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記事 22件
  • 生きるとは何か?:その10(1,801字)

    2021-11-16 06:00  
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    科学が発展すると、人間は思想を変えてしまう。思想は「服」のようなもので、必要不可欠だが、そのときどきで着替えていくものだ。
    それに対し、哲学は「肉体」のようなものだ。こちらも食事やトレーニングによっては可変的だが、服ほど簡単には着せ替えられない。部位によっては一生つきあっていかなければならない。
    これからの時代は、量子論に基づいた思想が広まっていく。「量子論に基づいた思想」とは、世界をもっとメタ的にとらえ、事象や心を「物理的な現象」としてとらえる、というものである。
    そうなると、必要なのは量子論の知識だ。実は、ぼく自身もそれほど詳しいわけではないのだが、こういう本を読んで勉強している。

    「量子論」を楽しむ本 ミクロの世界から宇宙まで最先端物理学が図解でわかる!
    相対性理論によってもそうだが、量子論によっても、時間というのは可変的だと証明されている。これは非常に重要な事実である。
    「時間が

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  • 好きなことを見つける方法:その23(1,491字)

    2021-11-15 06:00  
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    2
    子供のレジリエンスを奪う親は、どういう人間か? それは、中途半端なインテリである。これが一番たちが悪い。そして今、そういう親が多い。
    中途半端インテリは、大人と子供の性質が異なることが理解できない。だから、親の考えを子供に当てはめようとする。中でも特徴的なのが、感情についてだ。
    中途半端なインテリは、「感情的になったら負け」と思っている。だから、子供の感情も無理やり抑え込もうとする。
    こういう親は驚くほど多い。おそらく、世間の70%の親はそう考えているのではないだろうか? つまり、70%の親が、子供の感情を抑えつけているのだ。
    ぼくの場合は、親の言うことだからといっても、自分が納得しなければ聞かなかった。また、子供の頃は極度に感情的だったため、いくら抑えろと言われても無理だった。おかげで、ずっと感情的に生きてきた。
    そのため、周囲はいつも呆れていたが、ぼくの感情は守られた。また、周囲もいつ

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  • 最近炎上する人たちの傾向(1,534字)

    2021-11-12 06:00  
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    最近の炎上している人を見るにつけ感じるのは、彼らに足りていないのは「両義的な視点」ということだ。「盗人にも三分の理」というが、どんなものにも良い面と悪い面とがある。どんなこともだいたい仕方なく起こっている。そういう視点がないから道を踏み外すのだ。
    典型的なのがフェミニズムだ。「女性差別は絶対にいけない」という原理主義に陥る中で、必然的に「男性差別は仕方ない」という結論に至っている。これでは、男性はもちろん女性からの支持も得られない。しかも、その支持を得られないことが「自分たちの正しさを証明している」と解釈してしまって、ますます先鋭化している。
    そもそも、フェミニズムを含めたあらゆる思想運動は成功しない。それは歴史が証明している。しかも、成功しないだけならまだいいが、先鋭化して攻撃的になり、だいたい犯罪――反社会行為につながる。オウムがその典型だ。そんなふうに、思想は本当に怖いのである。

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  • マンガの80年代から90年代までを概観する:その30(1,874字)

    2021-11-11 06:00  
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    ぼくは1968年生まれだ。1975年は7歳(小1)で、1979年は11歳(小5)である。つまり、ぼくにとっては小学生時代がまるまる70年代後半にかぶっている。
    この年頃は、人間にとって黄金時代ともいうべき最も重要な時期であるため、それを70年代後半で過ごしたということは、ぼくは70年代後半人間だといえよう。およそ1968年生まれほど、70年代後半人間はこの世にいないのではないだろか。
    そのため、ぼくの考えは70年代後半人間の立場からとなる。おかげで、70年代後半を語るときは、どうしても公平性を欠くかも知れない。それでも、なるべく俯瞰的に、客観的にこの70年代後半を振り返ってみたい。
    ――といっても、小学生のときは無我夢中だったから、実は「70年代後半人間としての当事者感」というものはあまりない。例えば、小学校4年生のときはスーパーカー消しゴムで夢中になって遊んでいたが、当時は「人は小4にな

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  • [Q&A]執着を捨てるにはどうすればいいか?(2,109字)

    2021-11-10 06:00  
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    [質問]
    色が区別しづらい症状の色覚異常があります。これは他人にはわからない障害でもあります。近視などはレーシックなど矯正できますが、色覚異常は治せるのでしょうか。
    技術は日進月歩です。どのような方法やアイデアがあるのかご教示願います。
    [回答]
    すみません、これについては全く分かりません。
    色、というのは見えないと、やはり苦労するものなのでしょうね。信号などは、そもそも色で判別する必要がない設計なので大丈夫でしょうが、細かな不都合はいろいろとあるでしょう。ただぼくは、詳しくないのでそこまでは分かりません。
    色が区別しづらいというのも、段階がいろいろあるだろうし、区別のしづらさも人にとって異なるので、対応が大変でしょうね。もちろん、医学の進歩で改善はされると思います。
    [質問]
    先週、映像が浮かんでくるようなクラッシク音楽の質問をした者です。今、お答えの『第九』を聴きながら書いています。い

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  • 生きるとは何か?:その9(1,805字)

    2021-11-09 06:00  
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    近年になって、生きるというのは「状態」であるということが明らかになりつつある。生命の存在はほとんど物理学的に証明できる。そして心も、また物理的な存在なのだ。
    エネルギーがあって、それによって状態が変化する。その状態の変化が、いろいろな経緯はあるけれども、最終的に心を生む。だから、エネルギーがなくなれば心もなくなるし、最終的には時間もなくなる。何もなくなる無の世界がというものが、この宇宙には存在するのだ。
    しかし、今の我々が住む世界には、エネルギーが存在する。従って、状態が動き、時間も存在する。この「状態が動いている」という現象の中で、人間が生まれ、その中に心が宿り、最終的には意識というものが生み出された。これらは、全て物理的な運動なのだ。
    そして、面白いことにそうした見立て(概念)は、仏教や孔子の思想、あるいはアリストテレスの哲学とも反しない。それどころか、理論物理学を極める際に、学者がそ

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  • なぜモヤモヤするのか?(2,402字)

    2021-11-08 06:00  
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    少し考えさせられる記事があったので、今回も連載をお休みして、このことについて書いてみたい。
    悪気のないおじさんたち|帆立の詫び状|新川帆立
    内容はというと、若い女性がミステリー大賞を受賞し、小説家としてデビューしたら、一般の心ないおじさんからいろいろと無意識にハラスメントをされた、というものである。
    この記事を読んで、いろいろとモヤモヤした。
    なぜモヤモヤしたのか?
    まず、この新川さんが、「若い美人の女性」という属性を実は売りにしていながら、それを「売りにしていない」という振りをしていることにだ。そういう矛盾が見え隠れしていることに、モヤモヤさせられた。
    新川さんは、「若い美人の女性」という属性が売りになることは、重々自覚している。それでいながら、あくまでも「売りにしていない」と主張する。それどころか、「若い美人の女性を売りにしている、という考え方や、そういうのが当たり前のように存在する社

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  • テクノロジーの変化によって露わになった人間の本質(1,972字)

    2021-11-05 06:00  
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    感情を持つにはどうすればいいか?
    それには、人間の「本質」により肉薄する必要があるだろう。
    では、人間の本質とは何か?
    それの答えは、実は難しい。なぜかというと、テクノロジーが変わると、人間の本質も変わるからだ。この「テクノロジー」というのは「メディア」と言い換えてもいい。人間を取り巻く「環境」のことだ。
    「人間の本質が変わる」というのは、文字通り上っ面が変わるだけではなく、けっこう奥深くから変わるということだ。パソコンでたとえると、アプリケーションが変わるのではなく、OSから変わるようなものだ。
    なぜ人間の本質が変わるかというと、そもそも脳が可変的だからだ。特に言葉の持つ影響力によって可変するという要素が大きい。言葉があるということは概念があるということで、概念があるとそれによって思考も組み替えられる。それによって脳が変わるのだ。
    例えば「セクハラ」という言葉(概念)がある。昔のセクハラ

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  • マンガの80年代から90年代までを概観する:その29(1,527字)

    2021-11-04 06:00  
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    ここで「世代」というものを考えてみたい。戦中から現代までの「世代」は、ちょうど10年ずつできれいに色分けできる。
    1936−1945 戦中世代
    1946−1955 団塊の世代
    1956−1665 シラケ世代
    1966−1975 新人類
    1976−1985 団塊ジュニア
    1986−1995 ゆとり世代
    1996−2005 Z世代
    2006−2015 (まだ名前がない)
    ぼくは1968年生まれなので新人類だ。両親は、ともに戦中世代である。こういうふうに世代を読み解くと、彼らが子供のときに流行ったマンガの傾向が読めてくる。
    『巨人の星』や『あしたのジョー』といった熱血マンガは、団塊の世代の後半からシラケ世代の頭にかけて受けている。シラケ世代の最初の方は、まだ熱い気持ちの残滓があった。
    シラケ世代になると、『デビルマン』やジョージ秋山といったペシミスティックでニヒルなマンガが好まれるようになった。

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  • [Q&A]岩崎さんが婚活をするならどのような対策をしますか?(1,918字)

    2021-11-03 06:00  
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    [質問]
    知り合いの、男性が子供3人もうけました。その後、性格の不一致で奥様に離婚の話を、きりだしました。しかし離婚には、いたらなかったようで長年なんとか結婚生活を、継続しています。一旦離婚の話をしたら関係は、その後冷え切るような、気がしますが、それから仲が、良くなったりするものでしょうか。ビートたけしさんやビル・ゲイツさんのように、熟年離婚が、増えていたり、女性は過去を、忘れない節があると思っているのでご教示願います。
    [回答]
    「過去を忘れる」という現象は、男性にも女性にもあると思います。個人差もありますし、内容によっても違うでしょう。
    熟年離婚も、今の流行というわけではなく、かなり前から起こっている現象ですね。昔は女性が一人で生きていくのが経済的に難しかったですが、今はそうでもない。だから我慢する女性が減った。それが、熟年離婚が増えたことの一つの理由でしょう。ですので、ビートたけしや

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