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日本人の会話の定型の一つに「ボケとツッコミ」がある。漫才の歴史の中で練り上げられたメソッドを、誰でも使えるように汎用化、定型化したものだ。
これは非常に使い勝手がいい。これを使っていると、誰でも会話が上手くなったように聞こえる。面白く聞こえる。
試しに、相手が何か言った後に「で、オチは?」と言ってみるといい。これだけで、相手はたいていの場合、しどろもどろになる。その様子がおかしいから、周囲もなんとなく「面白いことを言ったのかな」という気にさせられ、笑ってくれる。
これ以外にも「何を言っているの?」「意味が分からない」「興奮しないで」などと言っていれば、とりあえずその会話はオチがつく。丸く収まる。
ところが、この会話の定型があまりにも広まったために、一つのジレンマが生まれた。それは、世の中が「慢性的なボケ不足」に陥ったことだ。
上記の会話メソッドは、基本的に「ツッコミ」のものである。「で、オ
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