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記事 5件
  • Vol.144 結城浩/休載のお詫びと読者プレゼント/

    2014-12-30 07:00  
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    Vol.144 結城浩/休載のお詫びと読者プレゼント/結城浩の「コミュニケーションの心がけ」2014年12月30日 Vol.144
    はじめに
    おはようございます。 いつも結城メルマガをご愛読ありがとうございます。
    今年最後の結城メルマガです……が、おわびしなければなりません。
    先日からどうも体調がおかしいなと思っていたら、 身体がだるくなり、そのうちに熱が出てきてしまいました。 たいへん申し訳ありませんが……
     今回の結城メルマガ、書けてません!
    ということで、お詫びの代わりといっては何ですが、 今回は、結城メルマガ購読者へのプレゼントのお知らせオンリー号となります。
    それでは……
    目次
    はじめに
    読者へのプレゼント
    おわりに
     
  • Vol.143 結城浩/数学ガールの特別授業(教師編)/学びについて/Q&A - 本との付き合い方/

    2014-12-23 07:00  
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    Vol.143 結城浩/数学ガールの特別授業(教師編)/学びについて/Q&A - 本との付き合い方/結城浩の「コミュニケーションの心がけ」2014年12月23日 Vol.143
    はじめに
    おはようございます。 いつも結城メルマガをご愛読ありがとうございます。
     * * *
    まずは嬉しいニュース。
    この「結城メルマガ」が、 まぐまぐ大賞2014の有料部門(恋愛・心理)に入賞しました!
     ◆まぐまぐ大賞2014有料部門(恋愛・心理)  http://www.mag2.com/events/mag2year/2014/pay/ren.html
    恥ずかしながら「まぐまぐ大賞2014」を開催しているということ、 結城は気付いておらず、運営さんから入賞の連絡をいただいて、 はじめて知りました。
    ご推薦くださったみなさま、ありがとうございます!
     * * *
    英語版「数学ガールの秘密ノート」の話。
    "Math Girls Talk About..."シリーズを翻訳出版している Bento BooksのWebサイトでは、PDFでサンプルチャプターを読むことができます。 つい先日、第三巻の"Trigonometry"(三角関数) のサンプルチャプターが公開されました。 ぜひご覧ください。もちろん無料、登録不要で読むことができます。
     ◆"Math Girls Talk About..." (Bento Books)  http://bentobooks.com/math-girls-talk-about/
    アマゾンにもページはできていますが、12月22日現在、 まだ購入可能な状態にはなっていないようです。
     ◆"Math Girls Talk About Trigonometry" (アマゾン)  http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/1939326257/hyuki-22/
     * * *
    仕事したくないときの話。
    結城はたいてい嬉々として文章を書く仕事をしているのですが、 そんな私でも「何となく仕事がしたくない」ときがあります。 そういうときに口ずさむお気に入りのフレーズは、
     「さて、だらだら仕事しよう」
    です。「だらだら仕事する」というのは良くないイメージがありますけど、 なぜか、こんなふうに口で言うと、仕事に取りかかりやすいのです。
    結城が想像するに「しっかり仕事しよう」という表現は、 自分が元気に満ちているときにはいいけれど、 何となく仕事がしたくないときには向かないのかもしれません。
    「だらだら仕事しよう」だと、何だかやってもやらなくてもいいから、 気楽に始められるみたいです。そして実際仕事に取りかかってしまえば、 いつものように楽しく執筆が進む。
    「だらだら仕事しよう」という表現によって、 自分の「何となく仕事したくない」という無意識クンを、 うまく出し抜くことができるのかもしれませんね。
     * * *
    もう少し真面目に話してみよう。
    本を書いていると、こんな気分になることがある。
    大きな波が自分に押し寄せて来る。 ゆっくりゆっくりやって来る。
    それを受け止めるのは自分一人だ。 自分は両手を上げて、大きな波に対峙している。
    私は、その波を防ごうとしているのだ。 その波を防ぎ、押し返そうとしているのだ。
    ……そういう気分になることがある。
    でも、実は、それは単なる錯覚である。
    大きな波が押し寄せるように感じるのは、 実は睡眠不足が理由かもしれない。 押し寄せてきているのは波ではなく、 ただの低気圧なのではないか。
    大きな波を一人で防ごうとしているなんて、 そんなふうに劇的に考えるもんじゃない。
    自分の仕事を必要以上にドラマティックにするな。
    淡々と今日の作業をしよう。
    仕事は、呼吸である。
    劇的な呼吸など、ない。
     * * *
    さて。
    本の紹介で思うこと。
    結城は毎日のように自分の本の書名で検索をしています。 いわゆる「エゴサーチ」ですね。
    いろんな方が、いろんな表現で結城の本を紹介してくださっているのを見ると、 とてもうれしくなります。
    結城は自分の本を書くときに、
    「教師や先輩や親が、生徒や後輩や子供に紹介したくなる本」
    を目標の一つにしているようです (「ようです」と書いたのはそれほど意識してねらっているわけではなく、 自然とそうなっていると感じるからです)。
    「紹介したくなる本」にはいくつかの意味が含まれています。
     ・内容的に良い本  ・形式的に良い本  ・当たり前のことを紹介者がわざわざ伝えなくても、   これを読んでもらえれば伝わるという本   (「まずはこれを読んでごらん」と言える本)
    それに加えて「紹介することで世界が広がる本」という意味もありますね。 ここでいう「世界」というのは、 紹介する人と紹介される人の間にある世界のことです。
    つまり、紹介することで、人間関係によい刺激が生まれ、 相互に深い知的対話が生まれるような本。 そのような意味で、
     「紹介したくなる本」
    を書きたいと思っているのです。
    望みすぎかしら?
     * * *
    次は、インタビューの話。
    先日結城は、「千葉県高等学校教育研究会数学部会」さんからインタビューを受けました。 千葉県の高校数学の先生ですね。
    その結果が「部誌」という形にまとめられ、 ネットでも読めるようになりましたのでご紹介いたします。
    結城が話した内容を担当の先生がまとめて文章にしてくださったものです。 この結城メルマガをお読みの方には既知の内容もあると思いますが、 よろしければお読みいただけると感謝です。
     ◆数学部会誌「α−ω」 - 千葉県高等学校教育研究会数学部会(第52号)  http://math.sakura.ne.jp/index.php?key=joh18kzt3-27
     * * *
    「因果関係の錯誤」について。
    結城は「因果関係の錯誤」を見つけるのが好きです。 因果関係の錯誤というのは、
     AとBが同時に起きている
    ことから、
     AがBの原因である
    と決めつけることです。 でも、もしかしたら「AはBの結果」なのかもしれないし、 「AもBも、全く別のCの結果」かもしれませんよね。
    例を挙げましょう。
    満員電車の中で、マスクを着けずに咳をしている人がいます。 咳をするならマスクを着けなくちゃ。 「咳をする人に限って、マナー悪い!」 ……でも、それは「因果関係の錯誤」かも。 「咳をする人に限ってマナー悪い」のではなく、 「マスクを着けていないから咳が出る」のかもしれませんね。
    別の例。 「カフェにいる人を観察していると、 太っている人ほど、甘ーいスイーツを大量に食べてるみたい。 太っている人は甘いもの好きなんだね!」 ……それは「因果関係の錯誤」のような。 「太っている人ならば甘いもの好き」なのではなく、 「甘いものが好きだから太っている」のではないでしょうか。
    雑談レベルの話ならば問題はありませんが、 自分の意志決定や重要な判断のときに 「因果関係の錯誤」をしていないかどうかは要注意ですね。
    つまり「○○が足りないのが●●の原因だ」と判断して、 ○○を増やすという行動を行う場合、 本当に原因と結果(因果関係)を正しく把握しているかは、 大事なポイントになるでしょう。
     * * *
    『数学文章作法 推敲編』の話。
    おかげさまで、『数学文章作法 推敲編』は、 多くの方に楽しんでいただけているようです。
    ある日のランキングではアマゾンの「ちくま学芸文庫」で、 第1位、第4位、第7位に「数学文章作法」シリーズが入っておりました。 みなさんの応援に感謝します!
     ◆『数学文章作法 推敲編』  http://mw2.textfile.org/
    「数学文章作法」シリーズはまだ基礎編と推敲編の二冊しか出ていないのに、 どうして三つにランキング入りするかと言いますと、 基礎編は文庫版とKindle版の二種類があるからですね。
    「数学文章作法」シリーズは、 執筆途中からこの「結城メルマガ」で連載をしてきました。 いわばこの結城メルマガの読者さんに育てていただいたようなシリーズですね。 このようにして多くの方にお届けできるようになったこと、 本当にうれしく思っています。
    また、今年結城は2014年度の数学会出版賞をいただきましたが、 その受賞理由の中には『数学ガール』だけではなく、 『数学文章作法』についても触れられていました。 多くの方からの支援ならびに評価を感謝します!
     ◆2014年度日本数学会賞出版賞(日本数学会)  http://mathsoc.jp/publicity/pubprize2014.html
     ◆2014年度日本数学会出版賞受賞者のことば(「数学通信」第19巻第2号)  http://mathsoc.jp/publication/tushin/index19-2.html
     * * *
    さて、それでは今週の結城メルマガを始めましょう。
    今回は「数学ガールの特別授業(教師編)」の第6回をお届けします。 数学の先生向けに結城が行った講演会の様子です。 今回で講演はいよいよ最終回。 最後にクイズが出ますので、考えてみてくださいね。
    それから「学びについて思うこと」という読み物。
    「Q&A」のコーナーでは、「本との付き合い方」についてお答えします。
    では、お読みください!
    目次
    はじめに
    数学ガールの特別授業(教師編)(6)
    学びについて思うこと
    Q&A - 本との付き合い方について知りたい
    おわりに
     
  • Vol.142 結城浩/再発見の発想法/「数学文章作法」シリーズ三作目に向けてのメモ/Q&A - やればいいだけなのに……/

    2014-12-16 07:00  
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    Vol.142 結城浩/再発見の発想法/「数学文章作法」シリーズ三作目に向けてのメモ/Q&A - やればいいだけなのに……/結城浩の「コミュニケーションの心がけ」2014年12月16日 Vol.142
    はじめに
    おはようございます。 いつも結城メルマガをご愛読ありがとうございます。
     * * *
    しばらくぶりで出題したCodeIQのサルベジオン問題も〆切を迎えました。 今回は196名の挑戦者がありました。多数の挑戦に感謝します。
    いつものことですが、最終日の解答者数の伸びがすごい。 一日で5人や3人という人数だったのに、最終日だけ一日で31人も! すべりこみセーフな方が多数……〆切前の攻防ですね。
    できるだけ早く採点し、詳しい解説をつけたPDFを解答者に返さなくては。 採点は機械的に行うのですけれど、最終確認は目視でも行いますので、 どうしても時間が掛かるのです。
    今回はどんな解答があるかしら……
     * * *
    英語版の話。
    トニーさんによる『数学ガールの秘密ノート/丸い三角関数』の 《英訳版》がもうすぐ刊行です。2014年に間に合うかな? 先日、最終PDFをチェックしていました。タイトルは、
     "Math Girls Talk about Trigonometry"
    になります。日本語では「数学ガールの秘密ノート」シリーズ名ですが、 英語では"Math Girls Talk about..."というシリーズ名ですね。
    「数学ガールが……について話す」というシリーズ名は、 内容に非常にマッチしていると思います。
    ミルカさんはもともと、発言がきっぱりとしてかっこいいんですが、 英語になるとそれが際立ちますね。 たとえばミルカさんが、
     「謝る必要はない」
    とテトラちゃんに言うセリフは、
     "Stop apologizing."
    という二単語になります。おもしろいですね。
    "Math Girls Talk about..."シリーズ第三弾Trigonometryも、 多くの読者さんのところに届きますように!
     * * *
    文章を書く話。
    ずいぶん昔のことになりますが、結城も会社勤めをしていました。 プログラマとして、会社のコードを書いていました。 会社で私に関わった人には本当に深く感謝しています。 あの方々がいなかったら、現在の私もないでしょうね。
    現在の結城は、一人で文章や数式やプログラムを書いている毎日です。 毎日がとても幸せ。結城が書くことで生きていけるのは、 まわりの方々の大きな助けがあるからです。
    考えてみると、私にはたいした能力はありません。 自分が証明した定理はなく、 世界に通じるソフトウェアを開発したわけでもない。 ただ、ささやかな本を書いたり、 ちょっとしたプログラムを書いたりしているだけ。
    でも、それなのに、とても(分不相応なほどに)多くの人に応援していただいている。 毎日のツイートでも伝えているけれど、本当に感謝である。 自分のちょっとしたことに反応していただいたり、 改善のフィードバックをいただくことがどれほどうれしいか。
    みんなから、結城センセと親しまれることはとてもうれしいし、 毎日ネットで、みんなとわいわいやりとりするのもとても楽しい。
    文章という媒体はすばらしい。 指先で手元の機械をパタパタするだけで、自分は唇一つ動かさなくても、 「あなた」に言葉を伝えられるんだもの。
    最近は雑誌もきびしいものがあります。 でも、結城メルマガというメディアを応援してくださる方々によって、 私の生活はとても支えられています。みなさんありがとうございます。
    ほんの十数年前…になりますが、 コンピュータ雑誌に連載を持っていて、 半年か一年たったらまとめて本にする。そしてその本もたくさん売れる。 そういう時代もあったのです。
    でも、ネットの発達は雑誌の存在意義を大きく損ない、 そんな中で、不器用な結城がまだ生活できているのは、 ひとえに、読者さんの応援のおかげだと思っています。 感謝してもしきれるものではありません。
    毎月の収入としてのコンピュータ雑誌からの収入…のかわりに、 結城メルマガという「自分メディア」を立ち上げることになりました。 ところが、おもしろいもので、この有料メルマガというメディアが、 私に新しい可能性を示唆するようになりました。
    「テキストを使って私は、誰に・何を・どのように伝えるのか」 結城メルマガは、それをあらためて考える場になっているのです。
    電子書籍についてはいろんな人が語っていますし、 有料メルマガというメディアについても同様です。 でも、結局メディアはメディアに過ぎないともいえます。 最終的に大事なのは、そのメディアを通して読者が何を受け取るか、です。
    結城メルマガはたいへん解約率が低い、と関係者からお聞きしたことがあります。 結城メルマガの内容は、充実しているときも、それほどでもない月もある。 寝込んで一回パスということもある。それなのに、コンスタントに解約率が低いらしい。 結城は、その話を聞いたときに「ああ、これは読者さんの《応援》なんだ」と思いました。 「結城さん、応援してます!」というエールに感謝です!
    実は今週、結城メルマガについてよいニュースがあるのですが、 公開可能なときが来たらまたTwitterなどでアナウンスしたいと思います。 どうぞ、お楽しみに。
    これからもがんばって結城メルマガを継続していきますね!
     * * *
    図版の話。
    結城は本の図版を最近TikZで描いています。 先日、家で仕事をしていたら、長男から驚かれました。
     「お父さん! もしかして、お父さんがこれまで書いてきた本って、  図をすべて自分で描いてたの?!」
    その質問には結城の方が驚きました。
     「え?! 私以外に、私の本の図を誰が描くの?」
    どうも長男は、本の図は専任の作図係が描いているのだと思っていたようです。 そういう本もあるでしょうし、別にそれが悪いわけではないのですが、 結城は自分の本の図は自分で描いていますね。
    ちなみに、 『数学文章作法』の各章扉のイラストや挿入図(?)も、 結城が自分で描いています。
    でも、《読者のことを考える》という原則に照らし合わせると、 図版は専門家に任せた方がうまくいく場合もあるかもしれませんね。 著者自身が描いているというのは、独り善がりな部分もあるかも。
    ふむ……。
     * * *
    さて、それでは今週の結城メルマガを始めましょう。
    今回は「再発見の発想法」のコーナーで「プロトコル」をお送りします。 技術的な用語の背後に隠れている「発想」をつかみましょう。
    それから「数学文章作法」シリーズの三作目に向けて、 あれこれ考えていることのメモをお届けします。
    そして「Q&A」のコーナーでは、 「やらなくちゃいけないと思っているけど、なかなかできない」 というお悩みにリプライします。
    では、お読みくださいね!
    目次
    はじめに
    再発見の発想法 - Protocol(プロトコル)
    これから無くなる仕事 - 仕事の心がけ
    分けて考える、分けて書く - 「数学文章作法」シリーズ三作目に向けて
    Q&A - やればいいだけのことが、なかなかできなくて……
    おわりに
     
  • Vol.141 結城浩/フロー・ライティング - 最も《痛かった》ことを書け/Web連載100回/長距離走と貝殻/

    2014-12-09 07:00  
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    Vol.141 結城浩/フロー・ライティング - 最も《痛かった》ことを書け/Web連載100回/長距離走と貝殻/結城浩の「コミュニケーションの心がけ」2014年12月9日 Vol.141
    はじめに
    おはようございます。 いつも結城メルマガをご愛読ありがとうございます。
    結城は、Twitterでやさしい数学の問題をときどき出題します。 たとえばこんな問題。
     中学生向けの問題。  1000以下の素数をすべて掛け、その結果を十進法で表記したとき、  末尾に何個の0が並ぶか。
    答えは後ほど。
     * * *
    『数学文章作法 推敲編』がいよいよ発売です! 筑摩書房さんのツイートによりますと、結城のサイン本は、
     書泉グランデ  三省堂書店神保町本店  丸善津田沼店及び丸の内本店  紀伊國屋書店新宿本店
    の各書店さんに、12月10日(水)午後から12月11日(木)にかけて 並ぶとのことです。よろしくお願いいたします。
     ◆『数学文章作法 推敲編』  http://mw2.textfile.org/
    数学文章作法を題材に、 倉下忠憲さん(@rashita2)がブログエントリを書いてくださいました。
     ◆『数学文章作法 基礎編』から良質の自問をインストールする  http://cyblog.jp/modules/weblogs/16493
    結城がずっと注目している「自問自答」に関して書かれており、 とってもうれしくなりました。 ありがとうございます。
     * * *
    久しぶりにCodeIQでプログラミング(アルゴリズム)の問題を出しています。 今回は「サルベジオン問題」というタイトル。 Web APIを使って、データを救出(サルベージ)するという問題。
    現在142名が挑戦してくださっています。いつもたくさんの解答者がいて、 ほんとうにうれしいです。例によって難易度の設定が難しかったのですが、 まずまずちょうどいい感じに収まったかな……と思っています。
    来週月曜日、2014年12月15日が〆切です。 最高得点者には抽選で『数学文章作法 推敲編』がプレゼントされますので、 ぜひ挑戦してください!
     ◆サルベジオン社で宇宙船のデータを救え!  https://codeiq.jp/ace/yuki_hiroshi/q1215
    結城はCodeIQへの出題を《お仕事》として行っています。 つまり、出題と採点に対して報酬をいただくということです。 解答者の人数が変わっても報酬は変わりません。
    でも、こういうネットでのお仕事は、 単純にお金だけに換算できるものではありません。 おもしろい問題で盛り上がることは、 私自身がとても楽しいし、学ぶことも多い。
    それに、CodeIQの出題を通じて、 ふだんなら結城と出会う接点のない人にも、 私のことを認知していただける。 それは個人で活動する身としては大事なことです。
    結城ががんばっておもしろい問題を作り、 技術者さんがそれを見つけて楽しみつつ答える。 その盛り上がりはもちろんCodeIQさんもうれしい。 だって、技術者に認知されることは、 CodeIQさんのビジネスで重要だから。
    いつも結城は、 自分に関わる人の多くが楽しんでくれたらいいな、と思う。 確かにお仕事はお仕事なのだけれど、 毎日が楽しくなり、喜びがある活動につなげたいな、 とよく思うのです。
     * * *
    さて、先日も紹介しましたが、 プレジデントファミリー「算数が得意になる」特集号に記事を書きました。 発売になったので改めてご紹介します。
     ◆プレジデントファミリー2015年1月号  http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/B00PUSTBX4/hyam-22/
    それほど長い記事ではありませんが、 小学生向けに、お手紙形式で書いた文章です。
    編集部からの依頼は、 「本は好きだけれど算数はちょっと……という小学生向け」 というものでした。プレジデントファミリー誌では、
     「読む算数」
    というコーナーになっています。 結城以外には、清水義範さんと、榊邦彦さんが書いておられます。
     ◆榊邦彦さんのブログ  http://s-kunihiko.at.webry.info/201412/article_1.html
     * * *
    次の話題。
    結城はnote(ノート)で「古今和歌集を読む」というマガジンを更新しています。 少しずつ読んで、現在は「恋の歌」を中心に三十首を越しています。
     ◆古今和歌集を読む(結城浩)  https://note.mu/hyuki/m/mfa4fe40c022b
    古今和歌集の原文を読むのはもちろんのこと、 参考書を見たり、古語辞典を調べたりしていると、 いつもとはちょっと違う時間を過ごしている気分になりますね。
    まあ「言葉を扱う」という意味では、 いつもの仕事と同じなのですが、コンピュータのプログラムを扱ったり、 数学の問題を解くのとはまた違う味わいがあります。
    そこで、「古今和歌集を読む」のキャッチフレーズとして、
     古今和歌集(こきんわかしゅう)から親しみやすい歌を読みます。  やさしい解説付き。ちょっぴり優雅な言葉の時間をあなたに。
    と、マガジンの表紙に書いています。 「ちょっぴり優雅な言葉の時間」て大事ですよね。
    待てよ。「優雅な言葉の時間」はいささか曖昧な表現だな。
     「優雅な言葉」の時間なのか?  優雅な「言葉の時間」なのか?
    ま、まあ、それはともかく、このマガジンは、 現在62人の方がフォローしてくださっています。 あなたもぜひどうぞ。
     ◆古今和歌集を読む(結城浩)  https://note.mu/hyuki/m/mfa4fe40c022b
     * * *
    コスプレの話題。
    以下のリンクは、 数学ガールの「痛車」で有名なしょいんさん(@shoin39)さんが、 神奈川県庁で痛車展示をなさっているところのツイートです。 今回はちゃっぴぃさん(@chappy_0411)が、 ミルカさんのコスプレをなさっています。
     https://twitter.com/shoin39/status/536712875515973632/photo/1  https://twitter.com/chappy_0411/status/536713322632994817/photo/1  https://twitter.com/shoin39/status/539043361349328896/photo/1
    しょいんさん、ちゃっぴぃさん、ありがとうございます!
    以下のサイトにも記事がありました。
     ◆痛車とコスプレイヤーが入り乱れる!『2.5じげんネ申祭り』  http://www.rbbtoday.com/article/2014/11/25/125812.html
     * * *
    さて、それでは今週の結城メルマガを始めましょう。
    今回は「フロー・ライティング」のコーナーで、 「最も《痛かった》ことを書け」というお話をお送りします。
    その他には、Web連載の第100回を迎えて思うこと。 それに「文章を書く心がけ」をお読みください。
    あ、そうだそうだ。さっきのクイズの答え!
     中学生向けの問題。  1000以下の素数をすべて掛け、その結果を十進法で表記したとき、  末尾に何個の0が並ぶか。
    すべて掛けた結果は416桁の数になりますが、 末尾に並ぶ0の数は「1個」です。
     195903406449990834...080581207891125910
    たった1個なんですね!
    「末尾に並ぶ0の個数」は「10で何回割れるか」を意味します。 「10で割れる」というのは「2と5で割れる」ということです。 ところが素数には2と5は一つずつしかありません。 ですから、末尾に並ぶ0の数は「1個」だけなんですね。
    もちろん、1000以下だろうが1000億以下だろうが、 素数を掛けたとき、末尾に並ぶ0は「1個」です。
    ではあらためて、結城メルマガをどうぞ!
    目次
    はじめに
    フロー・ライティング - 最も《痛かった》ことを書け
    Web連載「数学ガールの秘密ノート」第100回を迎えて
    長距離走と貝殻 - 文章を書く心がけ
    おわりに
     
  • Vol.140 結城浩/数学ガールの特別授業(5)/YukiTaskで自分の「文化」を知る/学校で学ぶということ/

    2014-12-02 07:00  
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    Vol.140 結城浩/数学ガールの特別授業(5)/YukiTaskで自分の「文化」を知る/学校で学ぶということ/
    結城浩の「コミュニケーションの心がけ」2014年12月2日 Vol.140
    はじめに
    おはようございます。 いつも結城メルマガをご愛読ありがとうございます。
    早いもので今年も12月ですね。 今年も一年、みなさんに大変お世話になりました。 心から感謝いたします。
    ……というのは社交辞令ではありません。 結城メルマガをご購読くださっている方は、 結城の生活を大きく支えてくださっているからです。 フリーランスの収入は不定期になりがちなものです。 その中で、有料メルマガは多少の上下はあるものの、 毎月コンスタントに入ってくる貴重な定期収入なのです。 深く感謝いたします。
     * * *
    クリスマス限定ですけれど、 今年一年の「よかったこと」を探す企画をやっています。
     ◆よかった探しリース  http://www.hyuki.com/ring/
    参加者は少しずつ増えて、リースも少し大きくなりました。 「よかった探しリース」にあなたも参加しませんか?
     * * *
    「ロリポタッチ」という、 すごく単純なブログシステムが話題になっていたので、 試しに使っています。
    iPhoneから更新することができ、 文章と画像を配置することができるブログシステム。 凝ったことは何もできませんから、 もどかしいこともあるのですが、 割り切れば楽ですね。
    つい文章が中心になってしまう私には、 かえって新鮮かも。 綺麗な画像は unsplash.com のものを使い、 聖書の言葉を中心に更新しています。
     ◆たいせつな言葉  http://hyuki.lolipotouch.jp
     * * *
    すごく久しぶりにCodeIQの出題アイディアが浮かんだので、 「サルベジオン問題」として出題しています。
     ◆サルベジオン問題 - CodeIQ  https://codeiq.jp/ace/yuki_hiroshi/q1215
    問題を公開してから三日で88人の挑戦者になりました。 みなさんに感謝です。
    いつものように、プログラミング言語によらないアルゴリズムの問題です。 中にはプログラミングをほとんどせずに「電卓」で解いた方もいるとか。 なかなかすごい人もいらっしゃいますね。
    もしあなたがプログラミングにご興味があるなら、 ちょっと問題を「チラ見」してみてくださいね。
    最高点を取った人の中から抽選で10名さまに、 『数学文章作法 推敲編』がプレゼントされます。
     * * *
    先日、会計の作業をしていました。11月も終わりになってくると、 今年度の入金総額がほぼ見えてくるので、やりくりをいろいろ考える。 先日は暖房器具が壊れたからそれを振り込んで……と、 コンピュータのキーボードをパタパタ叩いていました。
    すると奥さんが私の後ろから 「あなたって本当にえらいわねえ」と頭をなでてくれました。
    いくつになっても、ほめられるって嬉しいものですね!
    自分の子供も奥さんもたくさんほめようと心に思いました。
     * * *
    さて、それでは今週の結城メルマガを始めましょう。
    今回は、「数学ガールの特別授業(教師編)」の(5)をお届けします。 「感動を生む発見」についての話題になります。
    それから「仕事の心がけ」のコーナーは、 YukiTask(結城タスク)で自分の「文化」を知るというお話を。
    また「学校で学ぶということ」という読み物もお送りします。
    どうぞ、お楽しみください!
    目次
    はじめに
    数学ガールの特別授業(教師編)(5)
    YukiTaskで自分の「文化」を知る - 仕事の心がけ
    学校で学ぶということ
    おわりに