• このエントリーをはてなブックマークに追加

記事 31件
  • 天鳳名人戦の思い出

    2021-10-21 15:00  
    50pt
    開幕戦はサイクル着順でこんな感じでした。東1局東家、この素材からどういった構想を捻りだすか?アガリにくいそうな手で積極的に手役を狙いアガリやすいそうな手で積極的にリーチを狙う僕の構想はこうでした。この素材では積極的な手役狙い、ドラがだから少し微妙かなーと思ったけれど―― (A)真っ当に進行したら(A)の牌姿。強引に手役を狙うと牌図の牌姿になります。アガリ確率では(A)が有利でも失点確率は牌図の牌姿が低そうで優劣は微妙です。ちなみにドラトイツのチートイツは見切ります。ドラ1枚に対して有効牌(マンズと字牌)の比率が圧倒的に違うのでのポンは悩みどころ。ファイターの多いステージでは間違いなくポンなのだが副露ケアが厳しい人が多いステージではスルーした方がアガリ確率は高いイメージ、今回はスルーで。強く打つならば一択、昨日強く打つことを宣言したので当然――弱い(確信)下家のドラポンは鈴木優プロ(最高位戦
  • 【Mリーグ】松本プロの点数状況判断

    2021-10-20 14:00  
    50pt
    本日は天鳳名人戦第1節です。対戦相手は いばらぎ vs ASAPIN vs 鈴木優 で4半荘。強く打つ昔と比べたら読みの精度やリスク管理のスキルは上がったと思う。ただそのスキルと引き換えに 強く打つ 頻度が減ってきた気がする。強く打つとは?何もリーチに対して全ツするとか仕掛けに対して押し寄りの選択をするという話ではありません。出アガリしやすくするために敢えての先切りとか最終的な待ちをボカしたいために無駄な牌を引っ張ったりとか先制が難しい手牌で極端に中張牌を並べ、スリムにする人やたいしたことがない手でも、戦略的にドラを早切りする人もいるでしょう。相手の動向に惑わされず、しっかりと手を組むことそういった情報に惑わされ、速度感を見誤ったり安全度、危険度を見誤ったりしないよう、強く手を組むことを意識する。不確定情報を深読みしようとせず、自分の手牌や点数状況よりも予測した内容を判断の中心材料にしない
  • 【Mリーグ】東城プロ、伊達プロの実力は本物か?

    2021-10-19 14:30  
    50pt
    南2局東家、茅森プロの先制リーチを受けて伊達プロが5800のポンテンをスルーしたシーンです。が安全牌だと仕掛けそうですが、わざわざ打点を下げてまで勝負する牌ではないと判断したのでしょう。押すべき局面をしっかり押し、アガリにも貪欲伊達プロの麻雀は見るものを納得させるスカッとした麻雀ですね。そして強欲な一面もあります。ポンテンも悪くないけど、僕はこのスルー好きですね。オーラス、この点数状況で上家から出たをスルーしたシーンです。自身の2着逆転条件はハネマンツモそして4着転落条件も小林プロの被ハネマンツモです。この素材だと愚形残りでリーチツモが難しくテンパイしたとしても条件を満たすかどうかわからない。何よりアンカンの小林プロを低く評価するわけにはいかないでしょう。本人もスルーは反省してましたね。一発勝負のタイトル戦などでは傷になりにくいですがリーグ戦形式の試合では、ビハインド時に損切りするような考
  • 仲林圭の匠

    2021-10-18 12:00  
    50pt
    2着と500点差のトップ目で迎えたオーラスです。北家の西村は箱下でしたが、トータルポイント的に南家の角谷にはトップを獲られたくないといった状況です。ということは、仲林は西村に見逃してもらえる可能性が高く下家の西村にアシストすることも視野に入れたい感じで進行したいですね。3者仕掛けが入った状況になりました。東家松本、角谷共に是が非でもトップを獲りたい。しかしトップを獲りたいのは仲林も同じこと。さてこの局面で、みなさんはどう考えて何を切りますか?自己都合ならを切って全て仕掛けるタンヤオ全振りにしたいところですが、仲林の選択は打でした。仲林はこの牌姿で即リーチは避けたかったでしょうしおそらくイーシャンテンに受けたとも思っていなかったでしょう。打は 松本、角谷に対する危険牌先切りと西村に対するアシスト込みの打牌選択だったと思います。次のシーンはこちら。みなさんは何を考えて何を選びますか?仲林の選択
  • 【Mリーグ】王様タイムは使い手を選ぶ?

    2021-10-17 12:00  
    50pt
    南4局で流局したシーンです。さてここで問題です。白鳥プロはテンパイ宣言して親を続行した方が良いでしょうか?理由も添えて考えてください。朝倉がノーテンっぽかったら続行するよ!点差も大事な判断材料かもしれません。しかし朝倉プロとハネツモでもまくられない点数状況だとしても次局の親番で加点できそうな未来が見えますか??? 加点できなきゃ親番を続けた意味がありませんということで、放銃率は通常よりも高くなってしまいそうですし親番でツモられた時などの失点を考えると次局がマイナスになってしまう未来も多々あると思います。オーラス、白鳥プロがテンパイをしたシーンです。朝倉プロとの点差は7000点差、みなさんはどうしますか?白鳥プロはダマテンを選択しました(牌図A)5800の加点は十分ですし、リーチをかけて無防備になるリスク流局時に伏せられないリスクを考えたら懸命な判断といえるでしょう。しかし6巡目の両面テンパ
  • 【Mリーグ】黒沢咲・2021副露集【随時更新】

    2021-10-16 12:00  
    23半荘・293局・20副露  副露率6.82% (黒沢副露カウンター・3月09日現在)黒沢咲2020副露集 に続きまして2021副露集をシーズン頭から随時更新していきます。上家のをチーして形式テンパイです。15~18巡目の形式テンパイは仕掛けるイメージ。13~14巡目の形式テンパイ、または形式テンパイのイーシャンテンは仕掛けないイメージです。2枚目のをポンテンに取ります。普通の鳴きですが黒沢プロは絶対鳴かないと思っていました。とても意外でしたね。トップ目だから・・・かな?オーラス、アガリトップという点数状況下でのポンテンです。Mリーグの舞台でタンヤオのみ1000点を仕掛けてアガったのは3年ぶり2度目だそうです。の2鳴きです。この牌姿から仕掛けるのは結構珍しいですね~。南3局、後がない親番。の同巡2鳴き。苦渋の選択でしたね。の2鳴きでテンパイ。黒沢デフォルトですね。ドラ3のポンテンです。1
  • 【Mリーグ】朝倉プロの2mは妙手なのか?

    2021-10-15 13:00  
    50pt
    第20期雀王戦A1リーグ 最終節【ABEMAセレクト】 @ABEMA で10月16日 12:00から放送 https://abema.tv/channels/mahjong/slots/CTPpCWTj5Pg2VD明日は12時からABEMAでお解説の仕事です。A1リーグの最終節、決定戦争いも残留争いも見ものです。東3局3本場、朝倉プロがドラの打としたシーンです(牌図A)既に大量リードのトップ目です。リードをキープしながら1局進行するたびに朝倉プロのトップ率は上昇していくことでしょう。ゆえに朝倉プロの狙いはアガリ率最大化で間違いないと思います。供託2000点、3本場、なおさらアガリ率重視ということだったのでしょう。打の是非を問う前に前提を確認しましょう。競技麻雀は何を目的として打牌を選ぶのか?既定の回数内で、対戦相手よりも1ポイントでも多くポイントを獲得すること が目的です。レギュラー勝ち抜けのためには、7位よりも1ポイントでも多くセミファイナル勝ち抜けのためには、5位よりも1ポイントでも多く優勝するためには2位よりも1ポイントでも多くポイントを獲得することが目的となるでしょう。先日行われた最高位戦A2リーグ最終節ではわずか900点差でA2残留、B1降級と天地の差になったのです。地獄に突き落とされた人は、たった1回のアガリ逃したった1回の放銃が明暗を分けたかも―― と思うでしょうね。 
  • トップ目でも局進行を優先しない局面

    2021-10-14 12:00  
    50pt
    トップ目で迎えた南2局です。この配牌をもらって、あなたはどういった構想を描きますか?ホンイツを狙って突き放してやるぜ!いいですね!決定打にしてしまおうという方針は素晴らしいです。ライバルの親なので局進行を重視するぜ!いいですね!この親さえ流せばトップ率はグッと上がります。どちらの方針も有力ですので、この場合は打点狙いor局進行 の両にらみになると思います。 ツモ例えば第一打から、このツモだった場合などは局進行を優先してホンイツ会議を終えてしまうでしょう。今度はこの点数状況です。あなたはどういった構想を描きますか?トップ目なので局進行を重視するぜ!と思った人は良く考えてみましょう。局進行して嬉しいのはあなただけでしょうか? ツモ2着のライバルに親番を回す前に決めたいじゃないですかたとえばこれが2巡目だとしたら、まだ打ちたくないですか?現状は12700点差です。この局で決められなくても1600
  • 【Mリーグ】事前の準備が明暗を分ける

    2021-10-13 15:00  
    50pt
    南2局、トップ目岡田プロの選択に注目。自分の手牌はドラも何も無いリャンシャンテンラス目のダブ南仕掛けが入っている状況で目一杯に構えている。こういった局面でも目一杯に構えることができるのは岡田プロの強みであるが、時と場合に応じて使い分けるべきだろう。この状況であればを温存して、かあたりを選んでおきたい。鈴木プロの手出しは1枚切れの安全牌の確保ができなかったとしても安全度の比較はできる。たとえば同じ無筋でもとの危険度は違うし安全牌が無いから真っすぐ行くしかない と考えるのは危うい。たとえば松ヶ瀬プロの手牌進行。この巡目から自分の手牌の価値が低いと判断し字牌を温存。この巡目でも字牌を2枚温存終盤に危なげなくテンパイを果たしている。これは岡田プロの放銃シーンだが、松ヶ瀬プロなら―― ツモこんな構えになっていそう。親に対して現物もないしトップ目の牌姿としては、いささか構え方が悪すぎるのではないか。ト
  • 【Mリーグ】ポジ要素を過小評価せず、ネガ要素を過大評価しない

    2021-10-12 14:00  
    50pt
    東1局、親リーチを受けた佐々木プロの選択です。多少通りやすそうとはいえ一発目にドラを勝負。役牌を仕掛け、ど真ん中の無筋をプッシュしアガりをものにしています。観ている人は簡単にアガっているように見えるでしょう。そういえばABEMAのCMでも佐々木プロは――「麻雀は簡単だということを見せる」 的なことを言ってましたね。ラス目の親リーチを受けてトップ目の佐々木プロ。ここでも――積極的に勝負し、トップを盤石にしていきます。東1局のアガリもこのリーチも、少しでも雑念が入れば実らないでしょう。アガれそうだから押すし、打点的に見合うから追っかけるシンプルなロジックで、シンプルな選択だが佐々木プロには、それを忠実に実行できるという強みがある。このオーラスも、ラス目の親は間違いなく押しかえしてくるし、2着目の逆転条件を緩和させるリーチでもある。それでも佐々木プロは、この巡目であればネガ要素よりもポジ要素のほ