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お金をかけずにたった三ヶ月で知的生産性を爆発的に飛躍させる方法:その46(1,670字)
2019-11-12 06:00110ptここまで「知的な営みとは何か?」ということの本質について考えてきた。「知的」の仕組みを分析することで、その営為を阻害するボトルネックを見つけ出し、それを取り除くことで生産性を飛躍的に向上させることを目指してきた。
ところで、我々は今、大きな社会の変革のただ中にいる。そこでは、かつてないほど「知的生産性」が求められているが、それ以上の大きな変化は、そこでいう「知的」の定義も、これまでとは大きく変化しているということだ。
その変化とは、一言で言うなら「機械」から「人間」へ――だ。これまで、機械は人間よりも性能が劣ってきた。だから、人間に機械以上の働きが求められていた。
例えば、機械の記憶力が悪かった。だから、人間には機械以上の記憶力が求められた。あるいは、ロボットは計算力が弱かった。だから、人間には機械以上の計算力が求められた。
そんなふうに、人間にも機械的な能力が求められていた。だから、教育 -
お金をかけずにたった三ヶ月で知的生産性を爆発的に飛躍させる方法:その45(1,936字)
2019-11-05 06:00110pt本質的な意味での「経済活動」とは、生き方の選択を活性化させることである。そして生き方の選択を活性化させるには、質の高い経験を積むことが重要だ。
質の高い経験を積めば、それだけ人生を選択するセンスが研ぎ澄まされる。その結果、人生の選択を積極的にするようになり、経済活動が活発になる。そして経済活動が活発になると、知的生産性も高まるのだ。
では、質の高い経験とは何か?
それは、「自分の意思で選択をする経験」のことだ。
では、自分の意思でどのような経験をすればいいのか?
その内容については、一言でまとめられる。質の高い経験は、ほとんどこれに尽きるといっていいだろう。
何かというと、それは「CKA」である。「CKA」と何か? それは、今ここで作った言葉なのだが、「ちょっと(C)危険な(K)遊び(A)」の略である。
我々が経験すべき質の高い経験とは、これのことだ。むしろ、これに尽きると言えよう。CKA -
お金をかけずにたった三ヶ月で知的生産性を爆発的に飛躍させる方法:その44(1,515字)
2019-10-29 06:00110pt人生における選択を活発化させるためには、なるべく多くの経験を積んだ方がいい。そこでは、経験の「数」もだいじになるが、同じかそれ以上に「質」がだいじになってくる。なるべく質の良い「有効な経験」を積んだ方が、その後の人生の選択をより積極的に、より活性化させることができるからだ。
では、質の良い有効な経験とはどのようなものか?
その前提として、まずは「意志の自由」が確保されているか否かが焦点となってくる。つまり、経験した本人が、他者から言われたのではなく自分の意志で選択したという気持ち,
がだいじになってくるのだ
なぜかといえば、自分が自由に選択したという前提があると、そこで自然に「責任感」が芽生えてくるからだ。その選択をしたことや、起こった結果に対する責任の意識が、必然的に生じてくるのである。
例えば登山をしたとき、他人から勧められたりあるいは強制されたりして行くと、自然とその行動が他人任せに -
お金をかけずにたった三ヶ月で知的生産性を爆発的に飛躍させる方法:その43(1,721字)
2019-10-22 06:00110pt自分を俯瞰的にとらえられるようになったら、その上で人生の選択をどのように行えばいいのか?
まずその前提として理解しておきたいのは、自分を俯瞰的にとらえられるようになると、視野も広くなる――ということだ。自分をより高い位置から広角レンズでとらえるようになるのだから、普段は意識することのできない「床」を含め、自分を取り巻く世界というものが自然と目に入ってくるようになる。そうして、自分を取り巻く世界に対する認識が格段に進む。
すると、人間というものはより積極的に多くのものを選択できるようになるのだ。より積極的に行動できるようになる。
人間が何かを「怖い」と思うのは、たいていそれを「知らない」からだ。例えば、海外旅行に行くのも、最初はどんなことが起こるか分からないから本当に怖い。「事故に遭うのではないか」や「強盗に襲われるのではないか」などといった不安ばかりがどんどん募っていく。
しかしそうした不 -
お金をかけずにたった三ヶ月で知的生産性を爆発的に飛躍させる方法:その42(1,766字)
2019-10-15 06:00110pt自分を客観的に見るためには、以前にお伝えした「幼かった頃の自分がどんなだったかを周囲に聞いて回る」という方法も有効だが、ここではもう一つ別の方法を紹介したい。
それは、冗談のように聞こえるかもしれないが、しかし至って真面目な方法である。何かというと、目をつむることだ。目をつむって、頭の中で幽体離脱をイメージするのである。自分の魂が身体から離れたことをイメージする。その上で、その魂を空中の少し浮いた場所に置き、そこから自分(の身体)や他人を俯瞰で見るのだ。そういうイメージをする訓練を積んでいくのである。
これは、ぼくが編み出した技ではない。その昔、能を創始した世阿弥が編み出した、能の演技者として上手くなるための方法の一つだ。
世阿弥は、もっと具体的に指示をしている。能を舞っているとき、頭の中で視点を自分より後方五メートル、上方三メートルの位置に持っていく。その上で、自分の背中を俯瞰で見る。あ -
お金をかけずにたった三ヶ月で知的生産性を爆発的に飛躍させる方法:その41(1,649字)
2019-10-08 06:00110pt自らの経済活動を活性化させるためには、自分のことをよく知らなければならない。なぜなら、経済活動とは人生の選択を活性化するということだからだ。
そして人生の選択を活性化するためには、自分のことをよく知らなければならない。自分のことをよく知らなければ、結局人生の選択を他者に預けてしまうことになるので、活き活きとはできない。そうして、経済活動も不活性化してしまう。
では、自分を知るにはどうすればいいのか?
その最も有効な方法の一つは、「熱中とは何かを知ること」だ。そして、「自分が何に熱中するか」を知ることである。
実は、多くの人は「好き」という気持ちを勘違いしている。好きなことというのは、自分がやりたいことや楽しいことだと思っている。
しかし実は、本当の「好き」という気持ちは「やりたい」や「楽しい」を超越した感情のことだ。それは、「やりたい」という気持ちより「やらざるを得ない」という気持ちに近い -
お金をかけずにたった三ヶ月で知的生産性を爆発的に飛躍させる方法:その40(2,034字)
2019-10-01 06:00110pt知的生産性を高めるためには、経済活動を活発にしなければならない。ところで、経済活動のことを、ここでは「生き方の選択」と定義する。だから、生き方の選択を活発にすることこそ、経済活動を活発にするということになる。そして、生き方の選択を活発にするためには、本当の自分を知らなければならない。自分をもっとよく知らなければならない。なぜなら、本当の自分をよく知らないと、それを上手く運用できないからだ。「自分」とは、いうならば「人生を生きるための道具」である。そして、道具を知らないとそれを上手く使えないように、自分をよく知らないとそれを上手く運用できない。そうして、世の中を上手く渡っていけない。だから、人生が上手くいくかいかないかは、ほとんどこの一点にかかっているといっても過言ではない。自分を知っているか知っていないかは、知的生産性を高めるためにはもちろんのこと、生きていく上でもきわめて重要なことなのだ -
お金をかけずにたった三ヶ月で知的生産性を爆発的に飛躍させる方法:その39(1,877字)
2019-09-24 06:00110pt経済活動とは、「生き方の選択」と言い換えることができる。なぜなら、人間が意思を持って選択する行動のほとんど全てが、「本質的な意味での経済活動」といえるからだ。けっしてお金にまつわることだけが経済活動ではない。
そのため、経済活動を活発にすることは、「生き方の選択を活発にする」と言い換えることができる。これは、選択を他人任せにするのではなく、自分で積極的に選択していく――ということだ。自分の生き方を、自分の意思でもって決めるということである。
これは、実は知的生産性がとても高い。
簡単な例で説明すると、例えば勉強というのは、自分が興味をもって始めると、ほとんど苦痛がない。また、当たり前だが効率や知的生産性が高いことでも知られている。
一方、親や学校から無理やり押しつけられた勉強は、苦痛に満ちている。そしてこちらは、ほとんど生産性がない――つまり成長を果たせないし、学びの効率が悪いものとして知 -
お金をかけずにたった三ヶ月で知的生産性を爆発的に飛躍させる方法:その38(1,597字)
2019-09-17 06:00110pt知的生産性を高める上で、最後に知っておかなければならないのは「経済」だ。
ところで、「経済」とは何か?
答えから先にいうと、それは「お金など媒介に、人や物や事が流通する現象のこと」である。つまるところ、人間が他者や他者を通じて社会に働きかけるアクションが、包括的な意味での「経済」だ。
まずは、そのことを深く理解しておく必要がある。なぜかというと、多くの人が経済というものの概念をよく分かっていないからだ。多くの人は、経済というと単に「お金儲け」と考える。会社員なら、会社が利益を上げたり、自分が給料を稼いだりすることが経済活動だと思っている。
しかしながら、それは経済活動のほんの一部に過ぎない。上記のように人間の行動のほとんどは経済活動なので、そこにはお金に換算されないものも数多く含まれる。
例えば、専業主婦の生き方は経済活動には見なされないことが多い。ときどき、主婦の働きをお金に -
お金をかけずにたった三ヶ月で知的生産性を爆発的に飛躍させる方法:その37(1,735字)
2019-09-10 06:00110pt言葉だけでは、この世界全体を表現することができない。そして法律も、言葉だけでは表現できない。言葉には、はじめからそういう限界が存在する。
その上で、なお我々は言葉に頼っている。なぜなら、言葉以上に何かを表現するのに適当な道具がないからだ。だから、我々は言葉によって世界を表現しようとし、言葉によって法律を表現しようとする。
このときに、我々は二つの道を選んだ。一つは、より抽象的な言葉を使って表現すること。もう一つは、言葉の具体性を極限まで突き詰めて表現すること。
前者は、言葉というものの限界を超えようとした。そうして、「表現しない」というやり方で表現しようとした。
後者は、言葉の限界を認めた上で、それをぎりぎりまで突き詰めようとした。限界の中で最大限の力を発揮しようとした。
このうち、前者は詩になった。後者は法律になった。そのため、言葉において詩と法律は、二卵性の双子のような存在だ。言葉とい
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