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「きみは勉強ができないんじゃない、勉強の仕方を知らないだけなんだ」第18回(1,709字)
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「きみは勉強ができないんじゃない、勉強の仕方を知らないだけなんだ」第18回(1,709字)

2017-07-06 06:00
    小説『百年の孤独』はこのような書き出しで始まる。

    「長い歳月が過ぎて銃殺隊の前に立つはめになった時、恐らくアウレリャーノ・ブエンディア大佐は、父親に連れられて初めて氷という物を見に行った、遠い日の午後の事を思い出したに違いない」

    この文章を見て、みなさんはどのような感想を抱くだろうか?
    ぼくが抱く感想は、大きく三つある。ここから、それらを順に見ていきたい。


    第一に感じるのは、その「姿勢のあやふやさ」だ。あるいは「矛盾した姿勢」といってもいい。そのとらえどころのなさ、いい加減さを強く感じるのである。

    どういうことかというと、語り部の「態度」がはっきりしないのだ。
    まず、目につくのが「恐らく」という言葉と「違いない」という相反する言葉である。
    この語り部は、最初に「恐らく」という言葉を用いていながら、最後では「違いない」という言葉を用いている。つまり、自信があるのかないのか分からないのだ。

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