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一問一答「あなたが、やってみたいと思いつつ、なかなかできないことはどんなことですか?」【回避ヒエラルキー】ほか
2022-11-17 12:00330ptあなたが、やってみたいと思いつつ、なかなかできないことはどんなことですか?
今回は、先に頭で考え過ぎてしまいなかなか行動できないという方の相談をもとに、不安や心配を乗り越えて行動するための心理学について解説させてもらいます。
Q. 先に頭で考えすぎて、メリットとデメリットばかり考えて行動できません。
とにかく行動して経験が欲しいです。何かアドバイスをお願いします。
メリットとデメリットを考えて行動できない人へのおすすめとしては、デメリットの方が大きそうなことをあえてしてみてください。
いわゆる行動力として、メリットがあることを見つけて行動することだと考えている人が多いです。
当然ですが、メリットしかないことであれば誰でも行動できるはずです。
行動力というものは、メリットとデメリットが半々だとか、どちらに転ぶかわからないことに対して、一歩踏み出すことができるかどうかです。
例えば、皆さんの目の前にダンベルがあったとします。
それを使って筋トレを頑張れば筋肉がついたり痩せるということはわかっています。
痩せるというメリットはわかっていても重くてしんどいというデメリットもあるから行動できません。
目の前に1,000万円が置いてあって、ご自由にお取りくださいと書いてあったらどうしますか?
メリットしかないような気がするので絶対に取るはずです。
ですから、行動力を上げたいのであれば、デメリットの方が大きいけれど、少し頑張ってうまくいったら得をするかもしれないと思える「やりづらいこと」をあえてしてみてください。
そうすると行動力がつきます。
デメリットを押し切る力が行動力です。
メリットしかないことは別に意識しなくてもできます。
以上がDaiGo師匠からのアドバイスでした。
不安や恐怖から一歩踏み出すためのエクスポージャー練習フォーム(暴露療法)
エクスポージャーは怖いことに段階的に取り組むことによって、できるようになるというものです。
例えば、橋を渡るのが怖いのであれば、まずは橋の手前まで行ってしばらく立っていると、怖くてこれ以上は無理だというのが100であれば、その100が徐々に80まで落ち着いてきます。
80ぐらいになったらもう一歩だけ進んでみて、また90や100になったら、しばらくそこで落ち着いてみるというのを繰り返して、徐々に恐怖を乗り越えていく方法です。
人間関係に対する恐怖心があり、いきなり見ず知らずの人に声をかけるのが怖いのであれば、まずはすれ違う人に軽く挨拶をすることだけから始めてみるとか、段階的に自分が恐怖を感じているものに慣れていきながら克服していくわけです。
いきなり自分が理想に思うところにチャレンジするのではなく、自分が恐怖を感じることに徐々に慣れていく方法です。
このエクスポージャー自体はとても効果が高いですが、自分でこれをしようと思うとなかなか難しいものです。
おそらく、これに挑戦したけれど難しくてうまくいかなかったという人が多いと思います。
徐々に慣れていくと言われても、どのぐらい耐えたらいいのかもわかりませんし、エクスポージャーはセラピーとして行われる場合には、必ずセラピストの人が一緒について行なってくれるものです。
自分でしようと思うと、自分の恐怖感自体をモニタリングしにくいですし、恐怖に対して乗り越える方向に進んでいるのかどうかも実感しにくくなってしまいます。
不安や恐怖を感じてできないこと、リスクを恐れてしまい行動を起こせないこと、このようなことを乗り越えるためにはどうすればいいのでしょうか。
ビジネスでもプライベートでも、挑戦してみたいけれど恐怖や不安を感じて、未だに手をつけることができていないことがある人も多いと思います。
多くの場合僕たちが怖がっていること、心配していることの9割近くは実際には起こりません。
しかも、どんなに怖がっていることでも、いざやってみると結構簡単だったり、大きなリスクに思えたことも意外と大したことがないということが多いものです。
それをよりはっきりわかるようにするのがエクスポージャー練習フォームというノートの取り方です。
書く手間はありますが、しばらく書き溜めておくと、それは自分の自信になり、リスクを取って行動することができるようになったりします。
恐怖心や不安、目の前のリスクを恐れてしまうために、大事な第一歩を踏み出すことができない自分を変えるためのノート術です。
3つのステップで構成されています。
<ステップ1>プレパレーション(Preparation):準備
この項目では書くべきことは4つあります。
①行動:自分が怖いと思い起こすことができない行動をひとつ
②結果:その行動を起こした時に起こりうる予測される結果
③怖さ:その結果から自分がどれくらい怖さを感じるのかを予測(%)
④深刻さ:その結果が起きた時にどれぐらい深刻な状況に陥るのかを予測(%)
(%は、0%は全く支障がない、100%は耐えられない状況)
DaiGo師匠はテレビに出るのをやめることに対する不安や恐怖を感じた際にもこれを使っています。
テレビに出る頻度や労力について分析してみると、テレビに出ることと自分の仕事の相関関係はほぼ無かったので、堂々とテレビに出ないと言えるようになりましたが、そもそもこれはある程度テレビに出ないようにしないとわからないことです。
テレビに出ない時期があったので、それを分析することができただけです。
一緒にテレビに出ない時期を作らないと、それが与える影響を分析することもできないわけですが、その一瞬テレビに出ない時期を作ることが恐怖や不安を感じさせます。
テレビの仕事や講演の依頼を断るのは恐怖を感じさせます。
皆さんも自分にとってプラスにならない中途半端な仕事を断るのが怖いと感じて、あまり気が乗らないけれど断ることができず、自分のリソースを割いて仕事をせざるを得なくなったりしたことがあるのではないでしょうか。
人付き合いでも、「NO」と言ったら嫌われるのではないかと不安を感じて、断ることが苦手な人も結構いると思います。
例えば、「NO」と言えない不安や恐怖を乗り越えるのであれば、「①行動」として「NOと言う」と記入します。
続いて、「②結果」では、「人間関係が悪くなる」「嫌われる」「人間関係が減るのが不安」というようなことが想定されるとしたら、それをできるだけ具体的に記入してください。
「③怖さ」には、その行動を取る直前に感じる怖さ、「④深刻さ」には、どれくらい深刻な状況になるかをそれぞれ予測してパーセントとして数字を記入します。
これはあくまで現時点の予測で構いません。
嫌われるのが怖くてどうしても断れないというのであれば、「③怖さ」は100%です。
断ってその人に嫌われるだけであればいいけれど、悪い噂を流されてしまうのではないかという不安を感じるから、かなり深刻な状況になるような気がするというのであれば、「④深刻さ」は90%ということになるかもしれません。
ここまでが準備の段階です。
<ステップ2>エクスポージャー(Exposure):行動によるストレスをグラフ化
心地いいぐらいの状況が0%、もう耐えられないレベルが100%で、行動を起こした直後から分刻みで記録します。
縦軸が自分のストレスレベルで、横軸が時間(分)として、行動を起こした時点から実際にタイマーを測って1分おきに記録してください。
これを記録すると、何分ぐらいで自分の気持ちが落ち着くのかということがわかるようになります。
自分が何分ぐらいで恐怖感を乗り越えることができるのかということもわかりますし、分刻みで自分のストレスやメンタルの状況を記録すると、自分を観察することができてメタ認知の効果もあり、冷静にその行動が取れるようにもなります。
そうすると、それだけでも意外と大したことがないと感じることもできるようになります。
自分のためにならない仕事を断ると言うのであれば、感謝しながらも一生懸命理由をつけて断ったとします。
断る瞬間に心臓がバクバクするぐらいのレベルだったとしたら、その瞬間は90%ということかもしれません。
1分経っても 、まだ心臓はバクバクしていて90%のままかもしれません。
2分たったら、少しは落ち着いたような気がして80%というように、タイマーを使って1分おきに記録してみてください。
これによって何分ぐらい経つと緊張や不安が落ち着くのかがわかります。
実際に記録してもらうとわかりますが、一定の時間でストンと落ちるグラフになります。
1分おきに自分のメンタルを観察すると、客観的に自分を見ることができるようになり、同じような行動も冷静に対処することができるようになります。
<ステップ3>結果と学習(Outcomes & learning)
ストレスレベルがほぼゼロになり落ち着いてきたと感じたところで、最後のフェーズに入ります。
実際に取りにくい行動を取った後に、どんな学びがあったのか? 何を得ることができたのか? ということを記入します。
それと同時に、実際に自分が行動を起こしたことによる怖さと、実際に起きた深刻さをパーセントで記入します。
①行動を起こしたことからの学び
②行動を起こしたことによる実際の怖さ(%)
③行動を起こしたことによる実際の深刻さ(%)
学びとしては、実際には断っても意外と嫌われないとか、他の人が助けてくれたということがあるかもしれません。
ちゃんと話したらわかってくれたということも多いと思います。
相手に悪気はなかったということが理解できたりもします。
実際の怖さは、次に全く同じことが起きたらどれくらい怖さを感じるかです。
多少緊張するけれど、全然大したことはないと理解できたのであれば、5%ということになるかもしれません。
結果に対する深刻さもそれほどでもないと理解できたのであれば、30%ということになるかもしれません。
ここまでが行動を起こすことによる恐怖を乗り越えた記録です。
これは記録として溜まってくると、実際に行動したときには自分は何分ぐらい経った頃には落ち着いているということもわかりますので、自分がストレスを感じたり嫌なことがあった時に、どれぐらい時間を取ればいいのかということも把握できます。
実際に自分がこれまでにしてきた行動や、いざやってみたら大したことなかったということが、客観的に見れるようにもなり、それは自分の自信にもなります。
これがエクスポージャー練習フォームです。
ここから先は、やらないといけないけれど怖くてできないことに向き合うための「回避ヒエラルキー」と、心配事が頭から消えない時に使う「スクリプト再生法」について解説していきます。
ぜひ続きもチェックしてみてください。
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