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記事 1件
  • Vol.190 結城浩/子供は、親の言葉ではなく行動を見る/フロー・ライティング - 恐れずに、あたりまえを書く/

    2015-11-17 07:00  
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    Vol.190 結城浩/子供は、親の言葉ではなく行動を見る/フロー・ライティング - 恐れずに、あたりまえを書く/結城浩の「コミュニケーションの心がけ」2015年11月17日 Vol.190
    はじめに
    おはようございます。 いつも結城メルマガをご愛読ありがとうございます。
     * * *
    新刊の話。
    さて2015年11月17日(火)つまり本日ようやく、 『数学ガールの秘密ノート/ベクトルの真実』が刊行の運びとなりました。 やっと! 本日以降、全国の書店さんに本書が並ぶことになります。 今年三冊目の本です! 感謝です!
     ◆『数学ガールの秘密ノート/ベクトルの真実』  https://bit.ly/girlvector
    それに先だって、先週末から結城のサイン本が先行販売されています。 数が限られているので、 すでに完売になってしまった書店さんが多いかと思います。 すみません……ただし、 今回は一部のチェーン店さんで「メッセージカード」 特典つき販売企画もありますので、 ご興味のある場合にはぜひ以下のページを確認してくださいね。
     ◆サイン本&メッセージカード 取り扱い店舗一覧  https://bit.ly/vectorshop
    メッセージカードは結城の手描きメッセージを印刷したもので、 裏面には「数学ガール」シリーズの名セリフ(?)の抜粋が印刷されています。
    いよいよ刊行の『数学ガールの秘密ノート/ベクトルの真実』を、 ぜひ応援くださいね!
     * * *
    著書の話。
    先日作成した「結城浩の著書一覧」を更新しました。 『数学ガールの秘密ノート/ベクトルの真実』で結城の著書は44冊になります。 この冊数は「本という物理的な形になったもの」をカウントしています。 電子書籍は数えず、上下巻は2冊として数え、改訂版なども別の本としてカウントしています。
     ◆結城浩の著書一覧(PDF)  http://www.hyuki.com/pub/pubs.pdf
    ちなみに、上下巻を1冊としてまとめてカウントし、 改訂版・増補改訂版・新版などもまとめてカウントした場合、 いわば「タイトル数」としては28タイトルになりました。
    二十二年で44冊(28タイトル)。 読者さんの継続的な応援に深く、深く感謝します。
     * * *
    文章を書くスピードの話。
    あるライターさんから、 「一時間に何文字くらい書きますか」というご質問をいただいたので、 それに対して、以下のような返事を書きました。
    難しい質問です。 これまで何回か「一時間に何文字くらい書くか」は測ったことがありますが、 毎回忘れてしまうんです。
    私の仕事の場合、書くプロセスの中で「単位時間あたりに執筆できる文字数」は、 あまり重要ではないことと、 ばらつきがとっても大きいというのが毎回忘れる理由だと思います。 つまり「自分は一時間に何文字くらい書けるから、○○できる」 という言葉にあてはまる「○○」はほとんどないという意味です。
    必要な調べ物などがすっかり済んで、 「あとは書くだけ」という状態になった状態なら、 おそらく「一時間に3000文字くらい」文章を書くことができます。
    でも、短いメールならいざ知らず、普通の文章の場合、 一回書いて完成!となることはほとんどありません。 読み返す回数を増やせば増やすほど、 「一時間に書ける文字数」としては減っていくことになりますね。
    ただもちろん、より大きな単位では、自分の書ける分量を把握しています。 たとえば、結城メルマガの場合には丸一日掛ければ一回分を書き上げられるとか、 Web連載の一回分も丸一日掛ければ書き上げられる、 といった把握は(当然ながら)必要です。
    『数学文章作法 推敲編』にも書きましたが、品質を上げるためには、 繰り返し読み返すことがどうしても必要になります。 繰り返して読むのは「へんなところ」「気になるところ」「ひっかかるところ」 を見つけるのが基本です。そして、それらをちまちまと直していく。 ちょうどざらざらした表面に紙やすりを掛けていくようなものですね。 少しずつ目の細かい紙やすりに取り替えながら。
    そして最後には、できるだけすべすべの手触りのよい表面にする。 そういう感じでしょうかね。
    早く書く能力が必要になるとしたら、 この「読み返す時間を確保するため」といえるでしょう。 早く第一稿を書き上げることができれば、 それだけ多くの読み返す時間を確保できるからです。
     * * *
    月刊群雛の話。
    結城浩は『月刊群雛』という電子雑誌の12月号(11月24日売)に、 ゲストコラムとして「セルフブランディングで大切にしていること」 という文章を寄稿しました。『月刊群雛』は、 インディーズ作家を応援するマガジンとのこと。僭越ながら、 これから売り出そうとしているクリエイタさんへ向けて書いたつもりです。 よろしければお読みください。2015年11月24日発売です。
     ◆群雛ポータル  http://www.gunsu.jp/p/books.html
    なお、編集長から転載許可を得ていますので、 もしかしたら「結城メルマガ」に結城のこのコラムを、 後日掲載することになるかもしれません(未定です)。
    月刊群雛に書いたコラムには、 SNSとの付き合い方の話も書いたのですが、 それを書きながら思っていたことを少し書きます。 原稿には書かなかったことです。
    Twitterをどう使うか、Twitterでどう振る舞うべきかというとき、 フォロワー数によって、まったく「見える景色」が違うだろうな、 と思います。 フォロワー数が数人、数十人、数百人、数千人、数万人、数十万人、 それ以上で、状況はおそらく驚くほど違うはずです。
    たとえば、作品について質問がある読者が、 「著者に直接Twitterで聞く」のはいいことでしょうか。 著者によって考え方は違うし、 また、フォロワー数によってもずいぶん意味が変わってくるでしょう。
    フォロワー数が多ければ、質問数も多くなるだろうし、 それに答えていたら本業が進まなくなってしまう。 でも、現在売り出し中の著者ならば、 読者の質問に答えることは重要な販促活動になりえる。 いちがいに「こうすべき」とは言えないと思います。
    ちなみに、結城はどんなことでも、 Twitterで聞いてもらえるのはウエルカムである。 答えられるかどうかは別だし、答えるかどうかも別だけど、 聞いてもらうこと自体はありがたいと思っている。
    でも、著者によっては「直接聞かれても困る」という人もいるだろう。 それを一律にこうせよ、と決めるわけにはいかない。 これは、現代的なコミュニケーションの課題なのだ。
    SNSはリアルタイムである。 著者は、どんなSNSのどんなチャネルを誰に向けてどう開くのか。 それを使って何をアピールするか(しないか)。 どんなサービスをするか(しないか)。 クリエイタは、そのグランドデザインを自分で考える必要がある。 他の人は誰も考えてくれないからだ。
    結城は「こういうこと」が大好きだから、 ネットでもいろいろ書くし、リアルタイムなやりとりもする。 誰からのどんな話も基本的には答える心づもりはある。 でも、もし、フォロワー数がいまの10倍になったら、 変わるかもしれない。
    基本的にはウエルカムと言っても、 答えられないときもあるし、答えないこともある。 場合によってはミュートしたり、ブロックしたりもする。 それは「相手が悪い」というよりは、相手と私との相性や、 タイミングが悪いということが多いのだけれど。
    そんなことを考えながら『月刊群雛』のコラムを書きました。
     * * *
    LaTeXの記号入力の話。
    Detexifyというサイトを @Sangyoh_sus さんのツイートで知ったのでご紹介。 ここは、ユーザが「手書き」した記号を、 LaTeXでどうしたら出せるか教えてくれるサイトです。
     ◆Detexify  http://detexify.kirelabs.org/classify.html
    たとえば、合同式でよく使う三本線のイコールは、 以下のように手書きすると、equivというコマンドであることがわかります。
     ◆Detexify(スクリーンショット)
    同じように三重積分の書き方もこんなふうにわかります。
     ◆Detexify(スクリーンショット)
    何だか楽しいですね。
     * * *
    手描きといえば……お絵描きツイートの話。
    先日から何回か「手描きイラスト」や、 「数学の問題を手描きで出題」という話題を書いています。 手描きで数学の問題を出すというのは出題側の都合です。 要するに手描きは「楽」で「楽しい」のです。 Twitterでは簡単に数式を出すことはできません。 けれど手描きなら簡単に数式を書くことができます。
    たとえば、先週も紹介したように、 こんな感じの画像になります。

    数学の問題の内容はさておき、 このような画像をどうやって作っているかを簡単に書きます。
    おもしろそうな問題のアイディアが湧いたので、 描いてみたいなと思ったとします。 そのときにけっこういいのが「小さなスケッチブック」です。
    スケッチブックというと絵を描く人が持っている大きなものを想像しますが、 普通のノートの半分の大きさ(つまりB6)のスケッチブックなんてものがあるんですよ。 これは持ち運びも楽ですし、とても気軽に描けてよいです。
     ◆マルマン スケッチブック B6  http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/B001DHJK5K/hyam-22/
    スケッチブックを開いて、そこに手描きで図や文章を書いていくとき、 私がいつも使っているのはフリクションボール。 これはきれいに描けるのでオススメです。
    フリクションボールというのは、 一言でいえば摩擦熱で消えるボールペンですね。 まちがっても簡単に消せるのでとってもいい。 消しゴムカスも出ず、きれいに消えます。 いろんな色があり、太さも0.35, 0.5, 0.7などを選べます。
     ◆パイロット フリクションボール  http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/B008JHQCU8/hyam-22/
    なお、結城も最近知ったことですが、 フリクションタイプの「蛍光ペン」もあるようです。 つまり、かきまちがったら消すことができる蛍光ペンですね。 これも、機会があったら使ってみたいところです。
     ◆パイロット 蛍光ぺン フリクションライト  http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/B00F6N56F0/hyam-22/
    さて、スケッチブックにフリクションボールで絵や文字を描いた後、 どうやってツイートするか。まずは、iPhoneで撮影します。 普通にカメラで撮ってもいいですが、 結城はScannable や Instagram というアプリを使っています。
    Scannableは自動的にドキュメントとして画像処理を行う機能があります。 つまり、細かいヨゴレやゴミや変な影を取り除き、 紙に印刷されたモノクロ文書のように変換してくれるということです。
     ◆Scannable  https://evernote.com/intl/jp/products/scannable/
    こういう機能を持ったアプリは一般に「スキャナアプリ」 と呼ばれています。結城はScannableの他に、 TurboScanやOffice Lensというスキャナアプリを使っています。
     ◆TurboScan  http://turboscanapp.com
    撮影した画像はiPhoneの写真「カメラロール」に保存されます。 結城はそこからAutodesk Pixlrというアプリで少し加工します。
     ◆Autodesk Pixlr  https://pixlr.com/mobile
    加工と言ってもたいした話ではなく、 色を整えたり、背景を設定したりというくらい。 それで変換した画像もやはり、カメラロールに保存します。
     ◆スケッチブックを撮影した直後の画像
     ◆画像をスキャナアプリでドキュメントに変換し、背景を設定した画像
    最後に、Twitterアプリを開いて、 カメラロールに保存していた画像を添付して送信します。 これでみなさんに楽しんでいただけるツイートになりました。
    そういえば余談ですが、 最近結城が「手描きツイート」を気に入っている理由を一つ思い出しました。 『三省堂国語辞典』の編集委員をなさっている飯間浩明さんが、 よく「手描きツイート」をするんですよ。 たとえば、こういうツイート。
     https://twitter.com/IIMA_Hiroaki/status/660465722326298624
    なかなか手描きが良い味を出しているなあ……というのが印象に残っていて、 それは「手描きツイート」を始めた一つのキッカケかもしれません。
     * * *
    さて、それでは、そろそろ今週の結城メルマガを始めましょう。
    どうぞごゆっくりお楽しみください!
    目次
    はじめに
    フロー・ライティング - 恐れずに、あたりまえを書く
    働くことと選択と - 仕事の心がけ
    子供は、親の言葉ではなく行動を見る - 教えるときの心がけ
    何のために生きるのかという問い
    おわりに