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記事 39件
  • なぜ勉強するのか?:その39(1,713字)

    2018-10-04 06:00  
    110pt
    20世紀の終盤、インターネットが登場するとそれはあっという間に世の中に広がっていきました。そして、世界の様相を一変させたのです。
    なぜなら、そこで本当の意味での「グローバル社会」が到来したからです。インターネットの登場で、世界のコミュニケーションは一気に加速しました。そして、相互につながり合うことや協力し合うこと、あるいは競い合うことが格段に簡単になったのです。
    それによって生まれたのが「競争社会」です。インターネット上では、世界中のあらゆる人、あらゆる地域が横並びになります。そのため、そこで差別化を図るためにはこれまでのように地域や社会的立場、人種、性別などを用いることはできず、単純に「実力」を用いるしかなくなりました。そうなると、価値観の「多様化」ならぬ「一様化」が起こり、公平ではあるもののより過酷な競争が強いられるようになったのです。
    すると、強者はますます富み、弱者はますます貧する

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  • なぜ勉強するのか?:その38(1,780字)

    2018-09-27 06:00  
    110pt
    2
    第二次大戦後、世界はいよいよ「次に戦争をすれば世界が滅ぶ」という雰囲気に包まれました。
     
    その一方で、戦勝国であるアメリカとソ連がお互いの勢力を伸ばそうと競い合うことになり、アメリカが日本に二発落としてその威力を世界中にまざまざと見せつけた原子爆弾――原爆の開発競争に、両国ともしのぎを削ることとなります。
     
    そうしてアメリカとソ連は、科学力を競いながらどんどんと原爆を開発していきました。
    その一方、勢力を伸ばすために他国に侵攻し、領土を増やすということも続けます。しかし、武力で正面からぶつかると、原爆によってお互いに壊滅的な打撃を被ることが避けられないと予測されたため、ずっと直接の戦争をせずにいました。おかげでこの両国間の競争は、冷たい戦争――いわゆる「冷戦」と呼ばれることとなったのです。
     
    冷戦中のアメリカとソ連は、原爆を開発するときに培った科学力でロケットを作ります。ロケットは、

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  • なぜ勉強するのか?:その37(1,893字)

    2018-09-20 06:00  
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    第一次大戦は世界で初めての「大戦」でした。それは1914年に始まり1918年に終わるのですが、戦争中だけではなく戦後の世界にも大きな混乱をもたらしました。
    というのも、人類は史上初めて世界大戦を経験したため、その後処理の仕方をよく分かっていなかったのです。もっというと、その戦後処理に失敗してしまいました。
    まず、それまで貴族社会だったヨーロッパの封建主義国が相次いで倒壊すると、そこに新しい国家体制を持った国々が誕生しました。それらは、1922年に誕生したソ連を筆頭とする共産主義国家でした。彼らは、これまでの階級制度や身分制度を撤廃し、全員が平等な民主主義国家を築こうとしました。
    ただ、共産主義は民主主義ではあるものの、全体主義でもあったため、その政治体制は上手く機能しませんでした。簡単にいうと、働いても働かなくても給料は同じだったため、誰も働かなくなってしまったのです。
    おかげで、共産主義

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  • なぜ勉強するのか?:その36(2,095字)

    2018-09-13 06:00  
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    3
    科学は、産業革命以降世の中を大きく変えてきましたが、その影響力が本格的になったのは20世紀に入ってからでした。
    20世紀初頭、フォードが発明した「大量生産方式」により、経済は飛躍的に伸張します。ところが、それによって経済格差が広まり、また古い社会と新しい社会との摩擦も強まって、ついには戦争が勃発します。1913年に起こった第一次世界大戦です。
    この戦争、始まった当初は多くの人が「これが初めての世界大戦になる」とは考えていませんでした。これまで行われてきた数多の戦争と同じように、小競り合いに終始し、ほんの数ヶ月で終わると考えていたのです。
    ところが、この戦争は数ヶ月では終わりませんでした。理由は、近代兵器が登場し、戦いが泥沼と化したからです。
    近代兵器の代表格は、機関銃と飛行機でした。
    これまで、戦争に「銃」は用いられていましたが、それは単発式のものでした。そのため、戦いの場面においては兵士

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  • なぜ勉強するのか?:その35(1,846字)

    2018-09-06 06:00  
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    蒸気機関の発明と、それを用いた工業機械が普及するのに伴い、大量生産が可能になりました。その大量生産技術を用いて、世の中には多くの工場ができるようになりました。
    すると、そこで作られた「物」が世の中に普及することとなり、それに伴って経済も発展しました。そうして世の中はどんどんと豊かになっていき、人々の生活もどんどんと変わっていったのです。
    そこで人類は、ローマ時代以来、実に1000年ぶりともいえる「進歩」というものを経験します。それまでの1000年間、停滞したまま「これ以上悪い世の中にならないように」と萎縮しながら生きていたのが、急に未来に対して前向きになって、もっともっと進歩、発展させようと考えるようになるのです。
    そのため、中世の進歩しなかった1000年の間、主に西洋世界において価値観の中心的な存在だった「キリスト教」は、勢力を衰えさせました。それに伴って、ルターが宗教改革を行ったり、清

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  • なぜ勉強するのか?:その34(1,915字)

    2018-08-30 06:00  
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    ここで人間の歴史をざっとおさらいすると、古代ギリシアや古代ローマにおいて、文明と科学は一気に開花し、発展するのですが、その後停滞します。以降はキリスト教がヨーロッパ社会を中心に広まり、いわゆる「中世」が長く続くことになります。この間は、世の中の経済や科学が発展することはほとんどありませんでした。
    それが、15世紀頃から航海技術が発達して、まず経済が発展します。それに伴ってお金持ちが現れると、彼らはそのお金を芸術に投資します。そうして、いわゆるルネサンスが開花します。さまざまな芸術家たちがお金持ちたちの庇護を受け、盛んに芸術活動をくり広げていきました。
    すると、その芸術家の中から科学者が現れます。その代表的な存在はレオナルド・ダ・ヴィンチです。彼は画家であると同時に科学者で、さまざまな兵器を開発し、自分のスポンサーである貴族の軍事顧問のような仕事をしていました。
    それというのも、ダ・ヴィンチ

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  • なぜ勉強するのか?:その33(2,076字)

    2018-08-23 06:00  
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    人類にとって、その生活スタイルを一変させるような道具こそが「器」であり、それは火を用いた「科学」によってもたらされました。
    土は、焼き締めると任意の形に生成でき、それを用いることによって食料の備蓄がきわめて効率的になりました。
    おかげで、農耕生活を送れる環境が整うようになり、人々の定住が可能になったのです。
    人類は、定住を続けていく中で、やがて文明を進歩させていきました。人類は、誕生してから100万年近くの間ずっと狩猟採集生活をくり広げ、文明の進歩もほとんど見られなかったのですが、農耕生活を始めた途端、急速に進歩し、たった1万年で現代にまで到達したのです。たった1万年で、ついにはスマホを製造できるまでになりました。
    そんな人間の生活を一変させた「科学」において、土器と並んでもう一つの象徴的な存在こそが「金属器」でしょう。それも、鉄を用いた武器や防具です。
    古代において、人類にとって一番の命

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  • なぜ勉強するのか?:その32(2,013字)

    2018-08-09 06:00  
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    ここまで、科学というのは「道具を作るための知識」であるということを見てきました。
    そして人間を他の動物と区別するとき、最も顕著の一つは「道具を使うこと」なので、科学を扱えるということはある意味、人間が人間であること証明ともいえるでしょう。そう考えると、科学を学ぶことは、とても「人間らしい行為」なのです。
    さて、そんなふうに人間は、科学を用いて道具を成形してきました。このとき、太古から存在し、今も欠かせない「科学」としてあるのが「火」です。
    火は、人間にさまざまな恩恵をもたらしましたが、とりわけ道具を作る技術――すなわち科学を大幅に進歩させました。火を扱うことができなければ、道具がここまで進化することはなかったでしょう。スマホや電気自動車、ロケットといった現代の最先端の道具も、大元はこの火を使いこなすというところから始まり、生まれたのです。
    火というと、真っ先に思いつくのは料理に使うことです

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  • なぜ勉強するのか?:その31(1,723字)

    2018-08-02 06:00  
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    勉強というのは、もともと歴史からスタートしました。そして、そこから数学や哲学や言語学など、さまざまな分野へと発展していったのです。
    その根底にある目的は、いつも「この世界をもっとよく知る」ということでした。この世界そのものをもっとよく知る─ということが、勉強をすることの最も本質的な理由なのです。
    そして、「この世界をもっとよく知る」という目的に最も忠実な学問が「科学」といえるでしょう。いわゆる「理科」という科目で、そこには化学や物理や生物学など、さまざまなジャンルが含まれます。
    ただ、理科の各ジャンルの性質はどれも「この世界の謎を解明する」ということに中心があります。「この世界の原理を解明する」といってもいいでしょうか。例えば「燃える」という現象が起こったら、それがなぜ起こるのかを論理的に説明できるところまで追求することが科学なのです。
    科学を勉強する必要がなぜあるのかということは、しかし

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  • なぜ勉強するのか?:その30(2,145字)

    2018-07-26 06:00  
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    カテゴライズとは何でしょうか?
    それは、本来は連続していて境界線がなかったように見えるものに、境界線を与えていく作業のことです。
    例えば「一日」というのは、本来は連続していて境界線がありません。しかし我々は、太陽の位置を基準にしてそこに境界線を引いていきました。そうして、朝・昼・晩の概念ができたのです。さらにもう少し細かくカテゴライズすると、明け方・朝・昼・夕方・夜となったりします。あるいは、さらに細かくカテゴライズすることもできます。
    こうしてみると、カテゴライズというのは「ある事象に概念的な境界線を引くこと」と定義づけることができるでしょう。そしてこの「境界線を引く」という作業は、我々人類にとっては非常に重要な営みなのです。
    なぜかといえば、これまで何度も述べてきたように、人類の脳――とりわけ記憶力には限界があります。たくさんのものを覚えることができません。
    しかしながら、我々が快適に

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