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Vol.146 結城浩/再発見の発想法/数学文章作法のスケッチ(3)/本を書く心がけ/

Vol.146 結城浩/再発見の発想法/数学文章作法のスケッチ(3)/本を書く心がけ/結城浩の「コミュニケーションの心がけ」2015年1月13日 Vol.146 はじめに おはようございます。 いつも結城メルマガをご愛読ありがとうございます。  * * * 試験採点の話。 学習院の田崎先生(@Hal_Tasaki)がツイートしていた、 大学生の試験採点と成績の話がおもしろかった。  https://twitter.com/hal_tasaki/status/547659901552443393 これによれば、田崎先生は以下のような方針で成績をつけているという。  ・試験の点数が50点以上あるいは40点未満の場合、素点を成績にする。  ・40〜49点の場合、試験当日までに完全なレポートが出ていれば、   50点を成績にする。 つまり、こういうことです。 学生が50点以上の「良い点」を取った場合には、そのままその点が成績になる。 学生が40点未満の「悪い点」を取った場合も、そのままその点が成績になる。 学生が40点〜49点の「ぎりぎりで単位を落とす点」の場合には、 レポートによる救済策が用意されていて、単位を得る最低点の50点が成績になる。 結城がおもしろいと思ったのは、 救済策のためのレポート提出は「試験当日まで」であるという点です。 試験が終わってから「だめだったので助けてくれ」という「試験後の救済」ではない。 「まずい場合に備えて勉強し、レポートを出しておこう」というように、 学生が自分で単位を得る「試験前の保険」を掛けることができる。 これは、勉強させるためのよい方法ではないかと感じました。  * * * 教師と生徒の話。 ある方からこんなメッセージをいただきました。 メールアドレスがなく公開許可が取れませんでしたので、 主旨を変えずに文章は結城が書き直しました。  中学時代に教師から、  「答えは合っているけれど、式が違う。教えたやり方と違う」  と拒否されました。それから数学は嫌いです。  結城先生は数学を嫌いになる子が出ないように頑張っていますが、  私は数学が嫌いです。 結城はこのメッセージを読んでとても悲しくなりました。 そして教師の責任というのは大きなものだとも思いました。 もちろん、ある考え方を生徒に身につけてもらいたいというのは大事なことです。 もしも生徒が我流でばかり考え、 よりよい方法や身につけてもらいたい視点を学ばないとしたら困るでしょう。 しかし、それと同時に、生徒の考え方で正解までたどりついたら、 それに対する一定の評価は必要でしょう。 それからもう一つ。学ぶ側の発想のことも思いました。 世の中には教えるのが下手な教師や不愉快な教師はたくさんいるでしょう。 でもそれで数学(に限らずある科目)を嫌いになるのはとてももったいないことです。 メッセージをくださったこの方に限らず、 「教師が嫌いだから、その科目全体が嫌いになった」という生徒は、 とても多いと想像します。でも大人になってもそのような思いに支配されるのは、 結局自分が(広い意味で)損をするのではないかな、と思います。 この文章を読んでいるあなたには、 「教師が嫌いだから、この科目が嫌い」という科目はありますか。  * * * 昨年のクリスマスイブの話。 ちょうど彼女(家内)に用事が入り、彼女の帰宅が遅いことがわかっていたので、 特にパーティも何もなくイブが過ぎました。 でも、イブに何もないのはどうかとも思ったので、 結城は仕事から帰る途中で、小さな花束を買って帰宅しました。 夜遅く帰ってくる彼女のお出迎え用です。 花束を持って帰宅した結城に、子供が尋ねました。 子供「それ、自主的に買ってきたの?」 結城「自主的って、どういう意味?」 子供「お母さんに言われたから買ってきたのかどうか、という意味」 結城「自主的です」 子供「へえ」 自分の子供から、こういう観点での質問をもらうとは想像していなかったので、 ちょっと新鮮な出来事でした。 ちなみに、次の日。 肝心の彼女は花束に喜んでおりました。 しかしながら、結城が「花束を買ってくる、とても気の利いた旦那さん」 をアピールし過ぎたため、最後にはいささか鼻白んでいましたけれど……  * * * 「すべて」と「ある」の話。 芳沢光雄先生の記事「すべての学生は携帯を持っている」の否定文は? をめぐって「すべて」と「ある」という数学的な表現が話題になっていました。  ◆【日経】「すべての学生は携帯を持っている」の否定文は?  http://www.nikkei.com/article/DGXMZO81016150X11C14A2000000/ 以下、数学的な表現だとして考えます。 まずは正解から。  「すべての学生は携帯を持っている」 を否定すると、  「ある学生は携帯を持っていない」 になります。 つい、最後に「ない」だけをつけて「すべての学生は携帯を持っていない」 として否定したくなりますが、これは数学的には正しくありません。 「すべての学生は携帯を持っている」わけではないといいたいのですから、 たった一人でも携帯を持っている学生がいれば否定できます。 ですから、「すべての学生は携帯を持っていない」はいわば否定しすぎです。 たった一人でも携帯を持っている学生が存在すれば否定できるのですから、  「ある学生は携帯を持っていない」 でいいのですね。 スローガンとしては「すべて」や「ある」がついたときの否定は要注意、 ということになると思います。 ここから話は少しずれていきます。 もしも「学生」が世界にたった一人しかいなかったら何が起こるでしょうか。 もしも「学生」が世界にたった一人しかいないなら、 「すべて」と「ある」が同じ意味になるわけです。  世界に学生が一人なら、  「すべての学生は携帯を持っている」と、  「ある学生は携帯を持っている」は同じ意味。 ですから否定した文も同じ意味になります。  世界に学生が一人なら、  「すべての学生は携帯を持っていない」と、  「ある学生は携帯を持っていない」は同じ意味。 さらに話はずれていきます。 もしも「学生」が世界に一人もいなかったら何が起こるでしょうか。 世界に学生が一人もいないとしたら、 この場合は「すべての学生は携帯を持っている」という主張は真になります。 そして「ある学生は携帯を持っている」という主張は偽になります。 おもしろいことに、世界に学生が一人もいないとしたら、 「すべての学生は携帯を持っていない」という主張は真です。 そして「ある学生は携帯を持っていない」という主張は偽になります。 世界に学生が一人もいないときには、 「すべての学生は携帯を持っている」という主張も、 「すべての学生は携帯を持っていない」という主張も共に偽になるのです。 ちなみに、Rubyにはall?というメソッドがあります。 これは配列のすべての要素についてtrueであるかどうかを調べるものですが、 このメソッドに要素が0個の配列を与えるとtrueを返します。 つまり、世界に学生が一人もいないとき「すべての学生は……」に対して、 確かに真という答えを出していることになりますね。 ところで、日本語としては「ある学生は携帯を持っていない」 という表現はあまりこなれていません。 「携帯を持っていない学生がいる」という表現の方が自然に感じます。 これについてもツイッターでいろんな話題が流れていたのですが、 長くなるのでまたいつか。  * * * エゴサーチの話。 先日「ネットで悪口は言うが、エゴサ→反論は許さない人々について」 というまとめを見かけました。  ◆ネットで悪口は言うが、エゴサ→反論は許さない人々について  http://togetter.com/li/761758 以下は、このまとめとは直接は関係ないのですが、 結城が「エゴサーチ」についてどう考えているかを書きます。 あくまで私はどうしているかという話であって、他者に強制する話ではありません。 結城は、TwitterでもWebでもいわゆる「エゴサーチ」をよくやります。 自分の名前「結城浩」で検索したり、 自分の本のタイトル「数学ガール」で検索したりするということです。 Twitterで結城の本について感想が書かれていたら、 感想を書いてくださった方にリプライを送ったり、お気に入りに入れたり、 リツイートしたりします。 Webで感想を見つけたら、はてなブックマークに保存します。 そのように、エゴサーチして見つけた読者の感想に「反応」することはありますが、 読者の意見に対してわざわざ「反論」することは少ない…ほとんどないと思います。 反応の内容はほとんどの場合「感謝」になります。 あるいは「情報提供」の場合も少しあります。 エゴサーチして見つけた人全員にリプライするわけでもありません。 リプライしても相手が不愉快に感じないだろうな、 という人かを確かめています、いちおう。 エゴサーチする理由の一つは、 結城の本を買ってくださった方や読んでくださった方に御礼することです。 それ以外にも「こういう方が読んでいるのだなあ」という「読者像を知る」のも 大きな理由です。 読者像を知るという意味では「本を読んで面白かった」という意見だけではなく、 「こういうところに不満を感じた」という意見も非常に参考になります。 不満を感じたという読者さんにわざわざ「反論」のリプライをすることは、 ほとんどありません。 不満を感じた読者さんに「読んでくださって感謝」 のリプライをすることはたまにあります(少し緊張しつつ)。 不満を感じた読者さんに「反論」のリプライをしないのは、 本の内容に関する読者の素直な感想に対して、 著者がこう読め、こう感じろというのは無茶なことだと思うからです。 著者はすでに自分の最善と思う表現を読者に渡したわけですから。 不満を感じたという読者さんに「反論」 のリプライをすることはほとんどありませんが、 だからといって、不満を感じたというツイートをやめてほしいとは、 まったく思いません。 もしもそれが読者さんの素直な感想なら、 その意見を読むことは大事なことだと思うからです。 まあ、面白かったというツイートもたくさん読みたいですけれどね!  * * * さて、それでは今週の結城メルマガを始めましょう。 今回は、「再発見の発想法」のコーナーでモーダルダイアログの話。 それから「本を書く心がけ」のコーナーでは、 ネットのスピードと雑誌・書籍のスピード感の違いについて。 そして、今年の大事なお仕事の一つ「数学文章作法」シリーズの 次回作へ向けてのスケッチです。 どうぞ、お読みください! 目次 はじめに 再発見の発想法 - Modal Dialog(モーダルダイアログ) 新言語Streemの記事を見て思ったこと - 本を書く心がけ 数学文章作法のスケッチ(3) おわりに  

Vol.146 結城浩/再発見の発想法/数学文章作法のスケッチ(3)/本を書く心がけ/

Vol.142 結城浩/再発見の発想法/「数学文章作法」シリーズ三作目に向けてのメモ/Q&A - やればいいだけなのに……/

Vol.142 結城浩/再発見の発想法/「数学文章作法」シリーズ三作目に向けてのメモ/Q&A - やればいいだけなのに……/結城浩の「コミュニケーションの心がけ」2014年12月16日 Vol.142 はじめに おはようございます。 いつも結城メルマガをご愛読ありがとうございます。  * * * しばらくぶりで出題したCodeIQのサルベジオン問題も〆切を迎えました。 今回は196名の挑戦者がありました。多数の挑戦に感謝します。 いつものことですが、最終日の解答者数の伸びがすごい。 一日で5人や3人という人数だったのに、最終日だけ一日で31人も! すべりこみセーフな方が多数……〆切前の攻防ですね。 できるだけ早く採点し、詳しい解説をつけたPDFを解答者に返さなくては。 採点は機械的に行うのですけれど、最終確認は目視でも行いますので、 どうしても時間が掛かるのです。 今回はどんな解答があるかしら……  * * * 英語版の話。 トニーさんによる『数学ガールの秘密ノート/丸い三角関数』の 《英訳版》がもうすぐ刊行です。2014年に間に合うかな? 先日、最終PDFをチェックしていました。タイトルは、  "Math Girls Talk about Trigonometry" になります。日本語では「数学ガールの秘密ノート」シリーズ名ですが、 英語では"Math Girls Talk about..."というシリーズ名ですね。 「数学ガールが……について話す」というシリーズ名は、 内容に非常にマッチしていると思います。 ミルカさんはもともと、発言がきっぱりとしてかっこいいんですが、 英語になるとそれが際立ちますね。 たとえばミルカさんが、  「謝る必要はない」 とテトラちゃんに言うセリフは、  "Stop apologizing." という二単語になります。おもしろいですね。 "Math Girls Talk about..."シリーズ第三弾Trigonometryも、 多くの読者さんのところに届きますように!  * * * 文章を書く話。 ずいぶん昔のことになりますが、結城も会社勤めをしていました。 プログラマとして、会社のコードを書いていました。 会社で私に関わった人には本当に深く感謝しています。 あの方々がいなかったら、現在の私もないでしょうね。 現在の結城は、一人で文章や数式やプログラムを書いている毎日です。 毎日がとても幸せ。結城が書くことで生きていけるのは、 まわりの方々の大きな助けがあるからです。 考えてみると、私にはたいした能力はありません。 自分が証明した定理はなく、 世界に通じるソフトウェアを開発したわけでもない。 ただ、ささやかな本を書いたり、 ちょっとしたプログラムを書いたりしているだけ。 でも、それなのに、とても(分不相応なほどに)多くの人に応援していただいている。 毎日のツイートでも伝えているけれど、本当に感謝である。 自分のちょっとしたことに反応していただいたり、 改善のフィードバックをいただくことがどれほどうれしいか。 みんなから、結城センセと親しまれることはとてもうれしいし、 毎日ネットで、みんなとわいわいやりとりするのもとても楽しい。 文章という媒体はすばらしい。 指先で手元の機械をパタパタするだけで、自分は唇一つ動かさなくても、 「あなた」に言葉を伝えられるんだもの。 最近は雑誌もきびしいものがあります。 でも、結城メルマガというメディアを応援してくださる方々によって、 私の生活はとても支えられています。みなさんありがとうございます。 ほんの十数年前…になりますが、 コンピュータ雑誌に連載を持っていて、 半年か一年たったらまとめて本にする。そしてその本もたくさん売れる。 そういう時代もあったのです。 でも、ネットの発達は雑誌の存在意義を大きく損ない、 そんな中で、不器用な結城がまだ生活できているのは、 ひとえに、読者さんの応援のおかげだと思っています。 感謝してもしきれるものではありません。 毎月の収入としてのコンピュータ雑誌からの収入…のかわりに、 結城メルマガという「自分メディア」を立ち上げることになりました。 ところが、おもしろいもので、この有料メルマガというメディアが、 私に新しい可能性を示唆するようになりました。 「テキストを使って私は、誰に・何を・どのように伝えるのか」 結城メルマガは、それをあらためて考える場になっているのです。 電子書籍についてはいろんな人が語っていますし、 有料メルマガというメディアについても同様です。 でも、結局メディアはメディアに過ぎないともいえます。 最終的に大事なのは、そのメディアを通して読者が何を受け取るか、です。 結城メルマガはたいへん解約率が低い、と関係者からお聞きしたことがあります。 結城メルマガの内容は、充実しているときも、それほどでもない月もある。 寝込んで一回パスということもある。それなのに、コンスタントに解約率が低いらしい。 結城は、その話を聞いたときに「ああ、これは読者さんの《応援》なんだ」と思いました。 「結城さん、応援してます!」というエールに感謝です! 実は今週、結城メルマガについてよいニュースがあるのですが、 公開可能なときが来たらまたTwitterなどでアナウンスしたいと思います。 どうぞ、お楽しみに。 これからもがんばって結城メルマガを継続していきますね!  * * * 図版の話。 結城は本の図版を最近TikZで描いています。 先日、家で仕事をしていたら、長男から驚かれました。  「お父さん! もしかして、お父さんがこれまで書いてきた本って、  図をすべて自分で描いてたの?!」 その質問には結城の方が驚きました。  「え?! 私以外に、私の本の図を誰が描くの?」 どうも長男は、本の図は専任の作図係が描いているのだと思っていたようです。 そういう本もあるでしょうし、別にそれが悪いわけではないのですが、 結城は自分の本の図は自分で描いていますね。 ちなみに、 『数学文章作法』の各章扉のイラストや挿入図(?)も、 結城が自分で描いています。 でも、《読者のことを考える》という原則に照らし合わせると、 図版は専門家に任せた方がうまくいく場合もあるかもしれませんね。 著者自身が描いているというのは、独り善がりな部分もあるかも。 ふむ……。  * * * さて、それでは今週の結城メルマガを始めましょう。 今回は「再発見の発想法」のコーナーで「プロトコル」をお送りします。 技術的な用語の背後に隠れている「発想」をつかみましょう。 それから「数学文章作法」シリーズの三作目に向けて、 あれこれ考えていることのメモをお届けします。 そして「Q&A」のコーナーでは、 「やらなくちゃいけないと思っているけど、なかなかできない」 というお悩みにリプライします。 では、お読みくださいね! 目次 はじめに 再発見の発想法 - Protocol(プロトコル) これから無くなる仕事 - 仕事の心がけ 分けて考える、分けて書く - 「数学文章作法」シリーズ三作目に向けて Q&A - やればいいだけのことが、なかなかできなくて…… おわりに  

Vol.142 結城浩/再発見の発想法/「数学文章作法」シリーズ三作目に向けてのメモ/Q&A - やればいいだけなのに……/

Vol.111 結城浩/数学文章作法 - 推敲のチェックリスト/子供の教育と親のテコ入れ/若者でありたい/

Vol.111 結城浩/数学文章作法 - 推敲のチェックリスト/子供の教育と親のテコ入れ/若者でありたい/結城浩の「コミュニケーションの心がけ」2014年5月13日 Vol.111 はじめに おはようございます。 いつも結城メルマガをご愛読ありがとうございます。 いかがお過ごしですか?  * * * いい季節ですねえ。 この季節は家の窓を大きく開けて、風を通したくなります。 あ。馥郁としたジャスミンの香り。  * * * 本の話。 筑摩書房より『数学文章作法 基礎編』増刷の連絡がありました! これで第5刷になりました。みなさんの応援に感謝します。 ご購入くださるのはもちろん感謝ですけれど、 みなさんがお知り合いにご紹介くださったり、 ブログやツイートで言及してくださることも大きな支えとなっています。 深く感謝します。 続編となる『数学文章作法 推敲編』はこの結城メルマガで連載を続け、 ようやく今回、第9章を配送する運びになりました。 分量的にはだいぶまとまってきたので、全体をさらに充実させて、 何とか今年中には書籍化していきたいと思っています。 「基礎編」と並んで「推敲編」も応援をよろしくお願いします。  ◆『数学文章作法』  http://www.hyuki.com/mw/  * * * ゲームの話。 Threes!というゲームの変種として、2048というゲームがあります。 言葉で説明するのは難しいのですが、画面をスライドさせて、2+2=4, 4+4=8, 8+8=16……のように、 数を倍々に増やしていくというパズルゲームです。  ◆2048  http://gabrielecirulli.github.io/2048/ この2048は、テトリスのような「落ちゲー」の爽快感と、25パズルのような箱庭感、 そして何かをキッチリ詰めていく充填感が混ざっていて、とてもハマるゲームです。 しかも「もうだめだ」となってからも意外に持ち直したりするのでたいへん魅力的です。 あまりにもハマりすぎて、仕事に支障をきたしそうになり、 iPhoneにインストールした後も何回かアンインストールしました。 ところで、この2048というゲームは、オープンソースとして公開されています。  ◆gabrielecirulli/2048 - GitHub  https://github.com/gabrielecirulli/2048 ダウンロードしてソースを眺めてみるのもなかなか勉強になりますね。  * * * 技術評論社 Software Design 誌 2014年2月号に掲載した、 結城浩のコラム記事を一部改変し、無料PDFとして公開しました。 以下のページの末尾からどうぞ。一ページほどの読み物です。 数学の考え方とデバッグとの関係について。  ◆具体化と抽象化の狭間で --- デバッグのエッセンス ---  http://www.hyuki.com/discover/  * * * 少し真面目な話。 歳をとってくると、自分はあと何年生きられるのかな、と考えます。 結城はクリスチャンなので「永遠の命」を信じていますけれど、 「この世での命」に限りがあることには変わりはありません。 つまりは、この世での活動には限りがあるわけです。 そして私は「あと何年生きられる?」という問いを「あと何冊本を書ける?」 に換算して考えることが多いのです。 考えてみますと、子供の時からそういう傾向がありました。 書いたものを残すことにとてもこだわっていましたね。 ノートをどう残すか。本への書き込みをどう残すか。 残る筆記具として何を使うべきか。 子供時代、そんなことを考えていました。 いまも変わらないですね。  自分は、あと何冊、本を書けるんだろう。 よく、そんなことを思います。  * * * では、結城メルマガを始めましょう。 今回は『数学文章作法 推敲編』の第9章として、 「推敲のチェックリスト」をお届けします。 第1章から第8章までの内容をチェックリスト形式で振り返ります。 「教えるときの心がけ」は「子供の教育と親のテコ入れ」の話を、 そして「本を書く心がけ」は「若者でありたい」という心がけについて、 それぞれお話ししたいと思います。 それではどうぞ! 目次 はじめに 数学文章作法 - 推敲のチェックリスト 子供の教育と親のテコ入れ - 教えるときの心がけ 若者でありたい - 本を書く心がけ おわりに  

Vol.111 結城浩/数学文章作法 - 推敲のチェックリスト/子供の教育と親のテコ入れ/若者でありたい/

Vol.108 結城浩/数学文章作法 - 推敲を終えるとき/二週間note(ノート)を使って/参考書の集め方/

Vol.108 結城浩/数学文章作法 - 推敲を終えるとき/二週間note(ノート)を使って/参考書の集め方/結城浩の「コミュニケーションの心がけ」2014年4月22日 Vol.108 はじめに おはようございます。 いつも結城メルマガをご愛読ありがとうございます。 いかがお過ごしですか?  * * * いよいよ今週『数学ガールの秘密ノート/丸い三角関数』が刊行になります。 サイン本は少し先行販売になりますが、 『数学ガールの秘密ノート/丸い三角関数』は都内書店では4月23日ころから、 それ以外では4月24日ころから店頭に並ぶようです。 日付は書店さんの状況により前後しますので、詳細は各書店さんにご確認ください。 それにしても、この「丸い三角関数」をWeb連載していたのは、 昨年2013年3月〜5月のこと。一年経ってようやく書籍にすることができました。 感激です。ずっと応援してくださっているみなさんに感謝です。 cakesでのWeb連載は10回ごとに書籍化を考えていて、 春と秋に刊行していく予定でいます。 そろそろ秋の刊行に向けて第四弾の「数列の広場」(仮題)を原稿整理していかなくては。 仕事があるのはありがたいこと。読者さんがいらっしゃるのはうれしいことです!  * * * 結城はCodeIQというサイトでITエンジニア向けに問題を出しています。 前回の《暗号解読クリプタン問題》は難易度を誤って解答者が極端に少なくなってしまいました。 幸い、現在進行中の《スペーストーキー問題》は順調に挑戦者が増えて、 現在347名になりました。多数の参戦に感謝します。 興味深いのは、前回に比べて今回の問題が極端に易しく感じられるためか、 多くの挑戦者が、  ・何か引っ掛けありそう。  ・これで終わりのはずがない。  ・さらに何かがあるはず。 というつぶやきをしているということ。 みなさま、疑心暗鬼です。 出題者である結城は、ヒントになりそうなことは言えないので、 引っ掛けがあるともないともコメントしませんが、 みなさんが同じようなつぶやきをしているのを興味深く読んでいます。 結城が問題を作るときには、 解答者が誤解をしないようにかなりしっかり問題文の推敲・校正をします。 公開にあたって問題文の編集作業をする人はいないので、 結城が書いた文章がそのまま挑戦者に届きます。 ですから、うっかりミスは御法度。 結城のミスがたくさんの方の多大な時間を奪ってしまうことになりかねないからです (ちょうど今日お送りする「数学文章作法 推敲編」に通じる話です)。 問題の意味を誤解させないように明確に書いていながら、 楽しく読めて、問題を解いているときも味気なくないようにし、 しかも、問題として成立する難しさを持つ……というのは、 言うは易く行うは難しというものです。 でもそれに毎回チャレンジするのが結城は大好きです。 CodeIQでの出題は何ともいえない知的刺激に満ちています。 いつも「次はどんな問題にしようかな!」と楽しく考えているのです。 実はプログラミングの世界には「競技プログラミング」というジャンルがあり、 世界中でいろんなサイトが「競技プログラミング」を開催し、 オリンピックさながらの対決が行われています。 CodeIQで結城が出題しているのはそういう対決 (いわゆる、ガチンコ対決?)とはちょっと違っていて、 かなり「ゆるい」問題かもしれません。 プログラミングを始めてそれほど日が経っていない人でも、 まずは参加して楽しみ、解答して学べるように心がけています。 今回の《スペーストーキー問題》の〆切は、2014年4月28日(月)。 もしあなたがプログラミングをする方なら、 チャレンジしてみませんか?  ◆CodeIQ《スペーストーキー問題》  https://bit.ly/spacet  * * * さて、そろそろ結城メルマガを始めましょう。 今回は「数学文章作法」をPDFでお送りします。 第8章「推敲を終えるとき」です。 それから「文章を書く心がけ」のコーナーでは、 新しいサービスnote(ノート)を二週間使ってみての感想。 ノートは実際に「売れる」ものなのかという話題です。 そして「Q&A」のコーナーでは、 執筆する際の「参考書の集め方」についてお話しします。 それではどうぞ! 目次 はじめに 数学文章作法 - 推敲を終えるとき 二週間note(ノート)を使ってみて - 文章を書く心がけ Q&A - 参考書の集め方 おわりに  

Vol.108 結城浩/数学文章作法 - 推敲を終えるとき/二週間note(ノート)を使って/参考書の集め方/

Vol.102 結城浩/数学文章作法 推敲編/文庫解説/教えるときの心がけ/

Vol.102 結城浩/数学文章作法 推敲編/文庫解説/教えるときの心がけ/結城浩の「コミュニケーションの心がけ」2014年3月11日 Vol.102 はじめに おはようございます。 いつも結城メルマガをご愛読ありがとうございます。 いかがお過ごしですか?  * * * この結城メルマガVol.102がみなさんのところに届くのは、2014年3月11日、 東日本大震災からちょうど三年目です。 昨年も書いたのですが、2011年の3月11日のツイートを読み返してしまいます。  ◆2011年3月11日の結城のツイート  http://twilog.org/hyuki/date-110311/allasc 地震の直前まで普段のツイートをしているんですが、 地震の直後は「祈り。」のひとことになってしまう。 この後、みなさんご存じの通りたいへんなことが次々起こるのですが、 あれから三年。ここに一言では書けない思いがあれこれ浮かびます。 いまだご苦労なさっている方々のことを思いつつ、 静かに祈りたいと思います。  * * * さて、先週はこの結城メルマガの通算100号記念のサイン本プレゼントの抽選を行いました。 厳正な抽選の結果、四名の方が当選され、メールにて連絡を取ることができました。 ご応募ありがとうございます。はずれてしまった方、ごめんなさいね。 サイン本は、2014年3月26日(水)までに発送する予定です。 多くの方が、応募に合わせて応援メッセージを送ってくださいました。 とてもはげまされました。ありがとうございます!  * * * 次は、初校読みの話。 先週後半に『数学ガールの秘密ノート/丸い三角関数』の初校が届き、 ずっと初校読みをしています。 自分のエディタで編集してLaTeXをかけてできたPDFで読むのと、 印刷所から回ってきた初校紙で読むのとでは、 ずいぶん気持ちがちがいます。 PDFで読むよりも、初校紙で読む方がまちがいを見つけやすくなります。 『数学文章作法 推敲編』を書いていても思うのですが、  《読んでいるときの気分を変える》 というのは、推敲・校正で非常に大切なことです。 一つの視点、いつもの気分だけで文章を読んでいるとまちがいに気付きにくくなります。 できるだけ多くの視点、 バリエーション豊かな視点に立って文章を読んでいくことが大事ですね。 初校は版面がまだまだ荒いので、読みながらいろいろとひっかかります。  ・組版の都合で文字間隔が乱れている  ・図版のページ送りが予想と違っていた  ・加筆・修正が必要な部分があちこちに残っている まあ要するに原因はさまざまですが、 まだ品質はそれほど高くはない。 でも、めげずにひっかかるところを一つ一つ修正です。 地道な作業を積み重ねていくと、いつかどこかで  量が質に変わる という現象が起きます。 何がどうというわけじゃないけれど、スムーズに読める。 版面を気にしながら読むのではなく、内容に浸って読んでしまう。 ……そんな切り替えが起きます。 おおざっぱにいえば初校と再校の間くらいでしょうか。 再校になるとざらざらも取れて校正を行うことができます。 でも、いまは初校読み、地道に地道に進みましょう。 今週一週間読み続けて、 来週の前半に「初校の読み合わせ」を行います。 編集部にいって、一ページ一ページ校正紙をめくりながら、 編集長とチェックをするのです。 結城にとって、とても大切な、そして楽しい作業です。  * * * 別のお話。 結城は、平日は外で一人で昼食を食べます。 たいていはTwitterやFacebookを見ながら食べています。 一人の食事のはずなんですが、ネット(SNS)を見ていると、 ぜんぜんひとりぼっちという感じはしません。 そこにはいつものお友達がいて、自分のツイートに返事をくれたり、 互いにおしゃべりしたりしているからです。 いつものみんなとわいわいやりながら食事をしている感じがして、 さびしくないし、むしろ楽しい。 もちろん気の置けない人と直接顔を合わせて食事するのもいいですけれど、 ネットごしでも楽しいなあと思います。 あなたはどう思いますか。  * * * さて、書籍のご紹介。 講談社文庫で青柳碧人さん(@aoyagi_)が書いている 「浜村渚の計算ノート」というシリーズがあります。 浜村渚ちゃんというのは中学二年の数学少女です。 その最新刊『浜村渚の計算ノート5さつめ 鳴くよウグイス、平面上』の 巻末の解説を結城が書きましたのでご紹介します。  ◆『浜村渚の計算ノート 5さつめ 鳴くよウグイス、平面上』(青柳碧人)  http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4062777762/hyam-22/ 本書には数式は出てこなくて、 数学のトピックと絡んで物語が進むという感じですね。 いろんなルートを通じて数学に親しむ方が増えたらうれしいです。 結城にとって「文庫の巻末解説を書く」というのは初めての体験でした。 書き始めるまではあれこれ悩みましたが、 書き始めたら予想より早くまとまってほっとしています。 結城の「数学ガール」シリーズとはまた違う数学少女ものですので、 よろしければみなさまどうぞ。3.14(円周率の日)に刊行です。  * * * 円周率の日といえば、来週の結城メルマガでは、 とてもうれしいアナウンスが(たぶん)できると思います。 結城にとってうれしい話なのですが、 結城のことを応援してくださるみなさんにも、 きっとうれしいと思っていただけるアナウンスだと思います。 どうぞお楽しみに!  * * * 先週からCodeIQで結城浩の新しい問題が出題されました。 今回のテーマは、「暗号解読」です。愛称はクリプタン。 暗号解読クリプタン問題ですね。  ◆クリプタン帝国の暗号文を解読しよう!  https://bit.ly/cryptan 今回は「暗号プログラムの構成図を読み解き、暗号解読にチャレンジ!」と題して、 いつもとは少し毛色の違う出題になりました。 ところで、今回はいつもに比べて挑戦者の出足が鈍いようで、 これを書いている月曜の時点で挑戦済みは18名。 〆切が来て、全員の解答を見てみないとなんともいえないのですが、 今回は難しすぎたのかもしれません。 もうしわけありません…… ともあれ、お時間のある方はぜひチャレンジをお願いいたします!  * * * さて、そろそろ結城メルマガを始めましょう。 今回は『数学文章作法 推敲編』の第7章「推敲のコツ」をお送りします。 これまでの章であまり掘り下げることのできなかったさまざまなコツを、  ・時間の管理  ・効率的な推敲  ・多様な推敲 というポイントにそってお話しします。 また「教えるときの心がけ」では、 「学ぶこと」と「教えること」がこれからの社会に大切というお話しをします。 それではどうぞお読みください! 目次 はじめに 数学文章作法 - 推敲のコツ 「学ぶこと」と「教えること」がこれからの社会に大切 - 教えるときの心がけ 次回予告  

Vol.102 結城浩/数学文章作法 推敲編/文庫解説/教えるときの心がけ/

Vol.096 結城浩/数学文章作法 - 文章全体のバランス/自分の活動をざっくり把握する「色つき星取表」/

Vol.096 結城浩/数学文章作法 - 文章全体のバランス/自分の活動をざっくり把握する「色つき星取表」/結城浩の「コミュニケーションの心がけ」2014年1月28日 Vol.096 はじめに おはようございます。 いつも結城メルマガをご愛読ありがとうございます。 いかがお過ごしですか?  * * * 昨年2013年の前半にたくさん問題を出題したCodeIQですが、 今年も力を入れていきたいと思っています。 先週オープンした新しい《ジェムストリング問題》には、 早くも83名もの応募がありました。感謝です。  ◆王女様の宝石パターンを見つけよう!《ジェムストリング問題》  https://bit.ly/gemstring CodeIQというのは、IT技術者を主な対象とした問題を出すサイトで、 「出題された問題に解答する」というのがユーザサイドの主な活動になります。 技術者は自分の技術スキルを問題とフィードバックによってはかることができます。 また、問題の中には企業の採用に結びついているものがあり(「ウチに来ない?」問題)、 CodeIQの問題に答えて転職する方もいらっしゃいます。 実際に書いたコードを見た上で転職を決めるので、 採用する側にとってもされる側にとっても満足度が高い (ことが期待される)というわけですね。 それはそれとして、プログラムを書くというのは純粋に楽しいものですから、 出された問題にチャレンジすることで楽しみ、 またCodeIQを通じて他の技術者と交流することで楽しむ人も多いでしょう。 結城は主にアルゴリズムの問題を出していますが、 作問でも採点でも私自身がかなり勉強になっています。 多くのIT技術者がチャレンジする問題ですから、 おもしろくて有意義な題材を誤りなく提供したいと思っていますが、 そのような問題を作り、回答を採点するのはそれ自体よい経験ですね。 今回の問題の挑戦〆切は2014年2月12日。 プログラミング言語に依存しない問題ですので、 もしあなたがプログラムを書く方なら、ぜひチャレンジを!  ◆CodeIQの問題に挑戦しよう! (結城のサイト)  http://www.hyuki.com/codeiq/  * * * さて、最近は「インクリメンタルな環境改善」を心がけています。 自分が普段仕事をしている環境をちょっぴりずつ改善していこうというものです。 ほんの小さな改善でも積み重ねたら大きくなることを期待して…… TODOファイルの自動表示 結城は、ふだんMacBook Airのターミナル上で作業をしています。 仕事ごとにディレクトリ(フォルダ)を分けています (仕事場を分けている感覚です)。  ・『数学文章作法 推敲編』は、    ~/doc/mw/ で執筆。  ・『数学ガールの秘密ノート/丸い三角関数』は、    ~/doc/girl/note/doc3/ で執筆。  ・Web連載は、    ~/doc/girl/note/ で執筆。  ・結城メルマガは、    ~/doc/mm/doc/ で執筆。 それぞれのディレクトリに移動するためにはプロジェクト名がコマンドになっていて、 それを打つだけで自動的に場所を移動します (仕事場を移動している感覚です)。  $ mw と入力すると ~/doc/mw/ へ移動。  $ n3 と入力すると ~/doc/girl/note/doc3/ へ移動。  $ n と入力すると ~/doc/girl/note/ へ移動。  $ mm と入力すると ~/doc/mm/doc/ へ移動。 先日、そのコマンドすべてに、 「移動したらそのディレクトリにある TODO というファイルを表示する」 という機能を入れました。 ほんの小さな改善ですが、 これによって、  ・前回どこまで作業が進んだか  ・今回はどこから作業をするのか  ・現在の問題点は何か がすぐにわかるようになりました。 たとえば、コマンドラインから mm と入力したときの表示を以下に示します。 TODOファイルの内容が赤文字で表示されています。  ◆コマンドラインから mm と入力したときの表示(TODOファイルの内容) 一文字のTODOファイル編集コマンド さてそんな風にTODOが表示されるのは便利ですが、 さらに、  $ T と一文字コマンド入力すれば現在のディレクトリのTODOファイルを編集開始する という機能を付けました。これはコマンドのalias機能を使いました。 このようにすると、TODOファイルを編集するのがすごく楽になります。 「TODOファイルの自動表示」にしても、 「一文字のTODOファイル編集コマンド」にしても、 とっても小さくて取るに足りない改善ではあります。 しかし、それでも自分の毎日の作業をちょっぴり気持ちよく、 ちょっぴり高速にしてくれるのは確かです。 Vimで自動コメントをオフに ふだん結城が使っているVimというテキストエディタではデフォルトで 自動的にコメント文字列が挿入されます。 プログラムを書いているとき、コメントを連続的に書きやすくするための 機能だと思うのですが、私にはちょっとうるさく感じられました。 なので設定でオフにしようと思ったのですが、方法がわかりません。 Googleで検索してもわからなかったので「わからない」とTwitterでつぶやいていました。 すると、@rbtnn さんが「こうすればいいですよ」とTwitterで教えてくださいました。 とっても助かったので、同じような思いをしている人のために、 自分の得た情報をはてなダイアリーの記事にしました。  ◆Vimで自動的にコメント文字列が挿入されるのをやめる方法(autocmdを使う)  http://d.hatena.ne.jp/hyuki/20140122/vim 他の方の助けを借りて「インクリメンタルな環境改善」ができたなあ……と 喜んでいたところ、Perlのプログラムを書いているときだけうまくいきません。 オフにならないのです。 調べてもわからないので、時間を使うのはやめて放置していました。 ところが、結城の記事を見た id:mckn さんが「こうすればいいですよ」と はてなダイアリーのコメントで教えてくださいました。 とっても助かったので、その情報も合わせて記事を更新しました。 このような「インクリメンタルな環境改善」が、 多くの人の助けを借りて広がっていくのはとても気持ちのいいものですね。 結城はネットで多くの人に助けていただいています。 結城もさまざまな活動を通して恩返しをしていきたいと思っています。  * * * さて、そろそろ結城メルマガを始めましょう。 今回のメインコンテンツは久しぶりの『数学文章作法 推敲編』で、 第5章「文章全体のバランス」をお届けします。 また、最近結城が運用していて、 とっても効果を上げている「色つき星取表」をご紹介します。 どうぞお楽しみください! 目次 はじめに 自分の活動をざっくり把握する「色つき星取表」 数学文章作法 - 文章全体のバランス 次回予告  

Vol.096 結城浩/数学文章作法 - 文章全体のバランス/自分の活動をざっくり把握する「色つき星取表」/

Vol.087 結城浩/数学文章作法 - 推敲の基本/新しい本を書く下準備/

Vol.087 結城浩/数学文章作法 - 推敲の基本/新しい本を書く下準備/結城浩の「コミュニケーションの心がけ」2013年11月26日 Vol.087 はじめに おはようございます。 いつも結城メルマガをご愛読ありがとうございます。 結城はゲラに朱を入れるのに「フリクション」という 消すことのできるボールペンを使っています。 摩擦熱で消えるという仕組みらしいですね。  ◆消える筆記具フリクション  http://www.pilot.co.jp/promotion/frixion/info/ 先日ツイッターを見ていたら、肉まんをゲラの上に置いたところ、 (おそらく熱のために)肉まんの形に赤い色が消えてしまったという ツイートを見かけて思わず笑ってしまいました。 結城は試していないのですが、そういう状況になったとしても、 いったん凍らせると赤色が復活するらしいですね。 それから、ある方から「普通の消しゴムでも消えるボールペン」 というものを紹介していただきました。  ◆ユニボール シグノ イレイサブル  http://www.mpuni.co.jp/products/ballpoint_pens/gel/signo_cap/signo_erasable.html いろいろ便利な道具がありますねえ。  * * * 来月刊行になる『数学ガールの秘密ノート/整数で遊ぼう』の無料プレゼントの抽選を 先週行いました。応募総数は101名と、たくさんの方にご応募いただきました。感謝です。 多くの方が、応募のメールの中に結城の活動に対する感想や要望を書いてくださいました (抽選には影響しません)。 メールに書かれたそのような読者さんの生の声は、執筆するときにとても参考になります。 いつも結城は《読者のことを考える》のが大事だと思っているのですが、 その「読者」とはいったいどんな人なのか、メールを通して感じることができるのは、 ほんとうにありがたいことだと思っています。 具体的な要望もたくさんあり、これからの執筆に有効に生かしていきたいと思っています。 あっと、これは社交辞令ではありません。 多くの読者さんが共通の「こんな本を」というメッセージを結城に送ってくださっていましたので、 結城はそれを真剣に受け止めて活動しようと思っています。 (もちろん、すべての読者のすべての要望に満足いくようにすることは 不可能ですけれども、可能な限りそれに向かうことは大切だと思っています) 考えてみますと、このように直接読者の声を聞くことができるというのは、 ネットが自由に使える現代ならではのことですよね。 昔から「読者のハガキ」のようなものはありましたが、 現代のようにWebで著者が呼びかけ、それにメールで読者が応えるというのは、 ハガキとはずいぶん違うものです。  * * * その『数学ガールの秘密ノート/整数で遊ぼう』ですが、 アマゾンで予約可能になりました! 予約でもランキングというのがありますが、 ありがたいことに、数学一般の新着ニューリリースというジャンルで、 第一位になっていました! それだけ多くの方の期待をいただいていると思い、 たいへん励みになりました。ありがとうございます。  ◆『数学ガールの秘密ノート/整数で遊ぼう』(アマゾン)  http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4797374152/hyuki-22/ 残念ながらまだ表紙はアップされていませんが、 今回も、たなか鮎子さんのすてきな表紙になります。どうぞお楽しみに。  * * * アマゾンといえば。 アマゾンでは「数学ガール」シリーズを5冊+小冊子をまとめた 「数学ガール」セットというものを売っています。 先日さりげなくそのカスタマーレビューを見て思わず感動で涙ぐんでしまいました。 「教師でよかった」というタイトルのカスタマーレビューです。  ◆「数学ガール」セット  http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/B00EDEMQ92/hyam-22/  * * * Webといえば。 結城はCakes(ケイクス)というサイトでWeb連載をしています。 先日そのサイトでリニューアルがあり、その影響で、 ちょっと結城の入稿手順が変わるという出来事がありました。 あまり細かい話をしてもしょうがないので簡単に書きますが、 入稿手順(HTMLを作成するための手順)が変化したので、 それに対応するためのツールも書き換えることにしました。 入稿のためのツールは結城が自分でプログラミングしたものですから、 内容もよくわかっているし、今回のような手順変更があっても すぐに直すことができます。 ちょっとしたことですけれど、 自分でプログラムを書けるというのはたいへん便利なものだなあと 改めて思った次第です。 特に現代は多くの情報が電子的なファイルやネットを介して やりとりされます。ファイルを作ったり、ネットで送ったりする仕事の 細かい手間(特に機械的な作業)をプログラムで代替できるのは ありがたいものです。 プログラムのいいところは、 機械的で煩雑な手順を「忘れることができる」点にあります。 あとはプログラムにお任せすればいい、という状況にしておけば、 人間は人間がやるべき仕事に集中できます。 また、めんどうじゃないので何度も繰り返すことができ、 しかもミスが少なくなります。 仕事のちょっとした手間軽減は気分的にもいいですね。 自分の仕事を自分で改善できるというのは、 仕事をきちんと把握していると実感できるからかもしれません。  * * * さて、そろそろ結城メルマガを始めましょう。 今回のメインコンテンツは「数学文章作法」です。現在「推敲編」を執筆中で、 そのプレビュー版を章ごとにお送りしています。今回は第2章「推敲の基本」です。 また「本を書く心がけ」として「新しい本を書く下準備」というお話もお送りしますね。 どうぞお楽しみください! 目次 はじめに 数学文章作法 - 推敲の基本 本を書く心がけ - 新しい本を書く下準備 次回予告 - 再発見の発想法  

Vol.087 結城浩/数学文章作法 - 推敲の基本/新しい本を書く下準備/

Vol.086 結城浩/数学文章作法 - 語句/本を書く心がけ - 図の描画/

Vol.086 結城浩/数学文章作法 - 語句/本を書く心がけ - 図の描画/結城浩の「コミュニケーションの心がけ」2013年11月19日 Vol.086 はじめに おはようございます。 いつも結城メルマガをご愛読ありがとうございます。 ザ・インタビューズというサイトがもうすぐ終わりになるというので、 自分のインタビューテキストをダウンロードしておこうと思いました。 Webサイトにその機能がなかったので、少しスクリプトを書いて実行。 せっかくなので、備忘録を兼ねてQiitaで公開しました。  ◆ザ・インタビューズをテキストに変換するRubyスクリプト  http://qiita.com/hyuki/items/25731079d8a6129e81d5 公開したところ「ループをプログラムで書かなくても、 連番のテキストをダウンロードするならcurlで一行で書けますよ」や、 「SAXを使って試しに書いてみました」という反応があって、 たいへん勉強になりました。人がいるところに自分のちょっとした書き物を 公開するというのはいいものですね。  * * * 技術評論社の月刊誌Software Design (2013年10月号)に掲載された、 「Vimで快適執筆環境」という結城の記事をPDFで公開します。 (もちろん編集部の許可は得ています)。 結城がThinkPadからMacBook Airに移ったいきさつや、 Vimを執筆に使えるようにするためのいくつかのささやかな工夫について 書いています。 以下の「技術情報」というページから自由に閲覧できます(無料)。  ◆技術情報  http://www.hyuki.com/techinfo/ MacBook Airはとってもいいマシンなんですが、 どうしてもキーボードがときどき指にひっかかるときがあります。 特に右手小指の守備範囲になっている記号類がどうも苦手 なので、 自分用のタイピング練習テキストを作ってみました。 たいへんストイックなテキストなので、私以外に役に立つかわかりませんが公開します。  ◆MacBook Air (JIS)で記号タイピング  http://www.hyuki.com/techinfo/typing.html  * * * 最近は時間を見てTikZの写経をしています。 TikZというのはLaTeXで使うことのできる描画パッケージです。 うまくTikZを習得したら、今後「数学ガール」シリーズや 「数学ガールの秘密ノート」シリーズで図を描くときに 利用していきたいなと思っています。 いくつかのサンプルは後ほど「本を書く心がけ」にてご紹介します。  * * * 『数学ガールの秘密ノート/整数で遊ぼう』は今週ずっと再校読みです。 初校のときに比べると内容的にもひっかかる点は少なくて、 非常に細かい修正になります。 いつも感じるおもしろい現象があります。 校正の終わりの段階になると「いったん直したものの、とりやめる」という箇所が出てくるんです。 たとえば「うーん、ここの『テトラちゃんが…』の部分は『テトラちゃんは…』にしようかな」と いったん直す。でも何回か読み返すうちに「いや、やっぱり『テトラちゃんが…』に戻そう」 と思い返すという状況です。 このように「いったん直したものの、とりやめる」という現象が起き始めると、 校正も終盤戦という感じがします。 きっとテキストが局所最適な状態になっているのだと思います。 だから、小さな修正で状態を少し変えても、 「いや、やっぱり……」と元の局所最適な状態に戻る。 「少し動かしたらいつも現在よりちょっと悪くなる」というのは 局所最適な証拠ですよね? 校正でもそのような状況が見られるのがとても興味深いです。 そんなこんなで今週末が再校の読み合わせ。 それが済んだら、結城の手からほとんど離れます。 あとは(結城は)出版を待つばかり。 もうひとがんばりです!  * * * この結城メルマガの読者さんの @aramisakihime さんのツイートを見かけて、 たいへん驚きました。なんと毎回メモを取りながらこの結城メルマガを 読んでいらっしゃるとのことです(!)。  https://twitter.com/aramisakihime/status/400245358342594561/ 感謝なことですけれど、ちょっと恐縮しております……  * * * ショップでiPad AirとiPad mini Retinaをいじりながら迷っています。 両方とも画面はたいへんきれい。違いは大きさと値段。 でも、そもそも結城の目的(参考書を読む読書マシン)としては、 現在実働中のNexus 7がまだ現役で十分動ける。 そもそも買う必要ないのでは。 迷う迷う迷う……  * * * さて、そろそろ結城メルマガを始めましょう。 今回のメインコンテンツは「数学文章作法」です。 いつもと同じくPDFでお送りします。 それから「本を書く心がけ」のコーナーでは「図の描画」についてお話しします。 こちらもいくつかPDFをお送りします。 どうぞお楽しみください! 目次 はじめに 数学文章作法 - 語句 本を書く心がけ - 図の描画 次回予告 - フロー・ライティング  

Vol.086 結城浩/数学文章作法 - 語句/本を書く心がけ - 図の描画/

Vol.081 結城浩/数学文章作法 - 文の推敲/無言のコミュニケーション/おまけ/

Vol.081 結城浩/数学文章作法 - 文の推敲/無言のコミュニケーション/おまけ/結城浩の「コミュニケーションの心がけ」2013年10月15日 Vol.081 はじめに おはようございます。 いつも結城メルマガをご愛読ありがとうございます。 結城は現在ほとんどの執筆をLaTeX(らてっく、らてふ)という 組版ソフトを使って行っています。 いつもお世話になっている「美文書」というLaTeXの入門書があるのですが、 先日その最新版が予約開始になっていたので即予約しました。  ◆[改訂第6版] LaTeX2ε美文書作成入門  http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4774160458/hyam-22/ 我が家にはこの「美文書」が版を違えて何冊もあります。 何年か前は私の長男が「お父さん、この本貸してね」といって、 持って行きました。 いつのまにかLaTeXを使って学校の文章を書いていたらしい。 LaTeXはもう20年も前から(いや、30年前か?)使っています。 ドットマトリクスのプリンタを使ってきれいな数式を出すのが楽しくて、 でもとても処理が遅くてたいへんだったのを覚えています。 LaTeXそのものの配布も、インターネットのない時代には大変でした。 フロッピーディスクを何十枚もたばにして、 有志同士で、リレー方式。宅配便を使ってインストールディスクを送るのです。 何という時代だったのでしょう。 でも、そのときに覚えたLaTeXの使い方が現在も仕事の役に立っているというのは すばらしいことだと思います。 ドットマトリクスプリンタもなくなり、フロッピーディスクもなくなり、 LaTeXのバージョンも変化し、文書の書き方も多少変わったけれど、 無駄にはならず知識や経験が積み重なっています。 特にここ数年は数式まじりの文章を書くことがほとんどのため、 LaTeXは手放せません。 これからもずっとつきあっていくことでしょう。  * * * 次の話題。 ネットで見かけた、とってもかわいい猫の話題。 "BEST REACTION EVER!"(サイコーのリアクション!)と題された、 猫の動画です。ほんの11秒の動画なのでぜひごらんください。 まるでコミックの一場面を見るような楽しいムービーです。  ◆BEST REACTION EVER!  https://www.youtube.com/watch?v=NBQ-IzyhiWs  * * * 次の話題。 先日、数学検定協会さんの広報誌MathMath+(マスマスプラス)の インタビューを受けました。 「数学は言葉。答案は採点者へのメッセージ」というタイトルで、 中高生へ向けて「数学を学ぶこと」や「記述式で答えること」について お話をさせていただきました。 サイン本のプレゼントもありますので、 今年の11月に数学検定受検なさる方は配布される広報誌をぜひお読みくださいね。 よろしくお願いいたします。  ◆日本数学検定協会  http://www.su-gaku.net  * * * 次の話題。 そういえばこの結城メルマガはいちおう「結城浩 執筆20年」を記念して始めたのです。 長いこと執筆生活をしていると、  「学生時代、結城先生の本で勉強しましたー」 といったツイートをいただいたりします。ありがたいことです。 これまでにはいろんな呼称がありました。 「Cの人」「Perlの人」「CGIの人」「Javaの人」 「デザインパターンの人」「暗号の人」「YukiWikiの人」 ……最近はずっと、  「数学ガールの人」 と呼ばれていますね。 自分が書いた本が、自分の「名刺代わり」になってるということなのでしょう。 みなさん、いつも応援感謝です! たいへんありがたいことに、  結城さんの書く本は、どんな分野であろうとも、  ずっと追っかけて読んでいきます。 とおっしゃる方もたくさんいらして、 わざわざそういうメールをくださって、 著者として、もう涙が出そうになります。 本当にありがとうございます。 ところで、ふと思うのです。 執筆20年はまことに感謝なことである。 たくさんの本を書かせていただき、またその本を通じて結城のことを知り、 応援してくださる読者さんがたくさんいらっしゃる。 ほんとうに感謝である。 で。  私はこれから「何の人」と呼ばれたいと思っているのだろう? という思いが浮かびます。 自分に与えられた日々の仕事をきちんとこなすこと。 そこから新たな展開を作り出していくこと。 それらはとても大事なこと。 しかし、もっとずっと長期的スパンでの、 もっとずっと深い意味での「私」はどうあるべきなんだろう…… そんなことをふと思うときもあるのです。  * * * さて、そろそろ結城メルマガを始めましょう。 先週の予告では「フロー・ライティング」をお届けする予定でしたが、 ちょっと変更させていただき『数学文章作法』の第4章をお送りします。 PDFでお送りしますので、ダウンロードしてお読みください。 それではどうぞお楽しみください! 目次 はじめに 数学文章作法 - 文の推敲 無言のコミュニケーション 次回予告 - フロー・ライティング  

Vol.081 結城浩/数学文章作法 - 文の推敲/無言のコミュニケーション/おまけ/

Vol.080 結城浩/数学文章作法 - レビュー/Q&A - 同期の女の子に好意を抱いて/

Vol.080 結城浩/数学文章作法 - レビュー/Q&A - 同期の女の子に好意を抱いて/結城浩の「コミュニケーションの心がけ」2013年10月8日 Vol.080 はじめに おはようございます。 いつも結城メルマガをご愛読ありがとうございます。 結城メルマガは今回でVol.80になりました。 昨年2012年の4月から始めたものですが、時間の経つのは早いものです。 みなさんの応援のおかげでここまで続けてくることができました。 これからもよろしくお願いします。  * * * さて最近は『実践Vim』という本を楽しく読んでいます。  ◆『実践Vim --- 思考のスピードで編集しよう!』(Drew Neil)  http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4048916599/hyam-22/ この本はVimというテキストエディタの使い方を解説した本です。 結城はVimの前身となったテキストエディタのviをよく使っていました。 MacBook Airにメインマシンを移して秀丸エディタが使えなくなってからは、 ずっとVimを使っています(いまもこのメルマガをVimを使って書いています)。 最初Vimはviの機能の部分だけで使っていたのですが、 次第にVim固有の拡張に触れるようになってきました。 そして「うん、これなら本腰を入れてVimの機能を学ぶべきだ」と考え、 上記の『実践Vim』を購入したのです。 もちろん、Vimにはオンラインマニュアルが付いてくるのですが、 オンラインマニュアルだと、リンクをたどっていくらでも詳細を探ることができます。 しかし「同じ粒度で全体像を捕らえる」というときには本のほうがずっといいですね。 『実践Vim』はTIPS集の体裁をしていながら、 ストーリーの「流れ」のようなものがあり、 本を読みながらVimの使い方を練習していて「なるほど!」と膝を叩くことしきりです。 『実践Vim』は毎日ちょっとずつ時間を見つけて読み、練習を重ねています。 そこでは新しいワザを習得することに集中します。 そして次の日にはそのワザを実際の文章作成時に試してみる。 そのような繰り返しを楽しんでいます。 詳しくは触れませんが、Vimにはたくさんのモードがあり、 なかなか癖のあるエディタです。 ですけれど、現在結城は仕事をしているほとんどの時間をVimを叩いて過ごしていますから、 ちょっとしたTIPSでも練習する機会がたくさんあるのです。 学習曲線がぐいっと上がるといいなあ。  * * * 現在は『数学ガールの秘密ノート/整数で遊ぼう』の執筆追い込みをしています。 スケジュールがなかなか大変で、がんばって書き、がんばって読んでいます。 実際、たくさん読むと文章の品質って上がるんですよ。 なのでがんばって書くだけではなく、読み返す作業がとても大切。 ところで、夜遅くなるとなかなか頭が回らなくなります。 そのような状況でも本の作業は進めたい。 というときに結城は「図を直す」という作業をするようにしています。 文章を書いたり読んだりするとすぐに眠くなるほど疲れていても、 図を作ったり直したりする作業ではそれほど眠くならないのです。 理由はわからないのですが、そのような経験が何度もありました。 疲れているときに向いている他の作業として、 「文章の読みにくさ判定」もあります。 つまり、文章で読みにくい箇所にくると、つい眠気がさす。 その眠気の度合いでもって文章の読みにくさを判定しようというもの。 眠くなる箇所にマークを付けておき、そこを重点的に直すのです。 これはなかなか有効なのですが、あまりにも眠いときにこれをやると、 結局コンピュータの前で突っ伏して眠ってしまう危険性も。 まあ、疲れているときには眠るのが一番なんですけどね……。  * * * 別の話題。 先日知ったのですが、東京工芸大学の工学部コンピュータ応用学科というところでは、 授業の「教科書」に『数学ガール』が指定されているらしいです。 何だかとてもうれしいですね。  ◆東京工芸大学の工学部コンピュータ応用学科  http://www.t-kougei.ac.jp/engineering/com/curriculum/  (解析学A、B参照) 『数学ガール』を「教科書」にするのは ちょっと違うのではと思う方もいらっしゃると想像しますが、 授業で使うわけですから、先生の教え方しだいではないかなあと思います。 ともかく、感謝なことです。  * * * 「数学ガールの秘密ノート」を連載しているcakes(ケイクス)さんは、2013年の9月で 一周年を迎えます。ケイクス編集部さんの企画で、結城浩のサイン本をプレゼントいたします。 詳しくは以下をご覧ください。  ◆cakes執筆陣による21種のスペシャルな品々を23名様にプレゼント!!!  https://cakes.mu/posts/3162 今週の2013年10月11日で、Web連載「数学ガールの秘密ノート」は第50回になります。 みなさんの温かい応援にいつも感謝しております。 第50回を過ぎた来週(10/18)と再来週(10/25)はWeb連載はお休みをいただいて、 少し充電しようと思っています(結城メルマガは継続します)。 その代わり、10/18と10/25の二日間は無料閲覧ツイートを多めにする予定です。 いくつかの過去記事の無料閲覧リンクを7時、12時、18時、21時にツイート予定です (変更する場合もあります)。 ぜひ、以下の結城のアカウントをフォローしておいてくださいね!  ◆Twitter: @hyuki  https://twitter.com/hyuki  * * * 刊行した講演集『数学ガールの誕生』はおかげさまで大好評です。 応援ありがとうございます。 先日、講演を行った公立はこだて未来大学の公式Webサイトのニュースとして、 『数学ガールの誕生』が取り上げられました! 光栄なことです。感謝!  ◆(ニュース&トピックス)本学での講演、学生や教員との白熱議論を収録した結城浩さん講演集『数学ガールの誕生』が出版へ  http://www.fun.ac.jp/topics/13_1003_mathgirl.html 結城は不特定多数の人に向けての講演は基本行わないのですが、 昨年2012年の5月に未来大の高村先生のお誘いで北海道に行きました。 そのときの講演をこのような形でまとめることができて幸せです。 高村先生からメールをいただいて、講演のお誘いをいただいたとき、 すごく考えて判断したのですが、よかったなあと思います。 メールに対してどう返事するかって、典型的な「分岐点」ですね。 もちろん、別の道を選んだとしても、 そちらはそちらでよいことがたくさんあるのでしょうけれど。  * * * 書店さんからときどき「数学ガール」シリーズの店内展開の写真をいただきます。 今回は、東京大学(駒場)生協書籍部さんからの写真をご紹介します。 「数学ガール」シリーズ、「数学ガールの秘密ノート」シリーズ、 英語版、『数学ガールの誕生』などが平台展示されています。10月中旬まで展示 いただけるそうです。感謝です!  ◆東京大学(駒場)生協書籍部さん 東京大学駒場というのは東大の新入生さんがいらっしゃるキャンパスですよね。 東大生にも数学ガールは人気なのでしょうか。ありがとうございます。 こんなふうに書店さんから写真をいただけるのはとてもうれしいです。 結城浩の本をお取り扱い頂いてる全国の書店さん、ぜひご連絡ください! 結城のTwitterアカウント (@hyuki) でご紹介させていただきますっ!m(_ _)m ひとりひとりの読者さんへ本を届ける大事なお仕事、 いつもありがとうございます!>書店さん。  * * * さて、そろそろ結城メルマガを始めましょう。 今回のメインコンテンツは、『数学文章作法』の続編、その第6章です。 PDFでお送りしますので、ダウンロードしてお読みください。 それから、読者さんからのQ&Aもお届けします。 それではどうぞお楽しみください! 目次 はじめに 数学文章作法 - レビュー Q&A - 同期の女の子に好意を抱いて 次回予告 - フロー・ライティング  

Vol.080 結城浩/数学文章作法 - レビュー/Q&A - 同期の女の子に好意を抱いて/
結城浩の「コミュニケーションの心がけ」

結城浩の「コミュニケーションの心がけ」は、読みやすくわかりやすい書籍を20年以上書き続けてきた結城浩が「わかりやすい文章を書く心がけ」や「人に教えるときの心がけ」を読者のみなさんと分かち合う有料メールマガジンです。

著者イメージ

結城浩

数学青春物語『数学ガール』シリーズ著者。20年以上にわたり、Java, Perl, Cなどのプログラミング言語入門書、デザインパターンなどの技術書、数学入門書など多数執筆。 Twitter: @hyuki

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メール配信:ありサンプル記事更新頻度:毎週火曜日※メール配信はチャンネルの月額会員限定です

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