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記事 11件
  • Vol.151 結城浩/数学文章作法のスケッチ(7)/手書きノートのスナップショット(12)/

    2015-02-17 07:00  
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    Vol.151 結城浩/数学文章作法のスケッチ(7)/手書きノートのスナップショット(12)/結城浩の「コミュニケーションの心がけ」2015年2月17日 Vol.151
    はじめに
    おはようございます。 いつも結城メルマガをご愛読ありがとうございます。
     * * *
    新刊の話。
    『数学ガールの秘密ノート/微分を追いかけて』は、 いったん作業が編集部に移ったものの、 結城の方でも並行してレビューアさんの指摘事項の検討に入ります。
    レビューアさんからのメールは、 すでにメールボックスにたくさんたまっています。 これから、ひとつひとつを吟味しつつ、 指摘事項のどれをファイルに反映すべきかを検討するのです。
    レビューアの指摘を検討するときには、 まず全体をよく把握して、「どこまでが反映済みか」 「どこからが未反映か」をしっかり管理することが必要です (当然のことですけれど)。
    こういった「レビューのやり方」については、 以前書いた『数学文章作法 推敲編』にまとめました。 あらためて考えてみると、そこに書いたやり方は確かに有効ですね。 自分の本が自分自身に役立つのはうれしいものです (〆切を守りなさいと書かれた自分の文章がぐさぐさと刺さります)。
    今回の『数学ガールの秘密ノート/微分を追いかけて』は、 そのタイトルの通り「微分」がテーマです。 「微分」は高校数学で重要な役割を果たしていますが、 「三角関数」と並んで嫌われたり苦手意識を抱かれたりしがちな分野でしょう。
    数学ガールたちとの楽しい対話とていねいな歩みによって、 本書の読者さんが微分に親しんでもらえたらいいなと思っています。
    新刊が出るのはいつも楽しみ!
    がんばって校正を続けなくては……
     ◆『数学ガールの秘密ノート/微分を追いかけて』  http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4797382317/hyuki-22/
     * * *
    SNSの話。
    SNSはいろんな問題を引き起こすきっかけになることもあるけれど、 よい可能性もたくさんあると結城はよく思います。 結城はTwitterがとても居心地がよく、いつも入り浸っています。
    毎日、TwitterやFacebookで、 さまざまな人のつぶやきが流れているのを見ていると、 しみじみと幸せな気持ちになります。 まあ「さまざまな人」といっても、 自分のタイムラインに流れている人のつぶやきですけれどね。
    いろんな人のつぶやきが流れていると、
     「ああ、日常が流れているなあ」
    と感じるから幸せなのかもしれません。 たわいもないジョークもよし、日常のあいさつもよし、 ときには議論も少し。おもしろいニュースもちらほら。 そんなTwitterから日常を感じるのですね。
    あ、それで思い出した。
    映画"Gravity"でサンドラ・ブロック演じる主人公の宇宙飛行士が、 たった一人で宇宙に残されたときのワンシーン。
    緊急事態が発生し、宇宙船の中で孤独の中にいる主人公。 そこに地上からの無線が偶然入ってくる。 懸命に主人公は緊急事態を訴えるけれど、 どうも通信相手は英語を介さないようだ。
    そこから犬の吠え声が聞こえる。 通信相手が犬の真似をして「ワオーン」という声を上げる。 それに合わせて主人公が「ワオーン」と声を上げる。
    "Gravity"の宇宙飛行士は、たった一人で宇宙にいる。 地球に帰れる可能性はとても低い。 でも地球は地球で回っていて、日常生活を送っている。 半泣きの主人公と通信相手が「ワオーン」と声を合わせる。
    あのシーンは強く印象に残っている。 とても本能的な、他の存在と同期したいと思う気持ちとでもいうのだろうか。 あれは何だろう。
    あなたは生きている。わたしも生きている。 直接は会えないし、環境も違う。 でも、同じ時をいま生きている。
     「ワオーン!」
    そんな叫びを共に上げたくなる気持ち。
    SNSを通して、一度も会ったことのない人とメッセージを交わす。 現代は何という不思議な時代だろう。
    結城は、SNSで出会う多くの人に向けて、 「私のそばにいてくれて、私にメッセージを送ってくれて、ありがとう」 と言いたくなることがよくある。
    あなたは生きている。わたしも生きている。 直接は会えないし、環境も違う。 でも、同じ時をいま生きている。
     「ワオーン!」
     * * *
    亡くなった方の話。
    先日、とある事情があって「弔電の打ち方」を調べていました。 あたりまえですけれど、クレジットカードがあれば ネット経由ですぐに弔電を打てるのですね。
     ◆弔電の申込み  http://www.ntt-east.co.jp/dmail/okuyami/
    上のページを読んでいたら「故人がキリスト教徒の場合には、 仏教用語を使わないようにしましょう」と書いてあり、なるほどと思いました。 仏教用語というのはたとえば「お悔やみ」「冥福」「成仏」「供養」「弔う」 「仏」「僧」などですね。もちろん、故人がクリスチャンかどうかを 知らない場合には配慮は難しいですけれど。
    そういえば教会では「クリスチャンが亡くなる」ことを、 「神さまのみもとに召される」や「帰天する」や「召天する」などと表現しますね。 クリスチャン本人にとっての死は、自分の住まいが用意されている天国へ帰り、 神さまに会えるときだからです。
    会社などでは、 宗教色を減らしたニュートラルな表現が必要になる場合もあるでしょう。 ある方から「謹んで哀悼の意を表します」という表現を教えていただきました。 これもまた、なるほどです。 故人が「成仏」するのか「帰天」するのかには言及せずに、 自分の側の気持ちとして「哀悼の意」を表すというわけですから。
    そんなことをつらつらと考えました。
     * * *
    映画の話。
    今年(2015年)の3月に、 映画「イミテーション・ゲーム/エニグマと天才数学者の秘密」が公開されます。 アラン・チューリングの伝記をもとにしたもので、主演はカンバーバッチとのこと。
     ◆カンバーバッチ主演映画『イミテーション・ゲーム/エニグマと天才数学者の秘密』  http://www.fashion-press.net/news/12758
    「エニグマ」というのは暗号機械の名前で、確か「謎」という意味だったと思います。 ナチス・ドイツが戦争の暗号通信に使い、 チューリングはその解読に大きな役割を果たしました。 どんな映画になるんでしょうか。
     ◆『エニグマ アラン・チューリング伝』(アマゾン)  http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4326750537/hyuki-22/
     * * *
    数学的な彫刻の話。
    「スタンフォード大学でデザインを教えているジョン・エドマークが、 幾何学とアートを混ぜ合わせたクールな動く彫刻を3Dプリンターで制作した」 (下記Webサイトより)
     ◆フィボナッチ数列が生み出した、幻想的な動く彫刻(動画あり)  http://wired.jp/2015/01/21/fibonacci-zoetrope-sculptures/
    この動画は確かに不思議です。ストロボ撮影をうまく使って、 幾何学的な立体図形がうにゅうにゅと動いているのです。 無機的なような有機的なような、美しいけれど、少し気持ち悪くもある立体。 見てはいけないものを見てしまったような、そんな感覚も引き起こします。
    こういう感覚を生み出すものをデザインできる力は、 いったいどこから来るんでしょうね。
     * * *
    「真似る」という話。
    先日、TEDxSeeds2011での平田オリザ氏(演出家)の講演が話題になっていました。 人型ロボットを「自然な動き」にするために、演出家が指示するという話題です。
     ◆人型ロボットの動きはなぜ不自然なのか?  研究者の難問を20分で解決した、ある演出家の結論  http://logmi.jp/36575
     ----  「ここは0.3秒縮めてください」とか  「手の角度も少し上げてください」とか20個くらいダメ出しをしました。  20分くらいかけてプログラマーが改良してパッとやると、  格段にリアルになったんです。  ----
    何か背後の理屈を作るのではなくて、 ともかくこういう動きにするというアプローチのようです。
    演出家のいう通りの動きをするようにプログラミングすると、 ロボットの動きは見違えるように自然な動きになるらしいですね。 当たり前といえば当たり前なのかもしれませんが、興味深く思いました。
    「まなぶ」は「まねぶ」から来ているとか、 「意は似せ易く、姿は似せ難く(本居宣長)」に通じるものを感じます。
    話は逸れるかもしれませんが、プログラミングを学ぶときに、 プログラムを書き写す「写経」という方法があります。 ただ目で見るだけではなくて、自分でそのプログラムをタイプする。 それによって何かが身についていく。それもまたおもしろい話です。
    さらに話は逸れて、Blekというゲームを思い出しました。 これはAppleの「BEST OF 2014 今年のベスト」として選ばれたものの一つ。
     ◆Blek  https://itunes.apple.com/jp/app/blek/id742625884?mt=8
    このゲームでは、複雑に配置された丸いターゲットを消すのが目標なのですが、 その消し方がおもしろい。
     「自分がなぞった一筆書きの動きが繰り返される」
    ことでターゲットを消すのです。つまり、人間はコンピュータに「こう動いてね」と お手本を示す。具体的にはタブレットを指でなぞって経路を示すわけです。 コンピュータはユーザの行動を機械的に繰り返すことで、 ゲームを進めていくのです。
    ターゲットの配置から正しくパターンを見抜き、 そのパターンの一つを「うまく例として提示」できれば、 ステージを解くことができます。
    Learn by Example (例によって学ぶ)に通じる発想だなあと思いました。
     * * *
    さて、それでは今週の結城メルマガを始めましょう。
    今週は「数学文章作法」シリーズの第三弾「執筆編」(仮題) の執筆状況をライブで(?)お届けする「数学文章作法のスケッチ」です。
    Web連載を書いているときの「手書きノートのスナップショット」 と合わせて、どうぞお読みください!
    目次
    はじめに
    数学文章作法のスケッチ(7) - 順番を練り直そう
    手書きノートのスナップショット(12)
    おわりに
     
  • Vol.148 結城浩/数学文章作法のスケッチ(5)/手書きノートのスナップショット(11)/

    2015-01-27 07:00  
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    Vol.148 結城浩/数学文章作法のスケッチ(5)/手書きノートのスナップショット(11)/結城浩の「コミュニケーションの心がけ」2015年1月27日 Vol.148
    はじめに
    おはようございます。 いつも結城メルマガをご愛読ありがとうございます。
     * * *
    結城は最近「数学ガールの秘密ノート」シリーズの第五弾、
     『数学ガールの秘密ノート/微分を追いかけて』
    の執筆が山場を迎えています。
    本来は昨年末に脱稿予定だったのですが、 体調のトラブルも含めていろいろあったので、 大幅に遅れています。現在は今月末を一区切りとすべく、 がんばって書いており、第4章を仕上げようとしているところ。
    この第五弾は今年の春に出版になる予定です。 ぜひ応援くださいね。
     * * *
    こんな寓話がある(記憶だけで書いています)。
    「何をしているんですか」と聞かれたとき……
     ・Aさんは「釘を打っています」と答える。  ・Bさんは「建物を作っています」と答える。  ・Cさんは「みんなが集う教会を建てています」と答える。
    という寓話である。 主旨は「作業そのものではなく、その先のビジョンに注目しよう」 ということなのだと思う。
    でも、たとえば本を書くときには、 この三つの粒度を自在に行き来できる必要があるのではないだろうか。
    「何をしているんですか」と聞かれたとき……
     ・あるときは「文章を書いています」と答える。  ・あるときは「第4章を書いています」と答える。  ・あるときは「数学を楽しめる読み物を書いています」と答える。
    という三つの粒度である (もちろん、粒度はさらに細分化することができるけれど、一応)。
    実際、本を書いているときの大半の時間は「文章を書いている」と表現できる。 もうすこし言えば「てにをはを直している」や「句読点を直している」 かもしれない。つまりは、大半の時間「釘を打っている」わけだ。
    でもときどき「建物を作っている」ことを思い出し、全体に目を向けることになる。 個々の文章ではなく、構成を確かめたりする。
    そして、仕事に疲れたときや、いやになったときには、読者さんのことを想像し、 「自分は、数学を楽しめる読み物を書いているんだ」と考えるのだろう。 「みんなが集える教会を建てている」ことを思い出し、 次の釘を打ち始めるのである。
     * * *
    ある雨の朝、森を歩いていた。
    雨の森は静かである。
    傘に当たる雨の音が妙に落ち着く。
    歩く。
    傘に当たる雨の音。
    歩く。
    文章はあわてて書くものではないな。
    急いで書いてもいいけれど、忙しく書くのはよくない。
    ある雨の朝、そんなことを思った。
     * * *
    先日、会計のことで疑問が出たので出版社に尋ねようと思った。 あまりいい加減なメールを出すのはよくないので、 過去のメールを確かめて、必要な情報を整理してからメールしようと考えた。
    ところが、情報を整理しているうちに自己解決してしまった。 「そうだ、そういうことだった。忘れていたよ」 情報を整理するのに少し時間は使ったけれど、 自分の理解も深まったし、他人の時間を不必要に奪わずに済んで良かった。 そんなちょっとした仕事の上でのできごと。
    もちろん、疑問が出て即座に「これどうでしたっけ?」 というメールを送るのが常に悪いわけではない。 結果的にはそれでも時間が掛からないかもしれないし、 あるいは私が考えた「自己解決」がまちがっている可能性だってあるし。
    ネットを使っていると、時間を使わず即座の解決を求めることが多くなる。 そして、すぐに解決できないことへのねばりがなくなってきたかも。 Webサーバから20秒返事が来なかったから調べるのやーめた!みたいに。
    無駄に時間を使うのはよくないけれど、あわてたり、 ねばりがなくなるのもよくないよね。 何か物事をなすにはそれなりの時間がかかる。 何か変化を起こすにもそれなりの時間がかかる。 重いものを動かすのに似ているかもしれない。
    その意味では「時間がどれだけかかるのか」 を見極める能力は大事かもしれないな。 それは、重そうなものを見極める能力ということになる。
    一人で仕事をしていると、たいへんなこともあるけれど、 構成要素が少ない点は楽である。構成要素のほとんどは自分だ。 自分だったら何にどれくらい時間がかかるか。 自分だったらどんな失敗をするか。 そういう知識が増えてくると、仕事の改善もしやすくなる。
    まあ、自分が調子が悪いときには、 全体が調子悪くなってしまうのだけれど。
    うまく調整しつつ、あわてず (でもなまけず)がんばりましょうかね。
     * * *
    さて、それでは今週の結城メルマガを始めましょう。
    今回は、「数学文章作法」の第三弾の執筆をそのままお届けする、 「数学文章作法のスケッチ(5)」です。今回は、 考えていることを目次の形式にまとめていくことについて。
    また、ひさしぶりに「手書きノートのスナップショット(11)」 もどうぞ。Web連載を書くときにどんなことを考えているのかを、 手書きノートと合わせて解説します。
    どうぞ、お読みください!
    目次
    はじめに
    数学文章作法のスケッチ(5) - 目次を考えながらイメージを広げる
    手書きノートのスナップショット(11)
    おわりに
     
  • Vol.049 結城浩/手書きノート(10)/書かない時間/再校/

    2013-03-05 07:00  
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    結城浩の「コミュニケーションの心がけ」2013年3月5日 Vol.049
    はじめに - 未来に広がる一手
    おはようございます。 いつも結城メルマガをご愛読いただき、ありがとうございます。 少しずつ春が近づいてくるのがわかるような毎日ですが、 ときどきふっと寒くなる日もありますね。
    最近「未来に広がる一手」という言葉がときどき心に浮かびます。
     未来に広がる一手。
    どういうことか。
    私たちは日々いろんな勉強や仕事をします。 たいていは毎日・毎週きまったことの繰り返しになります。 きまったことの繰り返しなんですけれど、 その中でときどき「判断」が必要になることがあります。
     この仕事、続けたほうがいいのかな?  それとも、これは終了させて次に移った方がいいのかな?
    長期的・短期的さまざまな観点での判断が必要でしょうが、 一つの観点として、
     それは「未来に広がる一手」か?
    と問いかけるのはどうだろう、と思うのです。 これはずいぶん以前、私よりも五、六歳年上の方からいただいた アドバイスです。印象に残っていて、ときどき思い出すんですよね。
     未来に広がる一手。
    長期的・短期的の区別でいえば長期的といえるんでしょうけれど、 もうちょっと深いですよね。というのは、このアドバイスを 聞くと、いまから打とうとするその「一手」が、 どのような意味を持っているかを考え始めるからです。 そして自分自身がどのような「未来」を求めているかについても。 判断の前に「私は、どんな未来を求めているんだろうか」という問いかけをするのです。
    もちろん、どんな考えも、判断も誤ることはあるわけですが、 「未来に広がる一手」かどうかを考えるのはなかなか良いと思いませんか。
    ときにそれは大きな人生の転機に関わるかもしれません。
     たとえば、進学。  たとえば、就職。  たとえば、結婚。  たとえば、人間関係。  たとえば、自分のキャリア。
    自分が何かを選択できる機会というのは多いようで少ないかも。 選択するときに、目先のこと(まあそれも重要ですけれど)だけじゃなく、 自分の未来について思いをはせた上で判断する。
     未来に広がる一手。
    春は進学・進級・就職…新年度に向かう季節でもあります。 新年もスタートですが、新年度もスタートですよね。 あなたが「未来に広がる一手」を打つことができますように。
     * * *
    今回の「手書きノートのスナップショット」のコーナーでは、 結城が何年か前、自分の子供に出した数学(算数)の問題のスナップショットを お届けします。
    「数学文章作法」のコーナーでは、2013年4月(もうすぐですね)に刊行される 『数学文章作法 基礎編』の再校について、 それから無料プレゼントについてお知らせします。
    また「文章を書く心がけ」のコーナーでは、 「書かない時間」という読み物をお届けします。
    では、今回の結城メルマガを始めましょう!
    目次
    はじめに - 未来に広がる一手
    本を書く心がけ - 手書きノートのスナップショット(10)
    文章を書く心がけ - 書かない時間
    数学文章作法 - 再校ゲラと無料プレゼント
    次回予告 - 新企画?
     
  • Vol.044 結城浩/サイエンスを、正しく、楽しく/手書きノート(9)/

    2013-01-29 07:00  
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    結城浩の「コミュニケーションの心がけ」2013年1月29日 Vol.044
    はじめに - サイエンスを、正しく、楽しく
    結城です。 いつも結城メルマガをご愛読ありがとうございます。 昨日(2013年1月27日)、TBSテレビの「夢の扉+」という番組を見ました。 サイエンスCGクリエーターの瀬尾拡史さんのお話で、たいへん感動的な回でした。 あなたはごらんになりましたか?
     ◆夢の扉+ サイエンスCGクリエーター瀬尾拡史さん  http://www.tbs.co.jp/yumetobi-plus/backnumber/20130127.html
    瀬尾さんは、人体を正確にヴィジュアル化するお仕事をなさっている方です。 瀬尾さんは、東京大学の医学部に合格した後、 半年で二年分の単位を取ってしまい、 開いた時間を使ってCGの専門学校に通ったのだそうです。 さらに「私を留学させなければ東大医学部は後悔する」という主旨の 嘆願書を出してアメリカの大学に留学。たいへんな行動力です。
    そして、人体を精密にヴィジュアル化(さらには3D化!)するために たくさんの努力をします。単に「わかりやすく」見せるだけではなく、 気管支を精密に3D化することで、医師の内視鏡トレーニングにも使えるとか。
    結城がいちばんぐっときたのはこの方のモットー。それは、
     サイエンスを、正しく、楽しく。
    というものです。 単に「楽しく」するだけではない。「正しく」という態度。 結城はここにすごく共感します。
    結城も、自分が書く本を通して、
     プログラミングを、正しく、楽しく。  数学を、正しく、楽しく。
    伝えていけたらいいな、といつも思っているからです。
    結城はめったにテレビ番組を見ないのですが、 たまたま見てたいへん感銘を受けたのでご紹介いたしました。
    では、今回の結城メルマガをはじめましょう!
    目次
    はじめに - サイエンスを、正しく、楽しく
    本を書く心がけ - 手書きノートのスナップショット(9)  ・『数学文章作法』初校ゲラより(1)  ・『数学文章作法』初校ゲラより(2)  ・『数学文章作法』初校ゲラより(3)  ・『数学文章作法』初校ゲラより(4)  ・『数学ガールの秘密ノート』校正メモより(1)  ・『数学ガールの秘密ノート』校正メモより(2)  ・『数学ガールの秘密ノート』校正メモより(3)  ・『数学ガールの秘密ノート』校正メモより(4)  ・『数学ガールの秘密ノート』校正メモより(5)
    次回予告 - 教えるときの心がけ - CodeIQで出題して
     
  • Vol.032 結城浩/あなたは、いかがですか/手書きノートのスナップショット(7)/

    2012-11-06 07:00  
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    結城浩の「コミュニケーションの心がけ」2012年11月6日 Vol.032
    結城クイズ
    読めますか?
     1. 耽る  2. 慮る  3. 濾す
    検索すれば答えはわかりますけれどね。
    はじめに - あなたは、いかがですか。
    おはようございます。いつも結城メルマガのご愛読ありがとうございます。
    Web連載『数学ガールの秘密ノート』がはじまりました!
    cakes(ケイクス)でWeb連載『数学ガールの秘密ノート』がはじまりました。
     ◆第1回 文字と恒等式(前編)  http://cakes.mu/redirects/ma/VFhwSmVVOVdPREJOZWxV/
     高校一年生のテトラちゃんは好奇心旺盛な女の子。  放課後の図書室で、高校二年生の先輩である「僕」といっしょに  数学をするのがとっても楽しみ。  いつものように先輩と数学の話をしていると、  そこに長い黒髪の才媛「ミルカさん」がやってきて……
    毎週金曜日に更新します。よろしければお読みください。
    資料について
    さて、突然ですけれど、結城は「資料を調べて書く」というのが苦手です。 原典にあたるということ自体は好きなのですが、 たくさんの資料を相互に参照して細かい差異に注意するのが苦手です。
    どうしてそうなんだろう、と考えていて気づいたのが、 根底にはどうも、
     「自分がわかっていることを書きたい」
    という気持ちがあるようです。
    わかっていることは書きたい。
    わかっていないことは書きたくない(書けない)。
    まあ、こうやって文にしてみると当たり前になってしまいますけれど。
    「わかっていることを書きたい」という気持ちと 「資料を調べる」ことの関係は直接的です。
    いろんな本を読み、資料にあたった後に、 自分でよく考えて咀嚼して、自家薬籠中のものとしたならば安心して書ける。 でもそこまでいかないと書けない。ということは、 資料を使わないと書けないことに取り組むと、とても時間がかかってしまう。 だからつい苦手になってしまうようです。
    自分が書く側のときだけではなく、読む側のときも同じことを感じます。 たとえば、引用がたくさん出てくる本ってありますよね。 結城はそういう本がちょっぴり苦手です。嫌いというほどではないですが。 なんというか、情報を切り貼りしている印象があるからかもしれません。 全体をもう少し統合して書いてくれないかなあ、という気持ちになるのですね。
    卑下について
    話変わって「卑下(ひげ)」の話。 卑下というのは「自分に対する評価が低い」という意味で、 いうなれば「自分なんてどうせ」という気持ちです。
    結城はつねづね「卑下」と「謙遜(けんそん)」は違うと思っています。
    「卑下」は自分をずっと見ている。関心は自分にある。 「自分なんてどうせ」といいながら、自分が気になってしょうがない。 自己評価は低いのだけれど、他者からの評価がひどく気になる。
    それに対して「謙遜」は自分をあまり見ていない。 必要以上に自分を気にしない。 謙遜な人は、全体を広く見ることができていて、 自分の力なり、自分の立つべきところを知っている。 謙遜な人は、分をわきまえている。 自己評価が低いというよりも、自己評価が適切。
    その結果、真に謙遜な人というのは、 自分が適任である場面ではさっと前に出て動くことができる。 でも、しゃしゃり出るべきではない状況では、裏方に徹することもできる。
    そんなふうによく思います。
    賢明さについて
    結城は毎日、インターネットを通してたくさんの情報に接しています。 調べ物をしたり、知識を得るのがほんとうに楽になっています。 ありがたい時代です。
    でも、その一方で、
     たくさん情報を集めても、自分が賢くなったわけではない
    とも思います。情報を集めただけで賢くなるわけでもないし、 良い人間になるわけでも、謙遜になるわけでもない。
    人間は(というか結城は)、 ネットでちゃちゃっと情報を集めるハイスピードで変化することはできません。
    もう少しゆっくりした「自分にあったスピード」というものがあって、 そのスピードで変化しているようです。
     何年か経験を積み重ねているうちに、少しずつ。  何回か手痛い失敗をしているうちに、ようやく。  何人かの人との貴重な出会いを通じ、何となく。
    ネットのスピードが悪いわけではないし、 何かのきっかけ、トリガー、刺激としては重要です。 自分のモチベーションを保つ上でも有効です。
    でも。
    やはり人間には(結城には)もっとゆったりした流れも必要です。 ゆったりした流れ、大きなうねりがあることを忘れてはいけない。
    ドラマを四倍速で見たからといって四倍感動するわけではない。
    どんなものにも、適切なスピードがあるのです。
    秋から冬へ
    春の萌え出るよろこびとも違い、夏の激しさとも違う、秋。 そして、秋から冬へ。
    じっくり落ち着いて、自分にあったスピードで、 ゆったりと考えを深める季節にしていきたいな。
    そんなふうに思います。
    あなたは、いかがですか。
    それでは、今回のメルマガを始めます。
    目次
    結城クイズ
    はじめに - あなたは、いかがですか。
    本を書く心がけ - 手書きノートのスナップショット(7)
    結城クイズの答え
    次回予告 - 数学文章作法「基本」
     
  • Vol.027 結城浩/手書きノートのスナップショット(6)/blazing, ice-cold/

    2012-10-02 07:00  
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    結城浩の「コミュニケーションの心がけ」2012年10月2日 Vol.027
    結城クイズ
    1から4は次の通り。
     1 blazing  2 ice-cold  3 sniff  4 hopping on one foot
    それでは、5 は以下の(a)〜(d)のうちどれでしょう。
     (a)gradually  (b)guys  (c)yelp  (d)chaos
    はじめに
    おはようございます。 いつも結城浩のメルマガをご愛読ありがとうございます。
    最近とくに思うのですが、メルマガを書いているときって、 親しい友人とおしゃべりをしているような気持ちになります。 あるいは気心の知れた人に手紙を書いているような気持ちでもいいです。 何だかとってもリラックスして、
     「最近、こんなこと考えてるんですよね」
    とか、
     「こないだ、こういうことがあって」
    なんて言っているみたい。だからメルマガを書くのはとても楽しいんです。
    結城は基本的に毎日執筆をしています。 日曜日だけは教会に行きますが、あとは基本的に毎日文章を書いています。 もちろんときどきお出かけしたり、用事が入ったりすることもありますけれど。 それから祝日は子供の学校が休みになるので、仕事の時間を多少調整することも。 まあ、でも、基本的に毎日執筆。
    結城は規則正しい生活というのが好きで、 ほぼ毎朝同じ時刻に起きて、ほぼ同じことをやりますね。 聖書を読んで、ささっと家の中を片付けて、 家内の朝食の支度の前準備をして、 ひげをそりながら本を読んで、曜日によってはゴミ集めをして、 決まった時刻に家を出て、森の中の仕事場(ファミレス)で執筆をします。
    同じペースを守って動くのが好きなんです。 家内は毎日同じことをするのが嫌いで、 新しいことを始めたり、やり方を工夫してドラスティックに変える。 でも結城は毎日同じことを同じように進めるのが好きです。
    同じことを同じように進めると飽きてこないの、 と家内はいいますが、飽きませんね。 できるだけ同じことを同じように続けようと試みると……
     かえって、微妙な違いに気づく
    という経験をします。たとえば、自分が執筆をしていて、 「どうも今日は気持ちがのらないなあ」というときがありますが、 そのときに原因を見つけやすい。毎日ほとんど同じことをしているので、 昨日や今朝に起きた「特別なこと」を見つけやすいのです。
     「そういえば、昨晩あまり眠れなかったっけ」
    そんなことに気づきやすくなるんですね。 毎日が対照実験のようです。
    毎日ドラスティックに異なることをやっていると、 いったい何が原因で何が結果なのかさっぱりわからなくなります。 でも、毎日同じようなことをやっていると、 微妙な結果を生み出している微妙な原因を見つけることができるようです。
    雪国で暮らすある民族は「雪」を表す言葉をたくさん持っているという 話を聞いたことがあります。同じような雪でも、 毎日ずっと見て毎日そこで暮らしていると、微妙な違いを表す言葉が 必要になるのかもしれません。 それと少し似ているような。
    本を執筆しているとき、毎日ほとんど同じテキストに向かいます。 たとえば今日、第三章を書いているとしたら、 きっと昨日も第三章を書いていて、明日も第三章を書いているでしょう。 同じ時間に同じテキストに向かって書く。 そうしていると、文章のトーンの微妙な違いに気づきやすくなるのかも。 これは、もっともらしい後付けの理屈ですけれど、真実も一部含まれていそうです。
    そこで難しいのは「書き手の視点」と「読み手の視点」の切り替えです。 「書き手」としては、いま書いている本に最大の関心がある。 毎日同じ気持ちでテキストに向かおうとする。 だからこそ、微妙な違いに気づき、トーンを整えることができる。 と、そこまではいいのです。
    でも「読み手」はどうでしょうか。 読み手は書き手ほどその本に関心はありません。 普通の気持ちで本に向かい、普通の気持ちで読み進めたりやめたりする。 熱心に読みたくなるときもあれば、 眠かったり疲れたりして、すぐにやめたくなるときもある。
    熱心な書き手であればあるほど、 そういう「普通の読み手」の気持ちを忘れそうになります。
    本を書く心がけでも、文章を書く心がけでも、 「読者のことを考える」が中心にあります。 自分が仕事に向かう熱心さのゆえに、 読者のことを置いてけぼりにする可能性があるというのは、 なかなか難しいものですね。
    って、私は「はじめに」の文章を書きながら、 いつのまにか「文章を書く心がけ」のような内容を書いてました!
    で、ではそろそろ、 今回のメルマガを始めましょう!
    目次
    結城クイズ
    本を書く心がけ - 手書きノートのスナップショット(6)
    結城クイズの答え
    次回予告 - 結城浩セミナー/プレビュー版(5)
     
  • Vol.020 結城浩/ルーチンワークの創造/手書きノート/十年一昔/

    2012-08-14 07:00  
    216pt
    結城浩の「コミュニケーションの心がけ」2012年8月14日 Vol.020
    結城クイズ
    「正六角形です」が答えになるようなクイズを考えてみましょう。
    はじめに
    おはようございます!結城です。
    立秋が過ぎてだいぶ涼しくなりましたね!と書こうと思ったら今日は暑い… 気温の変化、特に朝方の気温は予測がつかないのでうっかりすると 風邪を引きそうになります。お元気ですか?
    この「はじめに」を書いているのは2012年8月10日で、 数時間前に「なでしこジャパン」の ロンドンオリンピック銀メダルが決まったところです。 サッカーの試合は見ていてハラハラしますね。ずっと身体を緊張させて 見ていたようで、いささか身体がこわばっています。
    結城はいつも執筆のことを考えていて、 サッカーでも本を書くことと対比させて考えてしまいます。 パスやドリブルを組み立ててゴールまで持っていく様子を 自分の仕事に重ねてしまうのですね。
    途中のパスやドリブルはきれいに行くときもあれば、 ちょいと失敗かな、と思うときもある。 でも、それをなんとかつないでいって、とにかくシュートまで持って行く。
    そういう姿勢やガッツを自分の仕事にも取り入れたい…などと思います。 パスやドリブルは個々の細かい作業に相当します。 そしてシュート&ゴールは記事の公開や書籍の刊行です。
    うまいパス、絶妙のドリブルがシュートにつながる確率を上げるのは 確かでしょうけれど、パスやドリブルだけやっていても得点は 絶対に上がりません。こけそうになっても体勢を崩しても、 タイミングをとらえてシュートを打たなくては!と思います。
    個々の作業の品質を上げるのは大事、 仕事のコツやTipsを収集して会得することも大事。 でもどこかでは大づかみにガッと仕事の核心をつかむ大胆さや思い切りが 必要に違いない。そんなふうに思うのです。
    …という話の続きは、今回のメルマガの「本を書く心がけ」で触れましょう。
    では、今週のメルマガのお品書きです!
    目次
    結城クイズ
    本を書く心がけ - ルーチンワークの創造
    十年一昔 - 2002年8月
    本を書く心がけ - 手書きノートのスナップショット(5)
    結城クイズの答え
    次回予告 - 数学文章作法「読者」
     
  • Vol.014 結城浩/手書きノート(4)/生徒をあえてつまずかせる/

    2012-07-03 07:00  
    216pt
    結城浩の「コミュニケーションの心がけ」2012年7月3日 Vol.014
    結城クイズ
    ギリシャ神話に登場する「腫れた足」という意味の名の人物は誰でしょう。
    はじめに
    こんにちは、結城です。
    文章を書くときには「型(かた)」が決まっている方が書きやすいものです。
    たとえば、結城は毎週このメルマガを書いていますが、 自分で「本を書く心がけ」のようなコーナーを定め、 そのコーナーの「型」に沿って文章を書いています。 「型」が何もない、まっさらなところに書くよりも、 このほうがずっと書きやすいのです。
    「型」というのは一種の制約です。
    「すべてが自由であるより、制約があった方が書きやすい」というのは、 少し変な感じもしますが、考えてみると例はたくさん見つかります。
    たとえばアンケート。 レストランのアンケートで、
     「何でも自由にお書きください」
    と言われても、何を書けばよいのかすぐには思いつかないですよね。 けれども、
     「値段についてはどうでしたか」  …ちょっと高いかなあ。  「味はいかがですか」  …うん、まあまあよかったよ。  「接客サービスは満足いただけましたか」  …そうだね。満足満足。
    このように個別に聞かれれば、答えやすいものです。 つまり、制約がある方がずっと話が進めやすいものです。
    メルマガに話を戻します。 コーナーに分けて、「型」を定めると書きやすいです。
    でも。
    話はここで反転します。
    でも、そのような「型」を定めた書き方だけをやっていると、 何だか文章がコンパクトにまとまってしまいがちだなあ、 と思うこともあるんです。
    文章のスケールがちっちゃくなってしまう。 それから、読者さんの心にもあまり残らない。 きちんと「ひっかかって」くれない。 可もなく不可もなくという文章になってしまう危険性を感じるんです。
    変な比喩かもしれませんが… きちんとコーナーに分けられ、 「型」が定められ、コンパクトに区切られた文章は、 素因数分解できる合成数のようです。たとえば24のように。
     24 = 2×2×2×3
    として、ばらばらっと分けられてしまう。 別にそれが悪いわけではないけれど、 ときに私は「大きめの素数みたいな文章」を書きたくなります。
    たとえば、24じゃなくて、29のように。
     29
    29は素数です。これ以上素因数分解はできません。
    12や、24や、36みたいな合成数は区切りもいい感じ。 親しみも持てる。とらえやすい。わかりやすい。ひっかからない。
    それに対して、 11や、17や、19や、29みたいな素数は、 塊を塊としてとらえるしかない。 どうもごつごつして落ち着かない。そんな印象があります。
    そんな文章って書けないのかな、と最近よく思うんです。
    (感覚的な話ですみません)
    この文章は、何を言いたいのかよくわからない。 でも、なぜか気になる。 無視できない。 ちょっと落ち着かないけれど、先が読みたくなる。 一度読み終えてからも、むしょうに読みかえしたくなる。
    そんな不思議な文章は書けないかな、と思うんです。
    人間の理解は、単純じゃない。まっすぐじゃない。 話を聞いて理解するときでも、 文章を読んで理解するときでも、 すぐにパッとわかることもあるけれど… そうじゃないときもある。
    昔の「なにげない一言」が、ずっと心にひっかかったままになっていて、 あるときフッとわかる。「ああ、そういうことだったのか」って。
    いつの日か、そんな体験をするような文章を書いてみたい。
    結城は最近、そんなことを考えています。
    …おっと、いけない!
    メルマガの「はじめに」がこんなに長くなっちゃった。
    今回のメルマガを始めましょう。目次をどうぞ!
    目次
    本を書く心がけ - 手書きノートのスナップショット(4)
    Q&A - 生徒をあえてつまずかせることについて
    次回予告 - 結城浩セミナー/プレビュー版(2)
     
  • Vol.011 結城浩/手書きノート(3)/レビュー/知的正直/

    2012-06-12 07:00  
    216pt
    結城浩の「コミュニケーションの心がけ」2012年6月12日 Vol.011
    結城クイズ
    「ひやむぎ」と「そうめん」の違いって何でしょう。
    はじめに
    こんにちは、結城浩です。
    結城はこのメルマガをまぐまぐ!さんから配送しています。 前もって「午前7:00に配送する」という予約配送の仕組みを使っています。 あなたへは7:00すぎに届いているはず。「こんにちは」よりも 「おはようございます」のほうが適切なごあいさつもしれませんね。
    そういえば、このメルマガを携帯のアドレスで受け取っている方がいて、 先日「メルマガ到着の音で目が覚めました!」とおっしゃっていました。
    おはようございます、結城浩です。
    これを書いているのは2012年6月8日。 結城の最新刊『数学ガール/ガロア理論』が発売されておおよそ10日ほど。 もうそろそろ(このメルマガが配送される頃)には、 あちこちの売上ランキングが出てくるかも。 まるで通知票もらうみたいにどきどきです。 # 追記:出てました!大学生協書籍部ランキング一位でした!(理工)
    でも。
    もちろんランキングはすごく気になるんですが、 本を書くほんとうの醍醐味というのは、 そういうmass(大規模)に対する影響ではなく、 individual(個人)に対する影響にあると思っています。 つまり、結城の本が――
     ほかの誰でもない「あなた」に届いたか?
    これがとても大切だと思っています。
    結城が書いた一冊の本が、さまざまな流通経路を経て、「あなた」に届く。 そして「あなた」は、自宅や、喫茶店や、会社の休み時間や、 学校や、図書館で、時間をかけて読む。
     「たったひとりのわたし」が「たったひとりのあなた」に言葉を届ける。
    それはとても大切で、とても素敵なことだと思います。
    メルマガも同じですね。
     「わたし」から「あなた」へ。
    それでは今回も「あなた」へのメルマガを始めましょう!
    目次
    本を書く心がけ - 手書きノートのスナップショット(3)
    Q&A - レビューアさんとのやりとり
    次回予告 - 結城浩セミナー/プレビュー版
     
  • Vol.008 結城浩/気の利いた会話/文章は不完全/手書きノート

    2012-05-22 07:00  
    216pt
    結城浩の「コミュニケーションの心がけ」2012年5月22日 Vol.008
    結城クイズ
    自宅からデパートへ車で行くときには時速60kmでした。 帰りは道路が混んでいてデパートから自宅まで時速40kmでした。 平均の速さは時速何kmでしょうか。
    はじめに
    こんにちは、結城浩です。
    風薫る五月とはよく言ったもので、最近の風はとても気持ちがいいです。 シャツの袖をまくって、初夏の風を感じる幸せ。
    前回は特別編として「結城浩セミナー@公立はこだて未来大学」 のダイジェストをお送りしました。 購読者さんには好評だったようで、嬉しい限りです。
    また、ブログやTwitterなどでこのメルマガの感想を たまに見かけるようになりました。 ありがとうございます。とても励みになります。
    今回はいつものようにオムニバス形式に戻ります。 それでは、目次からどうぞ。
    目次
    文章を書く心がけ - 完全な文章は書けない
    本を書く心がけ - 手書きノートのスナップショット(2)
    Q&A - 気の利いた会話ができない
    次回予告 - 文章を書くことと学ぶことの関係