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記事 4件
  • Vol.104 結城浩/フロー・ライティング - 《最高の文章》を書く/カフェで仕事/新刊の無料プレゼント/

    2014-03-25 07:00  
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    Vol.104 結城浩/フロー・ライティング - 《最高の文章》を書く/カフェで仕事/新刊の無料プレゼント/結城浩の「コミュニケーションの心がけ」2014年3月25日 Vol.104
    はじめに
    おはようございます。 いつも結城メルマガをご愛読ありがとうございます。 いかがお過ごしですか?
     * * *
    最初に大切なお知らせから。 みなさまご承知の通り、2014年4月から消費税が5%から8%に上がります。
    それに伴いまして、この「結城メルマガ」も、 たいへん恐れ入りますが、来月から月額税込840円から864円と、 みなさまのご負担が実質24円アップしてしまいます。
    今回は3月最後、増税前最後の号です。 月単位でご購読くださっている方がほとんどだと思いますので、 ご注意ください。よろしくお願いいたします。
     * * *
    夢の話。
    先日、夜にアイスコーヒーを飲んだせいか夜中にこわい夢を見て目が覚めました。 こわい夢といっても(起きてみれば)大したことはなかったんですが……
    【夢】 たった一人で試験を受けている。 試験時間がいつまでか知らないし、時計が三つもあってどれが正しい時刻かわからない。 国語の試験だ。問題文は縦書きで、読んでもさっぱり頭に入ってこない。 いまにも試験時間が終わりそうだし、問題文の意味がわからないので解きようがない。 まずいなあ、まずいなあ……と焦っている。
    こうやって改めて文章に書いてみると、 その夢を見ていたときの切迫した感じはまったく伝わらないですね。
    アイスコーヒーで神経が高ぶったためだと自己分析しているのですが、 そこに出てきた「試験」や「時計が三つ」や「問題文が頭に入らない」というのは いったい何の比喩なんだろうと考えてしまいます。
    まあ日常的に文章を書く仕事をして〆切があるわけですから、 国語の試験の夢をみてもまったく不思議ではないのですけれど、 何かしら特別な意味を考えたくなってしまいますね。
    ちなみに、結城はすごく早く寝てしまうことがあり、 そんなときには夜中自然に目覚めてしまいます。 そういうときって、家人はみんな深く眠っていて、 自分もわざわざ起きてコンピュータを起動する気にもなれません。 多くの場合、結城は「夜、眠れない人のために祈る」ようにしています。
    人間は誰しも、生活の中でいろいろ辛いことや悩みごとで 眠れなくなることはありますよね。 結城もふだんは寝付きがいいほうですが、 それでもうまく眠れない時期もありました。
    ですから、夜中目覚めたときには、 心の中で静かに「眠れない人のために祈る」ようにしているのです。
     * * *
    先日、家内の誕生日でした。
    誕生日の夕方、結城は花屋さんで小さな花束(ブーケ)を買って帰りました。 いつも仕事仕事原稿原稿ばかり言って家庭をないがしろにしがちなので。
    帰宅して花束をぱっと出し「お誕生日おめでとう!」と言うと、 家内は目をうるうるさせて感激してくれました。 こんなに喜んでくれるなら、買ってきたかいがあるなあと思いました。
    ところで結城は家内に花束を買って帰るというのが実は大好きです。 今回は小さな花束でしたが、大げさな花束を持って電車に乗るのが好き。 周りの人から(うわ、でかい花束……)と思われるくらいのが好き。 視線を意識して、花束を意識していると同時に家内を意識するからでしょうか。
    ありがたいのは、家内がきちんと「言葉に出して」喜んでくれる点。 「ありがとう」というだけではなく 「花束をもらうのはとてもうれしい」と明示的に言ってくれるということです。 私としてはそのように明示的に言ってもらうと安心して 「そっか!よし次回も花束を贈ろう!」と思えるのです。
    ちなみに、現在未婚の男性諸氏へのお勧めページとして、 結城が書いた「女性とおつきあいをするときの心がけ」というものが以下にあります。 結城と波長の合いそうな理系男性・プログラム大好き男性にはお勧めのページです。 女性は見ちゃダメです!(うそです。女性もぜひお読みください)
     ◆女性とおつきあいをするときの心がけ  http://www.hyuki.com/dig/lady.html
    まあ、余計なお世話という気もする文章ですけれど……
     * * *
    子育て、というか子供の学習の話。
    先日こんなページを読んでいました。
     ◆「エビデンスベースト」が日本の教育を変える〜中室牧子氏に聞く  http://eduview.jp/?p=992
    「エビデンスベースト」というのは、 統計データなどの科学的根拠に基づいて政策判断などを行うことだそうです。 このページはそれを教育分野に適用するという話。
    この中で結城は特に「家庭環境と遺伝以外の部分で何ができるか」という 以下のページを興味深く読みました。
     ◆家庭環境と遺伝以外の部分で何ができるか  http://eduview.jp/?p=992&page=3
    親がどのように子供に働きかけたら子供の学習時間が伸びるのかという話題で、 「勉強するように言う」というのはほとんど効果がないという話でした。 これは直観的にも納得する話です。 「勉強しなさい!」と言われて勉強する気にはあまりならないでしょうから。
    それに対して「子供が勉強するのを親が横で見守る」というのが効果が高いのだそうです。 特に母親に比べて父親が見守る方が効果が高いという話。
    実は我が家は、長い机の端で子供が勉強しており、 その隣で私が仕事をしているので「横で見守る」というのがやりやすいのです。 実際、「勉強してる?」と聞かなくても、見るだけで勉強してるかどうかわかるし、 子供が私に質問しにくることもときどきある。
    初めはこういう勉強環境はごちゃごちゃしてるかな、 と思っていたのですが、意外によい効果があるのかもしれないなと思いました。
    親としては子供に自主的に活動を展開してほしいけれど、 あまり勉強しない様子だと、ときには「勉強したら」ともいいたくなる。 どのようなアプローチをするのが最適なのかはなかなかわかりません。 子供の成長はほんとうに変化が激しいです。 しばらく沈滞ムードだったのが、 テストの結果が意外によかった次の日から急に活動的になったりする。
    行政や学校などの多人数に対応するための教育と、 「自分の子供という個人」に対応するための教育ではなかなか粒度も異なりそうです。 まあ、でも、知恵を使いつつも体当たりでいくしかないわけですけれど。
     * * *
    さて、本の話。
    現在の書籍執筆の最前線は『数学ガールの秘密ノート/丸い三角関数』です。
    先日は本書の「初校読み合わせ」をしていました。 いつものように結城と編集長は横に並び、二人で校正紙を一ページずつめくっていきます。 全ページをめくりながら、校正上の注意点などを相互に確認するのです。 今回は前もって修正箇所と図版の差し替え分をメールで送っていたので、 比較的短時間で終了しました。
    読み合わせ終了後、SBクリエイティブさんの営業さんに日本数学会賞出版賞授賞のご挨拶に行きました。 もちろん営業さんは今回の受賞で大喜びでした。 読者さんに書籍を届けるべく、さらにがんばってくださるとのことです。 SBクリエイティブさんのWebページで、結城の受賞を告知してくださっていましたのでご紹介。 私のコメントも書かれています。
     ◆『数学ガール』シリーズの著者、結城浩氏「2014年度日本数学会賞 出版賞」を受賞 | SBクリエイティブ株式会社  http://www.softbankcr.co.jp/ja/news/info/2014/0318_002453/
    さて『数学ガールの秘密ノート/丸い三角関数』の 刊行日ですが、現在のところは四月の下旬〜末にかけて書店さんに並ぶ見込みです。
    新刊刊行のたびに毎回行っている《サイン本無料プレゼント》企画も始まりました。 以下のページをご参照の上、早めにご応募ください (毎回、〆切直後に「忘れた!」という声をお聞きするのです)。
     ◆書籍『数学ガールの秘密ノート/丸い三角関数』刊行記念《サイン本無料プレゼント》  http://d.hatena.ne.jp/hyuki/20140323/note3
    サイン・コサインの三角関数は苦手とする方も多いようですので、 本書を通して少しでも親しんでいただけたらいいなあと思っています。
    応援よろしくお願いいたします。
     * * *
    そうそう、上でお話しした「数学ガールの秘密ノート」シリーズは今回で三冊目になりますが、 とうとう「英語版」も刊行されることになりました。 まず第一弾「式とグラフ」は2014年5月に刊行の予定です。
     ◆英語版「数学ガールの秘密ノート」シリーズ  http://bentobooks.com/math-girls-talk-about/
    英語版では"Math Girls Talk About..."というシリーズ名になります。 「数学ガールの秘密ノート」シリーズはやさしい数学を題材におしゃべりする《数学トーク》が 中心になりますからぴったりのシリーズ名ですね。
    おもしろいのは上のリンクからたどってみられる本のカバーです。
     ◆Math Girls Talk About Equations & Graphs(カバー)
    この巻では「ツルカメ算」が出てきたり「反比例のグラフ」が出てきたりするのですが、 ちゃんとそれを取り入れた表紙になっているのですね。 すごく楽しいです。
    英語版「数学ガールの秘密ノート」の翻訳は、 これまで「数学ガール」シリーズを翻訳してくださっているトニーさんです。
    「数学」という世界共通語を通じて英語を学ぶのもよし。「英語」から数学に親しむのもよし。 英語版も応援してくださいね。
     * * *
    さて、別の話題。
    結城は、マガジン航というサイトに「私と有料メルマガ」という短期集中連載(全三回)を書いています。 すでに連載第三回目も脱稿しており、近日中に最終回となる第三回目も公開になると思います。 以下はこれまでの回の記事です。
     ◆短期集中連載「私と有料メルマガ」 第一回 皮算用編  http://www.dotbook.jp/magazine-k/on_my_paid_email_magazine_01/
     ◆短期集中連載「私と有料メルマガ」 第二回 転換編  http://www.dotbook.jp/magazine-k/on_my_paid_email_magazine_02/
     * * *
    別の話。
    Wolfram Alphaというサイトをご存じでしょうか。 数式処理システムMathematicaを開発したWolfram Researchが開発しているサイトで、 数式処理を含むさまざまな質問に答えてくれるサイトです。
     ◆Wolfram Alpha  http://www.wolframalpha.com
    たとえば、Wolfram Alphaに対して y = x^2 という式(これは放物線の方程式)を 入力すると、こんなページが表示されます。
     ◆y = x^2  http://www.wolframalpha.com/input/?i=y%3Dx%5E2
     ◆y = x^2 (画像)
    グラフを書くだけではなく、方程式を解くこともできます。 次は x^3 = i という三次方程式を解いている様子です。
     ◆x^3 = i  http://www.wolframalpha.com/input/?i=x%5E3+%3D+i
     ◆x^3 = i(画像)
    先日は O(1.5^n) と O(2^n) という二つのオーダーの違いを実感するために、 Wolfram Alpha に y = 1.5^x, y = 2^x と入力して二つのグラフを比べて遊んでいました。 有料会員になるとインタラクティブにグラフを変化させて楽しむことができます。 たとえば、あるスケールでの二つのグラフはこうです。
     ◆y = 1.5^x, y = 2^x (画像その1)
    別のスケールで比較するとこうなります。
     ◆y = 1.5^x, y = 2^x (画像その1)
    こんなふうにWeb上でいろんな「実験」ができるのはほんとうに楽しいと思います。
     * * *
    さて、そろそろ結城メルマガを始めましょう。
    今回は「フロー・ライティング」をPDFでお送りします。 《最高の文章》を書くというテーマで書きました。 また「文章を書く心がけ」のコーナーでは「カフェで仕事をするときの心がけ」という お話をします。
    それではどうぞお読みください!
    目次
    はじめに
    フロー・ライティング - 《最高の文章》を書く
    カフェで仕事をするときの心がけ - 文章を書く心がけ
    次回予告
     
  • Vol.103 結城浩/出版賞/再発見の発想法/子育て/妻と二人で/先生にエール/

    2014-03-18 07:00  
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    Vol.103 結城浩/出版賞/再発見の発想法/子育て/妻と二人で/先生にエール/結城浩の「コミュニケーションの心がけ」2014年3月18日 Vol.103
    はじめに
    おはようございます。 いつも結城メルマガをご愛読ありがとうございます。 いかがお過ごしですか?
     * * *
    もしかしたらすでにお聞き及びの方もいらっしゃるかもしれませんが、 このたび、結城は「2014年度日本数学会賞出版賞」を受賞いたしました。
     ◆2014年度日本数学会賞出版賞 - 日本数学会  http://mathsoc.jp/publicity/pubprize2014.html
    これは、たいへん光栄なことと思っております。 ひとえに結城の活動を応援してくださるみなさまのおかげです。 これからもどうぞご指導のほど、よろしくお願いいたします。 後ほど、メルマガ本文の方でもう少し詳しくお伝えします。
     * * *
    仲俣暁生さんのマガジン航で、 結城の短期集中連載「私と有料メルマガ」第二回が公開されました。
    今回は「転換編」と題して、「結城メルマガ」発行中に起きた出来事と、 それに対してどのように自分が判断したかを書きました。 その「出来事」と「判断」によってメルマガは少しずつ軌道修正をして、 現在の姿になってきたといえます。
    自分でメールマガジンを運営しようという方にはもちろんのこと、 書籍執筆やサイト運営に関心がある方にも参考になる部分があると思いますので、 よろしければお読みください。
     ◆短期集中連載「私と有料メルマガ」第二回 転換編 - マガジン航  http://www.dotbook.jp/magazine-k/on_my_paid_email_magazine_02/
    ところで、 先週の「結城メルマガ」で偉そうに「〆切は守りましょう」と強く主張したせい…… ではないと思うんですが、今回の記事は予定していた〆切に間に合わず、 数日延ばしていただいての完成になりました。お恥ずかしい。
     * * *
    ここしばらくはずっと、四月後半に刊行される 『数学ガールの秘密ノート/丸い三角関数』の初校読みをしていました。 初校紙を読みながら修正箇所を書き込んでいくといういつもの地味な作業です。
    まとまった作業を始める前にツイッターでつぶやき(1)、 作業が終わったり疲れて休憩したりするときにまたツイッターでつぶやき(2)ます。 そうすると、(1)から(2)にどれだけ時間が掛かったか、だいたいわかります。
    きちんと集計しているわけではないのですが、 結城の場合、午前中は90分から2時間くらい続けて作業ができるようです。 午後になると疲れが出てくるのか、50分や20分単位で休憩をとるようですね。
    前回の『数学文章作法 推敲編』でも書きましたが、 連続的な時間を確保できるときと、断片的な時間しか確保できないときで、 仕事の種類を変えるのは有効です。
    まあ、でも、校正紙を頭から順番に読むときには、 順番に読んでいくしかないので、自分の疲労度合いと折り合いを付けつつ、 粛々と進むしかないんですけれどね。マラソンのようなものです。
    ツイッターでつぶやいた時刻を自分の作業のタイムスタンプにするのは、 作業にかかった時間を把握するいい方法だと思います。 ツイッターはいわゆる「ライフログ」を記録するツールといえますが、 その意味では正統的な使い方ですね。
     * * *
    ツイッターといえば。
    先日、結城浩 (@hyuki) のフォロワーさんが二万人を越えました! みなさんありがとうございます。
    せっかくなので、フォロワーさんの数がどのように推移してきたのかを 調べてみることにしました。その結果が以下のグラフです。
     ◆ @hyuki のフォロワー数推移(2010年04月27日→2014年03月15日)
    何か特別なイベントが起きたときにフォロワーさんがどっと増えた…… という分析を期待したのですが、このグラフを見る限りはそういうことはないみたいですね。 この記録の最初2010年に6788人だったのが2014年には20086人に増えていますが、 途中に大きな波があるわけでもなく、たんたんと増えていったように見えます。
    なお、このグラフは、以下のサイトを使って作成したものを元に作りました (二つのポップアップを一つの画像にまとめる編集をしています)。
     ◆Wildfire  https://monitor.wildfireapp.com/
    いずれにしましても、二万人の方にフォローしていただけるというのは、 とてもありがたいことですね。
    みなさまご存じの通り、「数学ガール」のリツイートや 「自分語り」の多い私ですけれど、 どうぞよろしくお願いいたします。
     * * *
    さて、そろそろ結城メルマガを始めましょう。
    今回は技術評論社とのコラボ連載「再発見の発想法」をPDFでお送りします。 それから、久しぶりにコミュニケーションを題材にした「妻と二人で」というちょっとしたお話。 「IT時代の子育て」と「先生にエールを送りたい!」という「教えるときの心がけ」のコーナー。 そして、日本数学会賞出版賞受賞に関するエピソードをお送りします。
    それではどうぞお読みください!
    目次
    はじめに
    再発見の発想法 - Bottleneck(ボトルネック)
    IT時代の子育て - 教えるときの心がけ
    妻と二人で - 夫婦のコミュニケーション
    2014年度日本数学会賞出版賞
    先生にエールを送りたい! - 教えるときの心がけ
    次回予告
     
  • Vol.102 結城浩/数学文章作法 推敲編/文庫解説/教えるときの心がけ/

    2014-03-11 07:00  
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    Vol.102 結城浩/数学文章作法 推敲編/文庫解説/教えるときの心がけ/結城浩の「コミュニケーションの心がけ」2014年3月11日 Vol.102
    はじめに
    おはようございます。 いつも結城メルマガをご愛読ありがとうございます。 いかがお過ごしですか?
     * * *
    この結城メルマガVol.102がみなさんのところに届くのは、2014年3月11日、 東日本大震災からちょうど三年目です。 昨年も書いたのですが、2011年の3月11日のツイートを読み返してしまいます。
     ◆2011年3月11日の結城のツイート  http://twilog.org/hyuki/date-110311/allasc
    地震の直前まで普段のツイートをしているんですが、 地震の直後は「祈り。」のひとことになってしまう。
    この後、みなさんご存じの通りたいへんなことが次々起こるのですが、 あれから三年。ここに一言では書けない思いがあれこれ浮かびます。 いまだご苦労なさっている方々のことを思いつつ、 静かに祈りたいと思います。
     * * *
    さて、先週はこの結城メルマガの通算100号記念のサイン本プレゼントの抽選を行いました。 厳正な抽選の結果、四名の方が当選され、メールにて連絡を取ることができました。 ご応募ありがとうございます。はずれてしまった方、ごめんなさいね。 サイン本は、2014年3月26日(水)までに発送する予定です。
    多くの方が、応募に合わせて応援メッセージを送ってくださいました。 とてもはげまされました。ありがとうございます!
     * * *
    次は、初校読みの話。
    先週後半に『数学ガールの秘密ノート/丸い三角関数』の初校が届き、 ずっと初校読みをしています。
    自分のエディタで編集してLaTeXをかけてできたPDFで読むのと、 印刷所から回ってきた初校紙で読むのとでは、 ずいぶん気持ちがちがいます。 PDFで読むよりも、初校紙で読む方がまちがいを見つけやすくなります。
    『数学文章作法 推敲編』を書いていても思うのですが、
     《読んでいるときの気分を変える》
    というのは、推敲・校正で非常に大切なことです。
    一つの視点、いつもの気分だけで文章を読んでいるとまちがいに気付きにくくなります。 できるだけ多くの視点、 バリエーション豊かな視点に立って文章を読んでいくことが大事ですね。
    初校は版面がまだまだ荒いので、読みながらいろいろとひっかかります。
     ・組版の都合で文字間隔が乱れている  ・図版のページ送りが予想と違っていた  ・加筆・修正が必要な部分があちこちに残っている
    まあ要するに原因はさまざまですが、 まだ品質はそれほど高くはない。 でも、めげずにひっかかるところを一つ一つ修正です。 地道な作業を積み重ねていくと、いつかどこかで
     量が質に変わる
    という現象が起きます。 何がどうというわけじゃないけれど、スムーズに読める。 版面を気にしながら読むのではなく、内容に浸って読んでしまう。
    ……そんな切り替えが起きます。 おおざっぱにいえば初校と再校の間くらいでしょうか。 再校になるとざらざらも取れて校正を行うことができます。
    でも、いまは初校読み、地道に地道に進みましょう。
    今週一週間読み続けて、 来週の前半に「初校の読み合わせ」を行います。
    編集部にいって、一ページ一ページ校正紙をめくりながら、 編集長とチェックをするのです。 結城にとって、とても大切な、そして楽しい作業です。
     * * *
    別のお話。
    結城は、平日は外で一人で昼食を食べます。 たいていはTwitterやFacebookを見ながら食べています。
    一人の食事のはずなんですが、ネット(SNS)を見ていると、 ぜんぜんひとりぼっちという感じはしません。 そこにはいつものお友達がいて、自分のツイートに返事をくれたり、 互いにおしゃべりしたりしているからです。
    いつものみんなとわいわいやりながら食事をしている感じがして、 さびしくないし、むしろ楽しい。
    もちろん気の置けない人と直接顔を合わせて食事するのもいいですけれど、 ネットごしでも楽しいなあと思います。
    あなたはどう思いますか。
     * * *
    さて、書籍のご紹介。
    講談社文庫で青柳碧人さん(@aoyagi_)が書いている 「浜村渚の計算ノート」というシリーズがあります。 浜村渚ちゃんというのは中学二年の数学少女です。
    その最新刊『浜村渚の計算ノート5さつめ 鳴くよウグイス、平面上』の 巻末の解説を結城が書きましたのでご紹介します。
     ◆『浜村渚の計算ノート 5さつめ 鳴くよウグイス、平面上』(青柳碧人)  http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4062777762/hyam-22/
    本書には数式は出てこなくて、 数学のトピックと絡んで物語が進むという感じですね。 いろんなルートを通じて数学に親しむ方が増えたらうれしいです。
    結城にとって「文庫の巻末解説を書く」というのは初めての体験でした。 書き始めるまではあれこれ悩みましたが、 書き始めたら予想より早くまとまってほっとしています。
    結城の「数学ガール」シリーズとはまた違う数学少女ものですので、 よろしければみなさまどうぞ。3.14(円周率の日)に刊行です。
     * * *
    円周率の日といえば、来週の結城メルマガでは、 とてもうれしいアナウンスが(たぶん)できると思います。
    結城にとってうれしい話なのですが、 結城のことを応援してくださるみなさんにも、 きっとうれしいと思っていただけるアナウンスだと思います。
    どうぞお楽しみに!
     * * *
    先週からCodeIQで結城浩の新しい問題が出題されました。 今回のテーマは、「暗号解読」です。愛称はクリプタン。 暗号解読クリプタン問題ですね。
     ◆クリプタン帝国の暗号文を解読しよう!  https://bit.ly/cryptan
    今回は「暗号プログラムの構成図を読み解き、暗号解読にチャレンジ!」と題して、 いつもとは少し毛色の違う出題になりました。
    ところで、今回はいつもに比べて挑戦者の出足が鈍いようで、 これを書いている月曜の時点で挑戦済みは18名。 〆切が来て、全員の解答を見てみないとなんともいえないのですが、 今回は難しすぎたのかもしれません。 もうしわけありません……
    ともあれ、お時間のある方はぜひチャレンジをお願いいたします!
     * * *
    さて、そろそろ結城メルマガを始めましょう。
    今回は『数学文章作法 推敲編』の第7章「推敲のコツ」をお送りします。 これまでの章であまり掘り下げることのできなかったさまざまなコツを、
     ・時間の管理  ・効率的な推敲  ・多様な推敲
    というポイントにそってお話しします。
    また「教えるときの心がけ」では、 「学ぶこと」と「教えること」がこれからの社会に大切というお話しをします。
    それではどうぞお読みください!
    目次
    はじめに
    数学文章作法 - 推敲のコツ
    「学ぶこと」と「教えること」がこれからの社会に大切 - 教えるときの心がけ
    次回予告
     
  • Vol.101 結城浩/フロー・ライティング/トドちゃん/バージョン管理/Octopressでブログ/

    2014-03-04 07:00  
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    Vol.101 結城浩/フロー・ライティング/トドちゃん/バージョン管理/Octopressでブログ/結城浩の「コミュニケーションの心がけ」2014年3月4日 Vol.101
    はじめに
    おはようございます。 いつも結城メルマガをご愛読ありがとうございます。 いかがお過ごしですか?
     * * *
    結城は現在「数学ガールの秘密ノート」シリーズ第三作目の書籍、
     『数学ガールの秘密ノート/丸い三角関数』  http://www.hyuki.com/girl/note3.html
    を誠意執筆中です。今週の末くらいに初校が出てきて、 四月末くらいまでには刊行されると思います。 どうぞご期待ください!
    これまでたくさん本を書いてきましたが、 新しい本が出版される前というのはいつもどきどきします。
    今回のテーマは「三角関数」です。 三角関数というと、微分・積分と同様に苦手に思っている方が多い分野。 サイン・コサインが出てくると、急に顔を曇らせてしまう方もいるでしょう。
    『数学ガールの秘密ノート/丸い三角関数』では「丸い三角関数」という サブタイトルにあるように、円と三角関数の深い関係についてやさしく学びます。 本書を通して多くの方が三角関数への苦手意識がなくなってくれたらいいな、 とそのように思います。
     * * *
    その『数学ガールの秘密ノート/丸い三角関数』の執筆が進んだので、 カバーイラストデザインの打ち合わせを行います。 表紙をどんなデザインにしようかという打ち合わせです。 「数学ガール」シリーズを作ってきたいつものメンバーですから、 もう手慣れたもので、打ち合わせは短時間で終了。
    でも、短時間で終了したからといって決して手を抜いているわけではありません。
    デザイナーさんが前もってサンプル案をいくつか用意してくださっていたことで、 スムーズに話が進みました。 当然ながら、そのようなたたき台があると打ち合わせ時間が有効に使えます。
    思い返してみますと、このデザイン打ち合わせに関して、 デザイナーさんはもちろんのこと、編集者も、 私もそれぞれに資料を準備してきていました。
    その場で「えーと」と考えることも必要ですが、 前もって言いたいことをまとめておけば時間の無駄はありません。 誰も「前もって資料をご準備ください」なんて言わないけれど、 状況をよくわかっている人たちなので、準備万端です。 まあ短時間で終わるわけですね。
    しかもその「資料」は全員が一、二枚の紙にまとめており、 ながなが書いている人は誰もいません。 プロフェッショナルな方々との仕事は短時間で効率良く進みますね。 無駄な時間を使うことなく、品質優先で、さくさく話が進みます。
    このような方々と仕事ができるのはほんとうにうれしいことです。 感謝、感謝。
     * * *
    書籍の執筆・校正が大詰めを迎えてくると、 たくさんのTODO(トゥードゥー:やるべき作業項目)がやってきます。 結城はこのTODOをローマ字読みして「トドちゃん」と呼ぶのが好きです。
    「TODOを処理する」のではなく「トドちゃんを海に帰す」という具合。 このように呼ぶことで、TODOに対する「作業しなくちゃ」という感覚を 少しでも和らげようというのです。
    以前(2005年)に「トドちゃんのアスキーアート(AA)が欲しいなあ」と日記に書いていたら、 読者の方が描いてくださいました。それを修正したものをときどき使います。
     ◆トドちゃんのAA  http://www.hyuki.com/d/200512.html#i20051213105853
     ε(    v ゜ω゜) < TODO 78頭
    こんな感じです(メールだとうまく表示されないかも……)。
     * * *
    先週は寒い冬が一休みしてぽかぽかした天気が続きました。 確か「日差しが温かい冬の日」のことを「小春日和」というなあと思い出して、 ツイッターで、
     小春日和に薄手のコート
    とつぶやきました。 すると、複数人から「小春日和は初冬に使う表現ですよ」と 教えていただきました。おお、そうなんですね。
    しかし、理解しても気持ちがついてこなかったので、
     初冬だったら小春日和とでも表現したくなる天気に薄手のコート (^^)
    としつこくツイートしてしまいました。 正しい用法はさておき、「小春日和」ってすてきな言葉だと思います。
     * * *
    先日からこの結城メルマガでも何回か書いていますが、 「マガジン航」というサイトで、結城の短期集中連載「私と有料メルマガ」が始まりました。 現在は「第一回 皮算用編」が公開されています。
     ◆短期集中連載「私と有料メルマガ」第一回 皮算用編  http://www.dotbook.jp/magazine-k/on_my_paid_email_magazine_01/
    この記事の冒頭でも触れていますが、結城はこの短期集中連載で、
     ・「結城メルマガ」を通して、私がいかに多くのはげましを読者からもらっているか  ・「結城メルマガ」が、自分の仕事全体にどれだけよい影響を及ぼしているか
    を書きたいと思っています。お読みいただければ感謝です。
    また以下にはこの連載記事を執筆するにあたっての結城の考えを書きました。
     ◆ライター必見!結城浩の「私と有料メルマガ」連載記事  http://togetter.com/li/635379
    「結城メルマガの読者」というのは、何を隠そう「あなた」のことです。 いつもありがとうございます!
     * * *
    自分がコンピュータの画面で見ている画像(スクリーンショット)を 切り出して誰かと共有したい。そういうときに使う Gyazo (ギャゾウ)というサービスがあります。
     ◆Gyazo  https://gyazo.com/ja
    起動すると、マウスカーソルが画面の範囲を切り出すモードに変わり、 範囲を決定すると即座にサーバに送信され、そのURLが返される。 あとはそのURLをTwitterでツイートしたり、ブログに貼り付けたり、 メールで送れば共有完了。とても手軽で便利なサービスです。
    実はこのGyazoのサーバもクライアントもオープンソースとして公開されています。 ですから、自分専用のGyazoを作って利用することも、 プログラミングの経験がある人ならばそれほど難しくありません。
    執筆の気分転換に(といいつつ二時間くらい掛けてしまいましたが)、 自分用のGyazoを作ってみました。いきなりサーバに送るのではなく、 いったん編集ソフトを経由して送るように修正をしています。
     ◆スクリーンショットの瞬間共有サービスGyazoを自サイトに設置  http://note.textfile.org/20140226/gyazo/
    こういうときには自分でプログラムを書けるというのが とってもありがたいし、楽しいですね。
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    さて、そろそろ結城メルマガを始めましょう。
    今回は「フロー・ライティング」をお送りします。 文章を書くためのメモの作り方についてのヒントです。
    「文章を書く心がけ」のコーナーは「原稿ファイルのバージョン管理」について。
    Q&Aのコーナーでは「いかにして問題をとくか」について。
    そして、通算100号のプレゼント企画のご連絡です。
    それではどうぞお読みください!
    目次
    はじめに
    フロー・ライティング - 前もってメモを書く
    Octopressでブログを始める
    原稿ファイルのバージョン管理 - 文章を書く心がけ
    Q&A - 『いかにして問題を解くか』との出会いについて
    通算100号記念サイン本プレゼント企画について
    次回予告