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記事 4件
  • Vol.100 結城浩/通算100号記念サイン本プレゼント企画/原稿ファイルのバックアップ方法/「私と有料メルマガ」の執筆について/

    2014-02-25 07:00  
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    Vol.100 結城浩/通算100号記念サイン本プレゼント企画/原稿ファイルのバックアップ方法/「私と有料メルマガ」の執筆について/結城浩の「コミュニケーションの心がけ」2014年2月25日 Vol.100
    はじめに
    おはようございます。 いつも結城メルマガをご愛読ありがとうございます。 いかがお過ごしですか?
    はじめにおわびと訂正です。 前回の結城メルマガVol.099で、仲俣さんのお名前を誤表記していました。 おわびして訂正します。
     誤:中俣  正:仲俣
     * * *
    さて、この結城メルマガは今回でVol.100となりました。 みなさんの応援に感謝します!
    一昨年、2012年4月3日にVol.001が発行されてからもう少しで二年になります。 陳腐な表現になりますが、時の流れは速いものですね。
    購読してくださるみなさんに感謝をこめてプレゼント企画を行おうと思います。 後ほど詳しくお伝えしますね。
     * * *
    今年は「インクリメンタルな環境改善」を心がけています。 これは「習慣の力」を身につけるため、 自分の執筆・作業環境を少しずつ改善していくというものです。
    一つ一つの改善は取るに足りないものですが、 たくさん積み重なり、さらに年月が加わることによって、 苦労少なくして多くのメリットを享受しようという作戦ですね。
    「インクリメンタルな環境改善」その一。
    iPhoneでWebを見ていると、いつのまにかタブがたくさんたまってしまいます。 気分がよくないので、暇があったらタブを一つ一つ閉じていました。 あるときふと「タブを一つ一つ閉じる時間は短いけれど、しょっちゅうやってたら無駄」 と気づき、まとめて閉じる方法をTwitterで尋ねました。 「プライベートモードに移るときに閉じるメニューが出る」と教えていただき、 それを利用することにしました。
     ◆iPhone/iPadのSafariで開いたすべてのタブを一発で閉じる手順 : ライフハッカー[日本版]  http://www.lifehacker.jp/2014/01/140111iphonesafaritab.html
    「インクリメンタルな環境改善」その二。
    クラウドサービスのSugarSyncに 「もう使っていないデバイス」がたくさん登録されているのがずっと気になっていました。 別に削除しなくても日常の作業には不自由しないので、 なかなか着手できていなかったのです。 やっと落ち着いて考える時間が取れたので、使っていないデバイスを削除。 ThinkPadとMacBook Airだけを残して削除し、画面がすっきりしました。
    「インクリメンタルな環境改善」その三。
    新規プロジェクトを立ち上げるとき、 作成すべきmakefileを過去プロジェクトから適当にコピーしていました。 でもそうすると、そのときの気分で基にするmakefileが変わってしまいます。 そこで、ベースとなるmakefileをきちんと作成することにしました。 そしてそのmakefileをコピーしてくる makemake というコマンドを自作。 これで、新規プロジェクトを開始するときの手順がすっきりします。 これもまたちょっとしたことですが「インクリメンタルな環境改善」といえます。
    いずれも小さな改善ですが、ちょっぴり気分がよくなりました。
     * * *
    「習慣の力」といえば、先日思いついた「色つき星取表」は継続して更新しています。
     ◆「色つき星取表」は自分の活動をざっくり把握するのにとっても便利!  http://togetter.com/li/619633
    「色つき星取表」というのは、 自分の作業を「ざっくり」スプレッドシートに記入するという作業管理方法です。 最初は「どんな活動に力を入れているか」の把握に主眼があったのですが、 更新続けているうちにむしろ、 「どんな活動をサボっているか」が浮き彫りになることに気付きました。
    時間はあっという間に過ぎていきます。 「色つき星取表」では、どんなにささいなことでも作業を行ったら数字を書き込むので、 ずっと0が続いているということは「その作業をまったく行っていない」という意味になります。 それが目の前に明らかになるのはなかなかつらいものですが、 自分の主観的な「この作業は先日やったからいいや」 という気持ちが当てにならないことがよくわかりました。
    自分のサボりに気付くために、 今後も「色つき星取表」は継続していきたいと思います。
     * * *
    「習慣の力」といえば、今年に入ってからずっと定期的に運動し、 食事に気をつかうようにしています。健康と体型を維持するためですね。 おかげで体重が少し減り、体脂肪率も改善しています。 「習慣の力」は有効です!
    先日「糖質制限ダイエットの危険性」が話題になりましたが、 経験上、体重が増えるときは脂肪が増え、体重が減るときには筋肉が減るので、 体重を減らそうとするときには筋トレが欠かせないと思っています。 そうしないと、体重は減っても不健康になってしまうからです。
    さらに筋肉を減らしてしまうと基礎代謝が下がるので、 やせにくい体質を作ってしまう危険性もありますね。
    (上記はあくまで結城の個人的な考えです。 ダイエット・食事・運動は自己責任でお願いします)
     * * *
    継続といえば、技術評論社Software Design誌とのコラボ企画としてすすめている コラム記事「再発見の発想法」は早くも十回目になりました。
    最新号の『Software Design2014年3月号』は"Synchronous"が掲載されています。
     ◆『Software Design2014年3月号』  http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/B00I3LWLEQ/hyam-22/
    Software DesignはIT情報誌になるわけですが、 「ある程度の品質が担保された多様な記事」が並べられている形式は、 自分の知らない分野のことを横断的に眺めることができるのでいいですね。 知りたかったらWebで検索すればいいわけですが、 知らない分野のことまで検索はしないし、 検索で見つかったページがどの程度の品質のものかも判断はできませんから。
     * * *
    さて、そろそろ結城メルマガを始めましょう。
    今回は「文章を書く心がけ」として、 「原稿ファイルのバックアップ方法」 と「「私と有料メルマガ」の執筆について」 という小文を書きました。
    また「教えるときの心がけ」として、 「子供に教えたい学びについて」をお送りします。
    そして、通算100号のプレゼント企画ですね。
    先週予告していた「フロー・ライティング」は、 ちょっと内容が最終的に詰められなかったので今回はスキップさせてください。 すみません。
    それではどうぞお読みください!
    目次
    はじめに
    原稿ファイルのバックアップ方法 - 文章を書く心がけ
    「私と有料メルマガ」の執筆について - 文章を書く心がけ
    子供に教えたい学びについて - 教えるときの心がけ
    通算100号記念サイン本プレゼント企画
    次回予告
     
  • Vol.099 結城浩/Kindle版『数学ガール』/WordPress/再発見の発想法/有料メルマガについての記事を書き始める/

    2014-02-18 07:00  
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    Vol.099 結城浩/Kindle版『数学ガール』/WordPress/再発見の発想法/有料メルマガについての記事を書き始める/結城浩の「コミュニケーションの心がけ」2014年2月18日 Vol.099
    はじめに
    おはようございます。 いつも結城メルマガをご愛読ありがとうございます。 いかがお過ごしですか?
     * * *
    お待たせしました!
    Kindle版の『数学ガール』がようやく登場しました。
     ◆『数学ガール』[Kindle版](現在キャンペーン価格900円)  http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/B00EYXMA9I/hyuki-22/
    たくさんの読者さんから「Kindle版はまだですか?」とご質問・ご要望を いただいていましたが、SBクリエイティブよりバレンタインデーの2/14に ようやく刊行の運びとなりました。
    金曜日に刊行され、土日にかけてランキングが急激に上がり、 最高で「Kindle有料本ランキング」(総合)第4位まで上がりました。 これはほんとうに多くの方が本書のKindle化を待ち望んでいらしたからだと 思っています。お待たせしてすみませんでした。応援ありがとうございます!
    今回Kindle化されたのは「数学ガール」シリーズ既刊5冊のうちの4冊と、 Javaやデザインパターンなどのプログラミング技術書6冊の合計10冊です。 既刊の『プログラマの数学』や『暗号技術入門』と合わせると、 これでSBクリエイティブから出ている結城のKindle本は合計12冊となりました。 少しでも読者さんの多様な要望に応えることができればうれしいです。
    現在Kindle化されている書籍の一覧は以下にありますので、よろしければご参照ください。
     ◆Kindle化した書籍一覧 - 結城浩の日記  http://bit.ly/kindle0214
    なお、上記のKindle本は固定レイアウトになっていますので、 無料サンプルでサイズ含む使用感をご自身で確かめてからご購入ください。 よろしくお願いいたします。
    それにしても……総合で第4位になるとはまったく思っていなかったので、 とってもうれしい驚きでした。読者のみなさんに本当に感謝です!
    ちなみに、この結城メルマガが配送されるときにどうなっているかは不明ですが、 月曜日(2月17日)現在、Kindle有料本の「数学」ジャンルのランキングは、 第1位〜第4位が数学ガールの4冊、第5位が『プログラマの数学』になっているという快挙でした。
     ◆Kindle本(数学)ランキング  http://bit.ly/kindlemathrank
    重ねてみなさまに感謝です!
     * * *
    先週の金曜日はこの「数学ガールKindle化」だけではなく、 「CodeIQのフィードバック送付」と「Web連載更新」というイベントが重なったので、 たいへん忙しくもうれしい一日でした。
    「CodeIQのフィードバック送付」というのは、 先月21日に公開した「王女様の宝石パターンを見つけよう!」(通称ジェムストリング問題)の 挑戦者に対して「採点結果と解説とフィードバック」を送信するというお仕事です。
    今回の問題への挑戦者は結局233人もの多数になりました。 王女様が指定した宝石の並びが登場するのがいったい何日目になるか? それに対する正解はたった一つの数です。 そのたった一つの数を正確に求めることができるかどうか。
    「だいたい何日目」というアバウトな話ではなく、 「きっかり何日目」というシンプルだけどシビアな問題です。 挑戦者は自分が持っている数学の力やプログラミングの技術を駆使して それに取り組むのです。
    結城は例によって問題の途中にトラップを仕掛けました。 トラップといってもズルやごまかしではなく、 プログラマが注意すべき必須ポイントです。
    さらに、アルゴリズムに工夫をしないとプログラムの動作に とんでもなく長い時間がかかるように設定を工夫しました。 工夫しなくてもとけるけれど大変苦労するくらい……という問題バランスです。 ある方のプログラムが数時間かかって正解にようやくたどり着く。 それに対して別の方のプログラムは一瞬で正解をたたきだす……そんな具合です。
    応募数233人のうち、正解したのは173人。正解率は約74%でした。
    挑戦者全員には結城が作成する解説文書(PDF)が送られます(約50ページ)。 そこには今回のジェムストリング問題の詳しい解説と、 挑戦者の一言感想が集められています。
    うまくプログラムが作成できなかった人はそれを読んで学習し、 他の人の一言感想を通して自分のスキルを再確認する。 またプログラムはできたもののトラップにひっかかった人は、 自分のミスをチェックする。
    今回はさらに、Togetterのまとめを使って、 ブログなどで公開された挑戦者のコードをまとめてみました。 このようにしておけば、挑戦者は他の人のコードを読んでさらに学ぶことができます。 自分の頭をふりしぼって考えた後なので、他の人のコードから多くを学ぶことができるのです。
     ◆《ジェムストリング問題》挑戦者コード集  http://togetter.com/li/629482
    そんな具合にして、CodeIQでのジェムストリング問題は楽しく終了したのでした。
    挑戦者のみなさんに感謝します。
    さ、次はどんな問題を作ろうかな!
     * * *
    最近、WordPressで遊んでいます。
    WordPressはご存じの方も多いと思いますが、 サイトを作るためのソフトウェアです。
    膨大な数のテーマやプラグインなどが用意されていて、 あまりプログラムに詳しくない人でも、現代のWeb技術を活用したサイトが作れます。 たとえば、いわゆるSEO(検索エンジン最適化)や、 レスポンシブデザイン(PCでもスマートフォンでも適切なデザイン)、 それにSNSとの連携(Facebookのいいね!やTwitter)などです。
     ◆WordPress.org 日本語  http://ja.wordpress.org
    以前から知人の編集者に「WordPressいいですよ!」と聞いていたのですが、 最近ようやく試しに使ってみることにしたのです。
    ちなみに、結城は未読ですが、 その編集者さんが担当した『WordPressの教科書』という本 の人気が高いらしいのでご紹介します。
     ◆『本格ビジネスサイトを作りながら学ぶ WordPressの教科書』  http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/479736758X/hyam-22/
     ◆『本格ビジネスサイトを作りながら学ぶ WordPressの教科書2』  http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4797370963/hyam-22/
    WordPressをちょっと試してみたいという方は、 wordpress.com で無料で自分のサイトを作ることができます。
     ◆WordPress.com  http://ja.wordpress.com
    たとえば、結城が試しに作ってみたブログが以下にあります。
     ◆Hiroshi Yuki' Blog  http://hyuki.wordpress.com
    WordPress.comでサイトを作るだけではなく、 自分が持っているWebサーバ上にWordPressのソフトウェアをインストールする こともできます。
    たとえば、結城はさくらインターネットの「さくらVPS」というサーバを使っていますが、 そこにWordPressをインストールしてみました。以下です。
     ◆blog.textfile.org  http://blog.textfile.org
    この blog.textfile.org を動かしているソフトウェアはWordPressですが、 それにSimple MathJaxというプラグインを入れています。 このプラグインを入れると、MathJax という「Webで数式を表示する技術」を使うことができます。
    ですから、以下のページに見られるように、ルート記号を出したり、 「xの2乗」の指数をきれいに出したりすることもできます。 数式を書くときにはTeXやLaTeXの記法を使います。
     ◆ルート記号の高さを揃える  http://blog.textfile.org/54/
     ◆3^2に引っかかりました  http://blog.textfile.org/33/
    ソフトウェアは実際に使ってみると「ふんふんなるほど」と実感がわきますね。 改めて検索してみるとWordPressの情報の多いこと多いこと。 よく見かける有名なブログやビジネスサイトもWordPressで作られるものが多そうです。
     * * *
    サイト構築といえば、GitHub Pages もおもしろいなあと思って見ています。
    GitHubというのは世界中のプログラマが知っているサイトで、 ソフトウェアのホスティングを行うことができる場所です。 バージョン管理ソフトウェアのgitのリポジトリ(ソフトウェアの格納・管理する場所)を置き、 世界中のプログラマとソーシャルな活動をしながら プログラミングを行い、コードを介して技術を交換することができるサイトです。
     ◆GitHub  http://github.com/
    GitHub PagesというのはそのGitHubが運営している「静的なサイトを簡単に構築できるサイト」です。 GitHub Pagesは主に、 プログラマが自分自身のサイトや自分の開発したプロジェクトのサイトを構築するのに使われます。
    GitHubではgitを使ってソフトウェアを管理できますが、 その仕組みをそのまま使ってWebサイトも管理してしまおうというのがGitHub Pagesの発想です。
     ◆GitHub Pages  http://pages.github.com/
    特定の名前を持つリポジトリを作成し、そこにHTMLファイルやJavaScriptファイルを登録すれば、 すぐに対応するWebサイトが世界中から見られるようになるのです。
    GitHubを利用する開発者にとって、 GitHub Pages非常に自然でわかりやすく、 しかも利用もしやすい仕組みだと思います。
    WordPressにしろ、GitHub Pagesにしろ、 「なるほどね。確かにこれは便利!」と思うシステムはたくさん世の中にあります。 そういうものに触れるととてもわくわくします。 「あ、これを使って自分にも何かできそう!」 と思うからですね。刺激を受けるということでしょう。
    たとえば「ブログで手軽に数式が書ける」と思ったら、 「あんな企画やこんな企画ができるんじゃないかな?」とアイディアがわいてきます。
    たとえ、実際にその仕組みを使って何かを本格的に始めるまでに 至らなくても、そのような刺激を受けるのは無意味ではないと思っています。
     * * *
    さて、そろそろ結城メルマガを始めましょう。
    今回は、技術評論社Software Design誌とのコラボ企画連載「再発見の発想法」を お送りします。
    それから「実際にこれから書こうとしている記事を進める様子」を書く というややこしい読み物「有料メルマガについての記事を書き始める」をお送りします。
    どうぞお楽しみください!
    目次
    はじめに
    再発見の発想法 - Hook(フック)
    有料メルマガについての記事を書き始める - 文章を書く心がけ
    次回予告
     
  • Vol.098 結城浩/現代で働くということ/本を書く心がけ/ツイッターで短歌を楽しむ/ストックのありがたみ/

    2014-02-11 07:00  
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    Vol.098 結城浩/現代で働くということ/本を書く心がけ/ツイッターで短歌を楽しむ/ストックのありがたみ/結城浩の「コミュニケーションの心がけ」2014年2月11日 Vol.098
    はじめに
    おはようございます。 いつも結城メルマガをご愛読ありがとうございます。 いかがお過ごしですか?
     * * *
    家内が、ふだん使っているメールアドレスを変更しました。 以前のメールアドレスがspamまみれになってしまったからです。
    それにともなって、Apple IDも変更したほうがいいかなということで、 結城がその作業を行いました。 "Apple ID 変更"のようなキーワードで検索をして、 オフィシャルページの内容を読み、変更しました。
    ここまでは、何の問題もありませんでした。
    でもその後、家内のiPhoneがiCloudに旧Apple IDでログインしっぱなしに なっていたことに気付きました。そのため、iPhoneが定期バックアップを取ろうとするたびに 「パスワードを入力してください」というダイアログが何度も出てしまいます。 旧Apple IDでログインをトライしているのだから当然です。
    家内からの要望(これ何とかして)を受けて、 iPhoneの設定画面をいろいろ眺めましたが、 「ログアウトして再ログイン」のようなボタンが見つかりません。
    あきらめて再度"Apple ID メールアドレス 変更"のようなキーワードで検索。 そして驚愕の事実を発見しました(少し大げさ)。
     ◆Apple ID:Apple ID を変更した後に必要な操作(iCloudの項目)  http://support.apple.com/kb/HT5796?viewlocale=ja_JP
     「アカウントを削除」をタップします。  有効になっている iCloud オプションに応じて、  デバイスからデータを削除するかどうか確認を求められます。  「削除」をタップして確認します  デバイスからデータが削除されますが、  iCloud からは削除されません。
    つまり、iCloudに必要なデータが保存されているという前提の元で、 iCloudに同期している分をiPhoneから「削除」しなくてはならないのです。
    システムの気持ちはわかりましたが、 「アカウントを削除」をタップして、「データを削除します」に「はい」と答えるのは かなり勇気が必要です。しかも自分のiPhoneじゃなく、家内のiPhoneですし。
    結局、ローカルにiPhoneのバックアップを取った上で、 上の操作通りにして無事にiCloudに対するApple IDの変更は済んだのでした(一安心)。
    振り返ってみますと、これは完全に私の事前調査不足でした。 そもそも、普段遣いのメールアドレスが変わったからといってApple IDを変える必要はない模様です。 Apple IDを変更するのではなく、主要メールアドレスを変更すればよかっただけでした。 (未確認なので、実行する人は自己責任でお願いします)
    また、Apple IDを変更するにしても、オフィシャルページに書かれている通り、 事前にすべてのサービスからサインアウトしておくべきでした。 そうしておけば焦らずに済んだかもしれません。
    iCloudに限らず、EvernoteやDropboxなど、 たくさんのクラウドストレージ系サービスを使っています。 ふだん、ほんとうに空気のように使っているものなので、 設定を変えるときのこともときどき考える必要があるなあと思いました。
     * * *
    ふだん使っているといえば。
    ThinkPadからMacBook Airにメインの環境を移して、半年以上が過ぎました。 Macの基本的操作(特に便利なショートカット)も覚え、 お仕事環境は完全にMacになりました。 もちろんこの結城メルマガの原稿もMacBook Air上でぱたぱた書いています。
    MacBook Airを使い始めたときは「ああ、自分はMacBook使ってる!」という意識があったものですが、 いまはもうすっかりなくなりました。 「MacBook使ってる」ではなく「書籍書いてる」や「メルマガ書いてる」という状態になりました。 たいへんいいことです。
    一言でいえば「慣れた」ということですね。
    Windows環境からMacに移って「良かったこと」はいろいろありますが、 もっとも大きいのは「文字がきれい」ということでしょうか。 ふだんは意識しないのですが、先日Windowsマシンをいじる機会が久しぶりにあって、 あらためてMacの文字の美しさを感じました。 結城の仕事時間の大半は文字を見ているのでこれはとても大事なことです。
    その他に、開発関連ツール、特にオープンソース関連のツールが入手しやすくなったことも WindowsからMacに移って良かったことです。 Webサービス関連のクライアントなども(おそらくMacユーザが多いせいでしょう)、 Mac版はほぼ確実に存在し、しかもよく手入れされていて、スムーズに使えることが多いですね。 あるWebサービスのWindows版クライアントは半年以上も更新されず、 しかも動かしたとたんに落ちたという悲しいこともありました。
    逆にWindowsからMacに移って悪かったこと、困ったこともあります。 その筆頭はキーボードです。 ThinkPadからMacBook Airに移って最も大きな不満点はキーボードのキータッチが自分好みではないこと。 半年使ってかなり慣れましたが、いまだにときどきキーの端に指が引っかかる感触があります。 角を削る「面取り」をしたくなりますね。
    現在のThinkPadのキーボードは、MacBook Airと同じくキーとキーの間にスキマがあります。 でもThinkPadのキーは指に引っかかることがありません。 本体の厚さが違うので比較するのは酷なのかもしれませんけれど、 MacBook Airのキーボードはぜひ改善してほしいものです。 それともMacBook Proならばまだいいのでしょうか。
    WindowsからMacに移って当初困ったのはテキストエディタでした。 Mac版の秀丸エディタがないからです。 でもそれはVimを使うようになってほぼ解決しました。 プログラムも文章もVimで問題なく書いています。
    「WindowsとMacとどちらを選ぶべきですか?」と聞かれたとしても、 「仕事の内容によるので、何ともいえません」と答えると思います。
    結城の現在の仕事の内容は、WindowsにもMacにも依存していませんので、 執筆環境は自由に選ぶことができます。
    ただ、自分の経験を振り返ると、Windows「だけ」をずっと使ってきたのは ちょっともったいなかったかなとも思います。
    まあ、でも、そんなことをいってもしょうがないですね。 もしも2013年にたまたまThinkPadの不調が続かなかったら、 いまでもWindowsで仕事をしていたかもしれませんし、ね。
     * * *
    仕事といえば。
    STAP細胞に関する仕事で、 小保方さんという方がニュースによく登場しています。
    Webを眺めていると、小保方さんが若い女性ということもあるためか、 メディアでの取り上げ方が偏っているという話題もいくつか見かけました。 そこから話が広がってジェンダー論やメディア論を展開する方々がいる…… という、これはまあ「よくある」流れですね。
    結城は、お仕事の成果を報道したりする際に「女性」や「女流」をことさらに強調する 必要はないと思っています。 たとえば「この仕事は○○さんによってなされた」ということで十分と思います。
    とはいえ「女性」や「女流」という言葉の言葉狩りをしたいわけではありません。 ただ、自然に「その人の働き」をほめるようになれば良いなと思います。
    ところで、結城は『数学ガール』というシリーズを書いています。 ここでは「ガール」という表現で女性であることを表現しているわけですが、 これについてどのように考えているのか。
    どのように考えているのか、と大上段に構えましたが、 実のところこのタイトルは自然に出てきたものなので、 それほど「考えて」いるわけではありません。 ただ、私なりのとらえかたを表現しているものではあります。
    というのは、学校時代からずっと私の周りには 数学が得意な女性がふつうにいたのです。 まず、私の姉は数学がたいへん得意で、教え方もうまかったですね。 高校時代、私は積分を姉から教わりました。
    中学時代の数学教師はほとんどが女性でした(やはり教え方がうまい)。 そういえば、何人かいる従姉にも学校の先生がいますね。
    高校時代のクラスメートでも数学が得意な女生徒は多かったですね。 (残念ながら「数学ガール」のようなロマンスはなかったのですが……)
    きっとそのような背景があるので、 結城が数学の物語を書くときにはいつも 「数学が得意な女性」が登場するのかもしれません。
    読者さんからよく感想メールをいただきます。 半分までは行かないですが、女性からのものは決して珍しくありません。 数学に興味を持ち、数学が好きで、 数学が得意という女性は決して珍しくはない……と私は思っています。
    数学はとっても楽しいものですから、 男女わけへだてなく数学トークができるといいですよね。
     * * *
    さて、そろそろ結城メルマガを始めましょう。 今回はPDFによる別ファイルのコンテンツはありません。 このメールでの文章が中心になります。 いつもとちょっと雰囲気が違うかも。
    どうぞお楽しみください!
    目次
    はじめに
    ゴルフから価値観へ - 現代で働くということ
    本を書きたいというあなたへのメッセージ - 本を書く心がけ
    ツイッターで短歌を楽しむ
    文章を書く心がけ - ストックのありがたみ
    次回予告
     
  • Vol.097 結城浩/数学ガールの特別授業/確定申告/違いを認めるコミュニケーション/環境改善の基準/

    2014-02-04 07:00  
    220pt
    Vol.097 結城浩/数学ガールの特別授業/確定申告/違いを認めるコミュニケーション/環境改善の基準/結城浩の「コミュニケーションの心がけ」2014年2月4日 Vol.097
    はじめに
    おはようございます。 いつも結城メルマガをご愛読ありがとうございます。 いかがお過ごしですか?
     * * *
    確定申告の季節です。
    フリーで働いている人はもちろんのこと、 最近ではアフィリエイトなどで副収入を得ている会社員などにも 深く関わるイベント(?)ですね。
    毎年のことなので、結城の準備は万端……のはずだったのですが、 いざ準備を揃えてみると帳簿のあちこちに漏れがあったり、 誤りがあったりして結局大騒ぎになっています。 困ったものです。
    大ざっぱに言いますと、2014年に行う確定申告は、2013年の収入と経費を 計算して必要な税金の額を定める手続きです。 単純ですけれど、一年分の集計というのは意外にたいへんなものです。
    会社員ですと、会社の経理の方がすべて計算し、 給料から税金を天引きし、年末に年末調整をしてもらえるので楽といえば楽です。 個人で仕事をしている人は全部じぶんでやる必要があります。
    まあ、でも、結城の仕事は特に複雑な仕入れがあるわけでもないし、 在庫管理があるわけでもないですから、文句を言ったら怒られます。 言ってみれば「とっととやればいい」話です。
    しかしながら人生はトラップに満ちているもので(大げさ)、 細かい困難があります。
     ・クレジットカードの記録を再確認するために、   CSVファイルをダウンロードしようとしたら、   過去3ヶ月しかダウンロードできなくて、   再度書類取り寄せになった。
     ・取り寄せたものはプリントアウトしたもの(紙)なので、   そこからCSVファイルを手で入力し直した。
     ・レシートの額を確かめようと思ったら、   レシートが感熱紙タイプで、黒くなって読めなかった。
     ・入力したはずのファイルが壊れていて、   一ヶ月分を再入力した。
    結城は手間の掛かる処理を行うときには、 PerlやRubyのスクリプトを書いてコンピュータに任せることが多いです。 でも、会計処理の場合はそれが微妙にうまくいかないことがあります。
    コンピュータが得意なのは、
     ・一貫した形式のデータを、  ・一貫したルールで、  ・大量に処理する
    という場合です。しかし、個人で行った仕事の一年分の会計データというのは、
     ・あちこちに例外がたくさんあるデータを、  ・個別処理を考慮しながら、  ・たかだか千個くらい処理する
    ことになります。なので、スクリプトを書くよりも腕まくりをして、 「よっしゃあ!」と手入力した方が早く済んでしまうことも多いのです。
    プログラムを書く身としては、そこに余計なストレスが掛かります。 つい、
     ・このサイトの会計データがそろってさえいれば……  ・なんで定期的に購入しなかったのか……  ・ここを境に税率が変わるのか……
    などという思いを抱く。 そして、スクリプトを書くべきか手入力すべきかの間で 心が揺れ動くのですね。
    一年、三百六十五日というのはちょうど自動/手動判断の臨界点にあるようです。
    とはいうものの、落ち着いて考えてみますと、 毎月それなりに「会計の日」を作り、その時点での集計をしていましたから、 それほど焦る必要があるわけではありません。 ただ、ミスが多かったというだけですね。
    などといってないで、早く終わらせなければ……
     * * *
    ところで確定申告の作業ではたくさんの細かい作業を進める必要があります。 一日では終わらないので何日かに分解するわけですが、 そこで便利になるのが「TODOリスト」です。
     ・自分のやるべきこと(TODO)をリストアップして、頭に□を書いておく。  ・そしてそれが済んだら□にチェックマークを入れる。
    というただそれだけなのですが、とても有効です。 個別に「残っている作業は何かな」を把握するにも有効ですが、 ぱっと見たときに「終わるまでまだまだ作業がたくさんあるなあ」と、 全体の進捗を把握するのにも有効です。
    チェックマークを入れるのは、気持ちの「一区切り」としても有効です。 「はい、この作業は終わったよ!」という感覚ですね。
    チェックマークを入れたTODOリストがあれば、任意の時点で作業の中断ができます。 「ここまでは終わったから、残りは後でやろう」ということができる。 言い換えれば、スキマ時間を使って少しずつでも作業が進められるのです。 そういう意味ではチェックマークはまとめてつけないほうがいいですね。 一つの作業を終えるたびにチェックマークをつけたほうがよさそうです。
    参考までに結城が確定申告で使っているTODOリストはこんな感じです。 いろいろ差し障りがあるのでモザイクを掛けています。 これはEvernoteを使っています。
     ◆確定申告のTODOリスト
     * * *
    さて、結城は今年「習慣の力を身につけたい」と思っています。 そのために「インクリメンタルな環境改善」を心がけています。 自分の作業を改善するというのは大きいものから小さいものまで思いつきますが、 やみくもに進めることはしません。 何を改善するかについては、いちおう基準を持っています。
     ・何かがとにかく「改善」されるもの。   (変えればいいというものではないから)
     ・改善結果が具体的に見えるもの。   (結果が見えるとさらに改善したくなるから)
     ・改善が大がかりにならないもの。   (小さい改善を積み重ねたいから)
     ・さらに改善が見込めるもの。   (一回限りの改善で終わらせないようにしたいから)
     ・過去の環境をうまく生かせるもの。   (ご破産にしてゼロから始めるのはもったいないから)
     ・自分の習慣を壊さないもの。   (他の人に良くても、自分に良いとは限らないから)
     ・自分のやる気や記憶に依存しないもの。   (やる気がなくてもうまくいく、忘れてもうまくいく方向へ向かいたいから)
     ・楽しいもの。   (楽しさ重要だから!)
    おおよそ、以上のようなことを考えつつ改善に取り組んでいます。
     * * *
    結城はTODOリストだけではなく、作業の「色つき星取表」も使っています。 「色つき星取表」は前回の結城メルマガでも詳しく書きましたし、 以下のブログでも簡単に説明しています。
     ◆最近の自分がどんな活動に力を入れているのかを簡単に把握する方法(「色つき星取表」を使う)  http://d.hatena.ne.jp/hyuki/20140118/cal
    ここに小さな改善を加えて楽しんでいます。 先週からさらに改善しましたよ。
    まず、各作業ごとに「〆切」を入力できるようにしました。 具体的には、セルに -1 を入れたら赤で表示できるようにしたのです。 これで作業を単に記録するのではなく「先を見越した活動」ができるようになりました。
     ◆〆切を赤くした「色つき星取表」
    また「一行日記」を書けるようにしました。自分に無理がかからないように、 「書かなくちゃいけない」とはせずに「書きたければ書けるよ」としてあります。 具体的には、各行の一番右のセルを横に長くしただけですけれど。
     ◆一行日記を付けた「色つき星取表」
    ここで行った改善はささやかなものですが、
     ・具体的に改善結果が目に見える  ・自分のアイディアが形になるので楽しい  ・毎日の「色つき星取表を更新する習慣」を壊さない
    となっており、私の「改善する基準」に合致していますね。
     * * *
    さて、そろそろ結城メルマガを始めましょう。 今回は、結城が昨年高校で行った特別授業の様子を文章にした 「数学ガールの特別授業」の最終回をお送りします。 それからコミュニケーションに関して「違いを認める」というお話しをします。
    どうぞお楽しみください!
    目次
    はじめに
    数学ガールの特別授業
    違いを認める - コミュニケーションについて
    次回予告