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記事 5件
  • Vol.405 結城浩/インクリメンタルな環境改善(6)Scrapbox/数式交じりの文章をnoteでうまく公開する方法/塾に求められているもの/

    2019-12-31 07:00  
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    Vol.405 結城浩/インクリメンタルな環境改善(6)Scrapbox/数式交じりの文章をnoteでうまく公開する方法/塾に求められているもの/
    結城浩の「コミュニケーションの心がけ」2019年12月31日 Vol.405
    目次
    2019年を振り返って - 仕事の心がけ
    数式交じりの文章をnoteでうまく公開する方法 - 文章を書く心がけ
    塾に求められているもの - 教えるときの心がけ
    インクリメンタルな環境改善(6)Scrapbox - 仕事の心がけ
    はじめに
    結城浩です。
    いつもご愛読ありがとうございます。
    2019年最後の「結城メルマガ」は大晦日の配信となりましたね。
    ちなみに2019年最初の「結城メルマガ」はお正月の配信だったんですよ!
    お正月と大晦日の両方に「結城メルマガ」が配信されるなんて、不思議ですね!
    いえいえ、それはまったく不思議なことではありません。365を7で割ると余りが1になりますから、お正月と大晦日は必ず「同じ曜日」になるんです。ただし、閏年は除きます。
    * * *
    朝の話。
    結城は毎朝、仕事場にしているカフェに歩いて向かいます。
    ある朝、いつものようにカフェに向かっていると、向こうから女子高校生二人が並んで歩いてきます。
    すれ違うタイミングで、そのうちの一人が両手を上げて「雲がない!」と宣言しました。
    それに続いてもう一人も両手を上げて「雲がない!」と宣言。
    思わず私もそれにつられて空を見上げました。
    ほんとだ。雲のない青空!
    * * *
    「Honkure」(ホンクレ)の話。
    倉下忠憲さん(@rashita2)が、「Honkure」(ホンクレ)というサイトで『数学ガールの秘密ノート/学ぶための対話』の書評記事を書いてくださいました。ありがとうございます。
    この書評の中では、本書における「対話」の意味を掘り下げて書いてくださっています。ぜひお読みください。
    ◆『数学ガールの秘密ノート/学ぶための対話』(結城浩) - Honkurehttp://honkure.net/rbook/archives/3274
    また倉下さんは、Weekly R-style Magazineというメールマガジンで「書き手としての感想」を書いてくださっています。2010年のM-1グランプリに登場したスリムクラブが出てきたのには驚きましたが、なるほどです。倉下さんのような「書き手」の視点で書いた感想文はなかなか読む機会が少ないので、興味深く読みました。こちらもぜひどうぞ。
    ◆書き手からみた『数学ガールの秘密ノート/学ぶための対話』https://note.com/rashita/n/n84e6286e2de7
    * * *
    圏論の話。
    結城はいま『ベーシック圏論』という本を少しずつ読みながら圏論の勉強をしています。
    勉強した内容はiPadのPaperというソフトで書き、その都度画像をTwitterに投稿しています。投稿の際には「#今日の圏論」や「#ベーシック圏論」というハッシュタグを付けています。
    Paperで書き溜めたページがだいぶたまったので、見て見て!(ミニ動画)
    ◆Paperで書いたページをぱらぱらめくる動画https://twitter.com/i/status/1201477901654188033
    圏論の勉強は、私の理解能力と掛けている時間の都合上、遅々として進まないのですが、止まってはいません。楽しみつつ進んでいます。
    そんな中、先週もご紹介した「圏論と学びをめぐる往復書簡」という企画が始まりました。
    『ベーシック圏論』を翻訳した土岡俊介さんと手紙風の文章を交わす読み物の企画です。圏論初学者である結城が素朴な疑問や考えていることを土岡さんに投げかけていきたいと思います。未読の方はぜひお読みください。
    ◆圏論と学びをめぐる往復書簡https://talk.hyuki.net/
    結城が勉強した内容はTwitterに投稿するとともに、以下のScrapboxに集めています。
    ◆結城浩の圏論勉強プロジェクトhttps://scrapbox.io/category/
    先日、梅崎直也さん(@unaoya)が結城のScrapboxを見て「関手圏と行列」という動画を作ってくださいました。
    ◆関手圏と行列 - YouTubehttps://youtu.be/JUKs8pv1ws4
    もちろん結城はこれを見てたいへん楽しみました。そしてすごくうれしくなったんです。結城が勉強したことをきっかけにして誰かが何かを作ってくれた。そしてそれを結城自身が楽しむ。これは何という贅沢な楽しみでしょう!
    こういう楽しみを味わうと、恥ずかしがらずに公開するのって大事だなあとつくづく思います。
    * * *
    さて、今年一年もたいへんお世話になりました。
    どうぞよい新年をお迎えください。
    それでは、今回の結城メルマガもごゆっくりどうぞ!
     
  • Vol.404 結城浩/20歳大学生、昔の自分を考えたくない/そろそろ定年、どんな分野を学べばいいか/再発見の発想法/朝のニュース番組を観たくない/どこへも行き着かない恋/

    2019-12-24 07:00  
    220pt
    Vol.404 結城浩/20歳大学生、昔の自分を考えたくない/そろそろ定年、どんな分野を学べばいいか/再発見の発想法/朝のニュース番組を観たくない/どこへも行き着かない恋/
    結城浩の「コミュニケーションの心がけ」2019年12月24日 Vol.404
    目次
    本棚について
    20歳大学生、昔の自分を考えたくない
    そろそろ定年、どんな分野を学べばいいか - 学ぶときの心がけ
    CI/CD - 再発見の発想法
    朝のニュース番組を観たくない
    どこへも行き着かない恋
    はじめに
    結城浩です。
    いつもご愛読ありがとうございます。
    この結城メルマガ(Vol.404)が配信されるのは、はからずもクリスマスイブですね。
    結城は特にいつもと変わらない一日になる予定です。町に出ると大混雑になりそうなので、早めに家に帰るかも。
    みなさんはどのようにお過ごしになるでしょうか。
    * * *
    賢者の贈り物の話。
    クリスマスといえば、結城はずいぶん以前にオー・ヘンリーの『賢者の贈り物』(The Gift of the Magi)を翻訳したことがあります。
    ◆『賢者の贈り物』https://www.hyuki.com/trans/magi.html
    俳優・ナレーターの西村俊彦さんが、結城の翻訳を朗読してくださっているのをつい先日発見しました。西村さんの心にしみる朗読をぜひお聞き下さい。
    ◆【朗読】オー・ヘンリー『賢者の贈り物』訳:結城浩https://youtu.be/mXvxzwuS00k
    結城がこのテキストを翻訳したのは1999年のこと。いまからちょうど20年も前のことです(!)。これまでもたくさん朗読やラジオドラマに使われました。フリーで使えるテキストを公開していると、こんなふうに思いがけず楽しい展開があるのでいいですね。
    * * *
    往復書簡の話。
    「圏論と学びをめぐる往復書簡」という新企画が始まりました。
    これは『ベーシック圏論』を翻訳なさった土岡俊介さんと結城浩がWeb上でメールのやりとりを行うという読み物企画です。
    これは丸善出版さんの提案による企画で、2020年の3月まで毎月更新する予定です。
    2019年12月現在、No.01とNo.02が公開されていますので、ぜひお読みください。
    ◆圏論と学びをめぐる往復書簡https://talk.hyuki.net/
    * * *
    クレジットカードの話。
    買い物でクレジットカードを使うことがあります。
    支払いのときにレジの人にカードを渡すと「お支払いはカードでよろしいですか」と聞かれることがあり、そのたびに結城は驚いてしまいます。「いまカードをあなたに渡したのにどうして『カードでよろしいですか』と訊くのだろうか」と疑問に思うからです。もちろん、レジの人を非難しているわけではありませんよ。
    質問の意味は「ポイント支払いではなくクレジット支払いでいいですか」ということ。でも私は毎回それをなかなか思い出せず、どうしても驚いてしまいます。
    質問の表現はお店によって違います。ある店では「お支払いはカードでよろしいですか」と尋ねるけれど、別の店では「お支払いはクレジットでよろしいですか」と尋ねます。「クレジットでよろしいですか」と言われるとまったく驚きません。ちょっとした表現の違いで誤解を避けることができるものですね。
    そんなことをツイートしていたら「提示されたクレジットカードにポイント付与はするけれど、支払いは別の方法を使う場合があるので、そう単純ではない」ということを教えていただきました。なるほど! 支払いのシーンにおけるレジの人と客のやりとりのプロトコルはかなり複雑なのですね。最近では○○Payで支払う人も多いので、さらに複雑になっているでしょう。
    * * *
    「冷たい/寒い」話。
    「雨が冷たい」とは言うけれど、「雨が寒い」とはあまり言いません。まあ、絶対に言わないわけではありませんけれど。
    私個人の語感では「冷たい」という表現は、「寒い」という表現よりも直接的で、実際に触れている感覚があります。「雨が冷たい」というのは「雨」が身体に触れる感覚があります。
    「冬は寒い」とは言うけれど、「冬は冷たい」と言いません。これは「冬」が触れることのできないものだからかも。「早朝は寒い」というのも同様。
    と、ここまで書いてきてから精選版『日本国語大辞典』で「寒い」を調べてみました。すると、次のような解説がありました(抜粋)。「……〔「寒い」とは〕身体内部の生理感覚にもとづく話し手または感覚主の状態の表現。「冷たい」が、身体の一部における皮膚感覚にもとづく対象としての事物の表現として使用される点で、「寒い」と意味領域を異にしている」とのこと。
    なるほど。「寒い」は「身体内部の生理感覚にもとづく」で、「冷たい」が「身体の一部における皮膚感覚にもとづく」と。
    「懐が寒い」(手持ちのお金が少ない)は、確かに身体内部の生理感覚かもしれません(財布内部の生理感覚……)。
    * * *
    「発達障害の啓発マンガ」の話。
    筑波大学のDACセンターでは、「マンガ」を通した発達障害の啓発活動をおこなっています。多くの人に発達障害を理解してもらうために、提供されている発達障害啓発マンガはパブリック・ドメインとしているとのこと。発達障害当事者の職員(ダックスさん)が作っていらっしゃるようです。
    ◆ヒトはそれを『発達障害』と名づけましたhttps://dac.tsukuba.ac.jp/radd/joint-base/manga/
    * * *
    さてそれでは、今回の結城メルマガもどうぞごゆっくりお読みください。
     
  • Vol.403 結城浩/良い文章/個人Webサイト運営/みんなから好かれたい気持ち/数学の学び直しでは、どこまで戻ればいいのか/

    2019-12-17 07:00  
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    Vol.403 結城浩/良い文章/個人Webサイト運営/みんなから好かれたい気持ち/数学の学び直しでは、どこまで戻ればいいのか/結城浩の「コミュニケーションの心がけ」2019年12月17日 Vol.403
    目次
    良い文章を判定する方法 - 文章を書く心がけ
    自分に合わせた個人Webサイト運営 - 仕事の心がけ
    みんなから好かれたい気持ち
    数学の学び直しでは、どこまで戻ればいいのか - 学ぶときの心がけ
    はじめに
    結城浩です。
    いつもご愛読ありがとうございます。
    先週は、2020年の執筆企画書を書いて編集部に送りました。「数学ガールの秘密ノート」シリーズの第13冊目と第14冊目です。他にも書きたい本はあるのですが、ベースラインとして「数学ガールの秘密ノート」シリーズは押さえたいと思っています。
    それにともない、第13冊目のレビューアを追加募集しています。
    いつもレビューしてくださる方は数十名いらっしゃいますが、マンネリ化を防ぐための追加募集です。抽選や先着順ではありません。応募いただいた内容を結城が読み、お願いする人を結城個人が判断します。
    もしもあなたが、結城の執筆を「レビューア」という形で応援してくださることに興味があるなら、ぜひ以下のリンク先をお読みの上、ご応募ください。
    ◆レビューア募集『数学ガールの秘密ノート』第13冊目(〆切は2019年12月25日)https://math.hyuki.net/20191211111111/
    * * *
    ゲームのグラフィックデザインの話。
    たとえば、スマートフォンのトランプゲーム。美しいグラフィックデザインのトランプゲームってあまり見かけません。もちろん存在するとは思うんですけれど、結城は出会ったことがありません。知ってたら教えてほしいです。「美しい」というのは抽象的で難しいかもしれませんね。ちゃちじゃなくて、安っぽくない。使っていて「うん、いいなあ」と思える。そんな感じです。
    スマートフォンには画面の大きさという制約があるので、トランプのカードも簡略化した表現にせざるを得ないんでしょうか。落ち着いたデザインで、シックな色づかいで、ゆったりした時間を楽しめるような雰囲気のデザインならいいのにとよく思います。
    たとえば、いわゆる「マッチ3ゲーム」。盤面に並んだオブジェクトを動かして、三つ以上の色や形をそろえると得点アップするタイプのゲームがよくあります。オブジェクトは宝石だったり、キャンディだったり、さまざまですが、ゲームの原理は大同小異。
    「マッチ3ゲーム」のデザインも、ギラつく色合いでケバケバしいものが多いと感じます。たとえばApp Storeで「match 3」で検索すると、似た色づかいのゲームが並びます。落ち着いたデザインにすると人気がなくなるんでしょうかねえ。古風なパズル風にしたデザインでもいいと思うんですが。
    そんな中で、Domino Dropというゲームはなかなかすてきだと思います。いい感じの音楽に合わせて、落ち着いてゲームをプレイできます。このゲームの問題は、中毒性が高すぎてやめられなくなってしまうこと……
    ◆Domino Drophttp://dominodrop.com/
    * * *
    歌の話。
    ある朝のこと。
    仕事場に向かって歩いていくと、向こうから小さな女の子がお母さんと手をつないでこちらに歩いてくる。
    女の子は何かを歌っているようだけれど、遠くてよく聞こえない。
    すれ違うときにようやく聞こえた。クリスマスソングの「ジングルベル」を《猫語》で歌っていたのだ。
     にゃんにゃんにゃー!  にゃんにゃんにゃー!  にゃんにゃんにゃーにゃにゃー!
    * * *
    さてそれでは、今回の結城メルマガもどうぞごゆっくりお読みください。
     
  • Vol.402 結城浩/勉強のまとめ方/ガジェットの管理/スマホがやめられなくて困る/数学はできるがプログラミングができない/

    2019-12-10 07:00  
    220pt
    Vol.402 結城浩/勉強のまとめ方/ガジェットの管理/スマホがやめられなくて困る/数学はできるがプログラミングができない/
    結城浩の「コミュニケーションの心がけ」2019年12月10日 Vol.402
    目次
    勉強のまとめ方 - 学ぶときの心がけ
    ガジェットの管理
    スマホがやめられなくて困る
    数学はできるがプログラミングができない - 学ぶときの心がけ
    はじめに
    結城浩です。
    いつもご愛読ありがとうございます。
    * * *
    どんな本を書いていこうかという話。
    新刊『数学ガールの秘密ノート/学ぶための対話』は、多くの読者さんに読んでいただけているようでたいへんうれしいです。
    ところで、新刊はすでに私の手を離れていますので、結城は今後の本のことも考えていく必要があります。どんな本を書いていきましょうか。そこで大事なのはもちろん《読者のことを考える》という原則です。
    新刊の《サイン本無料プレゼント》を実施するときには、読者さんに「結城浩にどんな本をこれから書いてほしいですか」という問いかけをいつもしています。そこには必ずしも「次の本」についてだけではなく、もっと長期的な仕事全般についての問いも含まれています。読者さんに尋ねるというのは、読者さんのようすを知る直接的な方法ですね。
    読者さんからは、多様な答えがやってきます。たとえば、こんな具合です。
    これまでと同様な内容の本をずっと書き続けてほしい……
    もっとやさしい内容の本も書いてほしい……
    もっとむずかしい内容の本も書いてほしい……
    それって全部じゃん!
    これはなかなかうれしい悩みですね!
    読者さんからいただくメッセージは難易度だけを語っているわけではありません。数学ガールについての要望はもちろん届きますし、結城がふだんネットで書いているような内容を本にまとめてほしい、いまこういうことに関心があるからそれについてわかりやすく書いてほしい、……大変バラエティに富んだ意見が届きます。
    読者さんが書いてくださるものを読むと、だいたいのところは、結城がイメージしている読者像とずれていないことが確かめられます。でもときに「なるほど!そんなふうに思う人もいるんだ」というメールをいただくこともあります。自分の読者さんはどんな方なんだろうと考え、読者さんからの反応を受け取ることは本当に大事なのだと実感します。
    どんな本を書こうかと思うとき、つい内容だけを考えがちです。でも、その本を届ける「あなた」のことを考えなければ意味がありません。何をどのような切り口で書くかは、読者のことをイメージできなければ定まりませんからね。まさに《読者のことを考える》です。
    今週は、編集部に2020年の執筆予定を企画書として出そうと考えています。さあ、新しい年はどんな本を書いていきましょうか!
    * * *
    クリエイタに課金する話。
    結城はpixivFANBOXというサービスで「結城浩のカフェ代支援」という企画を行っています。ひと月200円で、結城の「カフェ代」を支援してね!というものです。支援に対する特典はないのですが、数名の方からご支援をいただいています(感謝)。
    ◆結城浩のカフェ代支援https://www.pixiv.net/fanbox/creator/24344450
    ところで先日から、Webで知った漫画家さんを支援してみることにしました。理由の一つは「支援されてばかりというのもちょっとなあ」と思ったからですが、その他に「クリエイタを毎月支援するというのはどういう感じだろう」と思ったからでもあります。自分で確かめてみたいという気持ちです。
    たとえばこちらは白井慶太さん。結城は『ハナクボ』という不思議な町が描かれている物語を楽しんでいます。pixivFANBOXではイラストやマンガの制作意図や設定画像がときどき掲載されるようで楽しいです。
    ◆白井慶太さんhttps://www.pixiv.net/fanbox/creator/4121
    たとえばこちらは若林稔弥さん。『幸せカナコの殺し屋生活』で知りました。noteにも書いていらっしゃいますが、漫画作成の際の心持ちが書かれていて、大変勉強になりますね。
    ◆若林稔弥さんhttps://www.pixiv.net/fanbox/creator/465084
    たとえばこちらはマスグレスさん。愛らしい一つ目キャラがバイト生活をするようすに妙に惹かれます。
    ◆マスグレスさんhttps://www.pixiv.net/fanbox/creator/5810506
    たとえばこちらは「なをををををを」さん。毎日(!)ツイートしている2コマ漫画で知りました。
    ◆なををををををさんhttps://www.pixiv.net/fanbox/creator/14962631
    実際にpixivFANBOXで「支援」してみると、金額が月に100円でも200円でも感覚が変わるのがおもしろいです。お金が絡むと、がぜん楽しみの度合いが変わるのでしょうか。自分が「関わっている」感じがするのでしょうか。
    結城は、noteでも何名かの有料マガジンを購読しています。おもしろそうなら購読。違うかなと思ったら購読解除。そういう軽いノリがいいですね。新聞紙の購読みたいな強引な勧誘はないし、携帯料金のように何ヶ月縛りもありません。どうかなと試せる。これがいい。
    pixivFANBOXであれnoteであれメルマガであれ、クリエイタさんに「課金」してみるのはなかなか楽しいです。クリエイタに少額課金できるのは現代的な行為ですね。どこの出版社で出しているかは関係なく「あなた」を応援してるんですよ!と直接伝えているような気分です。
    ところでそもそも、上で紹介した四名のクリエイタさんとその作品にどうして「惹かれるもの」を感じるのでしょうか。ネットで見る作品は無数にあるのに、どうして「あ、これ、おもしろそう」と思うんでしょうか。何とも不思議です。
    結城は「説明できない魅力」に強い関心がある……というのは、この「結城メルマガ」でも何度も書いてきました。だから「うまく説明できないけれど、好き」というものに出会ったときは、注意深く自分の心をのぞき込むようにしています。私はなぜ、これが好きなんだろうか。どういうところが好きなんだろうか。それを究明したくなるのです。
    あなたは「説明できない魅力」を誰かの作品に感じたことがありますか。
    * * *
    さてそれでは、今回の結城メルマガもどうぞごゆっくりお読みください。
     
  • Vol.401 結城浩/納得感のある文章を書く/大学に行く意味がわからない/相づちを打つ/相談を受けたとき/紙のノート/

    2019-12-03 07:00  
    220pt
    Vol.401 結城浩/納得感のある文章を書く/大学に行く意味がわからない/相づちを打つ/相談を受けたとき/紙のノート/結城浩の「コミュニケーションの心がけ」2019年12月3日 Vol.401
    目次
    紙のノートは使っていますか - 仕事の心がけ
    相づちの打ち方 - コミュニケーションのヒント
    大学に行く意味がわからない - 学ぶときの心がけ
    相談を受けたときに意識すること - コミュニケーションのヒント
    納得感のある文章を書く - 文章を書く心がけ
    はじめに
    結城浩です。
    いつもご愛読ありがとうございます。
    もう12月なんですねえ……ついこのあいだ2019年が始まったと思ったのに。
    今年は、いろんな意味で「天気」を意識することが多い一年だったと思います。
    来年は、2020年。どんな年になるんでしょうね。
    * * *
    新刊の話。
    『数学ガールの秘密ノート/学ぶための対話』が発売になって二週間。あちこちから「読みました」という感想が届くようになりました。感謝です!
    そんな中、こんなnoteの記事を読みました。こちらの記事では本書の内容を(Web立ち読みで読める範囲を引用しつつ)詳しく解説しています。我が意を得たりという部分もたくさんあり、たいへんうれしく思いました。
    ◆この本の出版はひとつの快挙だと本気で思う - 『数学ガールの秘密ノート/学ぶための対話』https://note.com/kksk/n/nebea6af7ee6d
    また、アマゾンにもカスタマーレビューが掲載され始めています。ありがとうございます!
    ◆『数学ガールの秘密ノート/学ぶための対話』(アマゾン)https://www.amazon.co.jp/dp/4815603995/?tag=hyuki-22
    * * *
    半額セールの話。
    アマゾンで結城のKindle本が《半額セール》になっています!
    対象になっているのは『プログラマの数学 第2版』や『第3版 暗号技術入門 秘密の国のアリス』を初めとする五冊です。
    対象になっている本は以下からリンクされていますので、ぜひご確認ください。
    ◆半額セール!https://amzn.to/2sjI0st
    * * *
    リマインダーの話。
    スマートフォンのアプリに「リマインダー」があります。忘れてはいけない買い物や打ち合わせやイベントなどを記録しておき、適当なタイミングで知らせてくれる(リマインドしてくれる)アプリですね。
    ところであるとき「リマインダーは用事のためだけではなくて、よりよい生活のためにも使えそうだ」と気付きました。
    たとえば「あわてないでね」「時間を大切に」「人の言葉にいらだたない」のように、自分が決めた心がけや生活のあり方を定期的にリマインドするために使うのです。
    ふと「こんなふうに生活していきたいな」と願ったとしても、人間は忘れっぽいもの。ささやかな願いは日々の些事に紛れて消えてしまいます。でも、定期的に自分に対してその願いをリマインドするなら、人間の忘れやすさをカバーできます。週に一回でも、月水金でも、もちろん毎日でも、自分の好みで頻度を選べますし。
    クリスチャンならば、日曜日の礼拝メッセージからひとこと選んでおくのもいいですね。その一週間は、同じひとことを毎日リマインドするのです。そうすれば日曜日に礼拝で聞いたメッセージを自分の毎日に活かすことができそうです。
    もちろん、リマインドする内容はあなたの思想信条に合わせて100%自分で選択できます。自分の心がけ、なりたい自分、生活のあり方、未来のイメージ……そんな項目をリマインダーに入れておき、定期的に自分にリマインドするのです。
    ある方から「私は、ちょっとした記念日をリマインダーに入れています」と教えていただきました。誕生日や結婚記念日みたいな大きなものではなくて「初めて花をもらった記念日」や「○○に旅行した記念日」のような「楽しい思い出に結びついている日」をリマインドするのだそうです。なるほどね。
    せっかく持っている文明の利器スマートフォンを、楽しい毎日のために活用していきましょう!
    * * *
    では、今回の結城メルマガも、どうぞごゆっくりお読みください。