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教養論その7「教養としての哲学」(1,595字)
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教養論その7「教養としての哲学」(1,595字)

2015-10-01 06:00
    哲学とは何か?
    これは、実は多くの人が誤解している。それをぼくは、永井均さんという哲学者の本で知った。
    多くの人は、哲学というのを「答え」だと思っている。例えば、有名な「人間は考える葦である」というパスカルの言葉。この「考える葦」の部分を、多くの人は哲学だと考えているのだが、実は違う。哲学とは、「問い」のことなのである。だから、パスカルが提示したのは「人間とは?」という部分こそが「哲学」である。あるいは、もっといえばパスカルは、ここで「考える葦とは何か?」という「問い」を発しているともいえる。「考える葦」を通じて、人間について考えるきっかけを我々に与えてくれているのである。

    その意味で、哲学でいうところの「問い」は、ある種「答え」的でもある。それはメビウスの輪に似ている。「問い」であると同時に「答え」なのだ。それら対立する二項が同時に含有されているものこそ、哲学の正体なのである。

    例えば、
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