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【Mリーグ】牌理力と予測力の話
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【Mリーグ】牌理力と予測力の話

2019-12-12 13:00
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    Q・麻雀が強くなるために1番大切なことは何ですか?


    みなさんならこの質問になんと答えますか?
    根気? 継続力? んー・・・そういうことじゃなくってー

    例えば「牌効率」とか「押し引き」とか「副露判断」とか
    「点数状況判断」とか「読み」の中で一番大切なものは? という質問です。

    A・それは「〇〇」だねー

    と答えたあなた!不正解です。正解は全部です。

    麻雀は総合力勝負

    たとえ1つの項目だけ優れていたとしても
    他の項目が平均以下なら良い成績を残すことはできないでしょう。

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    「牌理力」・「予測力」・「構想力」

    先ほど5つの項目を挙げましたが、麻雀の主要スキルは
    大別するとこの3つであると考えます。それぞれについて解説します。


    牌理力とは

    「牌理」について明確な定義はありませんが
    4面子1雀頭を効率よく完成させるためのスキルだと考えてください。

    つまりシャンテン数を進めるための受け入れの差を
    把握するスキルだったり、手牌の形を正しく認識するスキルです。

    平面何切る?って超大事ですよね。

    ちなみに「捨て牌読み」や「危険度比較」も
    牌理力の中に含まれると思います。そりゃそうですよ。

    捨て牌の切り順から相手の牌姿を予測したりする
    のですから、牌理が疎い人に正確な予測ができるわけがないのです。


    予測力とは

    「〇〇読み」とはちょっと違います。
    きっと将来このようになるのではないか―― 予測する力です。

    予測をしない強者はいない

    そろそろリーチが来そう・・・ とか
    まだテンパイしていないだろうから今のうちに・・・ とか

    誰しもが今後の展開を予測をしながら判断するのです。
    精度の高い予測をするためには相当な情報量が必要ですが

    情報量が少ない段階でも、将来こうなるのではないか―― 
    と、若干予測しながら選択すること。これも超大事な技術ですよね。



    Mリーガーの中で予測力に長けたプレイヤーといえば沢崎プロです。
    この動画にあるような単騎待ちに至る手順、単騎選択も然り――

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    オーラスアガリトップの選択。これビックリするでしょう?
    沢崎プロはホンイツを狙ったわけではなく、単騎待ちを狙ってるんですねー。

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    牌理を重視するなら打六索:麻雀王国です。でも僕は沢崎プロなら
    四筒:麻雀王国三索:麻雀王国を切っちゃのではないか?とドキドキしながら見てました。

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    ちょっとホッとしました(汗 さすがにね~
    え、なぜ僕はこんなんでホッしているんだろうか? その次巡――

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    で、で、出たー!

    これが沢崎プロの予測力です。画面越しには伝わりにくいですが
    みなさんも、同卓者の気持ちに共感しながら観戦してみて欲しいのです。

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    これは沢崎プロの上家である黒沢プロ視点です。
    自分は現状は少し離れたトップ目、追う2着目である親の2副露

    打点は既に5800以上が確定しています。
    ドラが四索:麻雀王国ならば12000でもおかしくない・・・

    い、嫌すぎますよね? 嫌に決まってますよ!
    ここから有効牌を引いた時も真っすぐ進めにくいはずなのです。

    点数状況的にも自分が注目を浴びているであろう
    2副露だからこそ、フリテン受けを残したほうがテンパイしやすい。

    というのが沢崎プロの「予測」ということです。副露時は
    「単騎のほうがアガリやすい」と予測しているのかもしれませんね。

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    沢崎プロは「牌理」には疎いです。
    その証拠にこの半荘の勝利者インタビューでは――

    なんで近藤プロはドラの四索:麻雀王国を打ったのか??

    と話していました。近藤プロは決して
    テンパイだから打ったというわけではありません。

    細かく話すと超長くなるので割愛しますが
    沢崎プロの最終手出し七索:麻雀王国はどう見えるか? という話です。

    あれは牌理に自信二キほど
    五索:麻雀王国六索:麻雀王国七索:麻雀王国から四索:麻雀王国を引いてのスライドに見えてしまうのです。

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    実際はこうでした。牌理に今一つ自信が無い人
    牌理に疎い人ほど、近藤プロの四索:麻雀王国は止めてしまうでしょうね。


    牌理力と予測力は相反関係にある

    牌理力が高ければ高いほど
    牌理に頼りたくなるので、予測力を使う局面は少なくなります。

    なんかこうなりそうだなー とは思ってはみても
    理が邪魔をして直感に従えなかったことはありませんか?

    予測力が高ければ高いほど
    直感に従いたくなるので牌理は疎かになりがちです。

    麻雀AIが苦手とする分野がこの「予測力」ではないでしょうか
    天鳳の麻雀AI ⓝSuphx は確かに強くていい線いっていますが

    鳳凰卓の最上位プレイヤーが同じだけ特上卓を打ったとしたら
    今はまだ ⓝSuphx よりも良い成績が残せるのではないかと思います。


    Q・麻雀が強くなるために1番大切なことは何ですか?

    冒頭の質問に戻ります。この質問に
    「それは牌理だよ。牌理こそ基本中の基本さ」と答える人は

    沢崎プロの麻雀に対する評価は低くなりそうですね。
    しかし麻雀は総合力勝負、一番大事な技術など決められません。

    牌理に自信二キという人も、予測に自信二キという人も
    それぞれの主張はわかりますが、どちららかに偏ってしまわず――

    バランスよく考えることが麻雀では大事ではないでしょうか?


    「牌理力」・「予測力」・「構想力」

    さてもうひとつ、「牌理力」と「予測力」と
    同じくらい大事な「構想力」についてはまた明日にします。

    Mリーガーで「構想力」が長けているプレイヤー
    の紹介と実戦例、件の丸山プロの選択にも言及してみます。

    次回配信予定
    • 2024/04/27
      本当にそれは関連牌??
    • 2024/04/30
      2023-24Mリーガーランキング
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