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  • 一問一答「あなたが、つい信じてしまう人や情報はどんなものですか?」【11の洗脳テクニック】

    2023-03-25 16:00  
    330pt
    あなたが、つい信じてしまう人や情報はどんなものですか?

    今回は、世の中の間違った情報に惑わされないための相談をもとに、人の無意識に働きかけて相手をコントロールするテクニックについて紹介させてもらいます。

    「Q. 世の中の間違った情報に惑わされないためのおすすめの本を教えてください。」

    そのためのおすすめの本としてはこちらです。

    プロパガンダ:広告・政治宣伝のからくりを見抜く
    こちらは政治宣伝のからくりを見抜くという本で、結構分厚くてハードそうに見えますが、非常にわかりやすく書かれた本です。
    アンソニー・プラトカニスさんという人間の消費行動と説得に関するプロの心理学者の学者の方が書かれたもので、人間がいかに日常生活の中で流され、社会を動かすために一部の人たちがどのようにしてプロパガンダを使っているかということがよくわかる本です。

    これを読むとアホらしいと思えるようなことが世の中にはたくさんあるということが理解できて、とても参考になると思います。

    こちらの本も非常に面白いですし参考になります。
    これはテレビはマスメディアが、言い方は悪いですが、どのようにして国民を洗脳してコントロールするのかということが書かれている本です。
    よければチェックしてみてください。

    メディアとプロパガンダ

    このようなプロパガンダなどを勉強しておくと、僕たちは無駄にコントロールされづらくなります。
    ちゃんと自分の頭で考える癖をつけるためには、世の中で当たり前だとか、常識だと思われていることの、その背後にあるものについて考えを巡らせる必要があります。
    常識なんだからちゃんとしないといけない、ルールなんだから従わなければいけない、というように考えることもなく従ってしまうようになります。

    以上がDaiGo師匠からのアドバイスでした。

    無意識に人を操る11の洗脳テクニック

    他人や常識に洗脳されずに生きていくにはどうすればいいのでしょうか?

    人や情報に惑わされないためにはクリティカルシンキングが重要です。
    特定の情報に流されてしまう人は、ものの見方や考え方が強制されてしまうタイプの人です。
    特定の方向からの物事の見方を伝えられると、その方向からしか見ることができなくなります。
    無意識のうちに影響を受けて洗脳されてしまう人です。

    人を特定の方向に誘導したり洗脳しようとする人たちは、様々な心理的なテクニックを使ってきます。
    逆に言うと、それを知っていれば相手の意図に気づくこともできますし、他人を特定の方向に誘導することもできます。

    投資でもビジネスでも同じです。
    多くの人は噂に流されたり、世の中の情勢に流されて物事の判断をしてしまいます。
    仕事を選ぶ時も物を買う時も、ビジネスの重要な判断でも投資先を選ぶ時でも、ほとんどの人が特定の方向に流されています。

    ニュースでも情報でも、それを鵜呑みにして流される人と、それによって大衆がどの方向に進むのかを考える人がいます。
    人が無意識のうちに思い込み洗脳されてしまうポイントを理解しておけば、その大勢の人が逃しまくるチャンスを手に入れることができるということです。

    今回は、初歩的な洗脳のテクニックを紹介させてもらいますので、皆さんの人生の選択やビジネスに活用していただけたらと思います。

    クリティカルシンキングを身につけるためのおすすめ本
    多角的な視点を持ち、お金や投資や人生の大切な判断で間違わないためにとても参考になる本を紹介しておきます。

    まどわされない思考 非論理的な社会を批判的思考で生き抜くために The Irrational Ape (角川書店単行本)
    変化の激しい時代の中で、世の中から本当に必要な情報を読み取り、そこから学び成長していくための方法としてはこちらの本も参考になると思います。

    勉強法 教養講座「情報分析とは何か」

    1.ネームコーリング
    ネームコーリングは、心理学において、人々が他人の名前を呼ぶことが、相手との関係性や信頼感を深める効果があるという仮説に基づくコミュニケーション技術です。
    人は自分の名前を聞いたときに、脳が反応して注意が引きつけられ、より親密な関係や信頼感を築くことができます。

    人は自分が知らない知識やジャンルについてはネームコーリングの影響を強く受けてしまいます。
    人が事実としての裏付けを得ることができない時には、人や物にネガティブな名前を付けて自分の意見を通そうとすることがあります。
    具体的な内容を説明することよりも、相手を打ち負かすことに意識が向いている状態です。

    例えば、ベジタリアンが肉を食べる人を打ち負かす時に、肉を食べる人たちを動物を苦しめる人たちと揶揄したりします。
    どちらが良いとか悪いとかでなく、動物の苦しみとなると植物は問題ないのかとなってしまいますし、家畜によって生計を立てている人の問題も出てきます。

    自分の意見に対して論理的な位置づけをすることができない場合に、様々な視点で問題を深掘りしたり、解決策を見出すのではなく、他人を叩くことによって自分を高めようとします。
    要するに、自分の意見の正しさを示す根拠ではなく、自分とは逆のポジションにいる人を叩いて、だから自分が正しいと思い込もうとするわけです。

    そういう意味では、いまだに FAX を使ったりアナログな仕事しかしていない人たちが、「今の若い奴らは…」と言っているのも同じです。
    自分たちの仕事の進め方を改善することもなく、自分とは逆の立場にいる人を叩くことによって、成長していない自分を高めようとしている行為です。

    ネガティブな名前を付けられたとしても感情的になる必要はありません。
    相手は一生懸命考えても自分の意見が正しい根拠を見つけることができなかったので、皆さんをディスっているだけです。
    相手は散々考えた上で自分の意見を通す方法を見つけることができなかったわけです。
    そこに相手のウィークポイントがあります。

    2.グラッドワード
    グラッドワードとは、心理学において人々が良い感情を表す言葉や語句のことです。
    具体的には、「幸せ」「喜び」「感謝」「愛」といった感情を表す言葉や、それらの言葉を含む文章や文句などがグラッドワードにあたります。

    これを洗脳や無意識にアプローチするとしたら、重要に聞こえるけれど実際には意味がない言葉となります。
    テレビに出ている残念なコメンテーターなどに非常に多い表現です。
    「正直」「公平」「最高」「しっかりとした対策を」「美しい国日本」のような表現です。

    表現としては重要そうに聞こえますが、実際には中身は何もなくほとんど意味がない言葉を多用している人がいたとしたら、その人は中身のない人だと考え、生暖かく見守って軽くスルーしてください。

    本当の意味や価値がどこにあるのかということを見極めることが大切です。
    このようなことを言ってきた相手に対しては、抽象的なことではなく具体的な内容を端的に述べるように言ってください。

    3.トランスファー
    ポジティブな印象があるシンボルや象徴を使ってアイデアを伝える方法です。
    つまり、すでに多くの人が良いと思っていたり価値を感じているものを自分の背景に置いて、それを例に使って自分の意見を伝えるというものです。

    例えば、アメリカは日本とは違い愛国心が強いので、星条旗を掲げるだけで団結心を煽ることもできますし、アメリカの象徴である自由という言葉を使うことによって自分の意見が伝わりやすくなります。

    女性のもっと活躍できる社会や男女平等について一生懸命訴えて票を集める政治家がいます。
    それは大切なことですし、誰もそれを否定することはできません。
    ですが、そういった場での発言とその政治家が政治的に本当に国を良くしているかどうかは別の話です。
    実際に訴えていることを実現できなければ意味がありません。

    みんなが大切だと価値があるとすでに信じているものを使って、自分の意見を主張したりアピールしているのはトランスファーです。

    もちろん、本当に思いを持って実現しようと頑張っている人もいます。
    ですが、女性の活躍できる社会をと一生懸命アピールしながら、選挙で掲げた公約を全く実現できない政治家があふれています。

    自分が達成したい物事のために、すでに世の中や社会が良いと思っている問題を使っているだけです。

    例えば、「目上の人は敬うべき」という意見があります。
    これは年齢を重ねてるから偉いということではありません。
    なぜ目上の人を敬うべきかと言うと、目上の人は人生で培った様々な経験や知識から色々なことを教えてくれますし、だからこそ、教えを乞うことでより良い時代を作っていくことができるからです。

    より良い時代を作っていくための知識を持っていないのであれば、そんな人に敬意を払う必要はありません。
    自分が努力していないことを棚に上げて、無駄に年齢だけを重ねて目上の人には敬意を払うべきだと言うのはおかしな話です。

    とんでもない努力を重ねて時代を創った人たちもいます。
    何歳になっても努力を重ね時代を良くしていこうとしている年配の人もたくさんいます。
    そんな人の恩恵だけを受けながら、努力することなくただ年齢を重ねただけの人に敬意を払えと言うのは、そうやって努力を重ねている人に対しても失礼です。

    自分とは何も関係しないけれど、既に価値があるとか世の中が認めている概念を出して、自分の意見を通そうとしている人がいたら気をつけてください。
    このような相手に対しては、相手が印象づけようとしている価値と関係のないことだということをはっきり言って、その関係を断ち切ってください。

    4.偽のアナロジー
    実際には全く似ていないものを似ているかのように支持するテクニックです。

    例えば、特に根拠やエビデンスがなく、過去の実績をもとに、これからもその業界が同じように成長していくというのも偽のアナロジーです。
    実際には似ていないものを同列で並べたり、比較対象自体が間違っていることがあります。

    本来、比較する場合には特定の数字や何かの条件を揃えなくてはなりません。
    同じ集団をランダム化して比べたり、予算を一定に揃えた上で比較するなどが必要です。

    例えば、食べログもおかしな話です。
    予算が1000円から3000円ぐらいのお店と5万円以上のお店を同じ星5個で比べることに何の意味もありません。
    払った値段に対して人間の満足度は変わります。
    これもそもそもの条件が違う中で比較しています。

    世の中には偽のアナロジーが溢れています。
    偽のアナロジーを使って心理学的な理論や研究の内容を誤解させたり、誤った解釈を与えることもあります。

    例えば、「人間は右脳型と左脳型に分かれる」という説明は、脳の機能と個人の行動に関する過剰な単純化であり、科学的根拠が乏しいです。
    「知能は遺伝によって決まる」という説明は、環境や教育の影響を完全に無視しているため、誤った解釈を与える可能性があります。
    「セロトニンが不足するとうつ病になる」という説明も、うつ病の原因について単純化しすぎており、セロトニンが不足することが必ずしもうつ病の原因であるわけではありません。

    相手が比較する対象がそもそも間違っていることが多いです。
    データや根拠に基づく正しい比較があるのか注意してみてください。

    5.証言
    有名な人や権力者に自分の意見やアイデアを支持してもらう方法です。
    その有名な人や権力者が、そもそもその議論についてどれぐらい知っているのかということを確認する必要があります。
    それを支持することによって何が得られるのかということを考えなくてはなりません。

    芸能人や有名人が評価したダイエット方法や化粧品の広告が溢れています。
    その芸能人や有名人が世の中から認められたのは、ほとんどの場合限定的な能力やスキルによるものです。
    特定のジャンルのプロフェッショナルなのに、全く関係のない商品を評価したところで、そこに何か意味があるんでしょうか?

    研究者が太鼓判を押しているような商品がありますが、その研究者の行っている研究を見てみると、全く違うジャンルについてしか行われていないことが結構あります。
    自分とは全く関係のないジャンルだからこそ言えるということが少なくありません。

    相手がビッグネームを出してきた時には、そのビッグネームが本当に専門家なのか確認してください。

    6.庶民派アプローチ
    政治家がよく使う方法です。
    みんなと同じ一般庶民で同じ悩みを抱えているということをアピールします。

    普通さを極端にアピールすることによって他人を説得する技法です。
    庶民派をアピールすることによって手っ取り早く動いてくれる人や身近な人を集めることができます。

    皆さんと同じ立場であり、だからこそ悩みも理解できるとアピールしてきたら、それは庶民派アプローチをしようとしている可能性があると考えてください。

    相手が庶民派をアピールしてきた時には、そこに惑わされることなく、相手とは全く違うということをはっきり伝えた上で、立場も違えば考えも違う人もいるということを伝えてください。

    ここから先の残り5つのテクニックについても、ぜひ学んで余計な説得や間違った情報に惑わされないようにしてください。
    ぜひ続きもチェックしてみてください。
     
  • 一問一答「あなたは、どのような情報を信じやすいですか?」【メディアプロパガンダ入門】

    2023-02-04 17:30  
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    あなたは、どのような情報を信じやすいですか?

    今回は、日本の政治家についての質問をもとに、経済の流れを読むためのメディアプロパガンダについて解説させてもらいます。

    「Q. 日本の政治家がバカな理由は何でしょうか?」

    日本の政治家がバカなのかどうかはわかりませんが、普通に選挙というシステムに問題があると思います。
    暇で時間がある人以外は投票しづらいシステムになっています。ネットでの投票も未だにできませんし、それもあって結局年配の人中心になっています。

    おそらくはおしなべて全員がバカというのではなく、考え方が古いだけだと思います。
    例えば、同性愛者は気持ち悪いなどと愚かなことを言う議員がいたりしますが、それは彼らがバカだとか悪意があるということではなく、ただ単に古いというだけだと思います。
    彼らの時代はそうだったのだと思います。
    古い時代の人たちが古い考えの人に投票しているだけだと思います。
    バカというわけではなく、シンプルに「わからない」というだけだと思います。

    例えば、僕と同じ年ぐらいの30代の人に、Web 3.0についてや TikTok について説明して欲しいとお願いすると、まだギリギリ理解している人がいるぐらいで、わからない人も多いでしょうし、もっと上の世代になるとほとんどの人がわからないと思います。

    今10代や20代で若い人たちも、これから先のメタバースの時代になると、同じようにわからない人も増えてくると思います。
    今10代や20代の人も、自分が40代とか50代になった頃には、その時の20代の気持ちはわからないと思います。

    わからないことをわからないと言える状況であれば良かったのだと思います。
    例えば、年配の人たちも、ドローンや SNS はよくわからないから 、わからないことは若い人たちに任せようと言えればよかったのだと思います。

    おそらくは、わからないことを「わからない」と言えなかった人たちが問題なのだろうと思います。

    以上がDaiGo師匠からの回答でした。

    メディアの報道から群衆心理を読む

    世の中というものがどのように動いていくのかというと、多くの人がどのような選択をするのかということによって経済も動いていくものです。
    これがまさに群集心理というものです。
    大勢の人たちのなんとなく進む方向が、経済や未来の動きを決めていくわけです。

    例えば、みんなが株を買い始めたら値段が上がり、売り始めたら値段が下がります。これも群衆心理です。
    この群衆心理を理解するためには、メディアを見ればいいです。

    群集心理を理解したり、群衆がどのように動きやすいのかということを読む方法として、群衆心理学以外にあるのかということを考えてみると、実は、メディアのプロパガンダを読むことでそれができます。

    政治に限らず世の中の様々な出来事は誰かが発信しています。その発信は、何かしらの意図や狙いがありそれを行っていますので、その意図や狙いを理解することができれば、ほとんどの人がそちらの方向に行くということを読むことができます。
    メディアや国が使うプロパガンダを理解することができると、皆さんはその逆張りをしやすくなるということです。

    メディアや国の情報発信からその意図や狙いをつかみます。そこから世の中の多くの人が進む方向を推定し、その逆張りをすることで、多くの群衆よりも先を行くことができます。
    メディアや国、社会的経済的立場の高い人たちが使っているプロパガンダを理解すれば、僕たちは彼らに流されることなく優位な立場を確保することができます。

    まず、戦略と戦術は分けて考えてください。
    戦略は目的を達成するために作るロードマップであり、戦術は戦略に基づいて使われるテクニックや仕掛けです。
    簡単に言うと戦略が目的で戦術は手段です。
    戦術は他の人を参考にしても構いませんが、戦略は真似をすると痛い目を見ます。
    あくまで戦略的な勝利を求めるようにしてください。

    今回はメディアや国が使っているプロパガンダから戦術を理解して、そこから戦略と真の目的が何なのかということを推定し、その狙い通りに多くの人たちが動いたとしたらどうなるのかということを考えられるようになる方法についてです。
    ほとんどの人を間違った方向に誘導させていく戦略を理解することができれば、戦術から戦略を逆読みして、限られた人だけの勝利を得ることができます。

    1. Omission:省略
    オミッションとは、「省く」という意味です。
    これは全ての真実をあえて伝えないというテクニックです。

    人間というものは、全ての事実や不都合な事実を伝えなくても、それを聞いている側の人間は気づかないものです。
    そして、聞かされた側の人間は、自分が聞いたことが全てだと思いやすいので、特定の部分が省かれていても気づくことなく、それですべての真実を得たと考えてしまいます。それが人間の心理です。

    ニュースを見たり公開されている情報を見た際に、必ずこう考えるようにしてみてください。
    「この情報には何が省かれているのだろうか」
    情報を省く際には2つのタイプがあります。
    1つは重要ではない情報を省くタイプです。もう1つは、重要な情報をわざわざ省くタイプです。気をつけなくてはいけないのは2つ目のタイプです。
    わざと重要な部分を省いて、特定の方向に誘導しようとしているタイプです。
    これがオミッションというテクニックです。

    例えば、コロナの感染が広まってから、乗客が減ったから交通業界がやばい、イベントが減ったので音楽業界やイベント業界がやばい、お客さんが来ないから飲食業界がやばい、実害が出て苦しい状況になっている業界の話がひたすら続いていました。
    ニュースだから当たり前ではあります。

    ですが、これもオミッションを考えて、何が省かれているかと考えて動いた人たちもいます。
    実害がないのに、風評被害だけで下がっている業界が絶対にあるはずです。
    経済的には下がっていないのに、風評被害だけで下がっている業界は、株で考えれば買った方がいいわけです。

    つまり、ニュースや情報を見て、それが単なる事実だと考え鵜呑みにするのが大衆です。
    それは単なる情報だと考えた上で、その情報によって多くの人がどの方向に進むのかまで考えて、そこで省かれている情報を検討します。
    そこで逆向きのポジションの可能性が見えてきたら、そこに限られた人の勝利が隠れている可能性が高いわけです。

    2. Contextualization:文脈化
    無関係な情報を並列で並ばせることで、そこに関係があるかのような印象を持たせる方法です。

    これは様々な場面で使われている手法で、怪しいサプリや発毛剤の広告など見てみると、実際には発毛の効果と何の関係もない論文やデータが参照されていたりします。
    実際には関係のない情報やデータを交互に挟むことによって、相手の受け取る印象を良くも悪くもコントロールすることができます。

    車のモーターショーや雑誌を見てみると、スタイルのいい水着の女性が大抵いますが、車と水着の女性は何の関係もありません。ですが、これだけ一緒に扱われると、男性は何の関係もないのに車に性的興奮と何かしら関係があるかのような衝動に駆られてしまいます。

    例えば、相手が嫌な気分になったとか腹が立ったというような話をしていたとします。
    相手がネガティブな話をしていたら、ネガティブな情報とネガティブな情報の間に、特定の人の話を意図的に挟むように誘導すると、相手からその人に向けた印象をコントロールすることもできたりします。

    営業が自分の商品やサービスを売り込むのであれば、相手の趣味や気分が良くなる話をひたすら聞きます。
    気分よく楽しい話をしている中で、徐々に自分のしたい話を挟んでいくのも同じです。
    無関係な情報であっても、相手の気分や感情に合わせて情報を挟むことで、そこに感情的な何かしらの関係があるかのような錯覚を覚えさせることができるわけです。

    もし間に何かしら別の情報を挟まれたと感じたら、それが何かしら意図的なものでないかと考え気をつけた方がいいです。

    3. In/Out Manipulation:内集団・外集団操作
    これは自分たちの内集団ひいき性を高める手法です。
    人は自分の仲間と思える人をひいきにして、その外側にいる人たちに対しては敵視する傾向があります。
    これは、全てどこに線を引くかというだけで、それを意図的に作り出すテクニックです。

    これも結構世の中で目にします。
    例えば、「1986年生まれの人」とひとくくりにすると、1986年生まれの人とそれ以外の人たちと線を引くことができます。
    「30代の人」とひとくくりにすると、その内集団が大きくなり、30代の人とそれ以外の人たちとなります。
    さらに、「30代よりも若い人 」とひとくくりにすると、30代よりも若い人たち全て含めての内集団になり、40代以上の人と区別するようになります。

    どこで線を引いて誰を仲間にして、誰を仮想敵にするのか区別して仲間意識を煽ることにより、特定の相手の印象を下げて、自分の影響力を高めることができます。
    自分たちに似ている人と似ていない人を区別する手法です。

    例えば、日本人と韓国人と区別を強調すると人種差別が生まれますし、アジア人とヨーロッパ人と大きく区別することで、敵視する対象が生まれたり仲間意識が生まれたりします。

    これは全てどこで線を引くかだけの話です。
    それなのに線を引かれると、その内側にいる人には仲間意識が生まれます。
    外側にいる人に対しては厳しく当たるようになります。

    これを理解しておくと、誰を仲間にしようとしているのか、誰を仮想敵にしようとしているのかが見えてきます。
    例えば、メディアを見ると、「10代の人たち」「若者」「Z世代」「ファッションリーダー」「◯◯女子」などという言葉を使って仲間意識を誘導しています。
    コロナで騒がれ始めた頃は、「若いやつは自粛しなくてけしからん」「お年寄りは重症化しやすいのに」と騒いでいる人が多かったのも、自分の都合のいいところで区切ることによって議論を生み出しているだけです。

    ビジネスであれば、どこで線を引けば自分のユーザーの内集団としての意識がより強固になるのか考えてみてください。
    逆にニュースや情報に対しては、どんな意図をもってそこに線を引いているのか考えてください。
    うまく使えば自分の仲間や賛同者を集めることができます。

    4. Cynicism:懐疑主義
    人間には、他人は自己中心的なモチベーションで行動していると考えて、自分は利他的でみんなのために行動していると考えるバイアスがあります。
    このバイアスを利用して、他人の行動に対する懐疑心を無理やり引き出すテクニックです。

    例えば、人は皆他人が自己中心的な人だと思っているので、「あなたは常に皆のためを考えていますが 、それなのにあの人はどうですか?」と煽ります。
    人間の強力なバイアスを利用して相手の中に他人に対する懐疑心を作ります。

    占い師が使っているのもこのテクニックです。
    「あなたは周りのことをかなり見ていて、みんながどうすれば楽しくなるか考えるタイプですよね」というようなことを言うとしたら、それは結局「あなたは利他的ですね」と言っているわけです。
    自分は利他的だとみんな思っていて、自分の自己中心的な思いを認めることができる人はそうはいませんから、こう言えば大抵当たります。

    その上で、「これは職場での状況でしょうか?なぜかあなたはイライラしています。あなたは良かれと思ってした行動なのに、自己中心的な他人がそれを潰していて、あなたから悲しみや怒りを感じます。」と言えば、人は皆他人は自己中心的だと思っているので当たります。

    直接的に誰かを否定すると相手は疑問を持つでしょうが、相手は利他的に行動しているのに、自己中心的に行動している他人がいると言われると納得するわけです。
    そこから不満や本音を引き出すことができるようになります。

    F.U.D(Fear:恐怖/Uncertainty:不確定性/Doubt:疑惑)
    よりCynicismの効果を高めたいのであれば、恐怖にアピールし、不確定な分からないことをアピールし、そして、疑惑にアピールすることです。

    これをよく使っている業界がメディアです。
    コロナであれば恐怖感を煽りました。当初、症状や回復状況について不確定な部分に注目させ、国や様々な体制に対する疑惑を作り出しました。
    人は誰でも他人に対する疑惑を持っているので、恐怖と不確定性を示して疑惑を煽られると簡単に信じ込んでしまいます。

    これを使われたら、ほとんどの人が行く方向が決まります。
    それを理解し逆張りをするために利用してください。

    世の中と大衆を読むためのおすすめ
    結局ビジネスをする上でも出来るだけ多くの人を狙った方向に動かすということができないと、消費者の心も掴むことができません。
    そのためにもこのプロパガンダの技術の使い方を知っておくことが重要になります。
    こちらは、そんなテクニックを紹介してくれている1冊です。


    プロパガンダ:広告・政治宣伝のからくりを見抜く
    こちらは、群衆が実際に動かしてきた歴史をもとに、人がいかに客観的な自己分析や科学的な見地に基づくことなく流されてきたのかということが学べる名著です。

    群衆心理 (講談社学術文庫)

    ここから先は、残り5つのテクニックを紹介させてもらいます。
    メディアの動きから大衆や経済の動きを読むために、ぜひチェックしてみてください。
     
  • 経済の流れを読むためのメディアプロパガンダ入門

    2020-04-27 11:50  
    306pt
    群集心理を理解したり、群衆がどのように動きやすいのかということを読む方法として、群衆心理学以外にあるのかということを考えてみると、実は、メディアのプロパガンダを読むことでそれができます。
    政治に限らず世の中の様々な出来事は誰かが発信しています。その発信は、何かしらの意図や狙いがありそれを行っていますので、その意図や狙いを理解することができれば、ほとんどの人がそちらの方向に行くということを読むことができます。
    メディアや国が使うプロパガンダを理解することができると、皆さんはその逆張りをしやすくなるということです。
    メディアや国の情報発信からその意図や狙いをつかむ

    世の中の多くの人が進む方向がわかる

    逆張りができる
    ですから、メディアや国、社会的経済的立場の高い人たちが使っているプロパガンダを理解すれば、僕たちは先を突くことができます。
    まず、戦略と戦術は分けて考えることが大切です。