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ここからは、日本固有の美が生まれた前提条件をさらに詳しく見ていきたい。
まずは、日本の国土の「有限性」――つまり「狭さ」について。
日本は、いわゆる大陸ではなく島国である。しかも縦に長い(細い)ので、どんな場所からでも二日も歩き続ければ海に出る。
そして海は、そこで生きる人に「境界」というものを意識させる。その境界に日常的に接していると、人は「自分たちは外部からは隔絶された環境の中で、独特の文化を育んでいる」という意識を育ませる。
これが、島国は島国でも「大陸から遠く離れた絶海の孤島」では、こうはならなかっただろう。というのも、日本は島国でありながら、同時に「大陸に近い」という特徴を持つ。境界である海の、そのちょっと先にはもう大陸がある。中国地方や九州からは、晴れた日には遠くに中国大陸や朝鮮半島を見通すことができる。そうして実際、これらの国々とは有史以来頻繁に交流もしてきた。
そのため日本
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