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一問一答「あなたが来年こそは身につけたい知識やスキルは何ですか?」【新しいことを学びたくなる心理学】
2021-12-21 12:00330ptあなたが来年こそは身につけたい知識やスキルは何ですか?
当然ですが、人は常に新しい知識やスキルを学ぶことで成長することができます。
今回は、新しい知識や技術を身につける時に、何から始めたらいいのかという相談をもとに、 新しい知識やスキルを効率よく身につけて、皆さんが来年こそは人生を変えるための心理学について解説させてもらいます。
Q. 新しい知識や技術を身につける時には何から始めたらいいのでしょうか?
僕の場合は、まずは簡単な本やブログなど2日か3日で読めるものを探して、自分の興味を引き出したり、なんとなくの全体像を頭に入れます。
それから、分厚い専門書など読んだら自信になりそうな本を読んで、その次にたくさんの一般書を読むようにします。
ただ、全く新しい知識や技術というものの場合は、それは身につけるものではなく、創造して試して発見しなくてはいけないものです。
本来は全く新しい知識は創造力からしか生まれないものです。
以上がDaiGo師匠のアドバイスでした。
効率よく学び成長するためのおすすめ
学び方の学び方
オックスフォード大学やハーバード大学、イェール大学やMIT、東京大学や北京大学など、世界中の大学も注目している本で、著者のバーバラ・オークレーさんは工学博士でオークランド大学で先生をされています。
学び方の学び方ということですから、勉強する方法や新しい知識を学ぶにはどうすればいいのかということが書かれている本だと思われると思います。
当然ですが、このような本は科学的に根拠がある論文をもとに解説した本になりがちです。
この方がなぜ有名になったかと言うと、この方は2018年にミシガン州の優秀教授賞を受賞されていて、もちろん研究の方面でもすごいのでしょうが、いい先生で教えるのが上手な方です。
勉強のやる気が出ない時どうすればいいのか、
集中力が切れてしまった時にはどうすればいいのか、
記憶をちゃんと脳に入れるにはどうすればいいのか、
自分をコントロールすることができない時にはどうすればいいのか、
読書を効率よく進めるにはどうすればいいのか、
モチベーションを上げて自分をその気にするにはどうすればいいのか、
試験の本番でいい点数を取るにはどうすればいいのか、
戦略的に自分が勉強を続けることができるようにするにはどうすればいいのか、
自分の怠け癖を直すにはどうすればいいのか、
このような勉強をしたり何か学習を始めようとした時に、今回の相談者の方のように、何から手をつければいいのかがまずわからないという人が多いですし、ほとんどの人が特に最初の段階で引っかかる問題がたくさんあります。
そのような事だけをこの本では扱ってくれています。
ですから、今までの勉強法に関する論文の内容をまとめた本などをすでに読んで実践できている人には、少し物足りない内容かもしれません。
自分が勉強をする時にこういうことを意識したら効率よく進められるとか、こういうやり方を使うと集中力が上がって勉強がはかどるとか読書スピードが上がるというような、一貫した方法を自分で持っていない人は最初にこういう本を読むといいと思います。
例えば、勉強に対する集中力の本を読んで実践すれば、確かに集中力はつきます。
ただそれは集中することができた時だけです。
怠け癖があって手をつけることができなければ、いくら学んで実践しようとしても集中力を発揮することはできません。
スタートが遅い人が集中力の本を読んで集中力を身につけたところで意味がありません。
ですから、一通りの方法を理解して実践すれば、そこから自分に足りない部分やもっと高めたい部分は見えてきます。
そこからひとつひとつの専門書に進めばいいわけです。
このような内容の本は今まであまりありませんでした。
実際に教えることがとても上手な先生が、内容をかなりシンプル化して学び方の本当に最低限の部分だけ、効率よく学ぶためにはどうすればいいのかということを教えてくれる本です。
本の内容自体も図解も結構入っていて読みやすいです。
自分を変えたいのになかなか変えることが出来ない・・・
新しいことを学んだりスキルを身につけて人生を変えたいと思っていても、なかなか行動できない人がいると思います。
知識やスキルだけでなく、自分の性格を変えたいとか行動を変えたいとか、何かしらの特徴を変えたいと思っている人は結構多いと思いますが、なぜか変えられない自分の特徴というものもあると思います。
普通に考えれば、実際に行動して成長したり、今の自分を変えた方が得なのに、それに無意識のうちに抵抗してしまい変えることができないのはなぜなのでしょうか。
例えば、いつも人に対して頑固になってしまう自分を変えたいとか、ついつい怠けてしまう自分を変えたいとか、美味しいものを目の前にすると我慢することができず太ってしまう自分を変えたいなど、人それぞれ色々あると思いますが、変えたいと思っているのになぜか変えられないというのは、実は人間の体が無意識に変化に対して抵抗しているからです。
皆さん自身が無意識のうちに変えることを拒絶しているということです。
自分を変えることができない意外な理由とは?!
ハーバード大学のエレン・ランガー博士らによって行われた研究をもとに、自分を変えることができない意外な理由について紹介させてもらいます。
例えば、もっとオープンにたくさんのことを学びたいと思っているのにそれがなかなかできないとか、新しい知識や意見を取り入れて柔軟な対応をするべきだとはみんなわかっているけれど、それがなかなか出来ず昔ながらの方法や今までの考え方に固執してしまうということもあると思います。
なぜこのようなことが起きてしまうのかということについて調べたところ、興味深い事実が確認されています。
研究では、人間の様々な特性について、ネガティブな面とポジティブな面をそれぞれリストアップし、参加者にそれぞれ自分が当てはまると感じる項目にチェックを入れてもらいました。
その結果興味深いことが分かっていて、例えば、ポジティブなリストで「意志が強くて一度決めたことは必ずやり遂げるタイプ」に対して、自分はそれに当てはまると高く評価していた人たちは、ネガティブな特徴が並んでいるリストから自分がなかなか変えることができない特徴を選んで下さいとお願いされると、「頑固で人の意見を聞かないところがある」という項目にチェックを入れる傾向が高かったということです。
つまり、僕たちが持っている自分の特徴にはポジティブなことにもネガティブなことにも両方作用するものだということです。
特徴にはポジティブな面とネガティブな面がある!
要するに、人がなかなか直すことができないと感じている特徴というものは、自分が持っているポジティブな特徴と結びついているのではないかということを浮き彫りにしたのがこの研究の興味深いポイントです。
これにより自分の持っている特徴のポジティブな面を評価してしまうと、その特徴が持っているネガティブな面を変えるのが難しくなるということが起こります。
研究では、他にも、ついつい自分を責めすぎてしまうと考えている人は、ポジティブな面として感受性を失うことなく自分のことをちゃんと顧みて自分と向き合うことによって前に進んでいくことが大切だと考えているということでした。
ですから、自分が変えたいと思っている特徴のポジティブな面をある意味自分の誇りのように思っていることで、人は自分が変えたいと思っている特徴を変えることができないということです。
自分を変えることができないのは、そのネガティブな特徴のポジティブな面を失うことを恐れているからだということをこの研究は教えてくれました。
なかなか変えることができない特徴を変えるためには?
この研究ではそんな特徴に対処するための方法も与えてくれています。
人間は何かしらの特徴についてそのポジティブな面とネガティブな面の両方を結びつけて理解しているので、それを分離すればいいということです。
自分の直したい特徴は何ですか?
それと結びついているポジティブな面の特徴は何ですか?
それぞれじっくり考えてみてください。
毎年この時期になると「今年も結局何もできなかった」と感じる方は、自分の特徴に目を向けて、そこから根本的に変える必要があるかもしれません。
まずは自分が治すことができない特徴をリストアップしてもらい、そのポジティブな面をそれぞれ考えてみてください。
この両方をそれぞれ考えたら分離する方法を考えてみてください。
例えば、頑固だという特徴と意志が強いという特徴であれば、他人の意見は聞くけれど、それはあくまでひとつの選択肢として考えるためであり、意思決定は必ず自分で行うようにすると考えることもできます。
他人の意見は一旦素直に聞くけれど、あくまで選択肢として考えて意思決定は自分の頭で考えてするとすれば、他人に流されない意志の強さと人の意見を聞くということは両立させることができます。
相反する2つを分離する行動や考え方を自分で決めるということをすると、直したい特徴を変えやすくなるということです。
分かっているけれどなかなか行動できないとか、毎年同じ目標を掲げては挫折しているという方は、特に効果がある方法だと思います。
参考にしていただけたらと思います。
ここまでで、自分のネガティブな特徴も変えることができると理解できたはずです。
ここから先は、新しい知識やスキルを学ぶ上で重要なポイントについて、さらに掘り下げて解説していきます。
勉強でも仕事でもスポーツでも、来年こそはより成長して新しい自分になりたいという方は、ぜひ続きをチェックしてみてください。
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