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  • 一問一答「あなたが、絶対に諦めたくないことはなんですか?」【諦めない力】

    2023-06-29 12:50  
    330pt
    あなたが、絶対に諦めたくないことはなんですか?

    今回は、挫けることなく諦めない力について纏めさせてもらいます。

    諦めない人のための科学

    行動できる人もいればできない人もいます。
    リスクを恐れず挑戦することができる人もいればできない人もいます。
    この勇気は性格特性です。
    つまり、ある程度は生まれながらにして持っているものです。

    まずは、勇敢さや勇気というものは生まれながらのものだという切ない事実を受け止める必要があります。
    ですが、だからといって仕方がないと諦めないのが科学者です。
    科学者は、勇気に満ち溢れて勇敢な行動をとることができる人をとことん調べて、その中でも普通の人が真似できる要素について明らかにした上で、それを後から身につければ結果的には同じだと考えます。

    今の心理学では、人生を変えるためには性格ではなく行動を変えればいいと言われます。
    性格を変えるのはなかなか難しいですが、内向的な人でも外向的な人のような行動をとることができればいいだけです。
    人間の性格と行動は別だと考えてください。

    それでは、ここからは具体的に必要な要素について3つのポイントを紹介させてもらいます。

    要素①自己効力感
    自己効力感というものは、自分が行動を起こすことによって少しでも未来が変わると信じることができる力です。
    「やればできる」という感覚です。
    目の前の困難に立ち向かって、自分の能力を発揮しながら少しずつ未来を変えていく信念のことです。

    この自己効力感のために絶対にしてはいけないことは、「圧倒的に上の人と比べる」ということです。
    現代において、スマホや SNS の普及によって皆さんの自己効力感はかなり下がっていると言われています。
    お金を稼ぎたいと思っている男性が TikTok を見れば、美女とお金に囲まれた画像の男性が出てきます。
    スタイルを良くしたいと思っている女性が Instagram を見れば、骨格的にどう考えても無理だと思えるようなスタイルの美女がいくらでも出てきます。

    自己効力感は、自分が行動したことでほんの少しでも未来が変わるという感覚を積み重ねなければ身につかないものです。
    ですが、そんな圧倒的レベルの人の生活を簡単に見ることができると、自分がコツコツと積み重ねることでのプラスが見えなくなってしまいます。

    例えば、年収400万円の人が410万円になったとしたら、それも自分の努力の積み重ねで喜べるはずなのに、スマホを開くといくらでも年収2億円3億円の人が目に入ります。
    そうなると、いつまでたっても自己効力感が養われないので、そこから脱出することも難しくなってしまいます。

    要素②自尊感情
    成功することが難しい問題やリスクがある課題に対して、立ち向かってそれをやり遂げようと思うと、自分の性格や自分の能力、自分のキャラクターなどをある程度認めることが必要になります。
    自分を認めることができている人でなければ、自分の持ったものを活かして、目の前のことに向き合おうとすることはできません。

    自分にはネガティブな部分もあり弱点かもしれないけれど、それ以外である程度いいところもあって、それを上手に使うことができれば前に進んでいくことができると覚える必要があります。

    要素③開放性
    困難や危機を目の前にした時に勇敢な行動を起こすためには、開放性や好奇心というものがとても重要になります。
    好奇心がない人は基本的に新しい行動をとることが難しくなります。

    つまり、諦めることなく行動できる勇気を持つためには、

    ①目の前の困難に立ち向かうための自己効力感
    ②自分の能力を発揮するために自分を認める自尊感情
    ③新しいものを求めて試すための好奇心
    これら3つの特性を鍛えればいいということです。
    これらは自らの訓練や周りからのサポートによって鍛えていくことができる特性です。
    後から鍛えることができる勇気につながるポイントです。

    あきらめない人の考え方:「まだ」の思考
    挫けてしまう人と挫けない人の最も大きな違いとしては、達成するべき目標がひとつありそこにたどり着くことが全てであり、その目標にたどり着くまでの過程を軽視してしまうというのが挫ける人の特徴です。

    そのため、挑戦してみたけれどうまくできなかったとか、自分の思っていたイメージと違うというだけですぐに諦めてしまいます。
    これがすぐに挫けてしまう人の考え方です。

    一方で、決して諦めない挫けない人の考え方は、常に「まだ・・・」という言葉を使います。
    「もっと」ではなく、失敗した時には「まだうまくいかないだけ、きっといつかはできる」と考えますし、ある程度うまくいっている時には、もうこれぐらいで十分だと考えたりしてやめてしまうのではなく、「まだ自分はできるはず」だと考えます。

    つまり、挫けない人ほど「まだ」という言葉を多用します。
    これは英語では「the power of yet」という言葉になりますが、この「まだ・・・」という思考が重要です。

    ですから、挫けそうになった時には「まだうまくいっていないだけ」だと考えるべきですし、諦めてしまいそうになったり妥協しそうになった時には「まだ自分はできる」とか「まだあと1回はできる」と考えるようにしてください。
    もしある程度うまくいってもう十分かと思い始めた時には「まだ自分は成長できるはず」と考え、「まだ」を多様するようにしてみてください。

    あきらめない人の考え方:「階段思考」
    これは人間の成長に対して使われている思考です。

    人は物事が常に右肩上がりで上がっていって欲しいと思うものです。
    実際には当然ながら浮き沈みを繰り返しながら、それでも続けていれば長期的には成長していくはずです。
    そんな中では、どうしても停滞することもあれば、そのまま続けても意味がないのではないかと思ってしまうときもあります。
    挫けそうになるときは誰でもあるものですが、そんなときに使えるのがこの階段思考です。

    人はどんな物事でもスキルでも常に右肩上がりで上がっていくことを期待しますが、実際にはそうではなく階段状に成長していくものです。
    一度上達したり成長するとしばらく停滞する時期があり、そこで何かコツを見つけたりきっかけがあるとまた一段上がります。

    これはどんなものでも同じで、例えば、YouTuber でも何かをきっかけにチャンネル登録者数が増えたりします。
    そして、しばらく停滞してまた何かをきっかけに伸びます。
    停滞しても怖がる必要はありません。
    停滞しているというのは階段の平らなステップを進んでいるタイミングだからです。その平らなステップを耐えながら続けていれば必ず一段登れるときが来ます。
    これが普通ですし、人生というものはこれと同じです。

    皆さんの中にも、常に成長し続けないといけないと考えたり、毎日必ず進歩しないといけないと考える人もいると思いますが、その自分の進歩を感じることはとても重要です。
    毎日どんな小さな進歩でもいいのでそれを感じることで僕たちのモチベーションというものは湧いてきます。

    ですから、毎日の進歩を実感することは大切ですが、欲張りすぎないようにしてください。
    常に右肩上がりに成長していかないといけないと考えてしまうと、それは大きなプレッシャーになってしまいます。

    どんなものでも常に階段状で上がっていくものだということを理解していただければ、 あきらめない人の考え方を身につけることができるはずです。
    人生というものは階段状に成長していくものです。

    あきらめない人の考え方:「うまくいかない時は10%だけ変える思考」
    人は行き詰まったときに同じことを繰り返そうとしてしまいます。
    なぜうまくいかないのかと考えながら、ずっと同じ方法を続けていることがよくあります。以前はこの方法でうまくできたのになぜうまくできないのかと行き詰まります。

    失敗したりうまくいかないと「以前はうまくできたのになぜできないのだろう」と考えがちですが、これが危険な考え方です。

    以前うまくいった時と何が違うのだろうと悩んだりしますが、人間は以前と同じことをしているつもりであってもどうしても少しずつ違っています。
    体調や周りの環境によっても少しずつ変わりますし、ビジネスなどの場合にはトレンドというもっと大きな動きにも左右されてしまいます。

    ですから、以前はこの方法でうまくいったはずだと考え同じことを繰り返すのではなく、気づかないうちに何かしらの条件が変わっている可能性もあるわけですから、一旦その考え方をリセットする必要があります。

    うまくいかないときほど少しだけ変えてみることを意識してください。
    うまくいかないときにその方法を少しでも変えてしまうと、余計にうまくいかなくなってしまうと考える人もいるかもしれませんが、少しだけ変えてみてうまくいかないのであれば、その方法が間違っているということを理解できるだけです。

    とはいえ、あまりに大きく変えてしまうと、それもプレッシャーになってしまうので、お勧めとしては10%変えるということを意識してみてください。欲張ったとしても20%ぐらいまでにしてください。
    少しだけ方法を変えてみるということが重要になります。

    これはビジネスであってもスポーツやスキルであっても同じです。
    今の方法がうまくいかなくなっているのは皆さんの周りの環境や条件が変わっているからです。
    ですから、自分もそれに合わせて変わっていく必要があるわけですが、大きく変える必要はなく、ほんの少しだけでいいので変えてみるということをうまくいかない時ほど試してみていただけるとスランプを抜け出しやすくなります。

    皆さんの求めていることや目標も色々とあると思います。
    もっと自由な生活をしたいとか、仕事の効率を上げたい、もっと友達を増やしたい、今年こそはダイエットをしたいなど色々とあると思いますが、それも突然多くのことを求めてしまうとなかなか難しいことですし、プレッシャーになりかえって何も出来なくなってしまいます。

    今の生活より10%だけ自由な生活を手に入れるには?
    仕事の効率を10%だけ上げるためには?
    友達の数を10%だけ増やすためには?
    運動やトレーニングの量を10%だけ増やすためには?
    このように10%だけ変えるには? と考えてみていただけると、くじけない人の考え方を身につけて、目標に向かって進むための糸口を見つけることもできると思います。

    ちなみに、自分が調子がいいときには10%ではなく10倍にすることを考えてください。
    10%というのは少し頑張ればできるような数字だったりもします。
    10%変えようと思うと、仕事であれば少し無理をしたりいつもより長めに働くことで、それができたりもします。
    そうなると新しいアイデアも生まれなくなってしまいます。

    ですから、自分の調子が悪かったりスランプを感じているときには10%だけ変えてみるということを意識してもらい、逆に、自分の調子が良くて自分を大きく変えようと思ったときには、「10倍にするにはどうすればいいのか?」と考えてもらえると、それにより思考の幅が広がりますので、新しいアイデアを生み出すことにもつながります。
    この使い分けを覚えておいてください。

    あきらめない人の考え方:「トライした回数をカウントする思考」
    人はどうしても結果に縛られてしまいがちです。

    自分が調子がいいときや目標に向かって頑張っている時というのは、自分が成功した回数をカウントしていれば、それによりどんどんモチベーションが湧いてきて進むことができます。
    ところが、その結果としての数字にとらわれていると、その数字が下がった時に自分の心が耐えられなくなってしまいます。

    成果が出なくなったときであっても、そんな中、常に挑戦し続けている自分を誇りに思ってもらいたいので、トライした回数をカウントするようにしてください。

    例えば、YouTube でチャンネル登録者数が増えなくなってしまったというのであれば、登録者数が増えなくても、毎日欠かさず動画を投稿し続けているということを誇ればいいわけです。

    これは、さらに言うと、伸びていないときであれば今までよりも投稿回数を増やすとか考えてみてください。
    伸びていないときには色々なことを試すことができるタイミングだと考えます。

    うまくいっていないのであれば、回数を増やしたり、今より工夫してみたりして、そのトライする回数をカウントしてください。
    それにより挫けることなく続けることができて、いつかは先ほど紹介したように階段状の一段ステップを登ることができます。

    あきらめない人の考え方:「Why ではなくHow で考える」
    うまくいかないときには、人は、なぜうまくいかないのだろうとか、こんなに頑張っているのにどうしてうまくいかないのかと悩んでしまうものです。

    この「どうして?」「なぜ」:Why? という思考になると、人はどんどん自分を責めてしまいます。
    うまくできることが前提になっているので、なぜそれができないのかと自分を責めてしまうわけです。

    そうではなく、「どうすれば?」「どのような方法を新しく試せばいいのか?」:How? という考え方にしてください。

    うまく数字が伸びていないのであれば、今まで試していないことでどんな事をすれば伸びるだろうかとか、どのような変化をさせてみればうまくいくだろうというようなことを考えます。

    Why? という質問は常に過去に向いてしまいます。
    これは仕事でも人生でもどんなことでも同じです。

    「なぜ自分はこんなにも苦しいのだろうか?」
    「なぜ収入が低いのだろうか?」
    「なぜ自分は集中力が低いのか?」
    ということを考え始めると、過去に対して目がいくようになります。

    そうなると、自分はいい大学を出ていないからだとか、自分は家庭環境に恵まれていなかったから、子供の頃に一生懸命勉強しなかったから・・・というように、Why?:なぜ? を考え始めると、全て過去に目が向いて後ろ向きな思考になってしまいます。

    一方で、How?:どうやって? を考えると、これからどのようにすれば学歴を乗り越えるような能力を身につけることができるのか?、どうすれば新しいことを習慣化できるのだろうか?、どうすればこの苦しい状況を乗り越えることができるだろうか? というように、思考が前に向きます。

    これは無駄にポジティブ思考になるべきだというわけではありませんが、あきらめない人やくじけない人はほとんどの場合その思考が「How?」です。
    だから、思考が後ろ向きにならず挫けることなく頑張ることができるわけです。

    粘り強く物事に取り組む能力

    人生の成功に必要なスキルに関するロンドン大学の研究を見てみると、52歳以上の男女8119人を対象に11年間にわたり追跡調査したというものですが、この研究でも、やはり、ひとつのことに諦めないで粘り強く取り組む力が成功のためには重要だということがいわれています。

    この粘り強さとは学習可能なものです。つまり、後から身につけることができる能力です。

    粘り強さを測る方法
    1940年にハーバード大学の研究チームが行なった実験で、健康な男女を対象に角度のついたトレッドミルで5分間走ってもらうようにお願いしました。
    かなりの角度がついて、よほどきつかったようで、5分間走るように指示したにもかかわらず大抵の被験者は4分間までで脱落しました。

    そのトレッドミルでどれくらい走り続けることができるのかということをチェックした上で、その後数十年経ち参加者が60代になった時にもう一度集めて、彼らの収入や仕事に関するキャリア、社会的な活動や仕事に対する満足度、結婚しているかどうかということや夫婦関係の満足度からメンタルの状態というようなことまで調べました。

    それにより、若い時にトレッドミルで5分間走り続けることができていた人たちと、走りきることができず途中で諦めてしまった人たちで、人生に何かしらの違いが表れていたのかということを調べようとしたわけです。
    要するに、若い時の粘り強さが将来に何かしらの影響を与えるのかということを調べています。

    その結果、粘り強さが強くトレッドミルで5分間走り続けることができた人は、収入やキャリアも、社会的な活動や仕事に対する満足度も高く、結婚状態もメンタルの状態も良かったということです。

    ここまででは、トレッドミルで走り続けることができた人はただ単に運動能力が高かっただけではないのかと考える人もいると思います。
    運動能力が高かったので歳をとってからも良い人生を歩んでいただけなのではないかという議論が、最初にこの論文が出た頃には起きました。
    ところが、被験者たちの肉体能力を調整した上でも同じ現象が確認されました。

    ですから、体力があるかないかということにかかわらず、若い頃から目の前のことに粘り強く取り組むことができる能力を持っていると、歳を重ねれば重ねるほどその差は大きく開いていくということです。
    もちろん、歳をとってからでも鍛えるに越したことはありませんが、できるだけ若いうちに身につけておくと、人生の成功に対して大きく影響してくる可能性があるということがいえます。

    ひとつのことに取り組んで心が折れそうになっても粘るという体験を重ねれば重ねるほど、諦めない力は鍛えられ人生にとってもメリットは大きくなるということです。

    例えば、読書をしている際になんとなく内容が難しくなってしまったので、ちょっと LINE でも見てみようかと思い、自分が粘り強さを発揮できない状況に気付いたら、そこで粘り強く頑張ればそれは将来のためになるはずだと考えて諦めない力を発揮していくことが大切です。

    お勧めとしては、そんな心が折れそうな作業を1日に1回や2回でもいいのであえてするようにしてみてください。
    例えば、1日30分でもいいのですぐに心が折れてしまいそうな難しい本を読むようにしてみてください。難しくて心が折れそうになっても30分間は頑張って読むようにします。

    本ではなく、筋トレやスポーツでもいいと思います。HIITのような心が折れそうになる運動を毎日続けてもいいでしょうし、筋トレであれば、あげられる限界ぐらいまで変化をつけながら体を追い詰めていくというのもいいと思います。
    習慣化のテクニックを使って、継続的に新しい習慣を身につけていくというのもいいと思います。
    粘り強さを鍛えることによって、それは人生の後半で大きな差として影響してくるものだということを覚えておいてください。

    過去を乗り越える力も身に付く
    2019年のフィンランドアカデミーの研究で、2018人の学生を対象に全員の粘り強さを調べる実験を行いました。
    その上で、全員を6年生から9年生まで追跡調査して、学業の成績との相関を調べました。
    要するに、粘り強い人は学校の成績もいいのかということを調べようとしたものです。

    その結果わかったこととして、8年生の時点における粘り強さが9年生になったときの学業の成績と相関しているということでした。
    この結果は、その人の誠実性や過去の成績を調整した上でも同じ傾向が確認されました。
    つまり、過去の自分の成績が悪かったとしても、性格としての誠実性が低かったとしても関係がないわけです。8年生の時点で粘り強さをちゃんと発揮することができていれば、1年後になった時にはちゃんと成績として結果がついてくるということです。

    ですから、過去の成績や成果が今ひとつだったとしても、今から粘り強さを身につけることができれば、1年や2年のスパンでも確実に結果として現れるということがこの研究から見えることです。

    ちなみに、6年生の時点での粘り強さもゴールへのコミットメントに相関していたということもわかっていますので、粘り強さを身につけることができれば、将来の成果はもちろん、その時点でもゴールへのコミットメントも強くなるということも言えます。

    過去は関係がなく、今から粘り強さを身につけることができれば、僕たちの人生は短いスパンでも変わっていくということを覚えておいてください。

    ここから先は、実際に粘り強さを身につけるための方法について解説していきます。
    人生も、これからの可能性も、諦めることなく挑戦していくためにぜひ続きもチェックしてみてください。
     
  • 一問一答「あなたが、今考えると良い経験になった失敗はどんなものですか?」【失敗を力に変える心理学】

    2023-04-18 12:00  
    330pt
    あなたが、今考えると良い経験になった失敗はどんなものですか?

    今回はプライドを捨てる方法についての質問をもとに、失敗の恐怖を乗り越えて、挑戦し続けるための心理学について解説させてもらいます。

    「Q. プライドはどうやったら捨てられますか?」

    大事なのはプライドではなく「能力」だということに気づいてください。
    特に完璧主義の人や極度に失敗を恐れる人ほどプライドが高くなります。

    プライドの高さの正体は実は「失敗への恐怖の大きさ」です。
    プライドが高い人ほど失敗への恐怖が大きくなるので新しいことができなくなります。
    そういう意味では、「失敗への恐怖」を改善することがプライドを適切な状態にする一番良い方法です。

    以上がDaiGo師匠からのアドバイスでした。

    失敗を活かせる人と活かせない人

    よくたくさんの挑戦をして失敗すればするほど強くなると言う人がいますが、成功する人は、失敗してもそれを活かせるようになった時に、過去の失敗も意味があったと思えるようになり、失敗自体の意味が変わって、結果としてつらい過去ではなくなります。
    
失敗したときこそ次にどう活かすかということを考えるのが大事です。

    失敗しまくる人は楽天的な人です。
同じような失敗や以前経験したことがあるにもかかわらず、同じ失敗を繰り返す人は楽天的な人です。

    楽天的な人というのは、リスクを回避する能力が低い人です。
    例えば、「これ危ないな」「これはまずい方向にいきそうだ」と感じても、それを回避しようとしないわけです。
    失敗してもそこから学ぶことをしないタイプです。

    この楽天的を超越した無恐怖症という人がいます。
カリフォルニア工科大学教授のラルフ・アドルフスさんの研究で、扁桃体という危険や恐怖を察知する部分を損傷している人は、損失を回避しようとする性質が無くなるということがわかっています。

    普通はリスクができるだけ少ない方法を選ぼうとするところを、扁桃体を損傷している人たちはそのリスク回避能力がないので確率的に明らかにリスクの高い方を選んだりしてしまいます。
    失敗への恐怖を感じないから、気づかない内に危険なリスクをとってしまうようになります。
    
そういった意味では楽天的な人というのも危ないと言えます。
    「楽観的」は良いですが、「楽天的」は危険です。

    失敗できない人、挑戦できない人
    失敗も挑戦もできない人というのは、臆病な人です。
臆病な人というのは悲観的な人と言えます。
    失敗したくないという思いが強くなりすぎて行動しなくなってしまいます。

    大事なのは、失敗できる環境をつくることです。
    仮に失敗しても自分が最も守りたいものや一番大事なものだけは失わないような状況を確保して失敗もできる環境をつくることです。
    最大のリスクだけは回避していかにチャレンジするかです。

    楽観的な人と悲観的な人ではどちらが良いのかという問題もあります。
悲観的すぎるのは問題ですが、悲観的な人の方が失敗を恐れるのでリスクを回避しようとすることで、次は失敗しないようにしようとか意識が働き、いろいろと調べたり振り返ったりするのでまだマシとは言えます。

    今の時点のリスクをとるということと将来のリスクの違いを理解しておくことも大事です。
    
人間は、今この時点で挑戦したり新しい道に進むことで起きるリスクばかりを考えてしまいがちですが、今リスクを全くとらないということは将来に大きなリスクを抱えることになります。

    例えば、DaiGo師匠が今でもずっとパフォーマンスだけをやっていたとしたら、それはかなり大きなリスクでした。
    長期的に見てパフォーマンスも上手くいっている内に、リスクをとれる内に、次の挑戦をしておくことで、将来的にパフォーマンスだけでは上手くいかなくなったとしてもリスクを回避できているわけです。

    今リスクをとるということは将来のリスクを低下させる効果があります。
    今リスクをとるということは失敗したとしてもそれが経験になりますから、将来のリスクは低下するわけです。
    
最大限のリスクを避けた上で、どれだけのリスクをとれるかということが大事になります。
    将来のことを考えるのであればギリギリのところまでリスクは取っておいた方が良いと言えます。

    楽天的過ぎる、悲観的過ぎるのは危険です。
自分の中で、このリスクだけは取れないというものを決めて、そこに触れないことであれば積極的に挑戦していく姿勢が大事です。
    
生まれつき楽観的な人というのは、あまりいないのではないのかなと思います。
    「楽観的」というのは意識して身につけるものです。
    一度挑戦して失敗したとしても、それがきっと未来に活かせるはずだと考えて挑戦を続けていけるのが「楽観的」な人です。

    ですから、単に過去を忘れるのは楽観ではありません。自分はいつかきっと手にすることができると信じて挑戦し続けることが楽観です。

    自分のこれだけは取れないというリスクを決めておきましょう。
    そうしないと、無駄な恐怖に煽られて選択も挑戦もできなくなったり、逆にリスクを取りすぎてしまう可能性があります。
絶対に失いたくないものを決めるということです。

    誰でも当然失敗することはあります。
失敗したときは、その失敗を「楽観的」に分析することが大事です。

    上手くいっていたら学ぶ必要もないですから学ぶことは何もありません。
    上手くいかなかった時にどうすれば上手くいくのか?あるいは、それが上手くいくようになったら何が学べるのか?ということを考えておく事が大事です。
全く失敗のない人生というのは、ただ挑戦をしていないだけの人生です。

    失敗を活かして成功する人の特徴とは?
    失敗は誰にでもあるものですが、それを活かすことができる人とそうでない人がいます。
    結局のところ、いかに失敗から学んでいくかという点が大切なのですが、とはいえ、がむしゃらに行動して、失敗ばかりするのも悲しいものです。

    失敗経験を活かせない人は、大きくわければ次のいずれかのタイプです。

    失敗を忘れてしまうので活かせないタイプ
    失敗をいつまでも引きずるのは、もちろんよくないことですが、失敗した時の悲しみなどの感情を引きずらないで忘れることと、失敗した体験から学んだことを忘れることは別の話です。

    失敗を活かせる人は、失敗した時にこそ凹みますが、ネガティブな感情自体はすぐに忘れてケロッとしています。
    しかし、そこから得られた貴重な経験はしっかりと覚えています。

    一方、極度な楽天家は失敗の原因究明もろくにしないで、まぁいいかと忘れてしまいます。
    これではいくら失敗しても、何も学べず、失敗し続けることになってしまいます。
    (楽天的なのでそれでも気にしないのかもしれませんが・・・)

    失敗を恐れて行動しないタイプ
    どちらかというとこちらのタイプの方が多いかもしれません。
    失敗を恐れるあまり、臆病になってしまって行動できないタイプです。悲観的な人が特に陥りやすい状態です。

    失敗から学ぶ学ばないの前に、そもそも「失敗しない=行動しない」ので、現状維持というゆるやかな後退をする人生になってしまいます。

    楽観的な考え方に、ほんの少しの悲観を混ぜたような状態が、最も成功に近いと言われています。
    楽観的に考えることで、失敗を恐れることなくチャレンジすることができるようになります。
    さらにここで、ほんの少しだけ悲観的になることで、将来への備えをするようになります。

    万が一失敗するとしたらどんな時だろうか?
    それを防ぐためにはどうすればよいのか?
    それを考えて備えるためには、ほんの少しの悲観が必要です。

    失敗しても挑戦し続けるためのオススメ本
    何度失敗したとしても折れないメンタルを作るための方法についてはこちらの本が参考になると思います。


    しなる力

    将来のリスクを最小限にする方法とは?
    リスクはなければないほどいいというのは当然です。

    リスクを最小化する努力を行って、それからリスクをちゃんととるということが大切です。
    ウォーレン・バフェットも、「リスクというのは自分が何をしているのかわかっていない場合にしか存在しない」と言っているように、しっかりと見極めて、最小化したリスクを積極的にとることが成功につながります。

    ユダヤの教えにこんな言葉があります。
    「うまくいっている時にこそ、次のことを考えよ」

    余裕があるうちにリスクを取って挑戦しておけば、失敗しても軽傷ですみます。
    しかし、余裕がなくなってから、リスクをとるのは難しいですし、何より失敗したら取り返しがつきません。

    うまくいっている時にこそ、安心して慢心せずに積極的にリスクを取っていきましょう。

    とはいえ、ギャンブルのようにリスクを取り過ぎて破滅するのは問題です。
    そのためには、先程も紹介したように、自分の中でこれ以上のリスクは取れないと基準を決めておくことをおすすめします。
    絶対に失いたくない物はなにか?
    自分にとって一番大切なものはなにか?

    そういったことを考えて、自分にとって絶対に取ることができないリスクを決めておきましょう。例えば、自分や大切な人の命は最大のリスクになりえます。
    家族がいる場合は、家族を養うための最低限の収入を確保できなくなることがリスクになるかもしれません。

    自分にとっての最大のリスクを決めておけば、それ以外の場合には大胆に振る舞うことができます。
    自分と向き合って最大のリスクを知っている人が、チャレンジを続けることができるということです。
    それでもなかなか怖くてリスクがある行動は取れないという場合には、こう考えてください。
    今リスクを取って挑戦しておけば、その経験は糧となり、将来の挑戦の成功率を上げる。

    つまり、今リスクを取ることが、将来のリスクを下げることになる。
    経験することは将来の挑戦リスクを下げてくれるというわけです。
    ぜひ、これを機にあなたも何かに挑戦してみてください。

    失敗と向き合う方法

    失敗に向き合うことが大事だと言われても、失敗に向き合うとはどういうことなのかわからない人も多いと思います。
    失敗から立ち直り冷静さを取り戻したときでなければ、その失敗から学ぶことができません。
    何がどのように悪かったのかもわからないので、失敗から学ぶためには記録が大切になります。

    とはいえ、失敗したときに記録しようとするのも難しいので、挑戦している段階から全て記録するようにしてください。
    どこから失敗に進んだのか?
    どのフェーズから雲行きが怪しくなったのか?
    後からわかるように記録しておいてください。

    人間の記憶というものはどんどん薄れていきますし、都合よく美化されてしまいます。
    自分にとって都合の悪い記憶はどんどん薄れて、初恋の記憶など、都合の良いところだけが美化されていくわけです。

    毎日考えたことや行動したこと、挑戦したことを記録してください。
    行動したり挑戦した上で、もっと改善することができたことや工夫するべきだと思ったことも全て記録します。
    失敗したことももっと工夫できたことも振り返ります。
    後悔よりも改善に目を向けます。

    失敗の記録方法
    失敗には外的な学びと内的な学びがあります。
    外的な学びは、失敗から抽出したエッセンスです。

    失敗はそれを解決した形にして記録するようにしてください。
    それにより失敗することによりどのようなことを得ることができたのか知ることができます。
    それを失敗したままとして残してしまうと、強烈な場合にはそれがトラウマになってしまったり、心にずっと残ってしまうことになります。

    実際に解決した形にするか、どうすれば解決することができるのか自分の中で納得できる形にして書き残すようにしてください。

    自分の中でその失敗をどのように意味づけしたのかということまで、その失敗から抽出したエッセンスを記録します。
    そのためにもちゃんと記録しておく必要があります。

    内的な学びは類似点を探すことです。
    失敗を記録しておくことで過去の失敗の類似点を探すことができます。
    それに気づくことができれば自分の失敗パターンが見えてきます。

    その時点の行動や考えていることが記録してあったとしたら、自分がどんなことをしたり考え始めたら大抵の場合失敗するのかということにも気づけます。
    こうなると直感が磨かれていきます。
    例えば、こんな感じで迷い始めた時にはだいたい失敗するとか気づけるようになるので、結果として失敗が減ります。

    自分が成功した時には何がその原因なのかがわかりにくいものです。
    自分の知らない巡り合わせなどがあって成功していることもありますが、失敗した時にはその原因は結構明確なものです。

    ですから、類似点を探して自分の失敗パターンを作っておくことが大切です。
    もちろん、たくさんの経験をすることで直感も磨かれていくでしょうが、自分の失敗パターンを作ることで、少ない経験が少ない失敗の中から直感を磨くことができます。

    「失敗から学ぶ」6つの臨床心理学スキル

    失敗の恐怖を乗り越える方法を学ぶことが、皆さんのこれからの人生を後悔がいない人生にするためには欠かせません。

    後悔しない人生を誰でも歩みたいと考えます。
    そう考えた時に、多くの人が失敗のない人生をイメージしてしまいます。
    どちらかと言うと、失敗ができる人生の方が結果的に後悔が少なくなります。

    失敗しない人よりも、失敗しても大丈夫だと思える人の方がはるかに成長していきます。
    余計なことを考えず、たくさんの失敗ができるような人生やキャラクターを大切にしてください。

    多くの人は偉人や成功者のストーリーに対して、その成功から学ぼうとしますが、それよりも失敗から学ぶことの方がはるかに重要です。

    例えば、コロンビア大学の研究で、他の人の失敗から学ぶことを意識した方が、失敗に対する許容力が増えて、結果的に挑戦する頻度が増えて成功をつかむ可能性が高くなるということも示されています。

    多くの人は先人たちの成功に学ぼうとします。
あるいは、他人の失敗をバカにします。
そうではなく、失敗から学ぶ姿勢がとても重要です。

    失敗したときには、そこから学んで成長できそうな気がすると思います。

    ですが、失敗から学ぶためには、自分の失敗を客観的に見ることが前提となります。
その失敗から自分を切り離して、一歩引いてその失敗を見ることができなければ、いくら失敗しても自分の失敗から学ぶことはできません。

    これは仕方がなかったことだと自己正当化したり、他人のせいにする方が簡単です。
    
失敗を客観的に見る努力よりも、自己正当化するための努力をしてしまうので、結果的に自分の失敗から学ぶことができなくなるわけです。

    人間は自分の失敗に対してよりも、他人の失敗に対しての方が客観的になれます。
    ですから、まずは皆さんが尊敬する人や理想とする人を思い浮かべてみてください。
そんな偉人たちの失敗に学ぶということが、まず皆さんにとって必要なことです。

    自分の過去の失敗から学ぼうとしても、仕方がなかったと思える理由が思い浮かんだり、人は誰でも自己正当化したくなってしまいます。

    例えば、生まれつき恵まれていなかったり苦しい境遇にいる人もいると思いますが、「仕方がない」「逃げたい」という思いから、工夫したり行動することができない人が一定数はいます。
    
これも全く同じで、客観的に自分を見ることができるポジションに身を置かなければ何も変わりません。

    臨床心理士のジェイド・ウー氏が、過去の先行研究をもとに、失敗への恐怖を乗り越えてそれを勇気に変えていく方法について教えてくれる文献を参考にしながら解説させてもらいます。

    ①偉人たちの失敗に学ぶ
    ほとんどの人にとって客観的に自分を見たり自分の失敗を見ることは難しいので、偉人たちや成功した人たちの失敗から学ぶことが大事だということをコロンビア大学の研究も教えてくれています。

    コロンビア大学の研究チームは、学生たちに対してアインシュタインやキュリー博士が、何度も実験に失敗しながらも粘り強く研究を続けた結果、歴史に名を残す偉業を成し遂げたストーリーを読んでもらっています。
    
有名な科学者の成功例に注目したストーリーを読んでもらった学生に比べて、偉人たちの失敗も含めて学んだ学生たちは、自分の失敗をうまく処理したり自分の失敗と向き合うモチベーションが向上して、その後に学業成績まで向上していたということが確認されています。

    人がいきなり自分の失敗に向き合うことはまず無理です。
ですから、まず僕たちがやるべきことは、誰でもいいので自分が尊敬できる人間の失敗について学ぶことです。
    失敗の恐怖を乗り越えるための第1段階として、まずは偉人たちの失敗から学んでみましょう。

    科学の世界だけでなく、ビジネスの世界でも偉大な成功者について話を聞くと、ほとんどの人はその成功例の部分ばかりを語ります。
偉人たちの成功ばかりに目を向けてしまいがちですが、その成功をつかむまでの沢山の失敗について学んだ人たちの方が、はるかに自分の失敗や挫折に強くなりますし、成功のためのモチベーションも高くなります。

    偉人たちの成功や偉業よりも重要なのは泥臭い部分です。
失敗をどのように積み上げて、その都度の失敗をどのように乗り越えたかということの方がはるかに重要です。
    
挫折や失敗の過程を経てはじめて結果にたどり着きます。
最終的な結果だけに注目しても、そこから何も学ぶことはできません。

    ②失敗とはなにか?具体的に考える
    失敗に対する恐怖はホラー映画のようなものです。
    「失敗」というものは、失敗した後は物事が明確になっているので後悔はあっても怖くありません。
    
ところが、失敗する前は誰でも怖くなります。
なぜかと言うと、ホラー映画と一緒でその存在が未知のもので不明確だからです。
    暗闇に潜む何か、姿が見えない存在、正体不明の暗闇に住むモンスター、このようなものを想像している時が一番怖いときです。

    つまり、人間は不明瞭なものが怖いわけです。
不確定要素が強いものを恐れてしまうわけです。
人間の恐怖というものは、その対象が漠然としていればいるほど恐ろしさが増します。

    失敗もこれと同じです。
失敗した後の原因が明確になったときよりも、失敗する前の原因がよくわからない状態が最も怖くなる時です。

    まずはこれを理解しておいてください。
多くの人は失敗したらどうしようと考えますが、失敗を乗り越えることができる人は、失敗の前後の恐怖感の大きさの違いを理解しています。

    物事に取り組む前に失敗を恐れている人は、その失敗の正体を正確に見ることができていません。
それを大きく見積もりすぎているために、本来の能力を発揮することができず本当に失敗するわけです。

    失敗に対する恐怖がその前後で全く違うということを知っているかどうかで、実際に物事に取り組む行動パターンは大きく変わります。

    失敗したらどうしようと漠然と考えるのではなく、失敗した状況について具体的に考えてください。

    どういう時が失敗なのか? 仮にこの失敗をしたらどうなるのか? この程度の失敗をしたらどうなるのか? ということをできるだけ具体的に考えてください。

    失敗の条件を具体的に考えてください。
失敗の条件なんて考えると、それが頭から離れなくなってしまい不安だという人もいるかもしれませんが、実際には全く逆です。
    人にとって不明確なものは何倍にも大きく見えてしまいます。
    
実際に失敗すると、それを体感としても理解することができて、手をつけていくこともできますが、失敗する前にはあまりにも大きく見えて、しかも漠然としているので何も手がつけられません。
そうしていると5倍にも10倍にもなって見えるということを覚えておいてください。

    失敗についてはできるだけ具体的に思い描くようにしてください。
そうすると、失敗しないためのステップや手順が明らかになり、今何をするべきかということも見えてきます。
それに沿って行動していくと、自分が恐れていた失敗への恐怖が思ったほどではないということも理解できるようになります。
    
その結果、行動するための勇気が湧きやすくなります。
    皆さんが思っているよりも、そこに光を当てることができれば、暗闇の向こうのモンスターは意外とかわいい存在だったりします。
失敗とは何かということを具体的に考えるようにしてください。

    ③もしもの時を本気で考える
    多くの人が目の前の問題で失敗をしたらどうしようかと恐怖を抱えています。
まだ失敗したり窮地に陥っているわけでもないのに、もし失敗したらどうしようかと考えてしまうことで、そこに余計なリソースを使ってしまいます。

    そんな恐怖に駆られてしまうのであれば、それが実際に起きてしまった時のことをできる限りリアルに思い描いてください。
そして、そこから計画を立てることが最善の策です。

    要するに、最悪な状況を想定して、それに対しての対応策を事前に考えておくということです。

    例えば、自分が独立して会社を作ったという状況で、会社が倒産してしまうかもしれないという不安に駆られているのであれば、倒産しそうになったときのことを具体的に考えてみてください。
    まずは早めに従業員に告知して、できるだけ従業員が次の働き口を早く見つけることができるようにするとか、財務状況をわかりやすくまとめておく、金融機関に早めに相談しておく、売却できる資産を早めに売却するなど、その状況に陥った時に自分がどうするかということを具体的に考えておきます。

    最悪な状況への対応策を具体的に考え抜いておくことが重要です。
もしもの時を考えて沸き起こる不安を感じている人は多いと思いますが、それを考えた時に、より具体的にして対策まで考えることができている人はほとんどいません。

    ビジネスでも投資でも同じですが、最悪な状況を考えるだけでは意味はありません。
最悪な状況をより具体的に考えて、もしそれが実際に起きた時にどうするのかという対応策まで考えておくことまでできると意味があります。

    つまり、ただのネガティブ思考には意味はありません。
あえて自分をネガティブ思考にして最悪な状況を想定し、その場合の対応策まで考えることができれば、余計な不安に苛まれることもなくなります。

    もしもの時について中途半端に考えると不安やうつの原因になります。
本気で具体的に考えて対応策まで考えると、逆に勇気が湧いて行動できるようになります。

    ここから先も失敗の恐怖を乗り越える方法について解説していきます。
    続きもぜひチェックしてみてください。
     
  • 一問一答「あなたが、挑戦したいことは何ですか?」【現状打破の心理学】

    2023-03-16 12:00  
    330pt
    あなたが、挑戦したいことは何ですか?

    今回は新しいことに挑戦しようと思ってもできない理由ばかりを探して行動できないという方の相談をもとに、臆病な性格を打破して挑戦し続けるための心理学を紹介させてもらいます。

    「Q. 副業など新しいことに挑戦したいと思っても、いつもできない理由を探してしまう自分がいます。アドバイスお願いします。」

    新しいことに挑戦したり、自分の人生を変えるようなことをしてみたいという人は少なくないと思います。
    とはいえ、それが実際にはなかなか難しかったりするものです。

    僕ももともとは全く挑戦ができない人でした。意外と保守的で、いじめられっ子だったこともあり人と違うことをすることが苦手なタイプでした。
    メンタリストという誰もしたことがない仕事をしましたが、理系で生きていこうと思った時に、医療関係に就いておけば食いっぱぐれないだろうと考えるぐらい保守的な頃もありました。
    それなのに、そんな僕が日本にまだなかったメンタリストという職業に就いて、今このような自由な生活をしています。

    人は、なかなか新しいことに挑戦できないとか、失敗するのが怖いとか、いろいろ言うわけですが、そのほとんどが、実際には挑戦する前に諦めてしまっています。
    あるいは、挑戦と言えるまでのことをしていないという人が多いです。

    例えば、YouTuberが今流行っているから、自分も YouTube をしてみようという人は多いですが、これは挑戦とは呼べません。それは、ただ単に真似しようとしているだけです。
    そうではなく、YouTubeをするとしても、まだ誰もしていないので、そこに自分がチャレンジして新しい世界を広げてみようと考え、ある程度の創造力を持って人と違うことをするということが挑戦です。

    中途半端に新しいことをしているだけでは挑戦しているとは言えないわけです。
    僕は、安定した職業に就くことが悪いことだとは思いません。そういう仕事が向いている人もいるわけですから、それはそれで一向に構いませんが、自分が挑戦したいと思っているのにそれをせずに、安定したことをしながら、いつか挑戦したいと思い続けている人生は苦しいものです。

    ですから、どちらかはっきり決めた方がいいです。
    もし、自分がこのまま安定して平凡な人生を歩めばそれでいいと思うのであれば、それはそれでいいと思います。
    ですが、仕事は安定していても、副業や趣味で挑戦したいとか、いつかは挑戦したいと思っているのであれば、その性質を改善して挑戦できる方法を学んでみてください。
    向き不向きは人それぞれありますが、挑戦が全ての人に向かないわけではありません。
    人というものは挑戦していくものだと僕は思いますし、人それぞれ様々なタイミングやいろいろなジャンルで挑戦していくものだと思いますので、挑戦すること自体はとても大切なことだと思います。

    言い訳をしたりできない理由を探してしまうのは普通だと思いますが、皆さんが挑戦したいと思うのであれば、その方法を学んで欲しいと思います。

    以上がDaiGo師匠からのアドバイスでした。

    臆病を追い払い自分の人生を手に入れる!

    人生のさまざまな局面において、臆病になってしまうことは仕方がないことではあります。
    臆病になることが良い場合もありますが、今回は悪い臆病に対して対処する方法を解説させてもらいます。

    臆病になることで安全を確保することもできますが、多くの人が臆病すぎます。
    僕たちには間違う自由があります。
    間違った場合にも他人にとやかく言われる必要はありませんし、万が一法律に引っかかった場合には、法律に従って処罰を受けるというだけです。

    ですが、特に今日本は失敗した人を批判したり叩いたりします。
    失敗した人を笑い続ける人生は、失敗する人生よりもはるかに惨めです。
    それに気づくことがなく、自らの幸せを諦めた人間が他人の不幸を望む状態になっています。

    皆さんは臆病にどんどん追い詰められています。
    今回はそんな追い詰められた臆病を追い払い、自分の人生を手に入れるための方法を解説させてもらいます。

    ポイント1 :内向的な人は有利
    まず、勇気がないということと内向的な性格だということを一緒に考えている人がいます。

    内向的な性格と外向的な性格というのは、陽キャと陰キャの違いとは別です。
    外向的な性格は、自分の外側に興味があるので、新しい人と出会ったり新しい体験をすることに興味があるということです。
    逆に、内向的な性格は、自分の外側よりも内側に興味があります。
    自分であれこれと考えたり思考を巡らせることに興味があるわけです。

    実は、「勇気を出す」ということについては内向的な人の方が有利です。

    「失敗を乗り越え続け成功を掴んだ人の特徴とは?」
    失敗にへこたれやすい人の特徴について調べた研究があります。
    当然ですが、失敗してへこたれる人は次の挑戦をできなくなってしまいます。
    失敗にへこたれることがない人はすぐに次の挑戦に向かって動き出すことができます。
    失敗にへこたれて次の挑戦をすることなく失敗に終わる人の特徴について調べてくれた研究です。

    研究では、人生で絶対に避けることができない失敗を乗り越え続けてやる気を保ち、最後に勝利を手に入れる人の特徴について示してくれています。
    リスクを取れる人は失敗することができる人です。
    失敗を乗り越えて最終的に成功を掴んだ人の特徴が見えてきます。

    研究では、18歳から61歳の様々な年代の男女を対象に、求職活動の内容と成否について調べています。
    それぞれの参加者の性格と就職活動への自信についてチェックしています。

    「メンタルが弱いと挑戦が減る」
    その結果、まず神経症的傾向が高く不安になりやすい人は、前の週に失敗してしまうと努力を減らしてしまう傾向がありました。
    つまり、メンタルが弱い人は失敗を引きずってしまい、1週間経っても努力を減らしてしまう傾向があったということです。
    自分に自信があってもなくても、不安になりやすい人は、前の週の失敗によって今週の挑戦する回数が減ってしまいます。

    「外向的な人は成功するともっと努力するが…」
    続いて、承認欲求が強くて社交的で外向的な人は、前の週に成功するとさらに努力する傾向がありました。
    外向的な性格の人は、成功している間はどんどん挑戦する回数も増えていきます。

    ところが、これは諸刃の剣で、外向的な性格の人が前の週に失敗すると、次の週にサボってしまいます。
    つまり、先週失敗してしまうと今週はサボってもいいかと考えます。

    要するに、順調に進んでいる間は、モチベーションも努力量もどんどん増えていきますが、失敗すると一気にサボり始めます。

    「内向的な人は安定して努力を続けられる!」
    一方で、内発的な動機をモチベーションにすることが多く、あまり社交的ではない内向的な性格の人は、前の週に成功しても翌週の努力量が増えることはありませんでしたが、失敗した場合にも翌週に影響がなかったそうです。
    つまり、最も安定して努力や挑戦を続けることができる性格は内向的な性格です。

    失敗を乗り越えて成功を掴むためには、失敗し続けるしかありません。
    失敗から学び次の挑戦を続けていくしかありません。
    1回の挑戦ですぐに成功できる人なんていません。

    「内向的な人は着実に成長できる!」
    ですから、一度の失敗ですぐにサボってへこんでしまう人よりは、失敗しても成功しても安定して続けられる人の方が間違いなく有利です。

    内向的な性格の人は失敗を力に変えることができます。
    逆に、外向的な人は成功し続けるしかなくなってしまいます。

    やたらと外向的で人付き合いが派手な人が成功しているイメージがあるかもしれませんが、それはかなりレアな人です。
    同じような性格で失敗した数限りない屍を乗り越えて、類まれな運によって成功しただけです。

    内向的な性格の人の方が安定して着実な成長をしていくことができます。

    「メンタルが強くて内向的な性格が最強!」
    そんな中でも、メンタルが強く感情が安定していて、かつ、内向的な性格の人は失敗に対する反応が最強だったということです。

    失敗したとしても落ち込んだり努力を怠ったりすることがなく、今目の前にある問題を解決するにはどうすればいいのか? 人生の障害を克服するにはどうすればいいのか? ということを考えて、それによって失敗からの立ち直りが早くなります。

    メンタルが安定した内向的な人が、実は、失敗を乗り越えるためには最強の性格です。
    その失敗を乗り越えることによって、多くの自分の強みや可能性を見出していきます。

    ということは、内向的な性格の人はメンタルさえ鍛えれば、失敗から多くのことを学び成長し続けることができるようになります。

    「失敗よりも危険なのは次の失敗への恐れ」
    失敗や挫折をした時に自己嫌悪になってしまう人がいます。
    自分の存在を否定したり自分なんてと考えてしまう人がいますが、重要なのは、挫折しないことではなく、挫折や失敗をたくさんできることです。

    人間は誰でも心が折れてしまう時はあります。
    ですが、その心が折れるまでに挫折する回数が多ければ多いほど、その過程で学ぶことも多くなり挑戦した結果成功をつかむ可能性が高くなっていきます。

    ですから、失敗や挫折をした時に一番良くないのは次の挑戦を妨げてしまうことです。
    失敗することよりも、次の失敗が怖くなってしまうことが一番の問題です。

    これはセルフ・コンパッションによって改善することができます。
    これについてはこちらの本を参考にしてみてください。

    マインドフル・セルフ・コンパッション ワークブック

    ポイント2 :極度のストレス状況でも勇気を出す方法
    とはいえ、失敗が怖いとか周りからのプレッシャーが気になって挑戦できないという人も多いと思います。

    これは芸能界でも同じだと思いますが、今はこのような悩みを抱えている人が増えているような気がします。
    芸能界であれば、タレントさんも俳優さんも昔はかなり無茶苦茶な人が多くいました。
    それがいいかどうかは別として、そんな無茶苦茶なことが許された世界でも、人はこうあるべきだというような周りからの圧力が強くなっています。

    皆さんも感じていませんか?
    この会社の社員であれば〜あるべき
    旦那としては、嫁としては、〜あるべき
    社会人としては〜あるべき
    男なら、女なら、〜あるべき
    この「べき思考」が日本中で蔓延しています。

    この考え方を受け入れてしまった瞬間に、皆さんは他人の人生を生きることになってしまいます。
    自分らしさを失って、自分以外の誰かの人生を生きろと強制されています。

    こんなにも強烈なストレスは他にありません。
    このストレスは挑戦をしなくなる方向に働いてしまいます。

    皆さんに対してこのべき思考をぶつけてくる人がいると思います。
    ただ、彼らは新しい変化が怖いだけです。
    新しいものが次々と現れてくる中で、それを受け入れると自分たちの人生を否定されたように感じています。

    自分たちの人生を否定されないために、「常識」「普通」「レッテル」などを使って、これからの若い世代や挑戦し続ける人にストレスを与えます。
    人はストレスを感じると勇気が出なくなります。
    彼らはストレスやプレッシャーを与えて皆さんをコントロールしようとしています。

    時代の変化にもついていけないし、新しいことができない人がいます。
    このような人は、ヤフーコメントに夢中になって他人の足を引っ張ろうとしています。
    ネット上の嫌な奴は実生活でも嫌な奴である可能性が高いです。

    「追い詰められた状況を打破して勇気を出す方法とは?」
    そんな極度なストレスを受けている状況でも、それを打破して勇気を出す方法があるということを覚えておいてください。
    勇気を出せる状況であれば、ほとんどの人は勇気を出すことができます。

    今回参考にしている研究では、何もかもがうまくいかず極度のストレスにさらされている中で、勇気を出して新しいことに手をつけたり何もできない状況まで追い詰められたら、そこからどのようにその状況を打破して前に進んでいけばいいのかということを先行研究をもとにまとめてくれています。

    ですから、もちろんそこまで追い詰められているわけではないという方にも使える方法ですし、自分を取り巻く状況や人間関係によって挑戦を妨げられている場合にも使える方法です。
    変化が許されないような状況に置かれたとしても、そこから変化して挑戦していく方法です。

    「3つの自己を区別しろ」
    この研究では 、「3つの自己を区別しろ」と言われています。

    自分は普通ではないとか、自分はダメなやつだと、考えてしまうこともあるかもしれませんが、自分という人間をひと括りに考えるのをやめてください。

    あらゆる面においてダメな人はいません。
    内向的で人と話すのが苦手だという人であっても、自分の好きな趣味についてであれば饒舌に語り合ったりするものです。
    DaiGo師匠も本の内容やワインについてであればいくらでも喋ることができても、やたらと社交的で騒いでいる人たちのパーティーの場にいたとしたら、一言も喋ることなく黙ってワインを飲んでいると思います。

    人は、誰にでも自分の能力を発揮できる自分と能力を発揮できない自分がいます。
    つまり、自分をひとりの自分だとは思わないでください。

    少なくとも「3つの自己」があって、うまくいかない時には、そのバランスが崩れているだけだと考えてください。
    自分が悪いわけでも自分がダメなわけでもありません。
    そのバランスが崩れているだけです。

    人はこの3つの自己を状況に応じて使い分けています。
    これを理解していただければ、自己否定することもなく勇気を出して挑戦していくことができるようになります。

    ①子供の自分
    ②ガーディアンの自分
    ③大人の自分
    この3つの自己があります。
    人は誰でもこの3つの自己を持っています。
    どれが多いとか少ないではなく、それぞれをいったりきたりしています。

    ①子供の自分
    まずは生まれ持って出てくる自分です。
    まさに子供のような欲望に忠実な自分です。

    3つの中で最も無力で、何かを解決したり自分をコントロールするリソースが少なくて、簡単に脅威にさらされてしまいます。
    弱い自分ですが、その代わりに遊び心があり好奇心に溢れています。

    皆さんも自分が子供のようになってしまう瞬間がありませんか?

    この子供の自分は、遊び心があって好奇心に溢れていますが、やはり、傷つきやすいです。
    社会人になるとこの子供の自分は徐々に少なくなります。
    純粋な遊び心や好奇心を発揮して、頭の硬い大人によくわからないことを言われて傷ついたりすることもあります。

    ですから、ほとんどの人間はこの子供の自分をわざわざ自分の中から追い出して、遊び心も好奇心も失ってしまい、人生の可能性を狭めてしまいます。

    皆さんの中にも子供の自分がいるということをまずは思い出してください。

    ②ガーディアンの自分
    子供の自分の無力さや弱さを守るための存在です。

    本当は遊び心や好奇心を発揮して子供のように正直にはしゃぎたいと思っていても、それによって傷つかないために抑えてくれる自分です。
    どちらかと言うと、子供の自分を守っているというよりも、仮面のように子供の自分を周りに見せないようにしています。

    例えば、「普通 」という言葉が多用されるような会社で働こうと思うと、本当の自分を周りに見せないために守る存在が必要になります。
    それがガーディアンの自分です。

    もちろん、このガーディアンにも良い面もあります。
    ストレスがない状況下であれば強い集中力を発揮することができたり、思いやりや愛嬌も出してくれます。
    本当は自分はそんなキャラではないけれど、それを演じさせてくれる鎧のような存在にもなります。

    ただガーディアンの自分には弱点があり、自分の価値や自分の本当に好きなことを脅かす相手に対しては、急に攻撃的になり剣を抜いたりします。

    大事なものを守って、それ以外のことに関してはうまく取り繕う自分です。

    ③大人の自分
    最も能力が高くて成熟したバランスが取れた自分です。
    最高の判断ができるように、冷静で大人な自分です。

    大人の自分は、自分の内側に湧いてくる恐怖や悲しみなどの感情を客観的に見ることができます。
    子供の自分は怒りの感情が湧いてくると、その感情に任せてすぐに行動します。

    例えば、むかつく上司が嫌なことを言ってきたとします。
    嫌なことを言われた時に、すぐに反応したり手を出すのが子供の自分です。
    その反応を抑えて、上手く取り繕った表情と態度ができるのがガーディアンの自分です。

    大人の自分は、それを抑える必要もなく、「この上司はいつもこんなことを言っているし、どうせ自分の世代とは考え方が違うから仕方がない」ぐらいに考えて、そうは言っても勉強になる部分もあるし、別にぶつかる必要ないかとも考えてバランスをとることができます。
    怒りを抑えているわけでも自分を偽っているわけでもありません。

    自分の感情や考え方を行動に移すわけでも抑え込んで偽るわけでもないのが大人の自分です。
    その感情がなぜ起きているのかということも、自分と相手の間にどんな差があるのかということもちゃんと理解しています。
    まさにマインドフルネスの考え方に近いですが、一歩引いて客観的に見て、自分の感情も相手の感情も否定することはありません。

    大人の自分は、他人に流されることもありませんし、ネガティブに流されてしまうこともありません。
    自分は自分で相手は相手なので、他人を流すようなこともしません。
    この3つの自分は皆さんの中には必ず全て備わっています。

    どんな状況であれば、
    自分は子供の自分になるのか?
    ガーディアンの自分になるのか?
    大人の自分になるのか?
    これを区別できるようになってください。

    これだけでも、失敗や挫折の恐怖に負けることなく勇気を出すための一歩につながると研究では言われています。

    「勇気を出して挑戦できる自分とは?」
    この3つの自分の中で、ちゃんと勇気を出せる自分はどれだと思いますか?

    好奇心旺盛な子供の自分ですか?
    周りとの関係を上手に整えるガーディアンの自分ですか?
    全てを受け入れる大人の自分ですか?

    普通に考えると、大人よりも子供の方がいろんなことに挑戦します。

    では、挑戦できる子供とはどんな子供でしょうか?
    親がそばにいて、何かがあったら必ず助けてくれると信じることができている子供は、好き勝手に挑戦することができると思います。

    ですから、挑戦できる自分は子供の自分です。
    ただ、大人の自分がその中には少し残っていて、子供の自分の好奇心を満たすための行動を、批判することなくバランスを保って見守ってくれる大人の自分がいるという絶妙な感覚が重要です。
    このバランスが最も大切で、それが勇気を出して挑戦することには重要になります。

    「大人の自分と子供の自分のベストバランス」
    ですから、皆さんが挑戦したいと思う時には、子供の自分を6割から8割ぐらい、大人の自分を2割から4割ぐらい、これがベストバランスだと考えてください。

    バランスが取れていて客観的に見ることができてメンタルが安定している大人が、感情的になって怒ったり泣きわめいている子供を落ち着かせようとしているイメージを持ってください。

    大人の自分が、温かみを持って批判することなく、子供の自分を安心させようとしています。
    そして、子供の自分が好奇心をもっていろんなことに挑戦できるように見守っています。

    「世の中の多くの人が3つの自分のバランスが崩れている」
    世の中の多くの人は 、会社で仕事をしたり人と会う時にはほとんどがガーディアンの自分です。
    自分を偽って外面を良くしています。

    ですが、実際には、その中で大人の自分は子供の自分を否定しています。
    本当は子供の自分は思うがままに行動したいし好き勝手にいろんなことをやりたいのに、大人の自分が、「そんなことをしたら…」と批判して 、自己否定が起きてしまっています。

    鎧で自分を偽りながら 、その内側で大人の自分が子供の自分を否定しています。
    これが世の中の多くの人が陥っている状況です。

    これを知るだけでも皆さんは勇気を持って行動できるようになるはずです。
    おすすめとしては、まずは2週間ぐらいかけて、どんな時にそれぞれの自分がどんなバランスになっているのかということを記録してみてください。

    例えば、朝起きて準備をしている時の自分、会社に行って仕事を始めてからの午前中の自分、お昼ご飯を食べて会社を出るまでの自分、友達と飲みに行っている時の自分、家に帰ってからの自分というように、それぞれの状況における3つの自分のバランスをチェックしてみてください。

    比率で考えるのが難しい場合には、それぞれの状況で最も表に出てきている自分に注目してみるだけでも結構です。
    それぞれの状況におけるバランスを理解できるだけでも、自分の矛盾している部分が見えてきて、余計な自己否定に陥ることがなくなります。

    これは良いか悪いかを判断するものではありません。
    どの自分が表に出てきているのかということを理解するだけです。
    そのバランスを見て、それぞれの役割がうまく機能しているかということをチェックするだけです。

    「大人の自分を起動させて、のびのび動ける子供の自分を発揮するには?」
    多くの人が、大人の自分とガーディアンの自分がでしゃばりすぎていて、子供の自分が縮こまってしまっています。
    とはいえ、むやみやたらに子供の自分を表に出せばいいということでもありません。
    大人の自分をちゃんと起動できるようになってバランスよく物事を見れるようになっておけば、それによって子供の自分の良さが出てきます。

    ですから、大人の自分をちゃんと機能させることが重要です。
    そのためには、まずは自分の限界や失敗をしっかり見極めて認めます。
    その上でその限界や失敗を受け入れるためのトレーニングが必要になります。

    失敗するのも限界とぶつかるのも、いつも子供の自分です。
    その失敗した子供を大人の自分が責めてしまうと、子供の自分は挑戦できなくなってしまいます。
    多くの人がこれをしています。

    そうならないために、自分の失敗も限界も認めて、それを受け入れるためのトレーニングをする必要があるわけです。

    これができれば、客観的に物事を見ることができる大人の自分と 、のびのび動くことができる子供の自分を両立することができます。
    この方法について、この先で具体的に5つの大人の自分をバランスよく起動する方法を解説していきます。
    ぜひ続きもチェックしてみてください。
     
  • 一問一答「あなたが、挫折を感じたり、誘惑に負けたりするのはどんなときですか?」【挫折耐性】

    2022-11-03 12:00  
    330pt
    あなたが、挫折を感じたり、誘惑に負けたりするのはどんなときですか?

    今回は、母親の死の乗り越え方についての相談をもとに、誘惑や挫折を乗り越えてやるべきことを続けることができるようになるための方法について解説させてもらいます。

    Q. 先月癌で母を亡くしました。お母様を亡くされた時にはどのようにして乗り越えましたか?

    僕も母を癌で亡くしたので気持ちはとてもわかります。
    僕が母を亡くした時にお世話になった本を紹介しておきます。
    後半の辺りで、死別のストレスから自分を守るための方法も紹介されています。

    スタンフォードのストレスを力に変える教科書 (だいわ文庫)
    結局、亡くなった人のために僕たちができることは、その人たちが生きた証を残していくことだけです。
    ですから、その人が人生を通じて自分に何を教えてくれたのか? ということを考えてみてください。

    そして、自分が誘惑に負けそうになったりくじけそうになった時には、その人が生きることができなかった1日をいま自分は生きているということを思い出してください。

    僕も、母親が生きることができなかった1日を僕はこれから生きていくと考えられるようになってから、大きく考え方が変わって、その頃からビジネスやお金の勉強もするようになりました。

    もし、あの時自分がお金もしっかり稼いで人間関係も豊富にあったとしたら、母親にもっと良い医療を受けさせてあげることもできたかもしれませんし、他にできたこともあったかもしれません。
    そんな後悔もあったので、それを胸に刻んで、これから大事なものを守るためにも頑張らなければならないと思うようになって生き方が変わりました。

    自分の生き方を変えていくためにも学びを得るようにしてください。
    それが共に生きることだと僕は思います。
    落ち込んで立ち止まっていても戻ってくることはありません。

    以上がDaiGo師匠からのアドバイスでした。

    失敗や挫折を前提に目標を考える

    人が大きな目標を掲げて達成に向けて進んでいったり、夢を持って生きることが確かに大事ではありますが、どちらかと言うと、夢を大きく思い描いて頑張るよりも、自分のやりたいことを現実的に決めて、そこで挫折するとしたらどのようなことがあるのか考えることの方が重要です。
    挫折や失敗を考えて、そこに対策することができれば、その目標達成や成功は時間の問題です。

    自分の成功をイメージしたり、自分ならできるということを自分に言い聞かせたりするよりも、自分が失敗するとしたらどんな失敗をするか? その失敗をするとしたらどんな対策ができるか? これまで達成することができなかった目標は、どのように失敗してきたのだろうか? 自分はどんな思い込みや罠にはまる可能性があるのだろうか? と、ある意味ネガティブに自問自答することが重要です。

    これができるかどうかで挫折を乗り越えることができるかが決まります。
    無理な目標を掲げて行き詰まったり挫折しそうになると、人は視野が狭くなってしまいます。

    この視野が狭くなっている時には、何をしても大抵うまくいきません。
    視野が狭くなっている人は解決策を見つけることができないからです。

    皆さんは広い視野を持って、自分の挫折の可能性とできる対策を考えてください。
    どうすればその挫折を乗り越えることができるのかということを知っておくことがとても重要です。

    挫折対策に効くSRTとは?

    自己調整療法:Self-Regulation Therapy (SRT)は、心理療法の一種です。
    自分の体に起きる反応を観察して、自分のネガティブな感情や誘惑に負けそうになった時に、自分の体にどんな反応が起きるのかということを認識できるようになると、目の前の挫折や誘惑に抗うことができるようになります。

    自分の体の反応に集中すると物事に対する忍耐力が上がり、やるべきことを続けやすくなるというのが自己調整療法:Self-Regulation Therapy です。

    メンタルの問題や誘惑に弱い問題がある時、目標に向かって頑張ろうと思った時に挫折しそうになった時、自信を失って継続できなくなりそうな時、このテクニックを知っているかどうかで結果はかなり変わります。

    例えば、毎日筋トレを頑張ろうと決めたとします。
    日によっては「よし、やるぞ!」とすぐに取り掛かることができる時もあれば、「やろうとは思うけど‥、やるべきとはわかっているけど‥」とモヤモヤする時もあると思います。

    誘惑に負けずやるべきことができた時と、誘惑に負けそうになった時、一体何が違うと思いますか?

    人によって違いますが、誘惑に負けずにやるべきことができる時とそうでない時では体の反応が違います。
    この体の反応の違いに対する認識は、あくまで自分の主観で構いませんが、それを理解していると誘惑に負けそうになった時にも、感情的になり余計なことをしそうになった時も、自分をコントロールすることができるようになります。

    今回はそんな自己調整療法:Self-Regulation Therapy の3つのテクニックを紹介させてもらいます。

    1. リフレクション・クエスチョン
    自分を振り返るための10の質問があります。
    これは定期的に使うことができる質問です。
    これによって常に自分の状態を把握することができます。

    2. リピート・プラクティス
    挫折や誘惑に耐えるための基礎トレーニングのようなものです。
    挫折しそうになった時に踏みとどまる力を高めてくれます。

    3. 感情アクセプタンス瞑想
    誘惑に耐えるための瞑想のトレーニングもあります。
    誘惑に負けそうになった時には、この瞑想を行うことによって乗り越えて行くことができます。

    挫折を乗り越えるためのおすすめ
    マインドフルネスや瞑想について学ぶことは、誘惑や挫折に強くなるために重要です。
    マインドフルネスは、今この瞬間に集中するために人間の注意力をコントロールするためのトレーニング方法です。
    余計な誘惑やストレスに惑わされないためには、こちらの本も使ってみてください。

    マインドフルネス・ストレス低減法ワークブック

    ネガティブな感情に惑わされたくないのであれば、ACT(アクセプタンス&コミットメント・セラピー)の研究で有名なラス・ハリスさんのこちらの本も読んでみてください。

    幸福になりたいなら幸福になろうとしてはいけない: マインドフルネスから生まれた心理療法ACT入門 (単行本)

    挫折を防ぐためには正しく計画を立てることも重要になります。
    そんな計画の立て方についてはこちらを参考にしてみてください。

    倒れない計画術:まずは挫折・失敗・サボりを計画せよ!

    そして、自分が立てたその計画を習慣化していくことも欠かせません。
    Amazon の Audible であれば無料体験で1冊全て聞くことができます。

    短期間で〝よい習慣〟が身につき、人生が思い通りになる! 超習慣術

    ※AmazonのAudible無料体験で聞けます。無料期間中に聞いて解約すればお金はかかりません。

    1. リフレクション・クエスチョン

    自分を振り返る力である内省力を鍛えるための10の質問があります。
    自己調整療法:Self-Regulation Therapy では、日常生活の中で、忍耐力を発揮したり挫折に抗ったり、誘惑を自分でコントロールして負けないようにする場面において、内省することによってその力を高めてくれるとされています。

    この質問を定期的に自分に投げかけることで、自分がどんな時に誘惑に負けそうになり、どんな時に挫折に抗い乗り越えることができるのか理解できるようになります。

    おすすめは1日の終わりに毎日ですが、少なくとも週に1回この質問を自分に投げかけてもらえると、自分が誘惑や挫折に負けるタイミングがわかるようになります。
    これがわかるようになると、習慣化のテクニックなどと組み合わせて対策することができるようになります。

    人間が挫折したり誘惑に負けそうになるタイミングがあります。
    内省することで自分の挫折しがちなタイミングを認識することができる質問です。
    質問その1 :イライラを感じた時、誰にその感情をぶつけますか?自分ですか?他人ですか?それとも、イライラを簡単にやり過ごすことができますか?
    質問その2 :健康的な食事、運動習慣など、自分が望む目標を達成するのは簡単ですか?それとも、難しいですか?その理由は何ですか?
    質問その3 :声に出す前に、よく考えてから発言していますか?
    質問その4 :機嫌が悪くなった時に、自分の気持ちを切り替えるのは簡単ですか?それとも、難しいですか?
    質問その5 :後になって後悔することを言うことがよくありますか?
    質問その6 :後で反省したり、自分の反応に罪悪感を感じたりすることがありますか?
    質問その7 :自分の行動や発言を謝らなければならないと感じることが、どれくらいの頻度でありますか?
    質問その8 :あなたの近くで誰かが攻撃的な振る舞いをしている時、あなたはどのように反応しますか?
    質問その9 :他の人の感情を見分けるのは簡単ですか?それとも、難しいですか?
    質問その10 :社会的なイベントに参加する際に、「適切な行動」をとるように求められたことはありますか?

    1日の終わりにその日を振り返りながら、この10の質問を自分に投げかけてみてください。
    心理療法として考えなくても、自分が日々の生活の中でしてしまいがちな失敗とそのタイミングを認識することができると思います。

    週に1回でも行なって自分を内省することで自分のウィークポイントが認識できます。
    仕事でも人間関係でもミスが減ったり改善するためのきっかけになります。
    自分が失敗してしまいやすいタイミングや誘惑に負けやすいタイミングも認識できますので、これだけでも挫折を踏みとどまる力を高めることができます。

    ここから先は、残り2つのテクニックと具体的な方法について解説していきます。
    続きもぜひチェックしてみてください。
     
  • 一問一答「あなたの取り返したい失敗はどんなものですか?」【失敗リカバリー】

    2022-08-11 15:40  
    330pt
    あなたの取り返したい失敗はどんなものですか?

    失敗は誰にでもあるものですが、それを活かすことができる人とそうでない人がいます。
    今回は、人前で自信を持って話せる方法についての質問をもとに、失敗とリカバリーの心理学について解説させてもらいます。

    Q. 人前で自信を持って話せる方法を教えてください。

    「失敗してもいい」と思えないと、人前で自信を持って話すことはできません。
    これは捉え方によって結構変わるものですが、おすすめとしては、プレゼンなど人前で話す時に、一番最初に今の自分について伝えてください。
    「緊張してうまく喋れないかもしれませんが、よろしくお願いします」というようなことではなく、
    「今日は本当に自分にとって大事なプレゼンで、そのために色々なことをして準備してきました。正直言うととても緊張しています。緊張のしすぎて心臓はバクバクしていますが、それでも皆さんにどうしても伝えたくて私は今ここに立っています。」と伝えてみてください。
    言い方次第で相手はかなり聞く姿勢になってくれて、そうなれば自分も喋りやすくなります。

    以上がDaiGo師匠からのアドバイスでした。

    失敗と挫折のリカバリー

    「どうにでもなれ効果」は他にも波及していく
    皆さんの今年の目標の進み具合はいかがでしょうか?
    皆さんが自分で決めた習慣は確実に続いているでしょうか?

    自分で決めた習慣が続かないという人や目標に向けて継続できない人が陥る「どうにでもなれ効果(The What-The-Hell Effect)」は、例えば、ダイエットのために朝起きてから運動や筋トレを頑張ろうと決めたとして、そう決めていたのに前日の夜に Netflix を見過ぎてしまい寝坊したので時間がなく、今日は運動できないとなって、今日はできなかったから明日からすればいいと、運動の予定を先延ばしするだけであればまだマシですが、このどうにでもなれ効果というものは他のことにも波及していきます。

    つまり、朝に自分がしようと決めた習慣ができなかったことによって、自分にとって今日という1日が完璧な日ではなくなってしまったと思うと、他のことでも挫折しやすくなります。
    朝に決めた習慣もないがしろにしてしまったし、午前中に大切な仕事をしようと思っていたのにそれもできなかったから今日はどうでもいいし明日から頑張ればいいとなってしまいます。
    このように1つの失敗や挫折をするだけで人間はその日1日を無駄にしてしまいやすくなります。

    失敗と挫折というものはひとつ経験したとしても、ちゃんと対処してそこでリカバリーさえすれば大した被害にはならないものです。
    ですが、それができないと他の所にも波及してしまい、どんどん広がり続けていってしまいます。

    「どうにでもなれ効果」を防ぐ3つの方法
    1. 長期目標を作る
    どうにでもなれ効果を防ぐためには方法としては3つあります。
    まずひとつ目は、長期目標を作るということです。

    例えば、今日はお菓子を食べないではなく、1週間お菓子をできるだけ食べないようにして、お菓子の消費量をいつもの80%以上減らすという目標にして、できるだけ期間は長く幅も持たせるようにします。

    貯金の場合であれば、今月は飲みに行ったりするのも我慢して5万円貯金をするというような目標にするよりも、1年間で80万円貯金をしようというような目標にした方が、今日つい1000円無駄遣いしてしまったけれど、もう1万円使ってもいいかとなりにくくなり、少し無駄遣いをしたとしても1年間でこの金額を貯めるには、どこかでこの無駄遣いを削る必要があると考えることができるようになります。

    このように長期目標というものは自分の頭を冷静にしてくれるものです。

    2. やめる目標をやる目標にする
    2つ目としては、やめる目標をやる目標にするということです。

    例えば、お菓子を食べないというよりは、お菓子を食べないことによって摂取カロリーを減らすと考えて、摂取カロリーを減らすということを目標にすれば、やめる目標ではなくやる目標にできています。

    それであれば、チョコレートを食べてしまったとすると、摂取カロリーを減らさないといけないので、その分をどこで削ろうかと考えることも出来るようになります。

    このようにしてやめる目標ではなくやる目標にするようにしてください。

    3. 失敗から立ち直った回数を数える
    挫折することは誰にでもあります。
    ですが、その挫折を力に変えることができない人の特徴としては、失敗から目を背けようとします。
    失敗した回数すら覚えていません。

    自分の失敗も挫折も全て記録しておいてください。
    失敗の記録は怖い気がするかもしれませんが、それは何年かすると立ち直りの記録になります。

    この失敗から立ち直った回数を数えるということが、このどうにでもなれ効果を防いで、挫折の連鎖を止めるための最も強力な方法だとされています。
    リカバリーした感覚を得ることを意識して、自分の失敗の記録と失敗から立ち直ったリカバリーの回数を記録してください。

    DaiGo師匠も、たくさんの失敗も挫折も経験しました。
    ですが、失敗や挫折をして凹んだとしても、それを取り返して失敗する前よりも上に行くということをその都度考えてきました。
    そんな自分がリカバリーすることができた記録を作ることができますので、これは挫折を止めるどころか自分のモチベーションを上げてくれるものです。

    ですから、自分の失敗の記録をするようにしてください。
    それをすぐにリカバリーすることができればもちろんそれで結構ですが、リカバリーできなかったとしても、時間が経てば人間は失敗から学ぶことができるものです。

    2つの目標のうちどちらかを達成する方法
    ちなみに、目標の立て方としては何種類かの目標にしてもいいかもしれません。
    例えば、「今日は完食をゼロにする、または、お昼にサラダをドレッシングではなくオリーブオイルとバルサミコ酢だけにする」というようにして、どちらかひとつをクリアすれば OK ということにしてください。

    ヘミングウェイも、毎日何十ページも執筆していると書ける日もあれば全く書けない日もあったそうです。
    書けない時に、もうどうにでもなれ効果が起きることを防ぐために、ページ数の目標か執筆に向き合う時間かのどちらかを達成すればいいというようにしていたそうです。

    これはとても良い方法で、例えば、5時間を目標にしていたけれどあっという間に30分で目標のページ数を書くことができたとしたらその日はもう終わりで、残りの4時間半の時間が自分に対してのご褒美になります。
    一方で、いくら悩んでも全く書けない日もあるわけです。
    その日も、たとえ書けなかったとしても目標にしていた5時間執筆に向き合うことができたら達成することができたとします。

    このようにどちらかを達成すればいいというようにすると、日々の達成感をも感じることができるようになり、もうどうにでもなれ効果も起きにくくなります。
    ぜひ試してみてください。

    失敗も挫折も乗り越えて前に進むためのおすすめ本
    今回のおすすめの本としては、同じく挫折を乗り越えて前に進むために役に立つ本を2冊紹介しておきます。

    倒れない計画術:まずは挫折・失敗・サボりを計画せよ!
    目標や計画というものは、その立て方を少し変えるだけで達成率は2倍や3倍に割と簡単に変わるものです。
    ですから、正しい計画の立て方について習う機会はありませんが、実はとても大切なことです。
    そんな方法を科学的に解説した内容になっています。


    やり抜く人の9つの習慣 コロンビア大学の成功の科学
    諦めずにリカバリーしてやり抜く力が大切ですが、そんなやり抜く力を手に入れたい方のためにおすすめの本です。
    こちらは薄くて読みやすい本ですが、そんなやり抜く力を手に入れるためにとても役に立つと思います。
    ぜひチェックしてみてください。

    メンタルのリカバリー

    世の中は大変な時代になっていますが、僕たちはしんどいことも乗り越え、辛いことにも立ち向かい、自分の人生を生きていかなくてはいけません。
    挑戦することが大事だと多くの人がわかっていても、ほとんどの人は「わかっていてもできない」と言います。
    それは「できない」ではなく「していない」です。

    多くの人が不安やストレスに負けてしまったり、新しいことを始める時に立ち向かおうとする気すら起きなくなってしまいます。
    結果がどうなるかということについては、後から現実化していけばいいことですから、まず最初に立ち向かう気になることが重要です。
    これは心理学でレジリエンスと呼ばれる折れた心を元に戻す力です。

    成功するかどうかということは後からしかわからないことですから、そんな中でも進んでいけるかどうかということが大事になります。
    もしかすると、自分が失敗への第一歩を歩んでいるのかもしれないけれど、それを乗り越えていくことができるかということが大事なわけです。

    この乗り越えるということは問題を解決するということではなく、問題というものは結果的に解決されるものであり、重要なのは、自分が失敗するかもしれないとか、うまくいかないかもしれないという恐怖心を乗り越えることで、そのためにはレジリエンスが必要です。

    立ち向かう:「明確化する」
    では、立ち向かうとはどういうことなのかと言うと、心理学的には、「明確化する」ということです。

    僕たちが何かに立ち向かおうと思った時に、根性論や感謝、自己犠牲を持ち出し都合よく耐えようとしますが、それは違います。
    何に立ち向かうべきなのか、そして、立ち向かった時に自分にどんなデメリットがあり、どんな苦しみや障害があり、どこをどのように乗り越えてどこまで行けばいいのかというように、自分が立ち向かう相手を明確化することこそが、実は、レジリエンスを高めてくれます。

    自分が嫌なことをとりあえず我慢しようとか、感謝の気持ちを持てばなんとかなるというようなことを思いがちですが、実際にはそうではありません。
    明確化することで、対処しやすくすることによって、自分の力でもその問題を解決することができるとか、自分の力でもその問題に対して立ち向かい乗り越えることができるかもしれないと思えるぐらいまで、ブレイクダウンして明確化することがとても重要です。

    大抵の人は、対処できないことに対して2つの道を選びます。
    逃げて現実逃避するか、なんとかなるだろうと思い何もしないです。
    ここがポイントで、なんとかなるだろうと思うことは悪いことではありませんが、それにより何もしないことが危険です。

    皆さんにはぜひ3つ目のルートをとってほしいと思います。
    この3つ目が「明確化」です。
    自分が何をするべきなのか、どこから手をつければ進めるのかということを知ることこそが、レジリエンスを身につけるための方法です。
    根性論ではなく技術です。自分が対処できるレベルまで細かく明確化すればいいだけです。

    例えば、皆さんの前に大きなステーキが出てきたとして、それをいきなりフォークで刺して一口で食べようとはしないはずです。一口で食べられるサイズにナイフで切り、口に運ぶはずです。
    その方が美味しいし食べやすいからです。

    障害に対してもこれと同じだと考えてください。
    自分が食べることができるサイズを把握して、そのサイズに切り分けるからこそ、口に入れることができるし味わう余裕も生まれるわけです。
    ですが、ほとんどの人がトラブルや問題に対してこれをしません。

    対人関係のストレスがある人を対象にした興味深い研究があります。
    自分にとって嫌なことやネガティブなこと、ストレスになるようなことは、徹底的に考えて具体化することによってストレスが減ります。

    何かに対処しなくてはいけなくなった時に目を背けたり、なんとかなるだろうと考えてしまう人が多いですが、実際には、考え抜いて細かく切り刻み、自分が使うことができるレベルまでブレイクダウンした方がはるかにストレスが減るとされている研究を紹介します。

    エクセター大学の研究で、約50名の男女を対象にしたものがあります。
    50名となると少ないような気がするかもしれませんが、この集めた人たちに特徴があり、この実験の直近で人間関係の強烈なストレスが起きた人たちばかりを選んで行った実験です。
    実際に強烈なストレスを感じていて、今実際に困っていてレジリエンスが必要だと思っている人たちを対象に行われた研究です。

    例えば、上司ともめてしまい会社内での立場が危うくなっている人や、大事な家族と大喧嘩してしまった人など、人間関係のトラブルに直面している人たちを集めて、その人たちの考え方を変えることによって、人生においてぶつかっているその問題を自分の力でどれぐらい乗り越えることができるようになるのかということを調べようとしたものです。

    実際に、その参加者にしてもらったことは、そのトラブルの様子を徹底的に思い出してもらったというだけです。自分がどんなトラブルを起こしたのかということを事細かに思い出してもらいました。

    例えば、夫婦の喧嘩であれば、どのようにその喧嘩がスタートしてしまったのか、その時自分がどのような対処をしたのか、正確にどのような言葉が飛び交ったのか、感情を表す声のトーンはどうだったのか、というようなことまで徹底的に細部まで自分のトラブルを思い出してもらいました。

    つまり、相手の対応と自分の対応、相手の感情と自分の感情、相手の声のトーンと自分の声のトーンはどのようなものだったのか、どのような始まりをしてどのように展開していったのかなどをできるだけ細かく分析するような感覚で思い出してもらいました。

    普通の人はなかなかここまでしないと思います。
    大抵の人は、このような喧嘩をしたという場合であれば、なんであんなことをしてしまったのだろうかとか、あの時間に戻ってやり直すことができたらいいのにというように後悔するだけです。

    具体的に細かく思い出すと、ここは良かったけれどここは良くなかったというように、良いところと悪いところが思い出されるものですが、乗り越えることができない人たちは、悪いところばかりを思い出して、それに対してざっくりとした後悔をします。
    ざっくりとした後悔をすると、具体的に何をすればいいのかということを思いつけないので、現実逃避を始めてしまいます。
    それにより、あの時にああすれば良かったというような今更どうにもならないことを考えます。

    研究では、このような徹底的に最後まで思い出すというトレーニングを6週間続けています。
    6週間の間、徹底的に細部まで思い出すということを行ってもらい、その6週間の間にもし新しい揉め事が起きた場合には、それについても細部まで思い出し記録してもらうということをトレーニングとして行いました。

    その結果とても強烈な結果が確認されています。
    このトラブルを細かいところまで思い出すトレーニングを行ったグループは、それだけで、ストレスや困難に立ち向かう能力であり、折れた心を元に戻す能力であるレジリエンスが高まったということがわかっています。

    過去に起きてしまったトラブルを細かいところまで思い出したり分析することによって、僕たちは、未来の同じようなトラブルに恐怖心を感じにくくなり強くなるということです。

    レジリエンスで過去を未来に繋げる
    人間は過去の後悔を思い出したり傷ついた経験を思い出したりするものですが、重要なのは、より細かく思い出すことによって過去を未来につなげることです。
    この過去を未来につなげるということがどういう意味なのかと言うと、それこそがレジリエンスです。

    つまり、過去に自分が色々なトラブルに巻き込まれたことを細かく分析して、細部に注目することにより、僕たちは初めてそこから学ぶことができます。
    過去の失敗から学ぶということは、過去の失敗から学び、いい解決策を手に入れたり、自分の失敗ルートを理解することで失敗を未然に防ぐということだけでなく、物事に立ち向かうための基礎体力であるレジリエンスを鍛えるためにも使えるということです。

    ですが、ほとんどの人がこれをしないので、同じようなミスを繰り返してしまうわけです。
    これは考えれば当たり前のことで、レジリエンスが高まっていないわけですから、同じような問題が起きた時にすぐ逃げたくなってしまいます。

    ですから、同じような問題で逃げたり現実逃避する人は、このレジリエンスが鍛えられていません。
    なぜ鍛えられていないのかと言うと、この研究が示すように過去とちゃんと向き合うことができていないからです。
    この過去と向き合うということは、出来る限り細かく具体的に分析して言葉にしたり記録するということです。

    この研究の結果は非常に明確で、トラブルを細かく思い出したグループの方が、メンタルのリカバリーのスピードが圧倒的に速くなっていました。
    さらに、過去の後悔を引きずり、うつ傾向になってしまうことも非常に少なかったということです。
    要するに、レジリエンスが高まったと言えるわけです。

    今まさに世の中は大変な状況ですが、このような苦しい状況を乗り越えるためにはレジリエンスがやはり鍵になってきます。

    失敗とリカバリーを考えてうまくいく人といかない人

    人間が成功するルートは2つあるとされています。

    1. DP(Defensive Pessimism)
    防衛的ペシミストという考え方で、今まで成功したり上手くいった事があっても、次は失敗するかも、そんなに上手くいかず次は悪い事が起きるのではないかと考えるタイプです。
    このような人は、不安により他の人よりも事前準備に力を注ぐので成功しやすくなります。

    2. SO(Strategic Optimism)
    戦略的オプティミストという考え方で、今までも上手くいってるのだから次もきっとうまくいくと考えて、どんどん前に進んでいくタイプです。
    このような人は、失敗を恐れないのでトライアル・アンド・エラーを繰り返して成功に繋がります。

    DP(Defensive Pessimism):準備を念入りに
    SO(Strategic Optimism):挑戦回数を増やす
    皆さんが楽観的なタイプであれば、成功するために失敗を恐れず挑戦回数を増やしてください。
    逆に、慎重派で不安になりやすい人は、他の人よりも準備に時間をかけることで成功率を高めることを意識してください。
    この2つには、どちらがいいとか悪いということはありません。ほとんど遺伝子で決まるものです。

    1996年の研究で、参加者を2つのグループに分けて、ダーツを投げる実験を行っています。
    その際に、自分の失敗と失敗した時のリカバリーについて考えたグループと、自分の完璧な成功について考えたグループに分けています。

    その結果、DPの人たちは、自分の失敗を想像したり、失敗した時にどうリカバリーするのかということを考えると、ダーツの的中率が上がりました。DPの人達は、ネガティブなことを考えてそれを飲み込んでいた方が成績は良くなったということです。
    逆に、完璧にダーツを投げているところをイメージすると、かえって、成績は下がってしまいました。
    SOの人たちは、失敗するところを想像すると本当に失敗してしまい、完璧にダーツを投げているところを想像すると本当に成績も上がりました。

    ちなみに、日本人やアジア人は、基本的にはポジティブシンキングがあまり効果がない人が多いです。日本人は悲観的な遺伝子を持っている人が9割を超えています。ほとんどの人は、DPだと考えてください。
    基本的には、不安を抱えやすい遺伝子が強い日本人は、DPの戦略を使った方が上手くいく可能性は高いです。

    ここから先は、組織やチームでの失敗とリカバリーについてと、具体的にリカバリーの可能性を高めるテクニックについて解説していきます。
    失敗は誰でもするものです。
    むしろ、挑戦し続けている人ほど失敗の数は多くなります。
    リカバリーの可能性を高めていつか成功を掴むために続きもチェックしてみてください。
     
  • 集え!闇の力! DaiGoの人生を変えた3つの挫折とそれを力に変えた方法

    2019-05-27 11:50  
    306pt
    僕も多くの挫折を経験してきました。皆さんも、何かしらの挫折を経験してきたと思います。挫折した時に、それをどう捉えるか?どう乗り越えるか?によりその後が変わってきます。今回は、僕の経験を紹介し、今後の参考にしてもらうための考察放送を紹介します。(無料枠にて解説)
    ブログ▶︎https://daigoblog.jp/3major-setbacks/YouTube▶︎https://youtu.be/fYArYRH6GpY
    あまり、普段は紹介していない内容ですが、今まで挫折したことがある人、今挫折している人、あるいは、これから先に挫折するかもしれない全ての人に、いざという時に思い返していただきたい内容です。是非参考にしてください。※ブロマガは、システム上入会月以降のブログが読み放題となりますので、お早めの入会をお勧めします。
    ■記事が見れないなどの不具合についてのお問い合わせは、ニコニコヘルプまで個別にお問い合わせください。 https://bit.ly/2UXc7hT サイト内の下部にある「サポートに問い合わせする」より、お問い合わせくださいますようお願いします。

     
    子供の頃のいじめ(コミュニティからの否定と拒絶)
    いじめられていたのは小1から中2までの8年間です。この間友達はいませんでした。
    そこで僕が何を身につけたかというと、自分を諦める力です。僕はそう思っています。
    多くの人が、自分自身の成功や自分がしている専門的な業務、自分が世の中にどのように思われているかということに対して執着します。当然のことでもありますが、どうしてもしがみつくわけです。
    ところが、僕は、自分の中にしがみつくものがありませんでした。この8年の間、なぜ僕が生きていられたかというと、学習性無力感という自分が無力であるということを学ぶ悲しい性質によるものです。
    自分は価値がない人間であり、自分はダメな人間だから、いじめられても仕方がないのだと納得していました。
    自分は何もない人間だと思っていたので、効果があることであれば、何だってしてしまおうと考えました。
    僕は、自分が手に入れたものはいつでも捨てることができます。だから、タレント業だって別に捨てられるわけです。他にお金を稼ぐ手段はあるし、別に、人から賞賛されたいとも思っていません。今はニコニコや作家業もしていますが、それよりも効果があることや、やりたいことができたら、捨てることができます。小1から中2までの間、全てを諦める練習をしてきたので、捨てることには慣れたからです。
    ですから、今の損切りの早さと自分のしてきたことに対する執着のなさがあります。僕がどうしても捨てられないのは、本と猫ぐらいではないでしょうか。
    これがいじめから学んだことです。
    何も持っていない人間は、失うものが何もないので、とても強いです。今自分が持っているものや、大事だと思っているものも、それよりももっといいものと交換できるのであれば、いつでも手放せばいいと思えます。だから、強かったわけです。
    もちろんこれは一長一短でもあります。
    自分が全てを捨てて、ダメな人間なんだと思って生きていっていたら、本当に駄目になっていたはずです。でも、何も持っていないのであれば、やりたい放題だとも思えます。いじめの続きの〜受験の失敗、人間不信と仕事の放棄までの内容をご覧になりたい方は続きをどうぞ。