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一問一答「皆さんは朝起きてから呼吸をどれだけ意識しましたか?」【呼吸の科学】
2021-12-25 12:00330pt皆さんは朝起きてから呼吸をどれだけ意識しましたか?
皆さんは、毎日どれだけ意識して呼吸をしているでしょうか?
瞑想を実践することができている人もいると思います。
今回は、その瞑想が続きやすくなったり、なかなか習慣化できないという人にも役に立つ呼吸法について、時々生きる意味がわからなくなるという方の相談を元に解説させてもらいます。
Q. 時々生きている意味がわからなくなります。どうすればいいでしょうか?
例えば、呼吸は止めようと思えば止めることはできますが、止める方が面倒なはずです。
人間にとっての生命維持活動というものは勝手に自動的に起こるものです。
一定期間以上は、その生命維持活動は維持されるものですから、どうせならば何かしたくありませんか?
ぼんやりしていても何もしなくてもいいですが、僕は何もしないよりも何かをしていたいですし、自分の時間をできるだけ新しい体験に使いたいと思っています。
どうせ生きているのであれば楽しいことをしたくありませんか?
以上がDaiGo師匠のアドバイスでした。
師匠の質疑応答では様々な相談を頂きますが、人生を変えるという点で、食事と運動と睡眠、そして瞑想に解決策がある場合が多いです。
そのほとんどの部分に関わる呼吸について、今回はまとめてみたいと思います。
呼吸でメンタルをコントロールする
人間はメンタルをコントロールしようとしても難しいものです。
緊張しないようにしようと思っても、思えば思うほど余計に緊張してしまいます。
不安を感じた時も、考えないようにしようと思えば思うほど、余計にその不安が大きくなってしまいます。
どうすれば僕たちが自分のメンタルをコントロールすることができるかというと、それは呼吸をコントロールするしかありません。
人間の呼吸と心理は密接に結びついています。
その人間の性質を利用することで、人間のメンタルを上手にコントロールすることができます。
瞑想は、この呼吸と注意の両方のコントロールをしています。
瞑想を30分も1時間もするのは難しいという人も多いと思いますが、呼吸だけであれば、わりと簡単に出来ると思いますし、そんな呼吸を使って不安や緊張などをコントロールする方法について紹介させてもらいます。
人間は、基本的にゆったりと呼吸をしながら緊張したりはできません。
緊張すると、人間の呼吸は短く浅くなります。
あえてゆっくりと呼吸を行うことによって、緊張を和らげる方向にメンタルをもっていくことができます。
不安や緊張というものは無意識に起きていることで、人間が完全にコントロールできることではありません。
呼吸は無意識と意識のはざまにあります。呼吸は意識しなくても自然とできますし、意識してゆっくりと呼吸したりすることもできます。
ということは、人間のメンタルをコントロールするためには、呼吸を使うのが一番良いのではないかということになります。
瞑想を行う際には、呼吸に意識を向けましょうと言われます。
呼吸に意識を向けることで自分の心の状態が分かります。
呼吸が浅くなっていたら、緊張や不安を感じているということがわかりますし、ゆったりとした呼吸ができていたら、リラックスすることができているということがわかります。
自分のメンタルの状態をモニタリングするためにも役に立つのが呼吸です。
緊張や不安を感じると、脳が警戒状態に入りいわゆる闘争逃走反応を起こします。
全身に血液を巡らせて体が対応しようとします。
そのため心拍数も上がり呼吸も早くなります。
呼吸が早くなったり血流を上げるのは、敵から逃げるためには役に立ちます。
ところが、人前で緊張したり本番で不安を感じるという時には、それによってパフォーマンスを発揮することができなくなりますので、呼吸を使って落ち着かせることが大切になります。
呼吸を使うことによって、緊張や不安を感じる人間のシステムに介入することができます。
呼吸に意識を向けてゆっくりと息をするようにしてください。
しばらくすると心拍数が落ち着いてきます。
それによって、先ほどの闘争逃走反応が和らいで、不安や緊張が解けていきます。
ちなみに、深呼吸をする時に、まず息をするところから始めるのは間違っています。
人間は息を吸うときに緊張感が高まり、息を吐く時にリラックスすることができます。
ですから、深呼吸は息を吐くところから始めてください。
今回は色々な呼吸法を紹介させてもらいますが、基本的には腹式呼吸にすれば問題ありません。
そして、吸っている時間よりも吐いている時間を長くしてください。
例えば、息を吐く時間が8秒ぐらいであれば、息を吸う時間が4秒ぐらいにするようにすれば、リラックスすることができます。
逆に、眠くなってきて目を覚ましたいとか、朝起きて行動力を発揮したいという時には、息を吸う時間の方を長くするようにしてください。
ナディ・ショーダナ(片鼻式呼吸法)
研究では、1日1時間の片鼻式呼吸法を行うことによって、心拍変動の値が改善され自己コントロール能力が向上したという実験があります。
いきなり1時間は厳しいと思いますが、10分ぐらいでもできるところから行ってみていただけたらと思います。
瞑想を行う時に、この片鼻式呼吸法を取り入れてみるのもいいと思います。
これは昔からヨガでよく使われていた呼吸法で、瞑想状態や集中状態に入りやすくなるということがいわれています。
他にもよく眠れるようになるというような効果も期待できるようです。
まずは右の鼻の穴を指で押さえてください。
そのまま左の鼻の穴からゆっくりと息を吸って、そのまま息を吐かずに左の鼻の穴を押さえてください。
そして、今度は右の鼻の穴から息をゆっくりと吐いてください。
そのまま右の鼻の穴から息をゆっくりと吸ってください。
息を吸ったら指で押さえる鼻を変えて同じようにまたゆっくりと息を吐きます。
鼻の穴を押さえた指を入れ替える時には、息を吸った状態のまま1秒ほど待つようにしてください。
これを繰り返します。
呼吸する時間としては、4秒かけてゆっくりと息を吸って4秒かけてゆっくりと息を吐くようにしてください。
この4秒の間隔は8秒までであれば延ばしてもらっても構いません。
4秒から始めて、徐々に慣れてきたら8秒ぐらいまでであれば時間を長くすればするほど効果は高くなります。
瞑想がなかなか難しいという人は、まずは呼吸法から始めてみるのもいいと思いますし、特にこの片鼻式呼吸法であれば、鼻を触っているということもあり眠くなりにくいものでもあります。
何もせずに呼吸に注目するというのは難しいかもしれませんが、このような手順がありながら呼吸に注目するとなると、分かりやすくして集中しやすくなります。
これにより瞑想状態に入りやすくなったり、よく眠ることができるようになるということが分かっています。
瞑想が続かなかったという方も、この呼吸法と合わせて行なっていただけると続くようになります。
この呼吸法は心拍変動の数値を向上してくれると言われています。
心拍変動とは心拍数のゆらぎを表している数値で、心拍は全く一定のペースではなくある程度のゆらぎがあります。
この心臓が脈を打つ心拍が長くなったり短くなったり柔軟性を持っている方が、人間の脳や体の神経が正常に作用しているという意味になります。
つまり、人間の体にとって心拍は安定していることがいいわけではなく余裕があるということが重要だということです。
逆に、ストレスを多く抱えていたり神経に不調をきたしているような場合には、この心拍がどんどん一定の間隔になってきます。
遊びや余裕がなくなってしまうということです。
ですから、この心拍変動を測ることによって、その人がどれくらいストレスを抱えているかということであったり、誘惑に弱い状況なのかということがわかります。
おそらくは人間のメンタルの状態を測る数値としては最も強くそれを表しているものだと思います。
この心拍変動のためにはできるだけゆっくりとした呼吸をすることが重要です。
ゆっくりとした呼吸をすることによってメンタルにも余裕が出てきてストレス発散にもなるわけです。
瞑想と呼吸法のためのおすすめ
実際に自分の心拍変動が向上することを実感するとモチベーションになり続けることも出来るようになると思います。
心拍変動をチェックするためには、Oura Ring オーラリングがとても便利だと思います。
自分の心拍変動をチェックするためのデバイス
Oura Ring オーラリング Heritage model 2世代目 (US13, シルバー)
これはスマホと連動していて自分の心拍変動などを測定することができるデバイスです。
このようなものを使うと自分の心拍変動が改善していてメンタルが安定してきているということが分かりやすいと思います。
瞑想と呼吸法を学ぶためのおすすめ本
呼吸による癒し―実践ヴィパッサナー瞑想
こちらの本は、瞑想や呼吸法についての様々な研究からどんな効果が得られるのかということをより深く理解することができると思います。
ここから先は、さらにみなさんが日常の中でも使いやすい呼吸法について解説していきます。
ストレスが解消されたり睡眠の質が改善されたり、呼吸法には様々な効果があります。瞑想がいいのは分かっているけれどなかなか出来ないという人もいると思いますが、呼吸法からであれば割と簡単にできるということもあります。
あるいは、瞑想に組み合わせることで、瞑想で挫折したことがあるという人も続きやすくなるということもあります。
ぜひ続きをチェックしてみてください。
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