• このエントリーをはてなブックマークに追加
マンガの80年代から90年代までを概観する:その24(1,855字)
閉じる
閉じる

新しい記事を投稿しました。シェアして読者に伝えましょう

×

マンガの80年代から90年代までを概観する:その24(1,855字)

2021-09-30 06:00
    ここまで見てきたように、植木等と赤塚不二夫は、同じ流れを汲みながら、微妙に違う。
    植木等は、真面目なことを考えるのはやめて、人生を楽しみましょう――というものだ。
    一方の赤塚は、真面目なことを考えることも、そうでないことも、どっちも楽しみましょう――というものだ。赤塚の方が、視点がさらに一段階メタなのである。

    実際、植木は裏では真面目な人間であったらしい。一方の赤塚は、裏でも不真面目だった。
    赤塚は、どこまでも不真面目に不真面目をやった。植木は1926年の生まれで、赤塚は1935年の生まれだ。約10年の差があるが、これが大きかった。同じ虚無主義でも、解決の仕方が違ったのだ。

    赤塚は、植木的な実存主義に影響を受けながらも、そこにさらにメタ的な視点を加え、全てを受け入れる「容認主義」を提唱した。つまり、真面目に考えることも否定しなかった。

    これが、受験勉強をはじめとして窮屈な学校生活に苦しみな
    この記事は有料です。記事を購読すると、続きをお読みいただけます。
    ニコニコポイントで購入

    続きを読みたい方は、ニコニコポイントで記事を購入できます。

    入会して購読

    この記事は過去記事の為、今入会しても読めません。ニコニコポイントでご購入下さい。

    コメントを書く
    コメントをするにはログインして下さい。