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  • 一問一答「あなたは、どんな人に好印象を持ちますか?」【印象操作の心理学】

    2023-03-18 12:00  
    330pt
    あなたは、どんな人に好印象を持ちますか?

    今回は、色々考えているのになかなか相手に思うように自分の気持ちを伝えられないという方の相談をもとに、好き放題やってもなぜか印象が良くなる印象操作の心理学について解説させてもらいます。

    「Q. 考えていることはいろいろとあるのに、なかなか相手に思うように伝えられません。どうしたらいいのでしょうか?」

    たくさん言いたいことがあるために、それを考え過ぎてしまいなかなかうまく伝えられないということはよくあると思います。
    その場合は、紙に書き出してみることをおすすめします。
    自分の感情が交錯したりして相手にうまく伝わらないという場合があると思いますが、それを防ぐためには、結局自分は何を言いたいのかということを客観的に見る必要があります。

    人間というものは、頭の中でモヤモヤしていることを頭の中で考えても余計にモヤモヤしてしまうだけです。
    ですから、そんな時に一番いい方法は言葉にすることです。
    外部に出して言語化することによって、人間は初めてそれを冷静に見ることができるようになります。

    言いたいことを箇条書きで3つぐらいにまとめるようにしてみてください。
    そして、「今から言いたいことが3つあります」と言ってから話し始めるようにしてください。
    世界中の小説などでも三部作が多いものです。人間というものは、ポイントが3つにまとめられているとそれだけで話が入ってきやすくなります。

    以上がDaiGo師匠からのアドバイスでした。

    印象操作の心理学

    人はそもそも他人のことをそれほど見ていません。
    心理学では、認知的倹約家(認知的ケチ)と言われますが、人間関係やコミュニケーションにおいても、相手をしっかりと観察したり、認知的に難しいことをあれこれと考えて処理するためのエネルギーを節約しようとします。
    これを逆に利用できれば自分をもっと魅力的に見せることもできます。

    認知的倹約家の研究でよく出てくるものとして社会的比較理論というものがあり、人は判断に迷うと周りと比較して平均的なものを選ぶ決断をしがちです。
    自分の周りに起業する人が多かった学生は起業する可能性が高くなりますし、普通に就職する人が多かった学生は就職する可能性が高くなります。
    人は意識しないと実際には自分の頭で考えていないことが多くなるということです。

    これも逆に使うと、自分の印象を魅力的に見せるために使うこともできます。
    メガネをかけると頭が良さそうに見えるというのも同じです。
    伊達メガネをかけている人もいますが、元々は本をたくさん読んだりする人が目が悪くなりメガネをかけることが普通でした。
    それによってメガネをかけている人は知的な人だと思われやすくなるわけです。
    ちなみに、頭を良く見せたいのであれば丸いメガネよりも直線的でシャープな印象のメガネの方が良いです。

    不定比率強化(variable ratio reinforcement)
    寿司が好きな人がいたとして、毎日寿司を食べるとさすがに飽きてしまいます。
    時々寿司を食べるから美味しいわけです。
    時々食べるとしても、毎月決まった日に寿司を食べるとするとありがたみは少なくなります。

    時々不意に美味しいものを食べられるから喜びが増えます。
    つまり、人間に最も喜びをもたらしてくれるものは、定期的な物事ではなく不定期に喜びをもたらす物事です。
    これを印象操作に使うのであれば、皆さんが不定期な喜びをもたらす刺激を与えなくてはなりません。

    ギャンブルでも同じです。
    毎回同じ確率や頻度で勝てる保証は何もありません。
    時々不定期に大きな利益が出たりするから、そのいいイメージが残って次も挑戦したくなってしまいます。

    人間は期待値で物事を見ているのではなく、期待値とそこから感じる喜び、そして、その頻度で物事を見ています。
    魅力的な人になりたいのであれば、不定期に他人を喜ばせる人になる必要があります。
    これが心理学では不定比率強化(variable ratio reinforcement)と呼ばれる現象です。
    報酬がその都度変わったりタイミングが変わるものに対して人は魅力を感じます。

    当たり前にあるものにならないでください。
    時々相手を喜ばせることをしたり褒め言葉を伝えたりしてください。
    プレゼントや差し入れも毎回同じものではなく違うものにした方が不定比率強化の効果が大きくなります。

    不定比率強化では、報酬が与えられる回数が固定されていないため、より長い時間その行動を続ける傾向があります。

    不定比率強化は、動物行動学や心理学などの分野で研究されており、その効果は強力であることが示されています。特に、不定比率強化は、行動の習慣化や強化の維持に効果的だと言われています。

    簡単でお金もかからない最強の印象操作
    上司からの評価を上げるためにゴマをすっている人や、周りの男性によく可愛く見られたいからと不自然に頑張っている女性を見ると、他の人を出し抜こうとしているように見えてしまうので周りからすると嫌な気分になってしまいます。
    自分をよく見せたいというのは誰でも思うことでしょうが、とはいえ周りからひんしゅくを買うことは避けたいです。

    簡単でお金もかからないしすぐにできる行動で皆さんの魅力を高めることができます。
    その行動とは、寛大な行動です。

    周りの人が寛大で優しいと感じる行動をとるだけで、見た目に対する評価まで上がってしまうという研究があります。
    親切や寛大な行動というものは、過去の先行研究を見てみても非常にメリットが大きいです。
    例えば、ボランティア活動や奉仕活動などをしている人ほどメンタルが安定しているというデータがあったり、他人に親切にする人の方が人生における幸福度が高くなるとか、寛大で優しい人ほど健康で寿命が長くなるというデータもあるぐらいです。

    ペンシルベニア大学の研究で、人間が何かの特徴が良いと、それにつられて他の部分も良いのではないかと感じるようになる性質があるということが確認されています。
    見た目がいいと性格もおそらくいいだろうし育ちもいいのだろうと考えやすくなります。

    つまり、性格が良く優しくて寛大だという印象が先にあれば、それに影響を受けて外見に対する評価も高くなるのではないかということです。

    研究では、思春期後期から高齢者までの被験者を54年間かけて調べたアメリカの大規模なデータセットをもとに、全員の外見的な魅力を第三者の視点でチェックして、それがボランティア活動の多さと相関しているのかということを調べています。

    ボランティア活動の情報については知られていませんが、その結果、若者であっても高齢者であってもボランティア活動をしている人の方がルックスに対する高い評価を得るという傾向が確認されています。
    しかも、優しさや寛大さと外見的な魅力の間には双方向の関係が確認されたそうです。
    つまり、ルックスがいい人ほど優しく寛大な行動をとる可能性が高く、優しい行動をとる人ほどルックスが良い傾向があるということです。

    より魅力的だと判断されている人ほど他人に親切で寛大に接する可能性が高く、他人により多く与え親切な人ほど外見的にも魅力的だと思われるということです。

    寛大さや親切についてのおすすめ本
    この寛大さや親切についてはぜひ読んでもらいたいおすすめの本があります。
    ある条件を満たした上で他人に与える人が最も幸せになることができますが、それに失敗してしまうと与える人の方が不幸になってしまうということもあります。
    この本は、その失敗をしないようにするための方法を教えてくれます。

    GIVE & TAKE 「与える人」こそ成功する時代 (単行本)

    親切や優しさについて書かれた本でスウェーデンで話題になりベストセラーになった本ですが、こちらもかなり参考になると思います。
    寛大さ優しさを求めている方にはぜひ読んでもらいたい本です。

    「やさしさ」という技術――賢い利己主義者になるための7講

    敵をつくるけれど仲間も多い人

    特に今の時代では、ネット上でDaiGo師匠以上にズバズバと物事を言って発信する人も結構います。
    彼らの特徴としては、確かに敵もたくさんできるわけですが周りに必ず仲間がいるわけです。

    そのような人に対して、周りに仲間がいたりフォローしてくれる人がいるからこそ発言できるという人もいます。
    それも確かですが、敵しかいない人はそうはいません。

    いわゆる敵を作りやすい人や物事をズバズバ言う人は、その人の周りに結構仲間がいます。
    つまり、敵を作っているわけですが、それと同じかそれ以上の仲間を彼らははっきりとした発言をすることによって作っているわけです。

    この違いは何なのかと言うと、結局、自分が感情をオープンにしているかどうかということだけです。

    人は相手の感情がわからないとか、自分の感情を表に出さない人は怖いと感じます。
    そうなると、何を考えているかがわからないので信用することができず仲間にすることもできないわけです。

    かといって、そのような人を敵にするわけではありませんが、人間というものは味方と付き合います。
    敵もしくは敵かもしれない人よりは、味方の人と一緒にいようとする傾向がありますので、自分の感情を抑えて言いたいことを言わない人や、自分の考えていることを周りにアピールしない人、特にネガティブな感情を抑えるようなことをする人ほど、仲間に入れてもらえなくなります。
    敵もそんなにはできませんが、味方もできないということになり、結果守ってくれる人がいないというのは人生にとって大きなリスクになってしまいます。

    自分の考えを出せば叩かれることもあります。
    ですが、叩く人がいるということは賛同してくれる人もいるので、その中からいざという時に自分を守ってくれる人も出てきます。

    ところが、自分の感情を出さないと誰も味方にはなってくれませんので、困った時には全てひとりで解決しなくてはならなくなってしまいますので、生きていくのがつらくなってしまうわけです。

    実際に、このような感情を表に出さない人は、社会生活が苦手な傾向があるということがいろいろな研究でもわかっています。

    嫌われることを恐れて自分の感情を抑えたり自分のキャラクターを偽ってしまうと、誰からも好かれないということになってしまいます。
    確かに誰からも嫌われることはないとは思いますが、誰からも好かれないということになってしまいます。

    人は当然ですが、わざわざ自分から相手に敵対したり嫌われるような行為は誰でもしたくないはずです。
    ところが、感情を出さないことによって、人は無意識のうちに同じようなことを相手に伝えてしまっているということです。

    大事なのは、自分の感情を出していくことによって自分の敵が増えるかどうかということではなく、味方が増えるかどうかです。
    自分の味方に対して目を向けていくようにしましょう。

    マム効果(Mere-exposure effect)
    自分がどんな人間なのかを伝えなくては相手は情報不足になります。
    人は情報不足になると勝手にどんな人間なのか決めてしまいます。

    心理学でマム効果(Mere-exposure effect)と言われる現象があります。
    マム効果とは、ある対象や刺激に何度も接することで、その対象や刺激に対する好感度が高まる現象です。つまり、慣れ親しんだ対象や刺激に対して好感を抱くようになるということです。

    マム効果は、商品広告やマーケティング分野でもよく応用されています。ある商品やブランドに何度も接することで、その商品やブランドに対する好感度が高まるということです。また、異性に対する好意や人種差別などにも影響を与えることが示されています。

    マム効果は、広告やマーケティングに限らず、人々の社会的行動や対人関係にも影響を与えることがあります。ただし、マム効果が常に好ましいものではなく、反感や嫌悪感を生むこともあるため注意が必要です。

    知らなければ知らないほど人は悪い方向に考えてしまいます。
    情報不足になると相手は勝手に補います。
    その補う情報は皆さんにとってマイナスな情報です。
    自分のことを言わなければ言わないほど、人はどんどん誤解され印象が悪くなります。
    知らないものは人にとってリスクです。だから良くないものだろうと考えるわけです。

    パートナーに浮気を疑われたり、友達に裏切ったと言われたり、上司になぜか嫌われたり、実際には何も悪いことはしていないのに逆恨みされることがあります。
    これはコミュニケーション不足が原因です。
    マム効果が働いて知らないことを悪い方向に勝手に考えます。

    例えば、自分の彼女と自分の友達が知らないところで会っていたという情報を聞かされると、自分は知らないからもしかしたら浮気しているのかもしれないと疑ってしまうこともあると思います。
    後から聞いたら、自分の誕生日の打ち合わせをしていたということだったりします。
    これも知らないから悪い方向に考えるという心理が働いています。

    自分を正直に出したコミュニケーションを心がけてください。
    相手のことをよく知っているつもりでも、誤解されたくないのであればこまめな連絡をするようにしてください。
    身近な人でも自分のことや情報をちゃんと伝えてください。

    2つの自己認知欲求

    人には自己認知欲求(self-awareness theory)というものがあり、自分という存在を確認したい欲求があります。
    いろんな服を着て自分の魅力を再確認してみたり、鏡の前で見た目を整えたりします。

    自己認知欲求とは、人が自己に関する情報を収集し、自己の認知状態を理解しようとする欲求のことです。つまり、自分自身を知ろうとする欲求のことを指します。
    自己認知欲求には2種類あり、自分に似合う服を確認したりする自己確認欲求と、意外な自分の特徴を褒めてくれたことで新しい魅力に気づくことができる自己拡大欲求というものがあります。

    この自己確認と自己拡大の欲求を上手に刺激すると相手からの印象がかなり良くなります。
    好き放題やっているのになぜか印象がいい人は、相手の自己確認欲求ではなく自己拡大欲求を刺激するコメントが多いということが確認されています。

    つまり、好き放題しているのになぜか周りからの印象がいい人は、他の人が気づかないような相手の褒め言葉を自然に言っています。
    月並みな褒め言葉は多くの人が使っているので慣れています。自分でも自覚している特徴について褒められても自己確認欲求が満たされるだけです。
    これも大事ではありますが、一番効果的なのは知らない自分に気づいて褒めることです。
    自己拡大欲求を刺激するようにしてください。

    美女に対して綺麗ですねとかスタイルがいいですねといくら言ったところで心には刺さりません。
    例えば、「小指が可愛いね」と言われると、なぜそこ??と疑問に思い印象にも残りますし、意外なポイントから話が広がったりします。
    意外な魅力を見つけることを考えてください。

    浮気を防ぎ、良好な関係を作るためのほめ方
    人は恋愛関係でも人間関係でも同じですが、関係が長くなると自己確認欲求しか刺激しないコミュニケーションばかりになります。
    付き合った最初の頃は相手の意外なポイントをちゃんと見極めようと努力します。
    相手のことをしっかり確認して、自己確認欲求だけでなく自己拡大欲求をちゃんと刺激しようとします。
    ところが関係が長くなると、最終的には自己確認欲求しか刺激しないコミュニケーションさえなくなります。
    ですから、長く付き合えば付き合うほど相手のことを理解していると思い込み、実際には何もわからなくなるわけです。

    浮気というものは自己拡大欲求を満たす行為です。
    自分の意外な魅力や新しい一面を見てくれて、今の自分を満たしてくれる人に対して好意を感じます。

    ですから、パートナーと良好な関係を続けたいのであれば、普段から自己拡大欲求を満たしてあげるようなコミュニケーションを大切にしてください。
    パートナーの自己拡大欲求を満たす行動が減ると浮気をする可能性が高くなります。

    パートナーと一緒に新しい体験をすることが関係を保つためには重要だと言われるのも、この自己拡大欲求を満たすコミュニケーションが行われやすくなるからです。

    もちろんそれが全てだとは言いませんが、パートナーの自己拡大欲求をちゃんと刺激し続けている人が浮気される可能性はほとんどありません。

    相手の自己拡大欲求を満たすための褒め言葉は、認知的フィードバック(cognitive feedback)と呼ばれるものです。
    これは、相手の行動や能力を評価し、その人の自己概念を拡大するような言葉や表現のことです。
    相手の意外な一面を見つけようと観察したり、どうすれば意外な一面を褒めることができるか考えてください。
    認知的フィードバックを意識しながら相手のことをちゃんと観察していれば、お互いの関係は良好なものになっていきます。

    これが好き放題やってもなぜか印象がいい人になる方法でもありますし、恋愛関係や人間関係を良好に保つ方法でもあります。

    ここから先は人間の本能を刺激して自分の印象を高める方法から、信頼を勝ち取るコミュニケーションまで解説していきます。
    ぜひ続きもチェックしてみてください。
     
  • 一問一答「あなたは、今どんな繋がりが欲しいですか?」【好かれる自己開示】

    2022-11-12 12:00  
    330pt
    あなたは、今どんな繋がりが欲しいですか?

    今回は、大人になってからもできる深い人間関係の作り方についての相談をもとに、過去の経験による生きづらさを改善して求める友達を作る方法について解説させてもらいます。

    Q.大人になってからは友達を作りづらいと言われますが、大人になってからもできる深い人間関係の作り方を教えてください。

    大人になってから深い関わりを持とうと思うと、やはり、仕事で何か関わりがないと難しいと思います。
    仕事で関わりがないのであれば、何かの苦労を共にすることができたり、共通の趣味があったり、一緒に集まって何かに取り組むことができる時間を、どれだけ作ることができるかが重要になると思います。

    大人になると、良くも悪くも理由がないと一緒にいるのが難しくなります。
    その理由を作ることができるかどうかが、深い関わりのためには重要になってくるのではないかと思います。

    以上がDaiGo師匠からのアドバイスでした。

    不適応スキーマを改善してトラウマを超える

    幼い頃に身につけてしまった歪んだ考えのせいで、コミュニケーションがうまく取れなくなってしまう人がいます。
    これは世界の見方のようなものです。

    例えば、幼い頃に信じていた人に裏切られたりいじめられたりすると、安易に人を信じてはいけないと考えるようになります。
    それが大人になって悪影響を及ぼしてしまいます。

    身近な人で信じて接した方がいいにも関わらず、疑ってかかっていれば、当然ですが人間関係に問題を抱えてしまいます。
    誰も信じずに生きていこうとすれば、当然仕事をすることもできなくなります。

    このような幼い頃に身についた歪んだ物事の見方を早期不適応スキーマと言います。
    「個々人の世界の見方」「思考などの認知的活動のもととなる、構造化された知識」のことです。

    生きづらさを改善するためのおすすめ

    自分でできるスキーマ療法ワークブック Book 1 生きづらさを理解し、こころの回復力を取り戻そう

    幼少期に形成される18の早期不適応スキーマ
    2020年にシエナ大学が、596名の参加者に対し、早期不適応スキーマとスキンピッキング(瘡蓋やニキビを取るような行為)の関係性について調べています。

    早期不適応スキーマとは、「人生の早期に形成され、形成された当初は適応的だったかもしれないが、その後の人生で、不適応的な反応を引き起こしてしまう自滅的な認知と感情のパターン」のことです。
    研究によると、早期不適応スキーマは18種類あります。

    これらは、この特徴を持っていたらアウトということではなく、それが人間関係に問題を起こしているのであれば、それぞれ対処する必要があるということです。

    18の早期不適応スキーマ
    1.見捨てられ感/不安定スキーマ
    他人との関わりは非常に不安定であり、たとえ自分と関わっている人であっても、その人は今にも、自分を見捨ててしまうだろうと感じています。
    仲のいい人や身近な人に対しても、見捨てられてしまうのではないかという恐怖を抱いています。

    2.不信/虐待スキーマ
    他人は皆、自分につけ込み、自分をいじめ、 食い物にするような「虐待者」であり、全くもって信用することができないと感じています。
    周りは全て敵だと考えてしまい、信じられるのは自分だけだと考えてしまいます。

    3.情緒的剥奪スキーマ
    自分は誰からも愛されず、理解もされず、守ってもらえない存在であると感じています。
    どんな悪人だったとしても、誰からも愛されない人はいません。
    この感覚を持ってしまうと、自分から新しいコミュニティに入って行こうとする気もなくなってしまいます。

    4.欠陥/恥スキーマ
    自分は人間として欠陥のある「ダメ人間」で、 そのような自分の存在自体を恥ずかしいと感じています。
    そもそも欠陥がない人間なんていません。
    法律的にアウトでなければ欠陥はあっても構いません。
    それは愛嬌だと考えて、それ以外のところで魅力を作ればいいだけです。

    5.社会的孤立/疎外スキーマ
    自分は人と違っており、どのようなコミュニティにも所属することのできない孤立した存在であると感じています。
    これは自己開示で問題を起こしやすいタイプです。
    自分は他人と違って誰も自分のことは理解できないと考えてしまうので、人と交流することは意味がないものだと考えてしまいます。

    これは、自分は人と違うからと独創的な方向に進む場合もあります。
    反転する場合もあるので、必ずしも問題になるわけでもありませんが、自分が孤立した人間だとは思わないようにしてください。

    6.依存/無能スキーマ
    日常生活を送るにあたって自分は無能であり、他者からの助けがなくては、まともに生きていけないと感じています。
    最近世の中に増えている無能感です。

    7.損害や疫病に対する脆弱性スキーマ
    今にも破局的な出来事が起こり、自分はそれを防ぐこともできないし、対処することもできないと感じています。
    世の中では戦争も起きているしコロナもあり、地震や災害も多いので、何が僕たちに危害を加えるのかはわかりません。
    それをやたらと心配し過ぎてしまいます。

    8.巻き込まれ/未発達の自己スキーマ
    自分が他者(多くは親)に感情的に巻き込まれており、あたかも他者と一体化しているかのように感じています。「自分がない」と感じ、 自らのアイデンティティを感じることができません。 ひとりで過ごすのが苦手で「人生が空虚で見たされていない感覚」を持つ傾向があります。
    自分がない人なんていません。
    ですが、自分がないと考えてしまうと自己開示もできなくなります。

    9.失敗スキーマ
    「自分のしてきたことは失敗ばかりだ」「何をやっても失敗するだろう」と感じ、自分を「失敗者」だと思っています。
    自分に失敗者の烙印を勝手に押しています。
    冷静に考えれば、失敗しているだけ挑戦していない人よりもまだマシです。

    10.服従スキーマ
    他者に見捨てられたり報復されたりしないためには、自分の欲求や感情を犠牲にして、他者に服従するしかないと感じています。
    人生の中では、自分の頭で考えることができない人は、誰かの許可がないと動けなくなってしまうことが多くなります。
    これは人生の後半で大きな後悔として残ります。

    11.自己犠牲スキーマ
    自分より他者を優先し、他者の欲求や感情を、 自分自身が満たしたり癒したりすることに過度にとらわれています。
    他人を満たすことに過度にとらわれてしまい、自分を犠牲にしすぎてしまいます。
    他人に喜んでもらうことは重要ですが、自分を犠牲にしては他人に食い物にされるだけです。

    12.評価と承認の希求スキーマ
    他者から評価されたり、承認されたりすることに過度にとらわれており、他者の評価によって自尊心が左右され、他者の評価を得るために自らの行動を選びます。
    承認欲求がやたらと大きく、不特定多数の承認を求めてしまいます。
    周りの評価によって自分の人生や判断を決めてしまいます。

    13.否定/悲観スキーマ
    人生のネガティブな面ばかりを過大に注目し、ポジティブな面を無視します。「ネガティブな思考」にとらわれており、いつも心配ばかりしています。
    慎重なのはいいことですが、臆病すぎるのは問題です。

    14.感情抑制スキーマ
    感情を感じたり表出したりすることを恐れており、自らの感情を抑え込んだり、あたかも感情などないかのように振る舞ったりします。
    感情を感じないのはサイコパスぐらいです。
    幼い頃に自分の感情を受け止めてもらわなかった経験によるものです。

    15.厳密な基準/過度の批判スキーマ
    非常に高い基準を自分や他人に対して設定し、その基準を満たすように努力し行動すべきであると考えています。
    他人に対してはともかく、自分に高い基準を求めるのは結構ですが、これは行き過ぎてしまうと燃え尽き症候群になってしまいます。
    8割ぐらいで十分だと思えるようにしないと、完璧主義になってしまいます。

    16.罰スキーマ
    人は失敗したら厳しく罰せられるべきだという信念を抱いています。自分や他人の過去を簡単に許すことができません。
    今まさに世の中でこれにとらわれている人が増えています。
    一度間違った人は許してはいけないと考えてしまいます。

    17.尊大スキーマ
    自分は他者と違って特別な存在であり、特権と名誉が与えられて然るべきだと信じています。
    他者より優位に立つこと、ルールにとらわれず自分のやりたいようにすることに過大な価値を置いています。
    一方で、自信のなさや批判に対して過度に反応する傾向も持っています。
    自分に対して尊大な感覚を持つのは結構ですが、自分だけはルールを破ってもいいというような差別的な感覚と同時に、自信のなさがあります。
    脆弱ナルシストと同じで、批判を向けられると過剰に反応します。

    18.自制と自律の欠如スキーマ
    欲求忍耐性が非常に低く、自らの欲求や衝動を抑制したり、目標に向けて計画的に自分を律したりすることができません。
    幼い頃に周りの大人が全てなんでもしてくれて、甘やかされて育った人に起こりやすいです。

    以上、18の不適応スキーマが、対自的要因における自己開示を妨げることが考えられます。

    あなたを縛る早期不適応スキーマを見つけるスキーマ分析
    皆さんがとらわれている早期不適応スキーマを見つけて、他の選択肢があるということに気づくための方法を解説していきます。

    ステップ1 :スキーマ日記を書く
    以下の項目について毎日日記を書いてみてください。
    ①トリガー:ネガティブ感情が引き起こされたきっかけ
    ②感情分解:感情を%で分解、悲しみ10%+怒り50%+後悔40%
    ③自動思考:トリガーで浮かんだ思考・イメージ
    ④身体反応:トリガーで体に起きた反応
    ⑤対処:トリガーの後、自分がどう行動したか?

    ステップ2 :縛られているスキーマを特定
    ①スキーマ推定:どのスキーマに縛られているか?(スキーマに向き合うだけ)
    ②スキーマの起源:人生のどんな経験がそのスキーマを作ったか仮説
    ③スキーマの機能:そのスキーマが当時はどう適応的(役立ったか)だったか?

    そのスキーマは昔は役に立つ機能があったはずです。
    それはどんな機能だったのかと考えると、どんどん距離を取ることができるようになります。

    ステップ3 :他の選択肢を知る
    皆さんがとらわれているスキーマを客観的に見られるようになったところで、現実的な思考に移っていきます。
    事実とイメージを分離して思い込みを見つけます。
    反論・根拠・例外を考えてください。
    その上で 、代わりに行う代替行動を考えます。
    現実的な行動を決めておくことで、縛られているスキーマから開放されます。
    実際にその行動を取らなくても、他の選択肢があるということを知っておくだけで物事の見方も判断も変わります。

    ここから先は、これから皆さんがどんなタイプの友達として振舞い、人生の幸福度を高めるためにはどんな友達を作っていけばいいのかということを解説させてもらいます。
    ぜひ続きもチェックしてみてください。
     
  • 一問一答「あなたが最近コミュニケーションエラーを起こしたのはどんなときですか?」【好かれる自己開示】

    2022-11-10 12:00  
    330pt
    あなたが最近コミュニケーションエラーを起こしたのはどんなときですか?

    今回は、女性のイベントや記念日にこだわる心理が理解できないという方の相談をもとに、お互いの関係を深めるための自己開示について、コミュニケーションを妨げるバイアスと、自己開示力がお互いに高まる質問について解説させてもらいます。

    Q. 恋愛で、なぜ女性がイベントや記念日にこだわるのか理解できません。
    自分にとっては面倒なだけなのですが、どのように考えれば良いのでしょうか?

    イベントがなにかと苦手な男性も多いと思います。このようなイベントや記念日の話になると、男性の皆さんは面倒だと感じたりする人もいるでしょうし、女性がなぜあんなにもこだわるのかがわからないという人もいると思います。
    誕生日や結婚記念日、2人が出会った記念日などを男性が忘れるとなぜ怒るのかと言うと、それは結婚や長期的な関係に対するコミットメントが低いということを女性が無意識のうちに感じ取っているからです。

    大切な記念日を忘れていることを怒っているのではなく、自分のことを大事にしてくれていないとか、長期的に関係を大切にする気がないということを女性は無意識に感じているからこそ、記念日を忘れた男性に対して怒っているわけです。

    記念日を忘れているから怒っていると解釈してしまうと、男性は忘れることだってあると言い訳をしてしまいます。
    そういうことではありません。
    記念日を忘れたことを怒っているのではなく、2人の関係として長期的な関係を意識して大切にする気がないのではないかと責めているわけです。

    ですから、このような大切な記念日を忘れてしまった時に、男性は忘れてしまってごめんではなく、もちろんそれ自体を謝るのは必要でしょうが、それと同時に、相手の女性とこれからも長い関係でいたいし、それぐらい大切に思っているということを伝えるようにしてください。
    そうでないと女性の怒りは収まることはありません。

    日付を忘れた物忘れに対する怒りではなく、2人のこれからの関係に対するコミットメントが、ないがしろにされていることに対する怒りです。
    そのために女性は自分が大事にされていないと感じ取ってしまいます。

    男性は女性と同じように記念日を大事にするべきですし、もしどうしても忘れた場合には、長期的な関係でいたいということをしっかりとアピールするべきです。

    男性は長期的な関係でいたいのであれば、このような定期的なイベントで関係を深める必要もありますし、その際には、来年も再来年もその次もずっと一緒にいたいと長期的な展望を女性に伝えるようにしてください。
    それがないと女性は不安に感じて離れていきます。

    このような心理的なバックグラウンドを理解しておくことが重要です。
    これを理解しておけば、女性がなぜ記念日を大切にしているのかということも理解できますし、長期的な関係としてずっとそばにいて欲しいと思うのであれば、どのように女性に声をかければいいのかということも理解できます。

    お互いの価値観として記念日を全く意識しないし、一緒に過ごすことができたらそれはそれでいいぐらいに考えるのも構わないと思います。
    特別な日よりも特別ではない日常の日を大切にしたいという人もいると思いますので、それはそれで大切なことだとも思います。

    ただ特別な日や記念日というのは、長期的な関係を意識するので大事にした方が良いのではないかということです。
    ですから、もし記念日を大事にしないのであれば、普段からお互いに長期的な関係を意識したりそれができるような関係を作ればいいわけです。

    とはいえ、なかなか普段からその長期的な関係をうまく意識させたり伝えるのは難しいことですから、このような定期的なイベントや儀式をうまく活用した方がいいと思います。

    定期的なイベントというものには、長期的な関係を意識させて、そこに結びつく関係を深める作用があり、それにより結婚へのコミットメントを強めてくれるということがわかっているわけですが、その一方でケンカの原因にもなりやすいので気をつけて扱った方がいいタイミングでもあります。

    以上がDaiGo師匠からのアドバイスでした。

    前回は初対面でも好かれる自己開示について解説させてもらいました。

    科学的根拠に基づいた知識の実験、実践コミュニティ!〜メントレラボ〜
    一問一答「あなたは、初対面の時にどんな自己紹介をしますか?」【好かれる自己開示】

    自己開示のテクニックや関係を深める方法を学んでも、人はどうしても抵抗を感じます。
    人間には必ず認知の歪みがあります。
    今回はそんな認知の歪みを改善するための方法を解説させてもらいます。

    10種類の認知の歪み

    1. マインド・リーディング
    他人が自分のことを否定的に考えていると思い込むバイアスです。

    メンタリストでも相手の心を読むのはそんなに簡単にはできません。
    実際の1対1のコミュニケーションで、相手の心を読めるようなことはありません。

    もし相手の心を読めるような気がした時には、それは自分のバイアスに捕らわれているに過ぎません。
    「嫌われたかも」という感情も認知の歪みに囚われているだけです。

    相手の自分に対する評価を考える時に、人はとても否定的に考えるバイアスがあります。
    これは、生物として考えた時に、人はまずは相手のことを疑ってかかった方が生存に有利だったので、本能として備わっているものです。

    ですが、現代の成熟した社会では、「相手は自分のことを信用してくれている」と考えて接した方が得することの方が多いです。
    相手が詐欺師やよほどの危険な人以外であれば、基本的には相手の自分への感情を好意的に考えた方が得をします。

    これは現代では役に立たなくなっている認知の歪みです。
    自分が思っているよりも、相手は皆さんのことを嫌ったりしていません。

    2. カタストロフィー化
    証拠もなしに、自分の失敗や悪いところを必要以上に大きく考えたり、 自分の成功や良いところを極端に小さく考えたりするバイアスもあります。

    自分のたったひとつの欠点で、その欠点があるから自分は誰からも好かれないと思い込みます。
    証拠もないのに、「自分はダメな人間だ」と思い込みます。
    証拠もないのに自分の失敗や欠点を大きく捉えすぎてしまいます。

    しかも、「失敗したら自分は無能だ」と考えるのに、 他人が失敗をして落ち込んでいたら「大したことじゃないよ」と寛容になる傾向もあります。
    人が同じ状況にいたら優しい言葉をかけることができるのに、自分の時には自分を責めてしまいます。
    他の人にかける優しい言葉を自分にもかけるようにしてください。

    3. オール・オア・ナッシング思考
    物事を0か100かで判断してしまうバイアスです。
    物事をうまくいくかいかないかで判断する必要がある時もあるかもしれませんが、ほとんどの物事は0か100かでは決まりません。

    ビジネスでも人間でも同じです。
    0か100かで決まるビジネスはありませんし、皆さんにとって心の底からどうしようもないと思っている相手でも、何かしら少しは良いところがあります。

    全てがオール・オア・ナッシングだと考えると人生は生きづらくなります。
    メディアもネット上でも、誰かが少し失敗したり間違いを犯すと、その人全てを否定するかのように叩きます。
    これは日本全体でオール・オア・ナッシング思考を煽っている状態です。

    オール・オア・ナッシング思考は、自分に対しても他人に対しても気をつけてください。
    何かをするのに唯一絶対の答えはありません。

    例えば、皆さんにとって憧れの生活をしている、あの人のような人生を歩みたかったという理想の人もいると思います。
    それもオール・オア・ナッシング思考です。
    Instagram でも良いところだけを見せている可能性が非常に高いです。

    その人にもその人自身の悩みがあります。
    皆さんにも悩みはありますし、その人の差に優劣をつける必要はありません。
    もちろん、お金など数字で測ることができる指標もありますが、それがその人自身にどんな影響を与えるのかということは人によって違います。

    自分に対しても他人に対しても、​​オール・オア・ナッシング思考は人生が惨めになる行為です。
    くれぐれも忘れないでください。

    4. 感情的思い込み
    客観的証拠ではなく、感情的な反応で正しいと決めつけるバイアスです。
    自分の感情や周りの人間からぶつけられた感情で物事を決めてしまいます。

    例えば、親の反対にあった経験によって挑戦をやめてしまうのもこれです。
    親から客観的な証拠を提示されたのであれば考える必要はありますが、親に感情的に反対されただけであれば、それは単なるバイアスにすぎません。

    相手の思い込みで感情をぶつけられて、それが正しいと思い込むようなことはやめてください。
    物事を決断しようとしている時には、その決断が客観的な証拠によるものなのか? それとも、単なる感情的な反応によるものなのか? それだけは必ず考えるようにしてください。

    5. ラベリング
    「自分はダメなやつだ」など、うまくいかなかった出来事の後に、自分自身に対して否定的なラベルを貼るバイアスです。

    例えば、相手に皆さんが自分のことを自己開示したとして、相手がドン引きしたとします。
    そんな時に、「やっぱり自分は自分自身の話なんかしない方がいい人間なんだ」と勝手なラベルを自分に貼ります。
    勝手に自分を分類しているだけのただのバイアスです。

    受け取る相手や状況によって否定も肯定も変わります。
    例えば、全裸の村に行ったDaiGo師匠の話を聞いたら、面白いと盛り上がる人もいれば、さすがに自分は無理と感じる人もいるでしょう。
    その一点だけで否定されたからといって、さすがに全否定されることはありません。
    他人の個人の好みをいちいち否定していたらキリはありません。

    皆さん自身の自己開示のひとつの失敗でも同じです。
    たったそれだけのことで自分を否定する必要はありません。

    もし自分がラベルを貼ったことに気づいたら、頭の中でそのラベルを剥がしてゴミ箱に捨てるところを想像してください。

    6. メンタル・フィルタリング
    否定的な情報に焦点を当て、肯定的な情報を無視するバイアスです。

    物事をありのままに見ると、良いところも悪いところも必ずあります。
    自己開示では、相手のポジティブな反応を全て無視してしまい、ネガティブな反応ばかりを記憶に残してしまいます。

    人間は常に情報を自分に都合よくフィルタリングしています。
    このことを知っていても、必ず陥ってしまうバイアスです。
    自分の感情や事実を紙に書き出したり、トレーニングなどをしない限りは必ずバイアスにはまります。

    人間関係においては、特にネガティブなフィルタリングに惑わされることが多いです。
    これも忘れないでください。

    7. 過度な一般化
    一度や二度起こっただけの悪い出来事を、 常に起きることだと思いこむ思考パターンです。
    自分の自己開示やコミュニケーションを振り返った時に、いつも、全て、絶対、確実に、必ずなどの言葉をよく使用します。

    自分の行動や思考を振り返る時には、これらの強調したワードは排除するようにしてください。

    例えば、過去のひどい失恋によってトラウマを抱えてしまった人は必ずこう言います。
    「自分はいつも好きな人を前にすると声がかけられなくて、自分はどうせダメだという思考が絶対に生まれるんです。」

    実際には、「いつも」ではありません。
    特定の相手や状況では楽しい気分になっている時もあります。
    それなのに、後から自分のことを振り返ると、このバイアスに惑わされてしまい、たった一度の出来事が常に自分につきまとっているかのように思い込みます。

    一度の出来事が自分の人生すべてに影響を与えることなんてそうはありません。
    これも自己開示やコミュニケーションの邪魔をしてしまうバイアスです。

    ここから先は残りの三つと関係を一気に深めるための質問について解説していきます。
    ぜひ続きもチェックしてみてください。
     
  • 一問一答「あなたは、初対面の時にどんな自己紹介をしますか?」【好かれる自己開示】

    2022-11-08 12:30  
    330pt
    あなたは、初対面の時にどんな自己紹介をしますか?

    今回は、LINE で信頼関係を築く方法についての相談をもとに、自己開示のメリットと最高の自己紹介メソッドについて解説させてもらいます。

    Q. LINE のやりとりで信頼関係を築くコツを教えてください。

    LINE に関しては、Dラボでモテるファーストメッセージについて解説した動画がありますので、そちらを参考にしてもらいたいですが、自分の話を長々とすることだけはやめてください。

    自分の話をするのは、相手に安心をしてもらうためではありません。自分の話をするのは、相手の話を聞くためです。
    例えば、自分の兄弟の話をしたら、相手の兄弟の話も聞くことができます。
    自分の休日の過ごし方を話したら、相手の休日の過ごし方も聞くことができます。

    自己開示は相手の話を聞いてもいい流れに持っていくためにするものです。
    自分の話をして信頼してもらいたいと考えるのではなく、自分の話をきっかけに、相手から聞きたい話を聞くようにしてください。

    自分がどれだけプライベートな話をしたかということによって、人間は相手に対する信頼や安心感を感じることができます。

    以上がDaiGo師匠からのアドバイスでした。

    好かれる自己開示

    人はよくわからない相手には警戒心を持ちます。
    自分がどんな人間なのか? 相手に自己開示することができると、その警戒心を解くことができます。

    これは良好な人間関係の始まりです。
    そして、その良好な人間関係が人生を決めます。
    仕事も、お金を稼ぐことも、能力も、そのすべてが良好な人間関係をつくるためにあると言われています。

    質が高い人間関係を作ることが、僕たちの人生の目的にもなるのではないでしょうか。
    やりたいことがないという人もいるでしょうが、それであれば、良好な人間関係を作るために何ができるか? ということを考えてみてください。
    それが人生の目的になると思います。
    とはいえ、皆さんは自己開示できているでしょうか?
    自分がどんな人間なのかを言えていますか?
    どこまで自分のことを話せばいいのかわかりますか?
    あるいは、相手にどこまで相手のことを聞いていいのかわかりますか?

    これは人間関係でとても重要なことなのに、多くの人が親しくなるまで自己開示をできていません。
    親しい人間関係をつくるための自己開示なはずなのに、親しくなるまでそれがうまくできないわけです。
    ある程度仲良くなると、急に自分の話を流暢にできるようになる人がいますが、それはとてももったいないです。

    初対面の時にしっかり自己開示して、仲良くなってからは相手の話を聞く側に回るのが、一番良い人間関係を作る方法です。
    多くの人が実際には逆をしてしまっています。

    普段の人間関係でも恋愛関係でも、仕事の関係でも使える自己開示について解説していきます。

    自己開示ができない2つの理由

    1. 対他的要因:他者との関係に影響を与える要因
    他人からの印象を気にしてしまったり、人間関係や自分の社会におけるポジションが危うくなってしまうのではないかという不安によるものです。
    あるいは、相手に対して自己開示することに意味を見出せないとか、相手に自分のことを知ってほしいけれど、受け入れてもらえないかもしれないことへの恐怖もあります。

    2. 対自的要因:自分自身に対して他者との関係には影響せず、自分自身のみに影響する要因
    自己開示することで自分自身が傷つくことへの不安が原因の場合もあります。
    相手からのリアクションというよりは、自分を守るために自己開示ができないタイプです。
    過去に自己開示したことでトラウマを抱えたりしたことが原因になることもあります。

    大きく分けてこの2つの原因があります。
    「相手にどう思われるだろうか?」という不安
    「自分が傷つくのではないか?」という不安

    この2つが自己開示ができなくなる原因です。

    自己開示には親密性が必要
    親密ではない相手への自己開示に抵抗を感じるのは自然なことです。

    1996年に常盤(ときわ)大学が237名の参加者を対象に、自己開示の効果、自尊心、社会的承認欲求に関する質問紙調査を行い、自己開示への抵抗感と自尊心の関係を調べています。

    自己開示する内容が比較的ライトで、かつ、自尊心が高い人であれば、かなり堂々と自己開示できるような気がしますが、この研究によると、初対面などそれほど親密ではない相手の場合には、自己開示の内容が重くても軽くても、自尊心が高くても低くても関係はなく、誰でも自己開示に抵抗を感じるということです。

    一方で、ただ相手と親しいということだけでなく、好感を持てるなど、相手に対して親密性を感じている場合は、自己開示ができるようになったということです。

    自分に自信があるかどうかは関係ありません。
    自分がカミングアウトする内容が重くても軽くても関係ありません。

    人間は、相手のことをどれくらい親密に思うことができるかで、その相手に自己開示できるかどうかが決まります。

    初対面の相手に親密性を感じるのは難しいです。
    そこで抵抗を感じるのは人としてごく自然なことです。

    とはいえ、自分に自信がある人の方が堂々と自己開示できるようなイメージがあります。
    自尊心が高い人は、親密な人には自己開示することができます。
    一方で、自尊心が低い人は、親密さを感じるようになっても自己開示ができません。

    つまり、自尊心が低い人は自分が傷つくことを恐れています。
    本当は自分のことをわかって欲しいけれど、自分が傷つくのではないのかと恐れて、それによって自己開示できなくなっています。
    対自的要因がブレーキになっています。

    抵抗を跳ね除けて、どのようにすれば親密ではない相手に自己開示することができるのかと言うと、この研究では、自己開示の定型文を作っておくことを推奨しています。

    初対面の時には、最初の自己開示の影響が大きくなります。
    最初だけ定型文でしっかり自己開示することができれば、その後は、お互いに理解し合おうと思い自然と会話することができます。
    最初のための定型文を作っておきましょう。

    コミュ力のない人ほど、初対面の時に使える相手にさせる自己開示の定型文を作っておいてください。
    それができていれば、その後は周りが自然と会話を振ってくれるようになります。

    スベらない最強の自己紹介の作り方

    最高の自己紹介は他己紹介です。
    この他己紹介が最高の自己紹介になるという研究があります。

    ワシントン大学の研究で、人間が自分の能力をどこまで正確に自己診断できるのかということを調べています。
    165人の男女を集めて、全員のパーソナリティと知性を測るテストを行って、さらに、様々なコミュニケーションの場面での反応についてチェックしています。

    その結果、人間は、自分の知性と創造性、魅力について、自己診断できないとされています。
    知性も創造性も、それ以外の魅力も、全て人間関係や恋愛関係においてとても重要なポイントです。
    ところが、僕たちはそれを自分で判断することが苦手だということです。

    自己開示する上で最も重要な部分を人は理解していません。
    研究では、ほとんどの人が自分の能力を過大に評価するか、無駄に過小に評価していました。
    自己診断で正しく把握できるのは、不安傾向ぐらいだったそうです。

    知性も創造性も、人としての魅力も、どうしても他人との比較によって決まる要素です。
    ですから、人は自分ではよくわからないわけです。

    仲の良い人や付き合いの長い3人ほどの人と、お互いに他己紹介してみてください。
    お互いに相手の魅力やすごいと思うところを3つ程度簡単な文章にしてもらってください。
    それをまとめて自己紹介を作ってください。

    他己紹介ですから、自分が言ったことではなく他の人が評価してくれたことです。
    他人の評価ですから、相手がどう思うかということを気にする必要もありません。
    それと同時に自分が傷つくことを心配する必要もありません。

    ですから、この方法で自己紹介の定型文を作っておくと、自己開示が苦手な人でも堂々と自己開示ができるようになります。
    それでも自己紹介が苦手だとしたら、「〜とよく友達に言われます」という文章にしてください。

    ここから先は、さらに自己開示を適切に行い関係を深めるための方法について解説していきます。
    ぜひ続きもチェックしてみてください。
     
  • (再配信)裏切られない人間関係を作る、正しい「自己開示」の作法

    2020-05-14 11:50  
    306pt
    裏切られない人間関係
    無料枠部分はこちらブログ▶︎https://daigoblog.jp/self-disclosure/<概要>「自己開示」:極めてプライベートな情報を相手に脚色することなく伝えること
    ・・・自分の話は相手の話を引き出すために使うもの
    直接会うより効果的!SNSは最強の信頼構築ツールだった
    テキストベースの会話のメリット
    ①自分の意見を整理してじっくり考えることができるので、ちゃんと言いたいことが言えるようになる
    ②相手は誤解することなくちゃんと話を聞くことができる
    顔を合わせて話すことで誤解がないように思えるだけで、実際には、テキストベースで話をした方が、信頼感も高まるし誤解も少なくなる。
    テキストベースの会話の方が自己開示がお互いに増える。遠距離恋愛になった相手と関係を維持したり、なかなか会えない相手とも仲良くなるにはどうすればいいのか、どんな内容を自己開示することで信頼感を高めることができるのかという内容までより具体的に知りたい方は続きをどうぞ。

     
  • 裏切られない人間関係を作る、正しい「自己開示」の作法

    2020-01-20 11:50  
    306pt
    裏切られない人間関係
    無料枠部分はこちらブログ▶︎https://daigoblog.jp/self-disclosure/<概要>「自己開示」:極めてプライベートな情報を相手に脚色することなく伝えること
    ・・・自分の話は相手の話を引き出すために使うもの
    直接会うより効果的!SNSは最強の信頼構築ツールだった
    テキストベースの会話のメリット
    ①自分の意見を整理してじっくり考えることができるので、ちゃんと言いたいことが言えるようになる
    ②相手は誤解することなくちゃんと話を聞くことができる
    顔を合わせて話すことで誤解がないように思えるだけで、実際には、テキストベースで話をした方が、信頼感も高まるし誤解も少なくなる。
    テキストベースの会話の方が自己開示がお互いに増える。遠距離恋愛になった相手と関係を維持したり、なかなか会えない相手とも仲良くなるにはどうすればいいのか、どんな内容を自己開示することで信頼感を高めることができるのかという内容までより具体的に知りたい方は続きをどうぞ。