!」 というメールが、アメリカの少年や韓国の女性から来ます。
ありがたいことですね!
* * *
それでは今週の結城メルマガを始めます。 今回は「再発見の発想法」のコーナーで「パターンマッチ」というお話です。
それから、ここ何回か連続して書いている、 「小さなサイトを作りつつ」の関連で、
ドメインとセルフブランディング
の話を書きましょう。本を書こうと思っている人、 書いている人には少し参考になるかもしれません。
どうぞごゆっくりお楽しみください!
目次
はじめに
再発見の発想法 - Pattern Match(パターンマッチ)
小さなサイトを作りつつ(3) - ドメインとセルフブランディング
知的生産現場と情報の流れ - 仕事の心がけ
おわりに
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Vol.179 結城浩/小さなサイトを作りつつ(2)/三角関数と「女の子」とSNS/
2015-09-01 07:00220ptVol.179 結城浩/小さなサイトを作りつつ(2)/三角関数と「女の子」とSNS/結城浩の「コミュニケーションの心がけ」2015年9月1日 Vol.179
はじめに
おはようございます。 いつも結城メルマガをご愛読ありがとうございます。
* * *
新刊の話。
『暗号技術入門 第3版 秘密の国のアリス』はたいへん好調で、 たくさんの方の反応をネットなどで見ることができます。感謝です!
◆『暗号技術入門 第3版 秘密の国のアリス』 http://cr.textfile.org/
何人かの読者さんから「電子書籍は?」というご質問をいただきました。 本書の電子書籍版は、もちろん編集部で作業をしておりますが、 まだ刊行時期についてはアナウンスできる情報がありません。 公開できる情報が入手できしだい、アナウンスしていきますので、 お待ちください。すみません。
* * *
「結城浩ニュースレター」の話。
先日、結城浩の活動を短いメールでお知らせするという無料サービスを始めました。
結城メルマガのように読み物が掲載されているわけではありません。 月に一回、多くても二回の頻度で、 結城が関わっているWebページを案内するようなイメージです。
Twitterでツイートしたり、 昔メールをもらった方にお知らせしたりしていました。 びっくりしたことに、すでに300名以上の方が登録してくださっています。 ありがたいことですね。
九月になったので、 時期をみて結城浩ニュースレターの第2号を配信したいと思います。 ぜひあなたもご登録ください。
◆結城浩ニュースレター http://www.hyuki.com/newsletter/
* * *
もう一つの新刊の話。
秋の刊行に向け、せっせと 『数学ガールの秘密ノート/ベクトルの真実』を書いています。
◆『数学ガールの秘密ノート/ベクトルの真実』 https://bit.ly/girlvector
先週末に第3章をレビューアさんに送り、いよいよ後半戦です。 何度も繰り返し読み、練習問題をブラッシュアップし、 レビューアさんからのレビューメールを反映するという毎日です。
そんな中、サーバのトラブルで「レビューア専用サイト」 が使えなくなるというハプニングがありました(現在は復旧)。 これについてはドメインがらみで反省材料がいろいろあるのですが、 詳しくは後日まとめてご紹介することにします。
* * *
それでは今週の結城メルマガを始めます。 今回は、Vol.178でお話しした「小さなサイトを作りつつ」が好評だったので、 続編をお送りします。 それから「三角関数と「女の子」とSNS」もお届けします。
どうぞごゆっくりお読みください!
目次
はじめに
小さなサイトを作りつつ(2) - 仕事の心がけ
ちょっとクイズ
三角関数と「女の子」とSNS
おわりに
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