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日本は地政学的にいえば地球の「真裏」に位置する。あるいは「へそ」といえるかもしれない。そこに、地球の内部とつながる「穴」が空いているからだ。
そして人間のへそは、それを守るため、周りの肉が盛り上がっている。その盛り上がった肉に相当するのが、日本列島というわけだ。
日本列島は、南側に巨大な海域を持つため、古来より漁業が盛んということがある。が、それより重要なのは、蒸発した水を大量に含む暖かい風――つまり雨雲が、障害物なく流れ込んでくることだ。南から雨がやってくる。
その雨が日本列島を背骨のように貫く山脈にぶつかって、流れ落ちる。雨は、山肌の鉱物をたっぷりと押し流すから、裾野の辺りは自然と栄養価が高くなり、植物が容易に繁殖する。
植物は、主に日光、水、鉱物の三つの要素で生育するが、これを最大限摂取できる環境が日本である。そのため、日本には多種多様な植物が世界に類を見ないほど繁茂する。そんな世界
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