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記事 5件
  • 詩人たちの会、再び。

    2019-12-15 09:36  
    108pt
     
    大学時代ESLの代替で単位になる「詩のクラス」で知り合ったバナード。彼からNYアンダーグラウンドで活躍する「Sの会」を紹介してもらって8年。その会のキュレーターであるスーから「久しぶりにFeatured Poet(スポットライトが当たる詩人)をやらない?」と誘いを受ける。
    数年前に同じ誘いを受けた時はまさかの大雪で会は中止。当人やスーにとっては再びのリベンジになるが、そんなことはこの会の参加者には一切関係ない。ベロアの暖簾を潜り自己紹介をする僕に、会のメンバーは自分の詩の発表準備に目の色を変えるだけでなんの興味も示さない。正にここは詩の戦場。
    「Senriです」
    握手を求めると何人かはまず無視をする。中で一人の女性が握手をしてくれた。ぎゅ。その強く握る握手はバーナードのそれと似ていた。自意識が強い上に不器用で心に余裕のない人独特の強い握力だ。Me Me Me Me. 痛ててて、をなんとか飲み込んで僕はグラスワインをカウンターでオーダーする。バーテンダーはパンクの若い女の子。全身刺青。キュートで可愛い。そしてこの場は28丁目のある隠れ家のようなバーの地下スペース。小さな持ち込みのアンプ。精度の低いマイク。
     
  • 蜜の味 常備薬

    2017-04-13 18:08  
    110pt
    常備薬
    空気と空気の合間を縫いながら気持ちという頼りない霧が舞う通りと通りの狭間を駆けながらカラダというわずかな霜がゆく
    つららはタイヤのホールに育ちつららは軒先シェードに侍る
    10万もの亡骸を今すぐかき集めて火をつけろ何重もに括られたそれらを吐き捨てて火をつけろ
     
  • 蜜の味  神様への書留郵便。

    2016-04-28 11:00  
    110pt
    神様への書留郵便。
    眼に映る景色の色合いや質感はおそらく自分の心の写し絵だと思う
    そして大事なのはその絵のフレームの外にある
    壮大な景色のひろがりには
    必ず大きな意味があるということだ
     
    神様は時々バカだから
    時々とんでもないミスを犯すから
    ちゃんと注意深くなどものごとをみてはいないから
    とりたてて注意を払ってなどいないのだから
     
    たとえどんなにくるしくても
    起こったことの全部をシリアスに捉えちゃいけない
    きみが思うほど
    こういっちゃなんだが
    いま神様はきみのことを考えてはいない
    少なくともそんな存在ではなかったはずだ
     
    いま、、届けます  あなたのいる場所へと
     
    ぼくらは書留郵便で出さなきゃいけないんです
    この空の青が、夕焼けの黄金色が、ススキの銀色が、
    なにかとてつもない大きな絵を心に映していることを
    黙々と耐えるあなたの横顔が、人に重んじるあなたの素敵さが、
    家族を愛し、隣人を救い、文句の一つ言わず、
    かけがえのない唯一の守られなければならないものを失い、
    それでもやってくる朝に目覚める勇気を持ち立ち上がる
    あなたのことを
     
    あなたのことを
     
    ぼくには伝える義務がある
    あなたがその人たちを守る義務を負っている
    のと同じように
     
    ぼくはいますぐ出す
    この短く書きなぐりでもいい
    この書留郵便を
     
    あなたに
     
     
  • 蜜の味 #ハッシュタグ

    2016-04-03 17:17  
    110pt
    詩作の場、「蜜の味」第2弾 !
  • 詩作の場「蜜の味」に向けて

    2016-04-02 06:38  
    110pt
    大江千里チャンネルの新メニュー「蜜の味」。未公開の「詩」を発表していきます。