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記事 5件
  • Vol.083 結城浩/数学ガールの特別授業/本を書く心がけ/アウトラインエディタ/

    2013-10-29 07:00  
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    Vol.083 結城浩/数学ガールの特別授業/本を書く心がけ/アウトラインエディタ/結城浩の「コミュニケーションの心がけ」2013年10月29日 Vol.083
    はじめに
    おはようございます。 いつも結城メルマガをご愛読ありがとうございます。
    先週は体調を崩してしまい、 いつもの結城メルマガを発行することができず、たいへん失礼いたしました。
    その代わりというわけではありませんが、 企画した拙著の無料プレゼントに多数のご応募ありがとうございました。
    今回は五冊のサイン本を用意しましたが、応募人数に大きなばらつきがありました。 特に"Math Girls Manga Volume I"にはご応募が一通もありませんでしたので、 これは次回何かあったときのための(?)プレゼントにさせていただこうと思います。
    当選した4名の方には2013年10月27日(月)の午前中にメールを送っております。 メールボックスをご確認いただき、当選した方は折り返し、送付先をご連絡ください。 よろしくお願いいたします。
     * * *
    突然ですが、今回から結城メルマガでの新連載、
     ◆「数学ガールの特別授業」  http://www.hyuki.com/girl/lesson.html
    を始めたいと思います。 これは結城が先日高等学校で高校二年生向けに行った授業をベースにした読み物です。 リアルな数学ボーイ&数学ガールへ向けて、
     「フィボナッチ数列の表現」
    と題した授業を行った様子をお届けいたします。
    「教えるときの心がけ」などという文章を書いているわりには、 結城が高校生に実際に教えるのは今回が初めての経験です。 どたばたしながらも楽しい時を過ごすことができました。 どうぞお読みください。
    直前に体調を崩して寝込んだため、 ぎりぎりまでキャンセルするかどうか迷いに迷ったのですが、 リアル高校生に教えるという貴重な機会を無駄にはできず、 何とか無事実施することができました。 たいへんほっとしています。
     * * *
    別の話題。
    ネットである方から教えていただいたすてきなページをご紹介。
    お母さんが、くーくー寝ている自分の赤ちゃんを素材に、夢の大冒険を作ったというお話。 まずは以下のブログの写真を見てくださいな。
     ◆Creative Mom Turns Her Baby’s Naptime Into Dream Adventures (Updated)  http://www.boredpanda.org/wengenn-in-wonderland-sioin-queenie-liao/
     ・はしごに昇って星を集める赤ちゃん(※本人、眠ってます)。  ・ピアノの上でダンスを踊る赤ちゃん(※本人、眠ってます)。  ・ピエロになって象と空中ブランコに興じる赤ちゃん(※本人、眠ってます)。
    赤ちゃんの周りの舞台を整え、小道具を揃え、眠っている赤ちゃんをそっと配置。
    こんな写真を見ていると幸せな気持ちでいっぱいになり、 思わずにこにこしちゃいますね。
     * * *
    別の話。
    先日、ネットで「図書館」の話題が出たときに、
     結城さんは自分の書いた本が図書館でただで読まれてしまうことを  迷惑だと思いませんか?
    といった内容の質問を受けたことがあります。 それに対する結城の答えは、
     まったく思いません!  結城浩の本はどんどん図書館で読んでください!  そして手元に置いて繰り返し読みたくなったらぜひお買い求めください!
    というものでした。
    読者さんが本を買ってくださることによって結城の生活は成り立っています。 確かに、誰も結城の本を買わなくなってしまったら私はたいへん困ってしまいます。
    でも、だからといって「私の本を図書館で読まれるのは迷惑」とはまったく思いません。 なぜなら、すぐに買うことはなくても、図書館で結城の本を読むことによって、
     結城の本としあわせな出会いをする読者さん
    がたくさんいらっしゃるからです。
     いきなりお金を出して買う勇気はないけれど、どんな本か読んでみたい
    と思う読者さんにとって(そして結城にとって)図書館はたいへんありがたい施設です。
    そして、もしも結城の本がたいへん魅力的で「手元に置いて繰り返し読みたい」 「中に書き込んだり、付箋を貼って『自分の本』にしたい」という人は、 いつか書店で購入してくださるでしょう。
    著者としての結城は、読者さんにそのように感じていただけるような 魅力的な本を作ることに精力を注ぐべきだと思うのです。 図書館で読むことを迷惑だと感じるというのは、 何だか少し違う……私はそう思います。
    ただし、そのように感じる著者さんがいらっしゃるのは理解できますし、 その著者さんの気持ちを否定したり責めたりするつもりはありません。 私はただ、自分個人としての考えを書いているだけです。
    図書館であれ何であれ、読者さんは結城の書いた本としあわせな出会いをしてほしい。 結城が良い本を書き続けていれば、読者さんは(出会ったきっかけが図書館だとしても) 結城の本をいつか買ってくださると思うし、「あれは良い本」だと思ってくだされば、 たとえご本人が買わなくても、他の方に紹介いただけると素朴に信じているのです。
    ……といった話は、BOOKSCANさんのインタビューでも少しお話ししました。
     ◆結城浩 - BOOKSCAN × 著者インタビュー  http://www.bookscan.co.jp/interview2.php?iid=257
     * * *
    結城は普段の書籍執筆ではLaTeX(らてっく、らてふ)という組版ソフトを使っています。 この結城メルマガでも、毎回のようにPDFのコンテンツをお送りしていますが、 あのPDFファイルはすべてLaTeXで生成したものです。
    そのLaTeXの定番入門書の最新版が出ました。
     ◆[改訂第6版] LaTeX2ε美文書作成入門  http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4774160458/hyuki-22/
    結城の家にはこの「美文書」のいろんな版が転がっています。 私の長男はこの第4版と第5版を読んでLaTeXを覚えたと思います。
    この「美文書」は三年ごとに改訂版が出ているそうで、 たいへんなロングセラーということですね。 以前も書いたかもしれませんが、 このLaTeXというシステム自体がたいへん長生きであることにも注目すべきでしょう。
    実際、理数系の論文を書く際にはLaTeXを使うのが事実上の国際標準です。 ということは言い換えると、 このシステム自体がたとえば一社の都合でなくなったりする心配はほとんどないということ。 何しろ全世界に膨大なユーザがいるからです。 ですから結城は安心してLaTeXで書かれたテキストを生成できるのです。
    そうそう、先日の高校での授業に使ったスライド(プレゼンテーション用のPDF)も、 このLaTeXで作りました。
    「美文書」は定番入門書なのですが、 ちゃんとその都度その都度の最新情報が盛り込まれています。 どうしても自分の仕事に使う部分しか定着しないものですから、 三年に一度、こういう定番入門書で自分の知識をリフレッシュするのは 良いことだろうと思っています。
     * * *
    別の話題。
    iPad mini Retinaが出ました。
    結城はiPad miniが出てからずっとiPad mini Retinaが出るのを待っていました。 iPad miniが出たとき、店頭で何度も何度も「うわ買いたい」という気持ちを抑えてきました。 手になじむ感覚はとてもよかったのですが、一点「画像が粗い」と感じたからです。
    iPad miniを結城が使う目的はほぼ一つ。それは読書です。 いわゆる小説を読んだりするのもそうですが、 すでに自炊なども含めて数百冊あるPDFを参考書として随時参照したい。 そういう気持ちを持っています。
    もちろんPCやMacでもPDFは読めるわけですが、 タブレットの距離感はコンピュータとはまた違うんですよね。 特に電車に乗ったときに大きくノートPCを広げるのにちょっと抵抗があります。
    iPad miniを見て「画像が粗い」と感じたのは、 普段iPhoneのRetinaな画面を見慣れてたからだと思います。 そんな中、待ちに待ったiPad mini Retinaが出た!
    ところが。
    iPad Airという新しい製品が出て迷いが増えてしまいました。
    うーん、iPad AirとiPad mini Retinaどちらにしようか!
    迷う日々はまだ続きそうです。
     * * *
    Mac OSがバージョンアップしたので、インストールしました。
     ◆OS X Installing.  http://instagram.com/p/f0xxgejSoN/
     ◆OS X Installed.  http://instagram.com/p/f06iJQDSlP/
    夜中にOSをダウンロードし、朝方インストーラを走らせて小一時間で無事終了。 特にトラブルや問題は発生しませんでした。
    OSをバージョンアップして、速くなったり機能がアップしたりという点はさておき、 結城が感心するのは「何も特別なことが起きず、 バージョンアップした日も昨日と同じように仕事が継続できる」という点ですね。
    新しいOSになってすごい!のもいいんですが、 それより大事なのは、昨日の続きの仕事が問題なく進められるかという点。 その点で、今回のOS Xのバージョンアップはすばらしいと思いました。
     * * *
    次の話題。
    結城は毎朝の「ひげそりタイム」で長い本を少しずつ読んでいます。
    最近の「ひげそりタイム」での読書は Donald Knuth先生の "3:16 Bible Texts Illuminated"という本です。
     ◆3:16 Bible Texts Illuminated  http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/0895792524/hyuki-22/
    これはTeXを作ったコンピュータ科学者+数学者のKnuth先生が書いた聖書の本です。 キリスト教の聖書というのは、創世記から黙示録まで66巻からなっています。 そのそれぞれの巻の「3章16節」にフォーカスを当てて読み込むという独特の本。
    つまり、とても長い聖書に対して「ランダム・サンプリング」の手法を使って、 要約を試みているともいえるでしょう。
     ・各巻を1ページに要約  ・その巻の3章16節を美しいカリグラフィーで表現  ・その巻の3章16節を原典まで遡りつつ2ページで解説
    という構成になっています。
    結城は毎日4ページずつ(つまり聖書の1巻分)読みながら、 その形式と内容の両方を味わっています。 たくさんのインスピレーションが与えられますね。
    ちなみに、聖書で最も有名な「ヨハネによる福音書3章16節」の美しいカリグラフィー(by Hermann Zapf)が、 Knuth先生のWebサイトから入手できます(PDF)。 以下のページの一番最後、Addendaと書かれた部分の下にある以下を参照してください。
     I am pleased to share this artwork by making the PostScript file john316.eps.gz (75140 bytes) freely available.  (Also in Acrobat form.)
     ◆3:16 Bible Texts Illuminated (Don Knuth's Home Page)  http://www-cs-faculty.stanford.edu/~uno/316.html
     * * *
    お仕事の話。
    現在結城は年末刊行予定の『数学ガールの秘密ノート/整数で遊ぼう』の仕事をしています。 最近のイベントとしては、表紙の打ち合わせと入稿がありました。
    現在は初校が印刷所から帰ってくるのを待っている状態です。 このへんのエピソードや裏話は、後ほど詳しく。
     * * *
    さて、そろそろ結城メルマガを始めましょう。
    今回のメインコンテンツは新連載の「数学ガールの特別授業」です。 あとは「本を書く心がけ」そして「Q&A」です。
    それではどうぞお楽しみください!
    目次
    はじめに
    数学ガールの特別授業
    本を書く心がけ
    Q&A - アウトラインエディタ
    次回予告 - 再発見の発想法
     
  • Vol.082 結城浩/休刊のお詫びと読者プレゼント/

    2013-10-22 07:00  
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    Vol.082 結城浩/休刊のお詫びと読者プレゼント/結城浩の「コミュニケーションの心がけ」2013年10月21日 Vol.082
    はじめに
    おはようございます。 いつも結城メルマガをご愛読ありがとうございます。
    今日はお詫びから。
    実は先週の10/16ころからひどい頭痛に悩まされまして、 つい先ほどまでずっと伏せっておりました。
    ひどい台風のせいかなと思っていたのですが、 台風過ぎても痛みはやまず、脳外科にいって頭のMRIを取ってもらいました。 幸い結果は問題なし ---- その話はまたおいおい書くとして、 要するに、
     今回の結城メルマガ、書けてません!
    ということで、お詫びといっては何ですが、 今回は、結城メルマガ購読者へのプレゼントのお知らせオンリー号となります。
    それでは…… (o_ _)o パタリ
    目次
    はじめに
    読者へのプレゼント
    次回予告 - フロー・ライティング
     
  • Vol.081 結城浩/数学文章作法 - 文の推敲/無言のコミュニケーション/おまけ/

    2013-10-15 07:00  
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    Vol.081 結城浩/数学文章作法 - 文の推敲/無言のコミュニケーション/おまけ/結城浩の「コミュニケーションの心がけ」2013年10月15日 Vol.081
    はじめに
    おはようございます。 いつも結城メルマガをご愛読ありがとうございます。
    結城は現在ほとんどの執筆をLaTeX(らてっく、らてふ)という 組版ソフトを使って行っています。 いつもお世話になっている「美文書」というLaTeXの入門書があるのですが、 先日その最新版が予約開始になっていたので即予約しました。
     ◆[改訂第6版] LaTeX2ε美文書作成入門  http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4774160458/hyam-22/
    我が家にはこの「美文書」が版を違えて何冊もあります。 何年か前は私の長男が「お父さん、この本貸してね」といって、 持って行きました。 いつのまにかLaTeXを使って学校の文章を書いていたらしい。
    LaTeXはもう20年も前から(いや、30年前か?)使っています。 ドットマトリクスのプリンタを使ってきれいな数式を出すのが楽しくて、 でもとても処理が遅くてたいへんだったのを覚えています。
    LaTeXそのものの配布も、インターネットのない時代には大変でした。 フロッピーディスクを何十枚もたばにして、 有志同士で、リレー方式。宅配便を使ってインストールディスクを送るのです。 何という時代だったのでしょう。
    でも、そのときに覚えたLaTeXの使い方が現在も仕事の役に立っているというのは すばらしいことだと思います。 ドットマトリクスプリンタもなくなり、フロッピーディスクもなくなり、 LaTeXのバージョンも変化し、文書の書き方も多少変わったけれど、 無駄にはならず知識や経験が積み重なっています。
    特にここ数年は数式まじりの文章を書くことがほとんどのため、 LaTeXは手放せません。 これからもずっとつきあっていくことでしょう。
     * * *
    次の話題。
    ネットで見かけた、とってもかわいい猫の話題。 "BEST REACTION EVER!"(サイコーのリアクション!)と題された、 猫の動画です。ほんの11秒の動画なのでぜひごらんください。 まるでコミックの一場面を見るような楽しいムービーです。
     ◆BEST REACTION EVER!  https://www.youtube.com/watch?v=NBQ-IzyhiWs
     * * *
    次の話題。
    先日、数学検定協会さんの広報誌MathMath+(マスマスプラス)の インタビューを受けました。
    「数学は言葉。答案は採点者へのメッセージ」というタイトルで、 中高生へ向けて「数学を学ぶこと」や「記述式で答えること」について お話をさせていただきました。
    サイン本のプレゼントもありますので、 今年の11月に数学検定受検なさる方は配布される広報誌をぜひお読みくださいね。 よろしくお願いいたします。
     ◆日本数学検定協会  http://www.su-gaku.net
     * * *
    次の話題。
    そういえばこの結城メルマガはいちおう「結城浩 執筆20年」を記念して始めたのです。 長いこと執筆生活をしていると、
     「学生時代、結城先生の本で勉強しましたー」
    といったツイートをいただいたりします。ありがたいことです。
    これまでにはいろんな呼称がありました。 「Cの人」「Perlの人」「CGIの人」「Javaの人」 「デザインパターンの人」「暗号の人」「YukiWikiの人」 ……最近はずっと、
     「数学ガールの人」
    と呼ばれていますね。 自分が書いた本が、自分の「名刺代わり」になってるということなのでしょう。 みなさん、いつも応援感謝です!
    たいへんありがたいことに、
     結城さんの書く本は、どんな分野であろうとも、  ずっと追っかけて読んでいきます。
    とおっしゃる方もたくさんいらして、 わざわざそういうメールをくださって、 著者として、もう涙が出そうになります。 本当にありがとうございます。
    ところで、ふと思うのです。
    執筆20年はまことに感謝なことである。 たくさんの本を書かせていただき、またその本を通じて結城のことを知り、 応援してくださる読者さんがたくさんいらっしゃる。 ほんとうに感謝である。
    で。
     私はこれから「何の人」と呼ばれたいと思っているのだろう?
    という思いが浮かびます。
    自分に与えられた日々の仕事をきちんとこなすこと。 そこから新たな展開を作り出していくこと。 それらはとても大事なこと。
    しかし、もっとずっと長期的スパンでの、 もっとずっと深い意味での「私」はどうあるべきなんだろう……
    そんなことをふと思うときもあるのです。
     * * *
    さて、そろそろ結城メルマガを始めましょう。 先週の予告では「フロー・ライティング」をお届けする予定でしたが、 ちょっと変更させていただき『数学文章作法』の第4章をお送りします。 PDFでお送りしますので、ダウンロードしてお読みください。
    それではどうぞお楽しみください!
    目次
    はじめに
    数学文章作法 - 文の推敲
    無言のコミュニケーション
    次回予告 - フロー・ライティング
     
  • Vol.080 結城浩/数学文章作法 - レビュー/Q&A - 同期の女の子に好意を抱いて/

    2013-10-08 07:00  
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    Vol.080 結城浩/数学文章作法 - レビュー/Q&A - 同期の女の子に好意を抱いて/結城浩の「コミュニケーションの心がけ」2013年10月8日 Vol.080
    はじめに
    おはようございます。 いつも結城メルマガをご愛読ありがとうございます。
    結城メルマガは今回でVol.80になりました。 昨年2012年の4月から始めたものですが、時間の経つのは早いものです。 みなさんの応援のおかげでここまで続けてくることができました。 これからもよろしくお願いします。
     * * *
    さて最近は『実践Vim』という本を楽しく読んでいます。
     ◆『実践Vim --- 思考のスピードで編集しよう!』(Drew Neil)  http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4048916599/hyam-22/
    この本はVimというテキストエディタの使い方を解説した本です。 結城はVimの前身となったテキストエディタのviをよく使っていました。 MacBook Airにメインマシンを移して秀丸エディタが使えなくなってからは、 ずっとVimを使っています(いまもこのメルマガをVimを使って書いています)。
    最初Vimはviの機能の部分だけで使っていたのですが、 次第にVim固有の拡張に触れるようになってきました。 そして「うん、これなら本腰を入れてVimの機能を学ぶべきだ」と考え、 上記の『実践Vim』を購入したのです。
    もちろん、Vimにはオンラインマニュアルが付いてくるのですが、 オンラインマニュアルだと、リンクをたどっていくらでも詳細を探ることができます。 しかし「同じ粒度で全体像を捕らえる」というときには本のほうがずっといいですね。
    『実践Vim』はTIPS集の体裁をしていながら、 ストーリーの「流れ」のようなものがあり、 本を読みながらVimの使い方を練習していて「なるほど!」と膝を叩くことしきりです。
    『実践Vim』は毎日ちょっとずつ時間を見つけて読み、練習を重ねています。 そこでは新しいワザを習得することに集中します。 そして次の日にはそのワザを実際の文章作成時に試してみる。 そのような繰り返しを楽しんでいます。
    詳しくは触れませんが、Vimにはたくさんのモードがあり、 なかなか癖のあるエディタです。 ですけれど、現在結城は仕事をしているほとんどの時間をVimを叩いて過ごしていますから、 ちょっとしたTIPSでも練習する機会がたくさんあるのです。 学習曲線がぐいっと上がるといいなあ。
     * * *
    現在は『数学ガールの秘密ノート/整数で遊ぼう』の執筆追い込みをしています。 スケジュールがなかなか大変で、がんばって書き、がんばって読んでいます。 実際、たくさん読むと文章の品質って上がるんですよ。 なのでがんばって書くだけではなく、読み返す作業がとても大切。
    ところで、夜遅くなるとなかなか頭が回らなくなります。 そのような状況でも本の作業は進めたい。 というときに結城は「図を直す」という作業をするようにしています。 文章を書いたり読んだりするとすぐに眠くなるほど疲れていても、 図を作ったり直したりする作業ではそれほど眠くならないのです。 理由はわからないのですが、そのような経験が何度もありました。
    疲れているときに向いている他の作業として、 「文章の読みにくさ判定」もあります。 つまり、文章で読みにくい箇所にくると、つい眠気がさす。 その眠気の度合いでもって文章の読みにくさを判定しようというもの。 眠くなる箇所にマークを付けておき、そこを重点的に直すのです。 これはなかなか有効なのですが、あまりにも眠いときにこれをやると、 結局コンピュータの前で突っ伏して眠ってしまう危険性も。
    まあ、疲れているときには眠るのが一番なんですけどね……。
     * * *
    別の話題。
    先日知ったのですが、東京工芸大学の工学部コンピュータ応用学科というところでは、 授業の「教科書」に『数学ガール』が指定されているらしいです。 何だかとてもうれしいですね。
     ◆東京工芸大学の工学部コンピュータ応用学科  http://www.t-kougei.ac.jp/engineering/com/curriculum/  (解析学A、B参照)
    『数学ガール』を「教科書」にするのは ちょっと違うのではと思う方もいらっしゃると想像しますが、 授業で使うわけですから、先生の教え方しだいではないかなあと思います。 ともかく、感謝なことです。
     * * *
    「数学ガールの秘密ノート」を連載しているcakes(ケイクス)さんは、2013年の9月で 一周年を迎えます。ケイクス編集部さんの企画で、結城浩のサイン本をプレゼントいたします。 詳しくは以下をご覧ください。
     ◆cakes執筆陣による21種のスペシャルな品々を23名様にプレゼント!!!  https://cakes.mu/posts/3162
    今週の2013年10月11日で、Web連載「数学ガールの秘密ノート」は第50回になります。 みなさんの温かい応援にいつも感謝しております。
    第50回を過ぎた来週(10/18)と再来週(10/25)はWeb連載はお休みをいただいて、 少し充電しようと思っています(結城メルマガは継続します)。 その代わり、10/18と10/25の二日間は無料閲覧ツイートを多めにする予定です。 いくつかの過去記事の無料閲覧リンクを7時、12時、18時、21時にツイート予定です (変更する場合もあります)。
    ぜひ、以下の結城のアカウントをフォローしておいてくださいね!
     ◆Twitter: @hyuki  https://twitter.com/hyuki
     * * *
    刊行した講演集『数学ガールの誕生』はおかげさまで大好評です。 応援ありがとうございます。
    先日、講演を行った公立はこだて未来大学の公式Webサイトのニュースとして、 『数学ガールの誕生』が取り上げられました! 光栄なことです。感謝!
     ◆(ニュース&トピックス)本学での講演、学生や教員との白熱議論を収録した結城浩さん講演集『数学ガールの誕生』が出版へ  http://www.fun.ac.jp/topics/13_1003_mathgirl.html
    結城は不特定多数の人に向けての講演は基本行わないのですが、 昨年2012年の5月に未来大の高村先生のお誘いで北海道に行きました。 そのときの講演をこのような形でまとめることができて幸せです。
    高村先生からメールをいただいて、講演のお誘いをいただいたとき、 すごく考えて判断したのですが、よかったなあと思います。 メールに対してどう返事するかって、典型的な「分岐点」ですね。 もちろん、別の道を選んだとしても、 そちらはそちらでよいことがたくさんあるのでしょうけれど。
     * * *
    書店さんからときどき「数学ガール」シリーズの店内展開の写真をいただきます。 今回は、東京大学(駒場)生協書籍部さんからの写真をご紹介します。 「数学ガール」シリーズ、「数学ガールの秘密ノート」シリーズ、 英語版、『数学ガールの誕生』などが平台展示されています。10月中旬まで展示 いただけるそうです。感謝です!
     ◆東京大学(駒場)生協書籍部さん
    東京大学駒場というのは東大の新入生さんがいらっしゃるキャンパスですよね。 東大生にも数学ガールは人気なのでしょうか。ありがとうございます。
    こんなふうに書店さんから写真をいただけるのはとてもうれしいです。 結城浩の本をお取り扱い頂いてる全国の書店さん、ぜひご連絡ください! 結城のTwitterアカウント (@hyuki) でご紹介させていただきますっ!m(_ _)m ひとりひとりの読者さんへ本を届ける大事なお仕事、 いつもありがとうございます!>書店さん。
     * * *
    さて、そろそろ結城メルマガを始めましょう。 今回のメインコンテンツは、『数学文章作法』の続編、その第6章です。 PDFでお送りしますので、ダウンロードしてお読みください。 それから、読者さんからのQ&Aもお届けします。
    それではどうぞお楽しみください!
    目次
    はじめに
    数学文章作法 - レビュー
    Q&A - 同期の女の子に好意を抱いて
    次回予告 - フロー・ライティング
     
  • Vol.079 結城浩/熱いバトル/再発見の発想法/Q&A - 大学をまちがえた/

    2013-10-01 07:00  
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    Vol.079 結城浩/熱いバトル/再発見の発想法/Q&A - 大学をまちがえた/結城浩の「コミュニケーションの心がけ」2013年10月1日 Vol.079
    はじめに
    おはようございます。 いつも結城メルマガをご愛読ありがとうございます。
    朝晩めっきり寒くなりましたが、昼間は逆に暑いくらいです。 もう10月ですものねえ……。
    先日、以下のようなおもしろいページを見かけました。
     ◆「もし地球に「土星のような輪があったら」世界の各都市から見える風景」  http://japan.digitaldj-network.com/articles/18372.html
    「地球に土星の輪があったら」という発想もすばらしいのですが、 それを実際に視覚化してしまうところがすごいですね。
    上記の紹介ページからたどってYouTubeの動画を見ると、 土星の輪があったとしたら、各地からどのように見えるかが、 わかりやすく説明してありました。緯度によって見え方が違い、 ある場所では空にまっすぐ立つ直線のように見え、 またある場所では帯のように見え、 さらには地球の影によってゆがんだ形のように見え……と、 たいへん理系心と想像力を刺激されました。
    「もし○○だったら」という一つの仮定から、 こんなに豊かなものが生まれるのですね。
     * * *
    別の話。
    ちょうど一週間前、CodeIQで出題していた「ナムドット問題」の〆切がきて、 解答者へ評価のフィードバックと解説を送りました。
     ◆CodeIQへ挑戦しよう!  http://www.hyuki.com/codeiq/
    びっくりしたのは挑戦者が「ちょうど256人」だったことです。 プログラマにとっては256というのは切りの良い数なのです。 なぜなら、8ビットで表現できる数がちょうど256個あるから。 言い換えれば256は2の8乗(2×2×2×2×2×2×2×2)だからです。
    問題文は52行からなる文字列をもとにして、 途中の破損している20行を復元するというものでした。 正解にたどりついたのは挑戦者256人の半分弱、121名でした。 送ってくださったみなさんの感想を読んでいると、 それぞれに楽しんでくださったようで、うれしいです。
    今回の問題も、いつも結城が出す問題と同様に、 複数の解き方・複数の考え方が可能なようにアレンジしています。
    おもしろいもので、人間は一つの方法で答えがでると、 違う発想で新しい答えを出すことがなかなかできないのです。 さらには、自分の考えた一つの方法で答えまでたどりつくと、 「その方法がもっとも自然でわかりやすい」という錯覚も起こすようです。
    そのため、結城が解答者に送る解説には、 他の方が問題に取り組む様子や、解決にいたった道筋も書くようにしています。
    そうすると、それを読んだ解答者は、
     「なるほど、こんなふうにも考えられるんだ!」
    と驚きつつ楽しむことができますよね。 特に、問題を解くためにたくさん頭を絞った後ですから、 他の人の答えをちらっと見ただけですぐに「なるほど!」と理解することができます。 拙著『数学文章作法 基礎編』の第6章にも書きましたが、 問題に答えようとして活性化した頭なら理解できることがあるものなのです。
    何人かの方から「結城さんはCodeIQで出題している問題を本にしないのですか」と 問い合わせをいただきました。ぜひ、本にしたいんですよ! いろいろ準備をして、進め方を考えているのですが、 なかなか時間をそちらにかけることができずにいます。
    書きたいことがいつもたくさんあるのはしあわせなことですね。 がんばってせっせと本を書かなくちゃ。
     * * *
    別の話題。
    Twitterでよく「数学ガール」を検索するのですが、 ときどき「数学科だから数学ガール読む」というツイートと、 逆に「数学科だから数学ガールは読まない」というツイートと、 その両方のパターンを見かけます。 どちらのお気持ちも、少しわかります。
    「数学科だから数学ガールは読まない」という方は、 おそらく「数学科なんだから、啓蒙書ではなく専門書をがっちり読まなくては」 という心意気でおられるのだと思います(念のために書いておきますが、 結城はもちろんそれを批判しているわけではありません)。
    そうしたら数学科を卒業なさったある方(@wed7931 さん)が、 以下のようなツイートをなさっていました。
     数学科卒業後に「数学ガール」が発売されて、  最近読んだ自分としては、「在学中に読んでおきたかった」という感想。  でも、在学中なら、「数学科だからこそ、数学ガールは読まない」って言ってる気がする。  https://twitter.com/wed7931/status/382529253213888513
    なるほど、なるほど。 なかなか難しいものですね。 いずれにしても、多くの方が「数学ガール」に関心を寄せてくださるのは、 とてもありがたいと思っています。
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    刊行された『数学ガールの誕生』には公立はこだて未来大学の先生方との ディスカッションが収録されています。 先日、未来大の先生から、 「未来大の生協ではこんなふうに『数学ガールの誕生』が宣伝されてます!」 と写真が送られてきました。
     ◆公立はこだて未来大学生協
    POPの中には、
     「数学ガールの結城浩と公立はこだて未来大学・教授陣との熱いバトルが始まる」
    というアオリ文句が書いてあります……楽しいですね!
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    cakes(ケイクス)は「数学ガールの秘密ノート」をWebで連載しているサイトです。 先月(2013年9月)ケイクス一周年ということでした。 結城の毎週の連載は今週で第49回になります。一年は52週ですから、 ケイクスのほんとうに初期の段階から連載を継続してきたことになりますね。
    先日、ケイクス一周年の企画のために『数学ガールの秘密ノート/式とグラフ』に サインをしに行ってきました。おそらく読者さんへのプレゼントになると思います。 ケイクスさんは、一年前の連載開始時に打ち合わせしたオフィスよりも ずっと広いところに引っ越しをなさっていました。 プラットホームを開発しているところもちらっと見せていただいたのですが、 若い人がたくさん熱心に議論&開発をしており、たいへん活気のあるオフィスでした。
    CodeIQさんにしろ、ケイクスさんにせよ、 結城がお仕事で関わった方や会社が盛り上がっているのは、 とてもうれしいものですね。 微力な私でもちょっぴり貢献できたかしら……と、思ってしまいます。
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    さて、そろそろ結城メルマガを始めましょう。 今回のメインコンテンツは技術評論社Software Design誌とのコラボ企画、 「再発見の発想法」です。 PDFでお送りしますので、ダウンロードしてお読みください。
    それではどうぞお楽しみください!
    目次
    はじめに
    再発見の発想法 - Critical Section(クリティカルセクション)
    Q&A - まちがった大学に来てしまった
    次回予告 - 数学文章作法