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記事 23件
  • 丸山議員はなぜ選挙に通るのか?(1,642字)

    2019-05-17 06:00  
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    丸山穂高議員が話題となっている。酒に酔って不適切な発言をしたからだが、それ以前にも何度か問題を起こしていて、今回の騒動はその果てのものだった。
    そこで疑問になるのが、そんな問題を何度も起こすような人がなぜ国会議員になれたのか――ということだ。彼は、学歴も高いしキャリアもあるが、選挙はそれだけで通るものではない。
    そこで今回は、丸山氏が国会議員になれたことのメカニズムについて考えてみたい。
    まず、丸山議員はなぜ当選したのか?
    その理由は簡単で、人気があるからだ。
    では、なぜ人気があるのか?
    それは、彼にカリスマ性があるからだろう。カリスマ性で人を魅了し、人気を得て、当選するのである。
    では、「カリスマ性がある」とはどういう状態か?
    これにはいくつかタイプがあるが、丸山議員の場合は「自己催眠型」である。自分を完璧な催眠術にかけ、騙しきっている。そういう人は、強烈なカリスマ性を持つ。
    「自己催眠

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  • 子どもたちに伝えたい「仕事がなくなる時代」のドラッカーのマネジメント:第2回(2,081字)

    2019-05-16 06:00  
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    今の時代は、仕事がない。仕事がどんどん減っている。
    なぜか?
    理由は簡単で、ロボットとAIに人間の仕事を奪われているからだ。
    例えば、昔は駅の改札に駅員がいて、切符に手でハサミを入れたり、回収したりしていた。しかし今は、それを全部改札ロボットがやっている。
    あるいは、近い将来、AIを駆使した「自動運転カー」ができるといわれている。そうなると、世の中から「運転手」という仕事がなくなる。そのため、今運転を仕事にしている人たちは失業してしまう。
    そんなふうに、仕事がどんどんロボットやAIに奪われている。ただ、こういう現象は昔からあった。例えば、20世紀の初めに自動車が普及したとき、それまで「馬車」にかかわる仕事をしていた人はほとんどが仕事を失った。
    それでも、彼らの多くは新たに生まれた「自動車関係の仕事」に転職できた。そのため、それほど大きな問題にはならなかった。
    また19世紀のイギリスでは、繊

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  • [Q&A]文章を面白くするコツを教えてください(1,570字)

    2019-05-15 06:00  
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    [質問]
    6月に4日間ハノイへ、8月に6日間ジャカルタに行きます。男ひとり旅です。
    これだけはやっておけ、ここに行っておいた方がいいというものはありますか?
    [回答]
    ハノイのこともジャカルタのことも、全く知りません。ですので、やっておけということも、行っておいた方がいいということもないのです。
    ただ、こうして質問をいただくと、自分がいかに「地理に弱いか」が分かるので、面白いのですね。
    [質問]
    最近の高校時代の記事、とても面白く読ませていただいています。秋元さんの会社にいる時代ならともかく、誰もが体験している学校生活の一コマをこれだけ面白く文章にできるのは流石と言うしかありません。作家だから当然と言われるのかもしれませんが、このような面白い文章を一般人の我々が書くために、何かコツのようなものがあれば一つだけでいいので教えてください。
    [回答]
    コツというのは難しいですが、やはり「観察を深

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  • お金をかけずにたった三ヶ月で知的生産性を爆発的に飛躍させる方法:その21(1,516字)

    2019-05-14 06:00  
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    知的生産性というのは、いうまでもないことだが脳の能力と直結している。すなわち「知的生産性が高い」ということは「脳の能力が高い」ということに他ならない。
    では、「脳の能力が高い」とはどういう状態か?
    それを測るには、大きく四つのパラメーターがある。
    一、元々のスペック(特に記憶力)が高い
    二、センサーの感度が高い(審美眼があり、有用な情報を取り込める)
    三、有用な知識を持っている(物知り)
    四、脳のオペレーション(使い方)が上手い
    こうしてみると、脳はコンピューターによく似ている。一のスペックはCPU、二のセンサーはキーボードやマウスなどのインターフェイス、三の知識はアプリケーション、四はOSということになるだろう。
    このうち、四は一、二、三の全てに関係する。OSが良ければ、一のスペックを十全に引き出せるし、二のセンサー感度も高くできるし、三のアプリケーションも使い勝手が違ってくる。OSが悪

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  • ぼくの完全勝利(1,866字)

    2019-05-13 06:00  
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    Yは「岩崎を校技大会のキャプテンにするのはどうか」と提案した。思えば、このときがぼくの運命の一つの分かれ道だった。Yがそれを言った瞬間、みんなが「ほう」という好奇の目でぼくを見たからだ。
    Yのこの発言は、明らかに「イジり」だった。さすがに「イジメ」とまでは言えないだろう。しかしながら、ぼくをからかうという目的は明らかにあった。Yがぼくを好きだったことには疑いないが、それだけに「ちょっと意地悪してやろう」という気持ちにもなったのかもしれない。
    あるいは、それ以外の意図もあっただろう。例えばぼくは、ラグビー部に所属していない割にはプレーが上手かったし、また前述したように独特な発想の持ち主でもあった。だから、キャプテンをするのは必ずしも悪いアイデアではなかったのだ。
    あるいは、Yというラグビー部のキャプテンがいるにもかかわらず、あえてぼくがキャプテンをするというのは、乞食が王様を差し置いて国を統

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  • 現代サービスの便利さを甘受するにつれこれからの時代の生きにくさに思いを馳せる(1,518字)

    2019-05-10 06:00  
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    現代は何もかもが便利になりすぎて、人間の欲望もたいがいが満たされ、ビジネスがなかなか成立しにくい。そんな中でも新たなビジネスをひねり出す優秀な人がいて、これがまた便利だったりするから、世の中ますます便利になり、おかげでますます優秀じゃないと生き残れないという世知辛い状況になっている。
    先日Anycaというマッチングサービスを利用した。これは一般の人の車をレンタカーのように借りることができるというものだ。AirbnbやUberのレンタカー版である。不動産や自動車など世の中にはたくさんの「隙間」資産が埋もれている。例えばオフィスの会議室も昼間は使うが夜になると空いている。だから、そこを安全に貸すことができれば、貸す方にも借りる方にも得な話だ。
    そういうふうに、世の中のちょっとした隙間を埋めることによって、世の中はますます便利になっている。世の中からムダがなくなって、資産を最大限活用できるような

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  • クラス会で挙手をしたY(1,915字)

    2019-05-09 06:00  
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    そんなふうに、Yはぼくに感動した。
    それから、このプレーがきっかけで、Yはぼくのことが好きになった。
    Yがぼくのことを好きになるのは、(ぼくが言うのは変だが)理由はよく分かった。ぼくはこれまで、たびたびそういう形で誰かに好きになられることがあったからだ。
    ぼくは変わり者で、エキセントリックで、個性的で、全く独自の考えを持っていた。普通は、そういう人間は煙たがって遠巻きにするものだが、ごく希に、そういうぼくにも興味を示す人がいた。
    そして、ぼくに興味を示す人には一つ、大きな共通する特徴があった。何かというと、それは「心に余裕のあること」だった。あるいは、人生が上手くいっていることだった。そういう人が、ぼくに興味を示すのだ。
    コミュニケーション能力に長けていて、周りとの連携が上手く、能力値が高い。そのおかげで人生が上手くいっている人ほど、ぼくのことを好きになった。これは、それ以前も、それ以降も

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  • [Q&A]死んだらどうなるのか?(3,853字)

    2019-05-08 06:00  
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    [質問]
    先週のニコ生で、アイドルの役割についてお話されていました。今は、表と裏を共存させるのが難しい時代になっている。アイドルの表向きではない、口に出しにくい役割について、理解できないアイドルも出始めている。そういう内容だったかと思います。とすれば、私たちも自分が好きになる対象も、表向きではない、口に出しにくい役割があるのではないか、と思い始めました。ハックルさんは、自分が好きになるものに対して、実はこういう理由で好きになってるんだよなあ、とか考えたりしているんですか?
    [回答]
    ぼくは、自分が好きになるものについて、ほとんどの場合で「自分はなぜこれが好きなのか?」ということを考えています。なぜなら、そのメカニズムに興味があるからです。
    そもそもぼくは、この世界そのもののメカニズムに、強い興味があります。理由は、それを解明できればビジネスや人生に大いに役に立つからでもありますが、それ以前

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  • Yの感動(2,094字)

    2019-05-07 06:00  
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    ゴールデンウィーク中に書き終えるつもりだったぼくの高校時代の話が予想外に長くなってしまった。この話はこの後とんでもないオチが待っているのでとりあえずそこまでは書く。今日も続きを書いてきたい。
    ぼくは、高校のラグビーの授業のとき、そういうふうに人知れず新たな戦術というのを練り上げていたのだが、そのとき事件は起こった。
    いつものように、学校の授業のラグビーの試合で、モールだかラックだかのタイミングで、ぼくは密集の少し後方に陣取り、Yの動きを注視していた。そのときは、ブラインドサイドがとても狭かったのだが、おかげで人が誰もいなかったので、そこに陣取っていた。
    すると、いつものようにYがボールを持って走り始めた。Yは、一旦広いオープンサイドの方を駆け上がろうとして、さらにバックスにパスするかのように見せかけた。が、それはフェイントだった。すぐに向きを変えると、その動きに釣られた敵や味方全員を置き去

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  • 誰も知らない(2,553字)

    2019-05-06 06:00  
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    ラグビーの授業のときに、事件は起こった。
    どんな事件かというと、ぼくがイノベーションを起こしたのだ。
    ここで、ラグビーのルールに詳しくない人にはちょっと分かりにくい話になるかもしれないが、ことのあらましをなるべく正確に書いてみたい。
    ラグビーには、モールとラックというのがある。フリーボールになったとき、フォワードが集まってボールの奪い合いをする。このとき、ボールが地面に落ちていなければモールになり、落ちていればラックになる。モールやラックから出されたボールは、再びバックスに供給され、バックス陣はそれを持って前に走ったり、蹴ったりする。
    それがモールとラックなのだが、このときフォワードは全員参加が原則だった。みんなが寄り集まって、押し合いへし合いをしなければならない。
    しかし、それは「義務」ではなかった。そのためぼくは、前から疑問に思っていた。
    「なぜ全てのフォワードが、考えもなしにモールや

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