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  • Vol.117 結城浩/結城浩ミニ文庫 - 箱の中の音/キャリアパスと人生の選択/若者の学び/

    2014-06-24 07:00  
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    Vol.117 結城浩/結城浩ミニ文庫 - 箱の中の音/キャリアパスと人生の選択/若者の学び/結城浩の「コミュニケーションの心がけ」2014年6月24日 Vol.117
    はじめに
    おはようございます。 いつも結城メルマガをご愛読ありがとうございます。
    相変わらず雨になったり暑くなったりめまぐるしい天気ですが、 いかがお過ごしですか。
    早いもので、もうすぐ2014年も半分が終わりますね。
     * * *
    現在結城は「数学ガールの秘密ノート」シリーズ第四弾の書籍化を行っています。 『数学ガールの秘密ノート/数列の広場』ですね。
    Web連載をベースに大量の書き換えと図版描き直し、 それから練習問題などの加筆などを行っています。 いつものように一章が書き上がるたびにレビューアさんにメールで連絡し、 レビューしてもらっています。
    最近は原稿のバージョン管理ツールとしてGit(ギット)を使っており、 BitBucket(ビットバケット)というサービスを、 SourceTree(ソースツリー)というソフトウェア経由で使っています。
    BitBucketは、無料でGitのリポジトリ(ファイルを履歴と共に保持する場所)を 持つことができ、しかも非公開(プライベート)という形にできるので、 原稿管理用に便利に使っています。
    SourceTreeは、グラフィカルなユーザインタフェースでGitを利用するためのツールです。
    これらを利用すると、第一章をレビューアさんに送付した時点での原稿ファイル群を「固定」 しておくことができます。誰かが使っていた比喩を借りれば、 ゲームでの「セーブポイント」を作るようなものですね。
    第一章をレビューアさんに送ったあと、 結城の作業は先に進みます。その作業の中で、 第一章に手を入れることもよくあります。 何日か経ってからレビューアさんより「この部分はまちがいじゃないですか」と 指摘があったときには、以前BitBucketで作っておいた、
     「レビューアさんに送った時点での原稿ファイル」
    と比較することで、レビューアさんの指摘を検討することができます。 いわば、以前の「セーブポイント」に一時的に戻るということです。 これはたいへんうれしい仕組みですね。
     * * *
    TwitterがアニメGIF対応になったということで、 さっそく『数学ガールの秘密ノート/丸い三角関数』 で作った三角関数のアニメGIFをツイートしてみました。 現代のパラパラマンガですね。
    まずこちらは、円とサインカーブの関係を表現したアニメGIFです。 左側は単位円。右側がサインカーブです。 左側はx軸とy軸。右側はθ軸とy軸です。
     ◆円とサインカーブの関係(アニメGIF)  https://twitter.com/hyuki/status/479560335234314240
    そしてこちらは、リサージュ図形というものですね。
     ◆リサージュ図形(アニメGIF)  https://twitter.com/hyuki/status/479561318727303168
     * * *
    さて、書籍執筆の話。
    もう一冊、現在佳境に入っているのは、 筑摩書房さんから2014年に刊行したいと思っている 『数学文章作法 推敲編』です。
    こちらも、結城メルマガでの連載からさらに加筆修正と図版追加を行い、 どんどんブラッシュアップしている最中です。
    原稿はLaTeXで書いており、PDFを作ってMacBook Air上で読んでいます。 ただ、どうしても紙に印刷した方が改善ポイントがよく見つかるので、 何回かは印刷するようにしています。 このあたりは、時間と品質との兼ね合いということになります。
    『数学文章作法 推敲編』は、2013年に刊行した「基礎編」の続編にあたるのですが、 たいへんおもしろい本になりつつあります。 単純な「文章の話」というよりはもう少し「文章を書くプロセス」に踏み込んだ感じに なっていますね。
    自分で書いておいて何ですけれど、 推敲のために読み返していて結城自身が襟を正すような気持ちになる本です。 普段結城は仕事として文章を書いているわけですが、 何をどう考えて文章を書いているかが「本」という形にすると、 深く再確認できるようです。
    「本」にするというのは、 あるテーマについての自分の理解をはっきりさせるプロセスだなあ、 とつくづく思います。
    逆に言うならば、自分があるテーマを深く理解したいと思うなら、 そのテーマを題材にした本を書くのが一番いい方法じゃないかと思います。
     * * *
    本といえば。
    『重版出来!』(じゅうはんしゅったい)というコミックがあります。 漫画雑誌編集部に勤める女性編集者のお話なのですが、 これがたいへんおもしろい。 最新刊の第三巻は「新人漫画家」と「編集者」の関係を描いています。
    これから売りだそうとする新人漫画家が編集部に持ち込みをし、 担当となった編集者がそれを読んで評価する。 これでいいのかと不安になるクリエイタ側と、 何とか良いものにしたいというエディタ側の思いが一致したりすれ違ったり。 そんな物語です。
     ◆『重版出来!』(1)(松田奈緒子)  http://www.amazon.co.jp/dp/4091850405/hyuki-22/
     ◆『重版出来!』(2)(松田奈緒子)  http://www.amazon.co.jp/dp/4091854168/hyuki-22/
     ◆『重版出来!』(3)(松田奈緒子)  http://www.amazon.co.jp/dp/409186029X/hyuki-22/
     * * *
    ではそろそろ、結城メルマガを始めましょう。
    今回は、先週に引き続き「結城浩ミニ文庫」 の読み物として「箱の中の音」をお送りします。 この「結城浩ミニ文庫」は結城が新しい《種蒔き》として、 さまざまな種類の文章を書いていこうとする試みです。
    その他に、「キャリアパスと人生の選択について思うこと」と 「若者の学びについて思うこと」という二つの文章をお送りします。 どちらも以前の連続ツイートをまとめたもので、 結城が考えていることが直接的に出た文章になっています。
    では、どうぞ!
    目次
    はじめに
    結城浩ミニ文庫 - 箱の中の音
    キャリアパスと人生の選択について思うこと
    若者の学びについて思うこと
    おわりに
     
  • Vol.116 結城浩/結城浩ミニ文庫 - 私の髪は、妻が切る/「結城浩ミニ文庫」を始めるわけ/

    2014-06-17 07:00  
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    Vol.116 結城浩/結城浩ミニ文庫 - 私の髪は、妻が切る/「結城浩ミニ文庫」を始めるわけ/結城浩の「コミュニケーションの心がけ」2014年6月17日 Vol.116
    はじめに
    おはようございます。 いつも結城メルマガをご愛読ありがとうございます。
    冷たい雨になったかと思うとじりじり暑くなったり、 ゲリラ豪雨になったり…すごい天気ですが、いかがお過ごしですか。
     * * *
    Web連載「数学ガールの秘密ノート」が先週で第80回になりました。 みなさん応援ありがとうございます! 第71回から第80回は《指数・対数シーズン》でした。 ちょっと地味なところもありますが、とても大切な内容を扱っていると思います。
    《指数・対数シーズン》が始まったのは2014年4月11日ですね。 二ヶ月と少しで10回=1シーズンとなっています。 今週と来週はお休みをいただいて、 再来週からまた新しい《シーズン》が始まります。
    「数学ガールの秘密ノート」シリーズはこれまでに、 三つのシーズンが書籍になっています。 それぞれ「式とグラフ」「整数であそぼう」「丸い三角関数」ですね。
    そして現在は四冊目の「数列の広場」を執筆しています。 そのあと「変化をとらえる(微分)」「ベクトル」「場合の数」 そして今回の「指数と対数」と続きます。
    「数学」を楽しみ、そして「学ぶ」ことそのものを楽しむWeb連載と書籍にしようと思っています。 これからも「数学ガールの秘密ノート」シリーズを応援くださいね!
    と書くと「秘密ノートもいいけど、数学ガール本編の《第6巻》はいつ出るの?」 というメールを多数いただきます(感謝)。 ぜひ(気長に)お待ちくださいね!
     * * *
    この結城メルマガの読者さんは"C Magazine"(Cマガジン)という雑誌をご存じでしょうか。 これは1989年から2006年まで刊行されていたプログラミング技術の月刊誌です。 おそらく当時プログラミングに関わっていた人はみんな知っていたのではないでしょうか。 そのC Magazineが電子書籍として復刻されるというニュースに「おっ」と思いました。
     ◆C Magazineが電子書籍で復刻! - WWW.SBCR.JPトピックス  http://www.sbcr.jp/topics/11895/
    結城はこの雑誌にたくさん連載記事を書かせていただきました。 いま調べてみますと1991年から2006年までですね。 C, Visual Basic, Perl, Java, C#といろんな言語で連載しました。
     ・1991年〜1992年 C MAGAZINE「プログラミングのエッセンス」  ・1993年〜1994年 C MAGAZINE「プログラミングレッスン」  ・1994年〜1996年 C MAGAZINE「ソフトウェア工房 プラ・グラム」  ・1996年〜1998年 C MAGAZINE「ソフトウェア工房 Visual Basic でツールプログラミング」  ・1998年〜2000年 C MAGAZINE「C & Perl で学ぶ CGIレッスン」  ・2000年〜2001年 C MAGAZINE「Perlプログラミングの楽しみ」  ・2001年〜2002年 C MAGAZINE「Enjoy Perl Programming」  ・2002年〜2003年 C MAGAZINE「C#とJavaによるデザインパターンへのお誘い」  ・2003年〜2005年 C MAGAZINE「プログラミングの基礎テクニック」  ・2005年〜2006年 C MAGAZINE「C#で学ぶアルゴリズムとデータ構造」
    アマゾンではC Magazineの復刻版はKindle版一冊100円で販売しているようですね。
     * * *
    先日のこと。
    ある出版社から結城が翻訳した『幸福の王子』の利用許諾依頼が来ました。 とあるプロダクトで一部を利用したいとのこと。 「つきましては著作権許諾の書類をお送りしますので云々」というメールです。
    結城はすぐに、こんなメールを返しました。
     ----------  メールありがとうございます。
     結城が翻訳したこの『幸福の王子』のテキストに関しては、  結城浩の著作権表示を残す限り、無償で自由に使用できます。  商用利用も含みますので、手続きは不要です。  どうぞご利用ください。
     同様のお願いをこれまで多数の出版社からいただきましたが、  書類を使って許諾したことは一度もありません。  ----------
    これまでに、結城訳の『幸福の王子』は商業製品を含む 多数の作品に利用されています。 学習教材、演劇、朗読、アプリ、書籍などなど……
    他にも『マッチ売りの少女』『わがままな大男』『賢者の贈り物』など、 みなさんに読んでいただきたい翻訳を公開しています。
     ◆翻訳の部屋  http://www.hyuki.com/trans/
     * * *
    これもまた先日のこと。
    最近ファンになった『一週間フレンズ。』というコミックスがあります (TVアニメもやっています)。 一週間で記憶がリセットされる少女が登場する学園もの。 その少女が数学が得意ということで興味を持ち始めたのです。
     ◆『一週間フレンズ。』(1)[Kindle版](葉月抹茶)  http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/B00EAM6QDE/hyam-22/
     ◆『一週間フレンズ。』TVアニメ公式サイト  http://oneweekfriends.com
    ふと、作者の葉月抹茶先生をTwitterで検索して発見したので、 感想ツイートを送ったところ、お返事がやってきました! お返事が来るとは思っていなかったので非常にあせりました。 でも、お返事をいただけるとうれしいものですね。
    結城はよく自分の書名や名前で検索(いわゆるエゴサーチ)をします。 Twitterで見つけた読者さんにリプライを送ると、よく 「うわーすげーツイッターすげー!」という感想をいただきます。
    葉月先生からお返事をもらったとき、 結城も「うわーすげーツイッターすげー!」と心で叫んでいました。 おんなじです。
    自分が見つけておもしろいなあと思ったもの。 それを作った人とメッセージの交換ができるというのはすごい時代ですね、 といまさらながらのように思ったできごとでした。
     * * *
    ではそろそろ、結城メルマガを始めましょう。
    今回は、結城の新企画、
     「結城浩ミニ文庫」
    についてお話しします。
    では、どうぞ!
    目次
    はじめに
    結城浩ミニ文庫 - 私の髪は、妻が切る
    本を書く心がけ - 「結城浩ミニ文庫」を始めるわけ
    お姉ちゃんは数学ガール
    おわりに
     
  • Vol.115 結城浩/note(ノート)のマガジン機能/文章を書く心がけ - 鶴の恩返し/Q&A - 魅了する文章/

    2014-06-10 07:00  
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    Vol.115 結城浩/note(ノート)のマガジン機能/文章を書く心がけ - 鶴の恩返し/Q&A - 魅了する文章/結城浩の「コミュニケーションの心がけ」2014年6月10日 Vol.115
    はじめに
    おはようございます。 いつも結城メルマガをご愛読ありがとうございます。
    梅雨に入りましたね。
    毎日雨でうっとうしい……というか、 気圧のせいか、妙に眠くなることが多いこのごろです。
    あなたは、いかがお過ごしですか?
     * * *
    第四弾『数学ガールの秘密ノート/数列の広場』の準備も少しずつ進めています。 恒例のレビューアさんへの「レビュー案内」のメールも送り、 ウォーミングアップも順調です。
    今回はいつもの常連さんの方々に加えて数名、 新規のレビューアさんにもお願いしました。 Twitterなどで声を掛け、数名にお願いすることになりました。
    あとは私が原稿を書くばかり……。
     * * *
    数学ガールといえば、今週の木曜日(2014年6月12日)まで、 BOOK☆WALKERで「数学ガール」と「浜村渚の計算ノート」の タイアップキャンペーンを行っています。 詳しくは特集ページをご覧ください。
     ◆BOOK☆WALKER特集ページ  http://bookwalker.jp/ex/sp/sugaku/
     * * *
    さて、先週はAppleの開発者イベントであるWWDC 2014がありました。 プログラミングに関わる身としては、 Appleから発表された新言語「Swift」に興味津々です。
     ◆Swift Programming Language  https://developer.apple.com/swift/
    上のページからもたどれますが、 iTunesから無料で入手できるSwiftの書籍をさっそくダウンロードして読んでいます。
     ◆The Swift Programming Language  https://itunes.apple.com/us/book/the-swift-programming-language/id881256329?mt=11
    現代の各種プログラミング言語のいいところをうまく集めて、 頻繁に登場する複雑な処理もシンプルに、安全に、 しかも高速で動作するように設計されているらしいですね。
    これからの動きが楽しみです。
    ところで、この書籍は無料で配布されています。 最初から電子書籍なのでプログラムのコードが色づけされていて、 とても読みやすくなっています。
     ◆The Swift Programming Language (p.10)より引用
    紙の本だと色数を増やすと高くなりますが、 電子書籍だと色数を増やしても高くはなりませんよね。 ……と書いたら「校正が非常に大変になる」という意見をいただきました。 まあ、確かにそれはそうですね。
     * * *
    本を作るといえば、先週、以下のスライドを興味深く見ました。
     ◆GitHubで雑誌・書籍を作る  http://www.slideshare.net/inao/githubkaigi
    これは、技術評論社のWEB+DB PRESS編集部、稲尾尚徳さんが公開しているスライドです。 GitHubというのは主にオープンソースのソフトウェアを管理するサービスで、 このスライドには、このサービスをどのように使って著者と編集者が共同作業しているかが 書かれています。
    GitHubはもともとソフトウェア開発のために、バージョン管理を行い、 複数人の開発者が互いに誤りを見つけたり、修正したり、議論したりという活動のための サービスです。 このサービスを使うことで、
     ・進捗状況が見える化された  ・メールを使わなくなった  ・変更意図を伝えやすくなった  ・思い切った変更の提案が行いやすくなった
    ということです。
    もちろん、こういうことが可能なのは、 執筆陣のほとんどがGitHubのようなサービスを使うのに抵抗のない開発者だから、 ということはいえるでしょうね。スライドにもあるように、 むしろ執筆者が自分の執筆・編集環境を自主的に整えている側面もありそうです。
     * * *
    先日、立教大学公認フリーペーパー制作サークルからインタビューを受けました。 フリーペーパーの名前はSt. Paul’s Campus(セントポールズキャンパス、通称SPC) というそうです。
    結城のインタビューが掲載されるのは、2014年7月1日に 刊行される105号とのこと。立教大学で配布されるフリーペーパーですね。 Webでも公開されるようなので、また別途アナウンスします。
    『数学ガール』の執筆などについて少しお話ししました。
    ところでインタビューしてくださったのは二人の素敵な女子大生さん。 楽しくお話できたのですが、考えてみますとお二人とも自分の娘の世代ですよね…… 就職がんばってくださいねとエールを送りました。
    この学生さんたちが就職するとき、出版業界はどうなっているのでしょうか。
     * * *
    シュレッダーを買いました。
    個人情報が書かれた紙やクレジットカード番号が印刷されたレシートなどを 細かく裁断してくれる機械ですね(←なぜ説明する必要があるのだろう(←何となく))。
    家に着いたら玄関で巨大なアマゾンのボール箱がお出迎え。 我が家で買った中では過去最大のアマゾン箱です。
    ちなみに購入したシュレッダーはこれです。
     ◆コクヨ パーソナル シュレッダー  http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/B001MSQWJ2/hyam-22/
    前回買ったシュレッダーは安物すぎて使いにくかったので、 今回は少し高めのものを買ってみました。 机の下において使っています。
    音も大きくないし、裁断したゴミを入れる箱の部分が大きめなので、 まずまず満足です。
    全部のゴミをシュレッダーに掛けるわけではないけれど、 個人的なことが書かれている部分はそのまま無造作に捨てるのはためらわれるので、 そういうところだけピックアップして裁断しています。
     * * *
    シュレッダーとは直接関係ないのですが……
    せっかくシュレッダーが来たので、 あちこちに突っ込んであった「シュレッダーに掛けるべき書類」を整理していると、 いまから十年以上前に子供からもらった誕生日カードが出てきました。
     ◆おとうさんへ
    こういうの、ほろっと来ちゃいます。
     * * *
    買い物と言えば、iPhoneのLightningケーブルも買いました。
    結城は寝床で充電する用途と、 外に持ち歩いてMacBook Airから充電する用途のために二本使っています。 その両方ともiPhoneにつながる部分のケーブルがぼろぼろになり、 接触もあやしくなってしまいました。 まあ一番ストレスが掛かる部分でしょうから。
    買うときにちょっと考えて、 寝床用には長めの2メートルケーブルを買い、 持ち歩き用には短めの50センチケーブルにしてみました。 これがなかなかぴったりして、長さは重要だなと思った次第です。
    毎日使うものって、ちゃんと整備しておく必要がありますよね。 シュレッダーもさっさと買わなくて何日も不便していましたし、 ケーブルもだましだまし使っていました。 こまめに生活改善しなくちゃ。
     * * *
    先週の結城メルマガで配送した「フロー・ライティング」のコーナーで、 「よく知らないけど、気になること」というちょっと変な文章をお届けしました。 あの延長上で、いまぼんやりと新しいプロジェクトを起こそうとしています。
    何を言ってるか意味不明ですが、結城にもまだよくわからないのです。
    もしも、うまく結城の中で方向付けができるようなら、 いつものようにこの結城メルマガの連載の形にしてみたいと思っています。 連載というか、連作のような形で「新しい一歩」を踏み出せないかと模索中です。
    まずはディレクトリを整えて、makefileを書いて、 いつものプロジェクト準備を行いました。
    どうぞご期待ください。
     * * *
    ではそろそろ、結城メルマガを始めましょう。
    今回は「本を書く心がけ」として「note(ノート)のマガジン機能」の話、 「文章を書く心がけ」では「鶴の恩返しではなく」という話、 そして「Q&A」では「人を魅了する文章って、どう書くのでしょうか?」という質問に答えます。
    では、どうぞ!
    目次
    はじめに
    本を書く心がけ - note(ノート)のマガジン機能
    文章を書く心がけ - 鶴の恩返しではなく
    Q&A - 人を魅了する文章って、どう書くのでしょうか?
    おわりに
     
  • Vol.114 結城浩/メディアごとに変わる文章/noteで本を売る/フロー・ライティング - よく知らないけど、気になること/

    2014-06-03 07:00  
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    Vol.114 結城浩/メディアごとに変わる文章/noteで本を売る/フロー・ライティング - よく知らないけど、気になること/結城浩の「コミュニケーションの心がけ」2014年6月3日 Vol.114
    はじめに
    おはようございます。 いつも結城メルマガをご愛読ありがとうございます。 いかがお過ごしですか?
     * * *
    「数学ガールの秘密ノート」シリーズは、年二回の刊行を目指しています。
    今年の秋刊行を予定している第四弾は、
     『数学ガールの秘密ノート/数列の広場』
    です。作業は始動しているのですが、そろそろ本格的に進めなくては。 ということで、レビューア候補となっている方々に先日メールを送りました。
    結城は毎回、自分の本をボランティアのレビューアさんにレビューしてもらっています。 一つの章ができるごとに、レビューアさんにPDFを送付し、コメントをいただくのです。
    今回はレビューア候補の33名にメールを送りました。 〆切は今週の金曜日なのですが、 うれしいことにさっそくたくさんのお返事をいただきました。
    無償のレビューなのに、みなさん快く引き受けてくださり、 ありがたいことです。
    「数学ガール」本編のシリーズとは違い、 「数学ガールの秘密ノート」シリーズは物語中に明確な時間経過はなく、 毎回、一つのテーマをめぐって繰り広げられる「数学トークの連作」という趣になっています。
    系統立てて一から積み上げて学ぶのとは違い、 散発的な印象もなくはないのですが、内容は基本的なところから説明しており、 中学生・高校生が読む数学物語としては最適かもしれませんね。
    これから行うのは第四弾の書籍化で、 連載の第31回〜第40回の10回分が一冊にまとまる計算です。
    一方、Web連載の方は現在第78回までが終了したところですから、 現在連載中の分が書籍化されるのは第八弾、2016年ということになります。 ……さてどうなりますか。
     * * *
    それはさておき、早いものでもう6月ですね!
    気持ちのよい気候と思っていたら、いきなり暑い日が続きました。 体調を崩さないようにしなくては。
    結城は week.textfile.org というページを作って、 「今年のうち何パーセント過ぎたか」が簡単に調べられるようにしています。 たとえば、結城メルマガを書いている今日アクセスすると、 こんなふうに表示されます。
     2014年6月2日  第23週目、月曜日  今年の約41.8%が過ぎました。  #ぐぬぬ  http://week.textfile.org/
    まさに「ぐぬぬ。今年はもう41.8%も過ぎたの?」と言いたくなります。 結城はこれを毎日見て「ぐぬぬ。がんばらなくちゃ!」と思っています。 そしてときどきTwitterに流しています。
     * * *
    とはいえ「がんばる」といっても限界がありますよね。
    結城は作業記録がてら、まとまった作業の開始と終了をツイートしています。 そうすると「自分が連続して仕事できる時間」というのがどのくらいかだいたいわかります。
    文章執筆・推敲・校正などの仕事を何時間も連続で(休憩なしで)行うのは不可能です。
     ・朝から午前中に掛けて元気がいい時間なら、一時間半〜二時間。  ・午後に入ると一時間〜一時間半。  ・そして夕方になると、三十分〜一時間。
    当然ながら、疲れてくれば来るほど連続して作業できる時間は短くなります。
    時間帯で最も有効に使えるのは「9:00〜11:00」の二時間ですかね。 ここは「黄金の時間」といえます。 すっきりした頭で深く考えることができるし、意欲もある時間帯です。
    でも、経験上「文章書き」と「図版描き」は性質が違うようです。 図版を描く作業は、夕方から夜に掛けても連続二時間くらい続けることができます。
    文章を書く頭と、図版を描く頭は、まるで別のような動きをしていますね。
     * * *
    コミックをご紹介。
     ◆『ひきだしにテラリウム』(九井諒子)  http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/B00E59A03O/hyam-22/
    内容を説明するのは難しいのですが、 ひとことでいえば「多彩な短編集」ですね。
    短編というかショートショートのようなコミック集です。 でも、一人で描いているとは思えないほど多彩なジャンルを扱っています。 新鮮な刺激を味わえる不思議な作品ですので、機会があれば。
    雰囲気は星新一のショートショートに近いかもしれません。
     * * *
    そんなところでそろそろ、結城メルマガを始めましょう。
    今回は「フロー・ライティング」のコーナーで、 結城が最近悩みつつ考えている「よく知らないけど、気になること」 という読み物をお送りします。
    それから、この4月からときどき書いているnote(ノート)の話。 また「文章を書く心がけ」では「メディアごとに変わる文章」をお届けします。
    それではどうぞ!
    目次
    はじめに
    フロー・ライティング - よく知らないけど、気になること
    noteで本を売る - 本を書く心がけ
    メディアごとに変わる文章 - 文章を書く心がけ
    おわりに